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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
国立西洋美術館 「非日常からの呼び声」
日曜日は上野の山をブラブラ。たまに立ち寄る国立西洋美術館をのぞいてみた。

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企画展では、非日常からの呼び声 平野啓一郎が選ぶ西洋美術の名品が興味深い。展示されているのは他所の美術館から借りてきた作品ではなく、この西洋美術館の収蔵品、主として幻想美術や印象主義の絵画、14~16世紀の宗教画から平野のイマジネーションが選びとった作品の数々。ほとんどの作品は常設展で馴染みのものだが、平野の解説と共に並べられると、また意義新たに立ち上がってくるかのような感銘を受ける。小規模だが「キュレーション」というのもの価値を再認識した展示。

「聖アントニウスの誘惑」やモロー 「牢獄のサロメ」など、著名な大作ではないのだが、いつ見ても感慨深い。

企画展の後は常設展をブラブラ。美術館の収蔵品は、松方コレクションが母体になっているのだが、富国強兵の世に得た莫大な材を、西洋美術を日本に紹介することに使ったとは、明治にも偉いのがいたもんである。

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帰宅してから、本棚から、「ファム・ファタル――妖婦論」「新装版 西洋美術解読事典」を取り出してきて、あちこち拾い読み。事典のほうは明日からの旅行に持って行こう。