■ 最高レベルのものが集まるべきステージ当たり前のことであるが、日本代表の一員としてピッチに立つことのできる選手は、選ばれた選手に限られる。日本代表監督も、当代一の名将といわれる岡田武史氏である。代表の試合が開催されるスタジアムも、選ばれたスタジアムのみである。だから、宮城スタジアムや西京極競技場でフル代表の試合が行われることは、今後、ありえないだろう。
そこに「日本代表」という名の看板が掲げられる限りは、選手だけでなくスタッフも環境も、すべてにおいて、日本最高レベルのものでなければならないと考えるのが普通である。
しかしながら、必ずしも、最高レベルのものが用意されていない箇所もある。その代表といえるのが、「テレビ中継グループ」である。ここ数年の地上波で放送されるサッカー中継の質の低さは、目に余るものがある。「バレーボールスタイル」が高視聴率を生み出す鍵だと、勘違いしているプロデューサーが少なくないのではないだろうか?
どれほど感動的な試合でも、実況や解説がまずいと、その感動も薄れてしまう。「サッカー」という素材に独自の味付けを行って視聴者に売りつけようとしているが、それが確実にマイナスの効果となって表れている。
■ テレビ朝日のエースAFC主催の独占放送権を握っているのが、テレビ朝日系列である。彼らは、普段のJリーグには全く興味を示さないが、代表が絡むと途端にしゃしゃり出てくる。いつかの報道ステーションのサッカーコーナーで、代表選手が活躍したか否か(ゴールを決めたか否か)だけを伝えて、その日に行われたJリーグの試合の対戦スコアすら表示をしなかったときは、殺意を覚えた。
そのテレ朝のサッカー中継のエースは角沢照治アナである。彼がサッカーの実況を担当するようになってから、すでに5年以上の年月が経過しているが、いっこうにその技量が上がってきているような感じは受けない。
「コーナーキックなのか?ゴールキックなのか?」、「味方ボールなのか?相手ボールなのか?」、「ファールなのか?オフサイドなのか?」、「ゴールなのか?ノーゴールなのか?」といったことは、スタジアムの特等席で試合を見ていれば容易に判断できそうなものだが、角沢アナはそれでも間違った情報をお茶の間に伝達してしまう。だから、テレ朝で中継されるときは、テレビ画面で日本代表の選手のゴールが決まったように見えても、すぐには喜ぶことができない。
ボキャブラーの乏しさは如何ともしがたく、どんなに凡戦であっても、「密度の濃い前半になっています!!!」といった的外れなフレーズが次々と飛び出してくる。黙りこんでもらった方が、コチラとしては都合がいい。
たかが実況アナというなかれ。楽しみにしていたカードの実況アナが、野地俊二氏や柄沢晃弘氏や八塚浩氏であったならば、少しばかり幸福な気持ちにならないだろうか?
