日曜の朝9時15分からという酔狂な時間に「パシフィック・リム」を観に行った。前日の「スター・トレック」に続いて2日連続3D上映の映画観るというのは、ちょっと眼が疲れるなあ(@ @)
深海から次々に現れる怪獣の攻撃による人類滅亡を防ぐため、人間のパイロットが搭乗した巨大ロボット「イェーガー」が戦うというSF物。日本の怪獣・特撮・アニメ物にインスパイアされた部分あり。ギレルモ・デル・トロ監督は、「パンズ・ラビリンス」も記憶に残るが、本作品でも奇抜なイマジネーションを満載で盛り込んであり、随所で感心した。「スター・トレック」はSFというよりただ「スター・トレック」というしかないが、本作はカタルシスとセンス・オヴ・ワンダーを併せ持ったSFとして実に印象的に成立している。
映画中の怪獣は、英語でも「Kaiju」と呼ばれる。映画のエンド・クレジット最後には、「この映画をモンスターマスター、レイ・ハリーハウゼンと本多猪四郎に捧ぐ」と出るが、本多は「ゴジラ」の監督。デル・トロ監督はメキシコ人だが、子供の頃に「鉄人28号」に大きな影響を受けたと語っており、確かに似たような「イェーガー」が出てくるのだった。
マジンガーZ、ガンダム、エヴァンゲリオン等の影響も勿論あるとは思うが、そもそもモビルスーツは、ハインラインのSF「宇宙の戦士」に出てくるし、エンド・クレジットに出てくるように、ハリウッドSFには、ハリーハウゼンに遡るモンスターの歴史があって、日本の影響が如何ほどかはなかなか評価しがたいところ。
防衛軍の黒人の司令官はIdris Elba。どこかで見たなと思っていたら、「プロメテウス」に出ていたのだった。ハンニバル・チャウ役の俳優、猿顔のロン・パールマンは、デル・トロ監督のお気に入りらしく、ラストまで興味深く登場する。
日本へのオマージュとしては、ヒロイン役を菊地凛子がやっているのが興味深い。
しかし、どうも菊地の演技は感心しない。「バベル」の時は日本人の高校生役であって、いわば「極物」扱いであったからあれでもよかった。今回の役では、英語も感心しないが、何故か日本語の台詞がひどい。中国人の俳優が口伝えで棒読みした日本語のように聞こえる部分さえある。あれは監督が音としての日本語だけを聞いて演出したのだろうか。本人の演技だとすると、とてつもない大根なのだが。台詞以外の演技もずいぶん大げさでヘタだと思うが、それは日本人の目で見たからであって、外国人がアジア系を演出するとああなるのかねえ。実に不思議だ。菊地凛子より上手い女優は日本に幾らでもいると思うが、もっとハリウッド進出したらどうだろう。逆に幼少期を演じた芦田愛菜は、実に印象的な熱演。映画の伏線となるエピソードを見事に演じ切っており、これには感心した。
日本のアニメだと、ヒーローが妙にウジウジしたり、美少女キャラが出てきて、妙なオタク臭があるのだが、本作は、親父との葛藤、兄を亡くしたトラウマ等の男臭い人間ドラマを、単刀直入にヒロイックに解決するところがいかにもアメリカンであり、ハリウッドらしいところ。これはこれで、アニメ好きでなくても万人受けする作品になっている。実に面白かった。
深海から次々に現れる怪獣の攻撃による人類滅亡を防ぐため、人間のパイロットが搭乗した巨大ロボット「イェーガー」が戦うというSF物。日本の怪獣・特撮・アニメ物にインスパイアされた部分あり。ギレルモ・デル・トロ監督は、「パンズ・ラビリンス」も記憶に残るが、本作品でも奇抜なイマジネーションを満載で盛り込んであり、随所で感心した。「スター・トレック」はSFというよりただ「スター・トレック」というしかないが、本作はカタルシスとセンス・オヴ・ワンダーを併せ持ったSFとして実に印象的に成立している。
映画中の怪獣は、英語でも「Kaiju」と呼ばれる。映画のエンド・クレジット最後には、「この映画をモンスターマスター、レイ・ハリーハウゼンと本多猪四郎に捧ぐ」と出るが、本多は「ゴジラ」の監督。デル・トロ監督はメキシコ人だが、子供の頃に「鉄人28号」に大きな影響を受けたと語っており、確かに似たような「イェーガー」が出てくるのだった。
マジンガーZ、ガンダム、エヴァンゲリオン等の影響も勿論あるとは思うが、そもそもモビルスーツは、ハインラインのSF「宇宙の戦士」に出てくるし、エンド・クレジットに出てくるように、ハリウッドSFには、ハリーハウゼンに遡るモンスターの歴史があって、日本の影響が如何ほどかはなかなか評価しがたいところ。
防衛軍の黒人の司令官はIdris Elba。どこかで見たなと思っていたら、「プロメテウス」に出ていたのだった。ハンニバル・チャウ役の俳優、猿顔のロン・パールマンは、デル・トロ監督のお気に入りらしく、ラストまで興味深く登場する。
日本へのオマージュとしては、ヒロイン役を菊地凛子がやっているのが興味深い。
しかし、どうも菊地の演技は感心しない。「バベル」の時は日本人の高校生役であって、いわば「極物」扱いであったからあれでもよかった。今回の役では、英語も感心しないが、何故か日本語の台詞がひどい。中国人の俳優が口伝えで棒読みした日本語のように聞こえる部分さえある。あれは監督が音としての日本語だけを聞いて演出したのだろうか。本人の演技だとすると、とてつもない大根なのだが。台詞以外の演技もずいぶん大げさでヘタだと思うが、それは日本人の目で見たからであって、外国人がアジア系を演出するとああなるのかねえ。実に不思議だ。菊地凛子より上手い女優は日本に幾らでもいると思うが、もっとハリウッド進出したらどうだろう。逆に幼少期を演じた芦田愛菜は、実に印象的な熱演。映画の伏線となるエピソードを見事に演じ切っており、これには感心した。
日本のアニメだと、ヒーローが妙にウジウジしたり、美少女キャラが出てきて、妙なオタク臭があるのだが、本作は、親父との葛藤、兄を亡くしたトラウマ等の男臭い人間ドラマを、単刀直入にヒロイックに解決するところがいかにもアメリカンであり、ハリウッドらしいところ。これはこれで、アニメ好きでなくても万人受けする作品になっている。実に面白かった。