■ サッカーを始めた年齢は? 今年のサッカーダイジェストの選手名鑑に「サッカーを始めた年齢は?」という質問があるので、J1の選手で集計しました。「無回答の人」もいるので、総数は「461名」で、シーズン開幕のときにメンバー登録されていた選手が対象です。よって、シーズン途中で退団した選手(MF宇佐美、MF乾、FWカルロンなど)も含まれています。
表1 サッカーを始めた年齢は?
年齢 | 人数 | (%) | (トータル) |
0歳 | 0 | 0.0% | 0.0% |
1歳 | 1 | 0.2% | 0.2% |
2歳 | 1 | 0.2% | 0.4% |
3歳 | 26 | 5.6% | 6.1% |
4歳 | 29 | 6.3% | 12.4% |
5歳 | 65 | 14.1% | 26.5% |
6歳 | 104 | 22.6% | 49.0% |
7歳 | 66 | 14.3% | 63.3% |
8歳 | 58 | 12.6% | 75.9% |
9歳 | 50 | 10.8% | 86.8% |
10歳 | 40 | 8.7% | 95.4% |
11歳 | 12 | 2.6% | 98.0% |
12歳 | 5 | 1.1% | 99.1% |
13歳 | 1 | 0.2% | 99.3% |
14歳 | 2 | 0.4% | 99.8% |
15歳 | 0 | 0.0% | 99.8% |
16歳 | 0 | 0.0% | 99.8% |
17歳 | 0 | 0.0% | 99.8% |
18歳 | 0 | 0.0% | 99.8% |
19歳 | 0 | 0.0% | 99.8% |
20歳 | 1 | 0.2% | 100.0% |
『何をもってサッカーを始めたというのか?』については、それぞれの選手で解釈が違うと思いますが、結果を見ると「最年少」は1歳でした。そう回答したのは、シーズン途中にボルシアMGに移籍した大津祐樹(元柏)で、J1では唯一「1歳」という答えです。その次は「2歳」という回答で、バイエルンに移籍したMF宇佐美貴史(元G大阪)でした。「2歳」という回答も、MF宇佐美だけでした。面白いことに、2人ともシーズン途中にブンデスリーガのクラブに移籍しています。
なお、今回、集計したのはJ1だけですが、J2の選手も確認してみると、京都サンガのGK児玉剛が「1歳」、同じく京都サンガのMF伊藤優汰が「2歳」という回答でした。「2歳以下」の回答は、J1とJ2を含めても、この4人だけです。ちなみに、「赤ちゃんがひとりで立てるようになる時期」は、「9か月」がもっとも多いようです。また、「はじめて歩く時期」は「9か月~11か月」が一般的ということです。
もっとも多いのは「6歳」でした。「5歳」と「7歳」も多くて、「5歳~7歳」でサッカーを始めているのが全体の「51.0%」で、「6歳以下」でサッカーを始めているのが「49.0%」でした。「8歳以下」になると「75.9%」で、「10歳以下」になると「95.4%」になります。
■ 遅くに始めた選手 逆の見方をすると、「約5%」は「11歳以上」でサッカーを始めているということになります。表のとおりで、「11歳」で12名、「12歳」で5名、「13歳」で1名、「14歳」で2名となっています。中学校になると「部活動」が始まるので、「中学に入学して新しいスポーツを始めた。」という人が、一般人では多いように思うので、「12歳」という回答が多いのか?と想像しましたが、「5名だけ」なので、ほとんどいませんでした。
ちなみに、「11歳」と回答しているのは、FWイ・グノ(G大阪)、GKキム・ジンヒョン(C大阪)、FW興梠(鹿島)、DF武田(横浜FM)、DF中澤(横浜FM)、DFイ・ガンジン(磐田)、MF山本脩(磐田)、FW李天秀(大宮)、GK植草(山形)、MF田中英(神戸)、GK稲田(柏)、DFキム・ミンジェ(福岡)の12名です。また、「12歳」と回答しているのは、MFマルチネス(C大阪)、DF増田(新潟)、DF金英權(大宮)、FW金信泳(元甲府)、DFイ・ジョンミン(元福岡)の5名でした。
さらに、「13歳」という回答は、DFパク・チュホ(元磐田)で、「14歳」という回答はFWイ・ジェミン(元神戸)、DFダニエル(甲府) の二人でした。こうして書き出してみると、外国人が多くて、日本人は非常に少ないです。特に、韓国の選手は「サッカーを始める年齢」が遅いようです。その理由はよく分かりませんが、「小さい頃からスポーツをする。」というのが、あまり一般的ではないのでしょうか?
■ もっともスタートが遅いのは?① 「461名」の中で、もっとも遅いスタートだったのは、FWホドリゴ・ピンパォン(元C大阪、現大宮)で「20歳」でした。FWホドリゴ・ピンパォンは、歯科大に通っていて、20歳までは「フットサル」を趣味で楽しむ程度だったとのことで、このエピソードは加入時に大きな話題になりました。現在「23歳」なので、本格的にサッカーを始めて、「まだ3年程度」となります。
FWホドリゴ・ピンパォンは、今シーズン、C大阪に入団して、シーズン途中に契約満了で退団して大宮に入団しましたが、MFマルチネス、GKキム・ジンヒョン、FWホドリゴ・ピンパォンとC大阪が獲得する外国人は、揃って「遅いスタート」になっています。そのFWホドリゴ・ピンパォンは、今シーズン、C大阪では4ゴール、大宮でも1ゴールを挙げていますが、「シュートテクニック」などは、相当なレベルにありますので、ノビシロのある選手だといえます。
■ もっともスタートが遅いのは?② ということで、J1の日本人選手の中では、「12歳」という回答だった新潟のDF増田が、もっとも遅いスタートになります。海外では、元アルゼンチン代表のFWバティストゥータが遅いスタート(17歳くらい?)だった、という話がありますが、日本では、そういう例はほとんどなくて、小学生の頃からサッカーをしていた選手ばかりです。
唯一、例外といえるのは、湘南ベルマーレのGK西部洋平です。これも、有名な話ですが、GK西部は「15歳」からサッカーを始めてます。高校からサッカーを始めて、高卒で1999年に浦和に入団しているので、サッカー歴が「3年」でプロに進んでいます。これは、かなりすごいことだと思います。
余談ですが、サッカーの場合、「サッカー歴」の無い人が、プロの世界に進むのは考えにくいことですが、プロ野球の場合は「例」があります。有名なのは、1991年のドラフトで西武ライオンズに指名された日月鉄二という選手で、高校時代は野球部ではなく、「やり投げの選手」だったということで、「超・隠し玉」として、当時、大きな関心を集めました。プロ野球のドラフト会議も近づいてきていますが、この選手については、ドラフトのたびに、話題になっています。「強肩」を生かして、プロでは「投手」や「外野手」として期待されましたが、1シーズン限りで引退しています。
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