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【G大阪×C大阪】 2003年以来のアウェイ勝利。立役者は1ゴール1アシストのDF丸橋祐介。 | | |　

■　J1がついに再開

新型コロナの影響で中断していたJ1が7月4日(土)についに再開した。2月に行われたJ1の開幕戦はアウェイで横浜FMと対戦して2対1で勝利。好スタートを切ったガンバ大阪はホームのパナソニックスタジアム吹田で宿敵のセレッソ大阪と対戦した。C大阪は開幕戦はホームで大分と対戦して1対0で勝利している。大阪ダービーの過去の対戦成績はG大阪が23勝、C大阪が10勝、引き分けは5つ。G大阪が圧倒している。

ホームのG大阪は「3-1-4-2」。GK東口。DF菅沼、三浦弦、キム・ヨングォン。MF遠藤、小野瀬、藤春、矢島慎、倉田。FWアデミウソン、宇佐美。MF遠藤はJ1通算で632試合目の出場。最多タイで並んでいたGK楢崎(名古屋など)を上回って歴代最多の出場試合数になった。MF井手口はベンチスタート。「オフの補強の目玉」だった日本代表のDF昌子はコンディションが万全ではないので残念ながら欠場となった。

対するアウェイのC大阪は「4-2-2-2」。GKキム・ジンヒョン。DF松田陸、マテイ・ヨニッチ、木本、丸橋。MFレアンドロ・デサバト、藤田直、坂元、清武。FW都倉、奥埜。怪我で長期離脱していたFW都倉がスタメンで起用された。公式戦はここまで2試合で3ゴールを挙げているFWブルーノ・メンデスはベンチスタートになった。山形から加入したMF坂元が右SHでスタメン出場。FW豊川はベンチスタートになった。

■　大阪ダービーを制したのはC大阪

試合の前半はどちらかというとC大阪ペースになった。しっかりとゲームをコントロールしてなかなかG大阪にチャンスを作らせなかった。前半47分には細かくパスをつないで左サイドを駆け上がったDF丸橋がゴール前にマイナスのクロスを入れるとFW奥埜が左足で合わせて前半のラストプレーでアウェイのC大阪が先制に成功する。加入して2年目となるFW奥埜は今シーズン初ゴールとなった。前半は1対0で終了した。

1点を追うG大阪は後半9分にMF遠藤とMF矢島慎を下げてMF井手口とFWパトリックを投入。189センチのFWパトリックの高さを生かした攻撃でチャンスを作るようになった。しかし、後半17分にC大阪が右サイドでパスをつないでチャンスを作るとMF清武の丁寧なパスを受けた左SBのDF丸橋が得意の左足で豪快にコース隅にミドルシュートを突き刺して大きな追加点を奪った。DF丸橋は1ゴール1アシストの活躍だった。

2点を追うG大阪は後半21分にMF小野瀬がシュート。これがDF木本のハンドを誘ってPKを獲得。これをMFアデミウソンが決めて1点を返したが追いつくことは出来なかった。2対1で勝利したC大阪は開幕2連勝。G大阪は1勝1敗となった。昨秋に行われたヤンマースタジアム長居でのダービーに続いてC大阪が大阪ダービーを制した。J1の2節を終えた時点でC大阪とFC東京と広島の3チームが「2戦全勝」となった。

■　2003年以来のアウェイでの勝利

C大阪は鬼門だったパナソニックスタジアム吹田で初勝利を飾った。万博競技場の頃から「アウェイのG大阪戦」を大の苦手にしており、過去の通算成績は3勝15敗1分けだった。最後にアウェイで勝利したのは2003年7月13日(日)の出来事になる。このときはMF森島、FW大久保、FWバロン、MF徳重、DF柳本、MF廣長、MF佐藤悠、DF古賀琢、DF鈴木悟、GK多田、MFアクセウの11人が先発起用されている。

もちろん、2011年のACLのラウンド16、2017年のルヴァン杯の準決勝の2ndレグではアウェイで勝利している。カップ戦の極めて大事な試合で2つ勝利しているがJ1のリーグ戦ではずっと未勝利だった。パナソニックスタジアム吹田になってからも3戦全敗だったが歴史的な勝利となった。過去3年間のJ1での順位はG大阪を上回っていることも踏まえるとこれからG大阪に対する苦手意識は薄れていくかもしれない。

2011年のACLのラウンド16のときはDF高橋大、2017年のルヴァン杯の準決勝の2ndレグはDF木本がヒーローになったが、今回も守備的なポジションである左SBのDF丸橋がヒーローになった。中でも圧巻だったのは後半17分に生まれた追加点のゴールになる。得意の左足で豪快にネットを揺らした。ルヴァン杯の初戦の松本山雅戦(H)でも強烈な逆転ゴールを奪っているが今シーズンも左足のキックが冴えている。

C大阪は「悲願のJ1初優勝」に向けて攻撃力アップがテーマになるが1点目の崩しは非常に良かった。スタメンの顔ぶれはFW都倉とMF坂元が入ったくらい。昨シーズンと比べてもあまり変わっていないので継続性は強みになるがいい連携から相手の守備を完全に崩した。FW奥埜は今シーズンも2トップの一角で起用されているが勝負強さを持った選手である。アシストをしたDF丸橋に出したMF清武のパスは丁寧だった。

■　大の得意にしていたC大阪にホームで敗戦・・・。

敗れたG大阪は得意にしていたC大阪を相手にJ1のリーグ戦では2連敗となった。3節の鹿島 vs 札幌の試合でもずっとアウェイで鹿島に勝てていなかった札幌が初勝利を飾ったが「無観客試合であること」が幾分かは影響していると考えられる。鹿島もG大阪もJ1屈指と言われる熱狂的なサポーターを抱えているチームである。ホームの大サポーターの後押しを受けられないのはどう考えてもマイナスである。

C大阪の堅い守備をなかなか崩せないもどかしい展開になったが途中出場したFWパトリックは存在感を発揮した。昨夏に広島からG大阪に復帰したが状態が上がらず。復帰後は12試合で2ゴールに終わったが今シーズンは状態が良さそうだ。サイドからのクロスやロングボールの競り合いで勝利するケースが多かった。高さのあるFWパトリックが本来の力を発揮できるようだと攻撃のバリエーションは増える。

MF遠藤はJ1で632試合目の出場となった。今年の1月に40才を迎えたが現役で頑張っているだけでも高評価できる話である。G大阪というJ1の強豪クラブで主力として活躍しているというのは物凄い話である。過密日程になるのでMF遠藤も適度に休ませながら起用することになると思うが彼がいると攻撃のリズムは良くなる。MF矢島慎やMF井手口にかかる期待も大きいがまだまだMF遠藤の力はG大阪には必要である。

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