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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「新ばし しみづ」訪問。
土曜日は「新ばし しみづ」訪問。

2週間前に電話したがあいにく満席。しかし先週になって清水親方から「金曜、土曜は空いています」と携帯にSMSあり。土曜日を予約したのだった。今年の冬は、忘年会や仕事上の会食が皆無で助かる。GoToトラベルやGoToイートで知らない場所や店に行く気はさらさらないけれど、馴染みの店をたまには一人で訪問して応援したいものである。

開店の5時半ちょうどに到着するとカウンタには既に先客3名。7席なので普段より1席抜いてあるのかな。手指消毒用アルコールを置いてないのは分かっていたので入店前に自分のアルコールティッシュで消毒。

お酒は常温で。お通しはなめこおろし。何も言わずともつまみが出て始まる。清水親方のメガネ姿は初めて見たが、老眼なんだという。細かい所が見えないと仕込みに触るから職人にとって目は大事。

まずヒラメ。上質の脂。細かく包丁を入れたスミイカ、タコは塩で。旨味あり。

〆ものでサバ。ネットリ脂が載っている。他のお客さんは何故か殆ど親方と会話しないので、自然と私だけが清水親方と、歌舞伎の事や大相撲、新橋鶴八の事など雑談する事になる。このご時勢では、できるだけ静かな声で短い会話をするように気を使うな。私としては喋らずに黙って食べても良いのだが、親方も気を使って話かけてくるから会話する事になる。

豊洲でコロナ感染者が多数出た事について聞くと、「あんなもん大丈夫ですよ」と清水親方。「感染と陽性は違うんですよ」と誰から教えてもらったか意気軒昂であったが、今回の新型コロナは、症状が出ていなくても他者に感染させる事が知られており、その点には注意が必要だと思うけれどもなあ(笑)

カスゴもつまみで。牡蠣は塩で味付けしたもの。旨味あり。赤貝は分厚く立派な身。産地は関西。閖上は最近、貝毒が発生して入って来ないとか。鰆は軽く炙って供する。

白子ポン酢は鮮烈な味のポン酢に白子の旨味が溶ける。北寄貝の柱と紐に串を打った炙り。七味唐辛子と供する。ウニもつまみで。シャコ爪が珍しく出た。シャコ本体は小樽から入る立派なものだが、爪を割って身を出すのは弟子の仕事だとか。結構手がかかって大変だろう。漬込みのハマグリもつまみで貰って、お酒終了。この日は結構つまみが多かった気が。

お茶を貰って握りに。マグロは部位を変えて2貫。最初は筋間を剥がした身かな。しっとりした肉質。旨味もある。コハダも2貫。しっかり締めた身肉がここの強めの酢飯と実によく合う。アナゴは塩とツメと1貫ずつ。最後はカンピョウ巻半分で締め。

年末と新年の予約を入れてから勘定を。「しみづ」を出てから久しぶりに「P.M.9」に。まずマティーニを一杯。バーテンダーM氏と雑談。今年はM氏も帰省を止めるのだという。私も年末年始は帰省取りやめの予定。検索すると、飛行機もいつもの年末よりも空席が多いように思える。普通、プレミア席から売り切れるのだが、結構まだ空きがあった。

もう一杯飲むかと、シングルモルト「厚岸(あっけし)」を貰う。数年前に北海道で創業した蒸溜所で、まだ限定的な所にしか出荷していないとのこと。アイラ・モルトのようなピート臭があるが、それほど強くはなく、澄んでふっくらした香りと芳醇な旨さ。度数はちょっと高い。これは美味いな。なかなか珍しいものを飲ませてもらった。