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【J2】「選手層が厚い。」と言えるクラブはどこだろうか？ (後編) | | |　

■　新スタ元年となる京都サンガ

新スタジアムが完成して盛り上がるはずだった京都は「コロナによるダメージが大きいクラブの1つ」に挙げられるがオフに実績のある選手をたくさん獲得したので選手層は厚い。C大阪とのPSMは2対3で敗れて、J2の開幕戦も山口に0対1で敗れたのでまだ結果は出ていないが「選手層の厚み」は武器になる。DF森脇、FW李忠成、MF石櫃、FWピーター・ウタカなど経験値の豊富な選手が多い点も武器になるだろう。

FWピーター・ウタカとMF庄司とDFヨルディ・バイスの3人がセンターラインの軸になると思うが「いずれもJ2屈指の個人能力を持った選手」になる。脇を固める選手の質も高いが特に攻撃陣の層の厚さはJ2屈指である。開幕戦ではFW宮吉、FW中川風、MF金久保順がスタメンで起用されたが、他にもMF荒木大、MF曽根田、MFジュニーニョ、MF中野克、FW野田、FW李忠成など特徴を持った選手を多く抱えている。

DF本多が長期離脱中となる左サイドは不安要素になるがその他のポジションは充実している。ユーティリティーなDF安藤淳はいろいろなポジションで起用されるだろう。冬の高校選手権で躍動した帝京長岡高出身のMF谷内田にも期待したい。MF福岡慎、MF上月、MF谷内田などの世代がたくさんの出場機会を得るようだと面白くなる。30歳を超えている選手が多いので若手の台頭はJ1復帰のための必須条件である。

あと一歩のところでJ1復帰を逃した徳島は今オフも選手の入れ替えは激しかった。MF野村直やDFヨルディ・バイスやDF内田裕やMF杉本竜などが抜けてしまったが例年どおりで有力選手をたくさん獲得した。開幕戦ではMF西谷和、FW垣田、MF杉森という新加入のトライアングルが躍動して東京Vに3対0で大勝したが在籍2年目以上となるFW河田、MF清武功、MF渡井、FW押谷、FW佐藤晃なども控えている。

■　攻撃的なポジションが充実する徳島ヴォルティス

徳島に加入した2016年以降、ほぼフル稼働している大黒柱のMF岩尾の代わりはさすがにいないので「過密日程でMF岩尾を使えない時にどう戦うのか？」は今シーズンの徳島の重要なテーマになるが中盤から前目のポジションの選手の充実度はJ2屈指である。MF渡井、MF鈴木徳、MF小西、MF藤原志など生え抜きの選手がさらに成長するようだとリカルド・ロドリゲス監督の選択肢はさらに増えることになる。

J2に降格して3年目となる新潟も若手が成長して選手層が厚くなった。FWレオナルドやMF戸嶋やDF大武などが抜けてしまったが評価の高いFWペドロ・マンジー、FWファビオ、MFゴンサロ・ゴンザレス、DFマウロを獲得。DF大本やDF田上やMF島田譲なども実績のある選手なので「J1復帰」を十分に狙えるシーズンになる。DF新井直、DF田上、DF岡本將、DF渡邊泰などが控えるので最終ラインの層もかなり厚い。

攻撃的なポジションはさらに競争が激しい。開幕戦ではFWファビオとMF本間至はベンチスタート。FWペドロ・マンジーはベンチ外だったがFW渡邉新の活躍もあって3対0で大勝した。Jリーグ初挑戦となる外国人選手が多いので彼らが期待通りに活躍してくれないとプランは大きく狂ってしまうが前評判どおりの実力を発揮してくれると強力なメンバー構成になる。MF秋山裕やMF本間至やDF岡本將など若手に期待したい。

長崎もオフの補強に成功して戦力upを果たした。こちらも攻撃的なポジションが充実した。開幕前のキャンプ期間中からトレーニングマッチで結果が出ているがMF氣田とFW毎熊の大卒ルーキーコンビの評価が非常に高い。MF吉岡の成長も著しいので、期待の集まるMFルアン、40才になったFW玉田、レフティのMF大竹洋あたりもうかうかすることは出来ない。FWイバルボが復活するようだとさらに強力な布陣になる。

■　前評判はあまり高くなかったが・・・。

磐田・大宮・福岡・千葉・京都・新潟・長崎など開幕前の評価が高かったチームは、やはり、選手層は厚い。超・過密日程になる今シーズンのJ2で安定して勝ち点を積み上げる可能性は高いが前評判があまり高くなかったチームの中で選手層が厚いチームというと群馬や町田や山口などの名前を挙げることが出来る。群馬はオフに「クラブ史上最高」とも言える大型補強を敢行したが選手層は格段に厚くなった。

どちらかというと年齢が高めの選手を獲得したので「平均年齢が高くなりそうな点」は心配材料に挙げられるが攻撃陣はFW大前、FW青木翔、FW進昂平、MF加藤潤、MF岩上、MF白石など特徴を持った選手をたくさん抱えている。ボランチもMF宮阪とMF内田達がいてMF岩上やMF中山雄などもプレー可能なので充実度は高い。他と比べるとCBのみやや弱いが選手層の厚みは1つの大きな武器になるだろう。

ポポヴィッチ監督が就任した町田は6月13日(土)に行われたトレーニングマッチで浦和に勝利するなどいい準備が出来ているようだ。期待の高かったFWステファンとMFマソビッチの2人が怪我で離脱したのは残念に感じるが3月末にC大阪からFW安藤瑞を獲得。さっそく浦和戦でゴールを決めるなど評価を高めている。10番のFW平戸が中心となる攻撃陣はFW中島裕やFW晴山岬などもいるので顔ぶれは充実している。

こちらはボランチがやや手薄なので夏の移籍市場で強化したいが積極的に若手を起用するポポヴィッチ監督の下、躍進する可能性を秘めている。今シーズンも若手主体の山口はオフの選手の入れ替えが激しかったが1.5列目や2列目のポジションの層は厚い。期待の集まる新・高校2年生のFW河野孝にもチャンスが回ってくるかもしれない。CFがやや手薄なのでU-16日本代表のストライカーにかかる期待は大きい。

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