■ 必然の結果ご承知のように、日本においても素晴らしい実況アナウンサーは少なくない。にもかかわらず、テレ朝は角沢アナを起用し続ける。例えば、テレ朝がサッカー中継に倉敷氏を迎え入れるだけで、随分と、その「クオリティ」と「格」が増すと思うのだが、そういった補強はいっさい行わない。
角沢アナについては、誰が見ても力不足であることは明らかである。そして、勉強不足であることも、明確である。サッカーアナとしての力量が不足しているのであれば、最低限、努力をもって補って欲しいと思うのだが、そういう跡も見られない。おそらく、試合後には、相当数の苦情が寄せられるだろう。それでも彼を使い続ける理由は、全くもって不明である。
ただ、彼1人だけを責めるわけにもいかないだろう。テレ朝は、AFC主催の公式戦の独占放送権を握っているが、大半の試合は無視を決め込んでいて、視聴率が取れそうな試合のみをチョイスして放送を行っている。浦和レッズが出場したACLの決勝戦ですら、第1戦のアウェーゲームは地上波での生中継はなかった。BS朝日やテレ朝チャンネルも所有しているが、有効利用はできていない。その結果、角沢氏が実況の訓練を行う機会を、ほとんど提供することはできていないままである。
カウントしたわけではないが、2007年に角沢氏が実況を担当した試合数は、鉄人といわれる八塚氏が半月のうちにこなす試合数にすら満たないだろう。もともとの力不足に加えて、鍛錬する機会も不足しているのであるのだから、まともな実況ができないのは必然だろう。ほとんどぶっつけ本番で全国中継される日本代表ゲームの担当を任される角沢アナには、同情したい気持ちもある。
ただ、技術不足が目立つのは、何もテレ朝に限った問題ではない。フジや日テレも同様である。現在、Jリーグの放送権を持つのは、スカパーとTBSとNHKのみであり、それ以外の局は、一部の例外を除くと、Jリーグの試合を中継する権利を持たない。「Jリーグの中継は視聴率が取れないのでコンテンツとしての価値を見出せない。」と言ってJリーグを斬った民放各局が、質の高い中継を行う技術を失ったのは、至極、当然の結果である。
■ 災難な世代小学生・中学生のころ、好きな選手がプレーする試合や好きなチームの試合を、それこそ、ビデオテープが擦り切れるほど繰り返し観た、という経験をもつ人は少なくないだろう。「メディアリテラシー」という言葉を知らないとき、テレビで発言する人の言うことは、すべて正しいものだと考えていた。
大きくなってから、「試合の流れを読むこと」であったり「采配の妙」を語ることは、サッカーを観る醍醐味の1つとなったが、それらは、当然のように子供のころから備わっている能力ではなく、幼いころから、「山本浩アナの実況」や「松本育夫氏の解説」を聞きながら、自然と身についてきた能力である。
とすると、今の小学生たちは、大変に不幸である。Jリーグの中継は地上波から姿を消し、彼らは、それこそ、テレ朝のサッカー中継だけを観ながら育ってきた世代である。「過剰表現」や「煽り」や「精神論」が横行する角沢氏の実況や松木氏の解説をスタンダードと考えざる得ない環境は、災難としか言いようがない。彼らは、「本当の意味でのサッカーの楽しみ」を知らないままに、育ってきている世代といえるのではないだろうか?
もちろん、確証を取れるわけではないが、ここ数年のテレ朝のサッカー中継がもたらした悪害は、取り返しのつかないレベルであるともいえる。「エリートプラグラムを推進すること」よりも、「全国各地に芝生のグラウンドを提供すること」よりも、「テレ朝に対して放送内容の改善を促すこと」や「放送免許を剥奪すること」は、よほど、将来の日本サッカーを繁栄させる素になるのではないだろう。
※ ある方のご要望により、「テレ朝」ならびに「角沢アナ」についての文章をまとめました。それ以外でも、何か、取り上げて欲しい話題があれば、コメント欄ならびにメール欄よりご連絡くださいね。
