Category: 空花鳥風月雲
300m滑っても
これが震災前の衛星画像
そして震災後です。
美しい緑がずたずたになってしまいました。
ヘリに乗っていたカメラマンが自ら語った、山ごと崩れてしまった、そんな状態です。
この荒砥沢ダムの、まさに地すべり現場では、奇跡的に被災者がいなかったため、報道量も少なかったのですが、地質学的にはもっとも大きな地形の変化が観測された地域です。
茶色い土が露出している部分は、陥没して出来たのではなく、地表が下の方向へずれてできた隙間なんです。ずれた長さは最大でなんと300m。
画面中央の綺麗なS字カーブに注目してください。
そのまま南へスライドしています。
この地すべりで、当日荒砥沢ダムでは津波も発生したんです。
工事担当の皆様は、本当にご苦労様です。
その現場に入ることが出来ました。
これがS字カーブの下の部分です。
道路が地盤ごと滑るとこれだけ変形してしまうということがわかります。
此処から最初の左カーブ。
今回の地震による大きな地滑りの原因は、地質構造にあることがわかっているのですが、ここでは触れずにおきます。。
当日、此処を走っていなくて、本当に良かったと思いました。
此処は下から登っていった時の、後半の右カーブ。
これを見た地元の方は、グランドキャニオンだと叫んだそうです。
その先の左側。
此処は林道の入り口なのですが、先の部分と10m以上の段差になってしまっていました。
人間が造った道路はずたずたですが、周辺の多くの樹木は無傷なまま、今年も美しい紅葉を見せてくれているのが皮肉です。
そしてその先には
此処がS字カーブの島のどん詰まりです。
かなりオーバーハングしているとのことで、とりあえずエッジの部分には近づきません。
木々が地表ごと滑って止まっているため、傾いているのですが、一番先の部分は一年数か月の間に新たな天頂方向に進路を修正しています。
この道路がつながっていた先。センターラインも見えましたが、一部は谷底でした。
繰り返しになりますが、谷の向こう側も、こっち側も共にスライドしてきて、現在の場所に止まっているんです。
われわれが暮らしている地面の形は、このような現象の繰り返しで成立しているものを、人類がちまちま弄くり回しているのでしょうが、まさに諸行無常。
こんな見慣れない重機を見かけました。
何に使うのだろうと思っていたら、
余分な木材をチップにする機械でした。
全部山の下まで降ろすのも大変、此処で再利用するんですね。
別の場所です。
大規模な地すべりの上の端、一応滑らなかった部分との説明でしたが、最初の衛星写真を見るとこの上にも亀裂があるので、若干は移動していると思われます。
此処もオーバーハングしているようです。
これらの景観、後世に遺したいと言う意見もずいぶん出て来ているそうですが、どう思われますか?
今はこれ以上の地すべりが発生しないような処置が行われているところですが、一般の観光客が入れるようにするには、駐車場や遊歩道、トイレも作らなければならないし、安全対策も大変です。
そのための財源とそれに見合う地域への貢献は期待できるでしょうか。
私は遺して、たくさんの方に観て欲しいと思うのですが。
半分だけ残すことが決まったらしい、祭畤大橋の記事はこちらをどうぞ。
中越地震で大きな被害があった、旧山古志村の記事はこちら。
そして震災後です。
美しい緑がずたずたになってしまいました。
ヘリに乗っていたカメラマンが自ら語った、山ごと崩れてしまった、そんな状態です。
この荒砥沢ダムの、まさに地すべり現場では、奇跡的に被災者がいなかったため、報道量も少なかったのですが、地質学的にはもっとも大きな地形の変化が観測された地域です。
茶色い土が露出している部分は、陥没して出来たのではなく、地表が下の方向へずれてできた隙間なんです。ずれた長さは最大でなんと300m。
画面中央の綺麗なS字カーブに注目してください。
そのまま南へスライドしています。
この地すべりで、当日荒砥沢ダムでは津波も発生したんです。
工事担当の皆様は、本当にご苦労様です。
その現場に入ることが出来ました。
これがS字カーブの下の部分です。
道路が地盤ごと滑るとこれだけ変形してしまうということがわかります。
此処から最初の左カーブ。
今回の地震による大きな地滑りの原因は、地質構造にあることがわかっているのですが、ここでは触れずにおきます。。
当日、此処を走っていなくて、本当に良かったと思いました。
此処は下から登っていった時の、後半の右カーブ。
これを見た地元の方は、グランドキャニオンだと叫んだそうです。
その先の左側。
此処は林道の入り口なのですが、先の部分と10m以上の段差になってしまっていました。
人間が造った道路はずたずたですが、周辺の多くの樹木は無傷なまま、今年も美しい紅葉を見せてくれているのが皮肉です。
そしてその先には
此処がS字カーブの島のどん詰まりです。
かなりオーバーハングしているとのことで、とりあえずエッジの部分には近づきません。
木々が地表ごと滑って止まっているため、傾いているのですが、一番先の部分は一年数か月の間に新たな天頂方向に進路を修正しています。
この道路がつながっていた先。センターラインも見えましたが、一部は谷底でした。
繰り返しになりますが、谷の向こう側も、こっち側も共にスライドしてきて、現在の場所に止まっているんです。
われわれが暮らしている地面の形は、このような現象の繰り返しで成立しているものを、人類がちまちま弄くり回しているのでしょうが、まさに諸行無常。
こんな見慣れない重機を見かけました。
何に使うのだろうと思っていたら、
余分な木材をチップにする機械でした。
全部山の下まで降ろすのも大変、此処で再利用するんですね。
別の場所です。
大規模な地すべりの上の端、一応滑らなかった部分との説明でしたが、最初の衛星写真を見るとこの上にも亀裂があるので、若干は移動していると思われます。
此処もオーバーハングしているようです。
これらの景観、後世に遺したいと言う意見もずいぶん出て来ているそうですが、どう思われますか?
今はこれ以上の地すべりが発生しないような処置が行われているところですが、一般の観光客が入れるようにするには、駐車場や遊歩道、トイレも作らなければならないし、安全対策も大変です。
そのための財源とそれに見合う地域への貢献は期待できるでしょうか。
私は遺して、たくさんの方に観て欲しいと思うのですが。
半分だけ残すことが決まったらしい、祭畤大橋の記事はこちらをどうぞ。
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