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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
大相撲初場所千秋楽観戦と場所総括
この前の日曜日は、大相撲初場所千秋楽を観戦に国技館まで。席は二階の椅子席A。チケット購入した時は、前日14日にしようかどうか迷ったのだが、まさか13日目に白鵬が優勝を決めるとは思っていなかった。

白鵬の実力が他の横綱大関よりも頭一つ抜けているのは事実だが、かつてのような盤石の強さではない。土俵際で前に落ちて危ない相撲もあったし、バタバタした勝ちっぷりもあった。しかしそれに乗じて白鵬を破る力士が一人もいなかったというのは寂しい限り。

終わってみたら関脇小結は全員陥落。前頭五枚目までで勝ち越ししたのは二枚目の照ノ富士だけ。それも8勝。殊勲賞、技能賞が選考委員会で該当者無しになったのも、当然と言えば当然だったかも。上位陣が満遍なく負けて、白鵬以外に活躍した力士がいない場所だったなあ

しかし入りはよく15日間すべて満員御礼。最後の横綱戦には61本の懸賞がかかり、これも新記録。相撲人気が再び盛り上がってきた今こそ次世代を担う若きスターが出てこないといけないのだが。

白鵬は、相撲の地力よりも心に乱れが生じている部分があるのでは。館内の遠藤コールに腹を立てて張り手やかちあげ食らわしたのも感心しないし、千秋楽一日明けた記者会見でも、同体取り直しとなった稀勢の里との一番について審判部に文句を言ったのも如何なものか。稀勢の里は最後まで小手投げを打ち続けていたし、白鵬の右足は返って体が無かった。錣山親方は、白鵬の返った甲が土俵に着いたのが先だとの意見もあったが(足の裏以外が土俵に着くと負け)、総合的に勘案して同体としたとのこと。妥当だと思うけどねえ。忍び寄る衰えの影は自分が一番よく知っており、イライラしているのかもしれない。

懸賞金貰って見せるドヤ顔のガッツポーズも見苦しいし、日本の父と「大鵬さん」ばかり引き合いに出すが、自分の師匠、宮城野親方の名前を出すのは聞いたことがない。現役時代に実績ないから、内心馬鹿にしているのでは。まあ宮城野部屋は部屋の承継で内紛があれこれあったらしいから、そのあたりも影響してるか。日本人よりも日本人らしいなんてお世辞言われたりするが、やはり白鵬の態度は、「大和心」とはちょっと違うんだなあ。

豪栄道は場所を通じてバタバタした相撲で、一時は負け越し確定かと思わせたがなんとか千秋楽に五分でたどり着き、一気の相撲で薄氷の勝ち越し。ただ、カド番常連の先輩大関琴奨菊が既に9勝していたため「お前もいろいろ大変だな」と「人情相撲」を取ってくれた気もするのだが。

そして来場所の三役に誰が昇進するかが興味深い。先に述べたが、関脇小結は全員負け越している。

関脇 碧山5-10 逸ノ城 6-9
小結 高安6-9 栃煌山 7-8

普通なら全員三役から陥落。しかし、前頭の五枚目までで勝ち越したのは二枚目の照ノ富士一人。しかも8勝7敗。本来なら三役に届かないが、上が全員いなくなってしまったから、ひょっとして関脇もあるのでは。 前頭筆頭の宝富士は力もつけてるし、勝ち越しさえすれば関脇が確実だったのだが、千秋楽に負け越してしまったからなあ。

昔は三役で負け越しても、上がる者がいなければ小結に残ったなんて例もあった、栃煌山は7-8で惜しかったから、ひょっとして小結残留の可能性もあるのでは。逸ノ城はあと一勝だけしておけば小結で三役に残れたと思うのだが、千秋楽に余計な負けを一つ加えてしまった。

それより下で三役昇進可能性あるというと、隠岐の海が六枚目で9-6 九枚目玉鷲が10-5、八枚目妙義龍が9-6と団子状態。本来なら三役には届かない星だが、このあたりから三役が出たら、ラッキーな漁夫の利ということになる。興業上、関脇小結が空位というのはまずいだろうし。

逆に前頭の下位では勝ち越した者多し。十両で二桁勝った力士が二名いるのだが、陥落は1名しか出ないのでは。ギリギリ幕に残ったと思われる千代丸が割を食って落とされたら気の毒だが、勝った者優先だから、案外ありうるかも。

しかし毎日チェックしていた大相撲本場所が終了するというのも寂しいもの。独文学者の高橋義孝は横綱審議委員長も務めた相撲好きだったが、山口瞳を場所に誘った時は打ち出し後に必ず浅草の藪そばに徒歩で出かけた。千秋楽がはねた時は「親戚の娘が死んだような心境だ」と実に寂しそうに歩いていったのだそうである。

来場所は大阪場所だ。一度地方場所にも遠征に行くかな。

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