■ NHK・民放テレビ局対決どの局のサッカー中継が、一番優れていると思いますか? ① NHK
② TBS系
③ テレビ朝日系
④ フジテレビ系
⑤ 日本テレビ系
⑥ テレビ東京系
テレビ局対決に投票する(Y) テレビ局対決の途中経過を見る(Y)どの局のサッカー中継が、一番劣っていると思いますか? ① NHK
② TBS系
③ テレビ朝日系
④ フジテレビ系
⑤ 日本テレビ系
⑥ テレビ東京系
テレビ局対決に投票する(N) テレビ局対決の途中経過を見る(N)
■ 大手スポーツ紙対決大手スポーツ紙の中で、一番信頼できるのは、どこですか? ① 日刊スポーツ
② サンケイスポーツ(サンスポ)
③ スポーツニッポン(スポニチ)
④ スポーツ報知
⑤ 分からない。
大手スポーツ新聞対決に投票する(Y) 大手スポーツ新聞対決の途中経過を見る(Y)大手スポーツ紙の中で、一番信頼できないのは、どこですか? ① 日刊スポーツ
② サンケイスポーツ(サンスポ)
③ スポーツニッポン(スポニチ)
④ スポーツ報知
⑤ どれも信用できない。
大手スポーツ新聞対決に投票する(N) 大手スポーツ新聞対決の途中経過を見る(N)
■ 専門サッカー週刊誌対決どちらの週刊サッカー専門誌が優れていると思いますか? ① どちらもイイ
② 週刊サッカーダイジェスト
② 週刊サッカーマガジン
④ どちらもダメ
サッカー専門誌対決に投票する サッカー専門誌対決の途中経過を見る
■ サッカー解説者対決もっとも優れた解説者は誰だと思いますか?(NHK・民放に限定) ① 山本昌邦(NHK)
② 木村和司(NHK)
③ 加茂周(NHK)
④ 宮沢ミシェル(NHK)
⑤ 小島伸幸(NHK)
⑥ 金田喜稔(TBS)
⑦ 相馬直樹(TBS)
⑧ 小倉隆史(TBS)
⑨ セルジオ越後(テレ朝)
⑩ 松木安太郎(テレ朝)
⑪ 堀池巧(テレ朝)
⑫ 永島昭浩(フジ)
⑬ 風間八宏(フジ)
⑭ 清水秀彦(フジ)
⑮ 武田修宏(日テレ)
⑯ 北沢豪(日テレ)
⑰ 前園真聖(テレ東)
⑱ 浅野哲也(テレ東)
⑲ 上記以外の人
サッカー解説者対決に投票する(Y) サッカー解説者対決の途中経過を見る(Y)もっとも駄目な解説者は誰だと思いますか?(NHK・民放に限定) ① 山本昌邦(NHK)
② 木村和司(NHK)
③ 加茂周(NHK)
④ 宮沢ミシェル(NHK)
⑤ 小島伸幸(NHK)
⑥ 金田喜稔(TBS)
⑦ 相馬直樹(TBS)
⑧ 小倉隆史(TBS)
⑨ セルジオ越後(テレ朝)
⑩ 松木安太郎(テレ朝)
⑪ 堀池巧(テレ朝)
⑫ 永島昭浩(フジ)
⑬ 風間八宏(フジ)
⑭ 清水秀彦(フジ)
⑮ 武田修宏(日テレ)
⑯ 北沢豪(日テレ)
⑰ 前園真聖(テレ東)
⑱ 浅野哲也(テレ東)
⑲ 上記以外の人
サッカー解説者対決に投票する(N) サッカー解説者対決の途中経過を見る(N)
■ サッカー実況アナウンサー対決もっとも優れたサッカー実況アナウンサーは誰だと思いますか? ① 内山俊哉(NHK)
② 栗田晴行(NHK)
③ 田代純(NHK)
④ 野地俊二(NHK)
⑤ 山本浩(NHK)
⑥ 佐藤文康(TBS)
⑦ 土井敏之(TBS)
⑧ 青島達也(フジ)
⑨ 佐野瑞樹(フジ)
⑩ 長坂哲夫(フジ)
⑪ 角澤照治(テレ朝)
⑫ 田畑祐一(テレ朝)
⑬ 鈴木健(日テレ)
⑭ 藤井貴彦(日テレ)
⑮ 柄沢晃弘(WOWOW)
⑯ 倉敷保雄(スカパー)
⑰ 八塚浩(スカパー)
⑱ 金子勝彦(スカパー)
⑲ 西岡明彦(スカパー)
⑳ 上記以外の人
実況アナウンサー対決に投票する(Y) 実況アナウンサー対決の途中経過を見る(Y)もっともダメなサッカー実況アナウンサーは誰だと思いますか? ① 内山俊哉(NHK)
② 栗田晴行(NHK)
③ 田代純(NHK)
④ 野地俊二(NHK)
⑤ 山本浩(NHK)
⑥ 佐藤文康(TBS)
