日曜日は歌舞伎座十一月特別公演「ようこそ歌舞伎座へ」を見物に。

もともと例年11月の歌舞伎座は「吉例顔見世大歌舞伎」なのだが、施設改修工事に伴い、公演日程を変更して、午前中を中心に限られた人数の公演。打ち出しも1時42分といつもより早く一等席のチケットも9000円といつもの半額。同じ演目で夜の部があるのは2日だけ。空いた時間を工事に使うようだ。
入場してみると筋書きの販売はなく、薄いパンフレットが無料配布。「歌舞伎印巡」というスタンプラリーも行われており、館内のあちこちでスタンプを押す人の列が。なかなか面白い趣向である。

「ようこそ歌舞伎座へ」は、中村虎之介が案内役となり、まず幸四郎が歌舞伎座施設の裏側を紹介する映像が流れる。歌舞伎座施設の裏側は、今までTV番組や、坂東玉三郎の公演でも映像で紹介されたことがあるが、今回の映像は結構細部が面白かった。鳥居は2種類、つねに天井上にぶら下げてあるんだ。
その後は、虎之介の見得指導や、共演の萬太郎との軽い対談、そしてぬいぐるみ連中が出てきて、歌舞伎独特の「だんまり」の場面を見せた後、「この後の場面は撮影可能ですので、皆さんカバンからスマホを出してどうぞ撮影してください」と撮影タイムに。歌舞伎座で上演中の舞台を撮影できるのは初めてだなあ。



黒衣兼カメラマン兼英語通訳で出てきた音蔵の英語は実に達者。留学していたのかね。虎之介は親父の扇雀に似た男前で、軽妙な司会ぶりも手慣れたもの。自ら定式幕を引いて終わりと見せかけて、もう一度幕外に現れ、歌舞伎独特の口上で締める。面白かったね。
40分の幕間は花篭で花車膳。

次の演目は、「三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)」、大川端庚申塚の場。
左近は「妹背山婦女庭訓」の雛鳥で女方を玉三郎の指導を得て務めたが、この舞台ではお嬢吉三。勿論ベテランにはベテランの技芸があるのだが、若さゆえの美しさがある。親父の松緑は立役一本槍だが、音羽屋は御大菊五郎、菊之助、尾上右近など立役も女方も兼ねる役者が多いので、左近もその道を行くのだろうか。
駕籠から降りてきたお坊吉三、歌昇の台詞廻しには、どこか懐かしい播磨屋の響きが。坂東亀蔵が和尚吉三で場を収める。河竹黙阿弥の七五調の名台詞に歌舞伎の様式美が映える舞台。初めて歌舞伎を見る人も入りやすいだろう。
30分の幕間でも、スタンプラリーの列はあちこちで続く。結構、お客は入っていた。
最後の演目は、萬太郎、種之助、福之助、虎之介の若手を松緑が束ねる「石橋(しゃっきょう)」。20分程度の短い上演時間だが、松緑が一段と高い舞台に登場するのは若手が激しく毛振りをして徐々に疲れてきた頃。松緑は元気一杯であるから、若手はここからまた一段と頑張らなければならなくなる。まさにシゴキである。まあ体幹は鍛えられるだろうなあ(笑)

もともと例年11月の歌舞伎座は「吉例顔見世大歌舞伎」なのだが、施設改修工事に伴い、公演日程を変更して、午前中を中心に限られた人数の公演。打ち出しも1時42分といつもより早く一等席のチケットも9000円といつもの半額。同じ演目で夜の部があるのは2日だけ。空いた時間を工事に使うようだ。
入場してみると筋書きの販売はなく、薄いパンフレットが無料配布。「歌舞伎印巡」というスタンプラリーも行われており、館内のあちこちでスタンプを押す人の列が。なかなか面白い趣向である。


「ようこそ歌舞伎座へ」は、中村虎之介が案内役となり、まず幸四郎が歌舞伎座施設の裏側を紹介する映像が流れる。歌舞伎座施設の裏側は、今までTV番組や、坂東玉三郎の公演でも映像で紹介されたことがあるが、今回の映像は結構細部が面白かった。鳥居は2種類、つねに天井上にぶら下げてあるんだ。
その後は、虎之介の見得指導や、共演の萬太郎との軽い対談、そしてぬいぐるみ連中が出てきて、歌舞伎独特の「だんまり」の場面を見せた後、「この後の場面は撮影可能ですので、皆さんカバンからスマホを出してどうぞ撮影してください」と撮影タイムに。歌舞伎座で上演中の舞台を撮影できるのは初めてだなあ。




黒衣兼カメラマン兼英語通訳で出てきた音蔵の英語は実に達者。留学していたのかね。虎之介は親父の扇雀に似た男前で、軽妙な司会ぶりも手慣れたもの。自ら定式幕を引いて終わりと見せかけて、もう一度幕外に現れ、歌舞伎独特の口上で締める。面白かったね。
40分の幕間は花篭で花車膳。

次の演目は、「三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)」、大川端庚申塚の場。
左近は「妹背山婦女庭訓」の雛鳥で女方を玉三郎の指導を得て務めたが、この舞台ではお嬢吉三。勿論ベテランにはベテランの技芸があるのだが、若さゆえの美しさがある。親父の松緑は立役一本槍だが、音羽屋は御大菊五郎、菊之助、尾上右近など立役も女方も兼ねる役者が多いので、左近もその道を行くのだろうか。
駕籠から降りてきたお坊吉三、歌昇の台詞廻しには、どこか懐かしい播磨屋の響きが。坂東亀蔵が和尚吉三で場を収める。河竹黙阿弥の七五調の名台詞に歌舞伎の様式美が映える舞台。初めて歌舞伎を見る人も入りやすいだろう。
30分の幕間でも、スタンプラリーの列はあちこちで続く。結構、お客は入っていた。
最後の演目は、萬太郎、種之助、福之助、虎之介の若手を松緑が束ねる「石橋(しゃっきょう)」。20分程度の短い上演時間だが、松緑が一段と高い舞台に登場するのは若手が激しく毛振りをして徐々に疲れてきた頃。松緑は元気一杯であるから、若手はここからまた一段と頑張らなければならなくなる。まさにシゴキである。まあ体幹は鍛えられるだろうなあ(笑)
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