⑦ 土井敏之(TBS)
⑧ 青島達也(フジ)
⑨ 佐野瑞樹(フジ)
⑩ 長坂哲夫(フジ)
⑪ 角澤照治(テレ朝)
⑫ 田畑祐一(テレ朝)
⑬ 鈴木健(日テレ)
⑭ 藤井貴彦(日テレ)
⑮ 柄沢晃弘(WOWOW)
⑯ 倉敷保雄(スカパー)
⑰ 八塚浩(スカパー)
⑱ 金子勝彦(スカパー)
⑲ 西岡明彦(スカパー)
⑳ 上記以外の人
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今頃ですが、初めてブログを拝見しました。
いまだに角沢ですね。オーストラリア戦もひどかった。テレビ朝日はじめ地上波は真面目にやる気はないのでしょう。僕も怒りを通り越しあきらめに近い心境です。
以前、テレ朝の若手アナが担当した試合がありました。名前は忘れましたが、話しぶりからサッカーをちゃんとわかっているのが伝わってきました。今は報道ステーションで事件などのレポーターをやっている人です。こんな人がいるなら何で角沢なんか使うのか。上層部は視聴者の利益など全く考えてないのでしょう。みんなで声を上げていかねばならない問題だと思います。
コメントとかしたことないのでうまく届いていなければ申し訳ありません。
角沢の実況は「間」を恐れてるように感じます。喋る事がなくなったら同じ事を繰り返し言ったり、意味不明な事を実況したり・・・
喋る事がなくなったらボールを持ってる選手の名前でも言えばいいけどそれもできないので、もう実況を降ろしたほうがいいと思います。
この人の名前の読み違いのせいで、どれだけミスの濡れ衣着せられているJリーガーがいることか・・。海外組のミスにはだまるんですよね。
自分は角澤のファンでもないのに付きまとわれている気がするんですよ。
・幼少のころはじいちゃんが相撲好き
→大相撲ダイジェスト
・自分はサッカー好き(基本BS)
→代表の親善試合はテレ朝で見るしかない
・ずーっとフィギュアスケートファン
→グランプリシリーズ放映権の強奪
すべてに角澤付・・・どんな因縁だ。
サッカーファンもそうだと思うが、同じようにBS系から民放に流れた、フィギュアスケートも今すっごいつらい状況にある。的確な解説ができるのは旧採点方式なら五十嵐文男、今なら荒川静香と佐藤有香だが、その色をも押しつぶすアナと松岡&佐野稔の絶叫。ついでに言うとフィギュアは短いので、ようつべでアメリカやカナダとの比較ができるが、外人に「日本の中継はしゃべりすぎじゃない?うるさい」と書かれる始末・・・。恥ずかしい。
NHKも中継数が減ってサッカー、フィギュアの名アナが減っていくのでしょうね。同じ付きまとわれるなら刈屋さんがいいのになー。
はい。おっしゃらんとすることはわかります。ただ僕は憤りを通り越して、やや呆れや諦めの気分です。何故怒りが沸いてこないかというと、この問題は拡張すると日本社会全体の問題だと思うからです。
明らかに片一方に肩入れしてしゃべるTBSのアナウンサー、サッカーの知識や経験の少ないテレビ朝日のアナウンサーが地上波テレビを通じて何千万人もの人々にメッセージを送っているのですが、所詮テレビを見ている人間のほとんどはそのスポーツそのものに強く興味があるわけでは無いので、実況のレベルが問題になることはあまりありませんね。(実況がおかしいと感じたとしてもそれについて怒るのは、本当にそのスポーツが好きだったり、公正な感覚を自分のなかで強くもっている人間だけです。)
テレビ局は少しでも視聴率を獲るため、多少誇張が入っていたとしても、とにかく煽るような実況スタンスを変えませんね。そして協会は少しでも高いお金を払ってくれるところに放映権を与えることで必死なわけですよね。
こういう日本全体にある商業的な考えがスポーツをおかしなものにしてるのは残念ですよね。
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