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十八番には行きますよ。
もう出勤できないくらい残っている年休なんですが、昨日社則を眺めていたら、誰も教えてくれないけど、どうも退職休暇ってのも5日あるみたいなんです。濡れ手が泡だらけな感じ。
休もう休もう。
先日紹介した、ヴォーリズの伝記を読み終えましたが、彼の奥さんって、あさが来たの広岡浅子の娘(小芝風花が可愛かった)婿の妹なんですね、いわゆる華族の出。

検索してみると、あさが来たにも、ヴォーリズをモデルにした配役が一度だけ登場してたみたい。
この本にも登場しますが、浅子もずい分支援していたようで、大同生命本社をはじめ一族の邸宅の設計建築も手掛けたんですね。
彼が現在の天皇家の在り方に、実際どれだけ影響を与えたのかは、フィクションぽい感じもしますが、連続ドラマ向けの夫婦だと思います。そうか昭和天皇やマッカーサーが出てくるのは、微妙だな。
でもニッカやレナウンよりは地味だけど、まっさんの人生よりは面白いかも。
そう言えば、京都の大丸ヴィラもヴォーリズの設計なんですが、べっぴんさんに出てくる大急百貨店って、大丸がモデル? 阪急かな。
時間が出来ていくことで、どうしても読み物を買ってしまいます。

これまで買ったけど読んでない本、録画したけど見てない映画、たくさんあるんですね。棚の肥やし。
4月からは肥やし生活、良いなこのコピー、肥やし生活、使おう。
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読書の冬
せっかく日曜日に洗車したのに。
最近読み終えた本。

岩手県中部を旅していると、そこここで出会う宮澤賢治の、銀河鉄道の夜を題材にしたSF小説なんです。
宮澤賢治の小説は、子供のころにいくつか読んでたと思はれるのですが、覚えているのは、注文の多い料理店と、よだかの星ぐらい。
山田正紀は大学生の時代あたり前後に結構読んだ作家です。
買ってから、これはもう一度銀河鉄道の夜を読み返す必要があると気付いて、楽天Koboで244作品まとめてダウンロード。
電子書籍だと、スマホでも読めるんです。
泥縄で銀河鉄道を読んだのですが、どうもいくつかヴァージョンがあったらしいのですね。
賢治自身が何度も改稿したと。

1984のような、近未来の過度な管理社会の時代の話です。
記録にはない賢治の姪が肝。
しかしカムパネルラって、良い名前ですね。
そして読み始めたのがこの本。

近代洋館ファンには堪らない、あのウィリアム・メレル・ヴォーリズの伝記小説なんです。
明治の時代に、英語教師として、ピンスポットで近江八幡にやって来たヴォーリズが、子供たちに慕われていく導入部から、引きずり込まれます。
東北学院や、福島の教会建築の逸話も出て来ます。
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下の畑に降ります

ウィキから。
羅須地人協会(らすちじんきょうかい)とは、1926年(大正15年)に宮沢賢治が現在の岩手県花巻市に設立した私塾。あるいはその目的で使用された宮沢家の住宅建物である。

賢治の祖父、宮沢喜助によって、1904年(明治37年)隠居所として建てられた。
妹の宮沢トシが結核に冒されて亡くなる8日前まで療養所として使用される。その後、賢治によって 1階の10畳を集会場に使える近代的なリビングに改造の上、羅須地人協会として使用されている。 賢治の没後、人手に渡って現在の場所に移築されたが、1969年(昭和44年)に花巻農業高等学校の用地の一部として買い取られ、復元整備の上で『賢治先生の家』羅須地人協会として一般に公開されることになった。
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満員電車が嫌いだから
梅も満開。
いよいよ春ですね。
最近ぼちぼち読んでいる本。

色々考えさせられます。
地方の人口減少や、限界集落化、一次産業の衰退については20世紀から問題視されてきていて、今さら感もありますが、増田さんの本は、あらためて状況を数値化するとともに、それだけではなくて、東京の高齢化が一番の問題としています。
藻谷さんの対談集は、先日村田で聞いた結城登美雄さんの講演に通じるところがあって、希望が持てるし、楽しくなる内容です。
結局は人なのかなぁ。
核になって良い方向に引っ張っていける人。戦後のニッポンはそんな人を生み出す土壌を失ってしまっているのかもしれません。
私自身もそうなのかもしれませんが、マスコミがとくに。マスコミというのは結局私達の総意だったりもするのですが。
ポジティブに何かをしようとする人や意見を潰すのは得意だけれど、自分が方向性をリードできない。
問題提起、鋭い視点、良い分析までは行くのですが、特集のケツは、うまい解決方法はないのでしょうかで終わってしまう。
民主的に意見を集めて、みんなに相談して何かを決めようとすると、迷って何も決められなくて、結果的に先送り。政治に限らず今のニッポンにはこれが多すぎるように思います。
今の首相は政策の方向性も含め、個人的に好きではありませんが、自分が信じる道に進めるため、積極的に進んでいる姿だけは、これが政治家だと尊敬します。
昨日の朝の番組に、所ジョージさんが出演して、もっと道を広くして、関東全部をトーキョーにしてしまえば、山梨あたりが世田谷ベースだとやってましたが、それが今ニッポンが進んでいる道のように感じてはいます。
仙台はトーキョーと比べれば田舎ですが、消滅が心配されるほどの自治体でもありません。
しかし小学校の閉校は、里山と同時に都市部でも発生しています。
思いは様々に発散していますが、私はもうトーキョーに戻ることは無いし、今はただ、今夜の皆既月食を楽しみに、これから仕事に出掛けます。
それから新しい朝ドラの、能登の町も良いですね。
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漫画みたいな小説
ちょっと予定が合いません。
もういつでも行けますけどね。
久しぶりに読み耽っている本。
古本をAmazonで買いました。

ロットと購入先が違うので、本屋大賞受賞の前と後の版。
現代的な会話体と、史実に基づいたストーリーが交じり合っています。

小早川隆景や織田信長が出て来ますが、黒田官兵衛は出て来てないなぁ。
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PHANTOMS IN THE BRAIN
10日ほど前の話題が、ラマチャンドランでした。脳の中の幽霊。

前に養老孟司さんの講演を収録した事があり、脳医学の話は面白いと思っていたので、さっそくお取り寄せです。
むずかしいのでなかなか読み進めませんが、今ちょうど「幻肢」のあたりを読んでいます。おもしろい。
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渾身の大作歴史ロマン
前から読んでみたいと思っていた、高橋克彦の「炎立つ」。

盛岡在住の著者の文章には、東北地方への愛情がこもっています。
北東北をドライブしていると、時々看板を見かける、前九年後三年の役の遺跡の看板。
知っているようで知らなかった、源氏と蝦夷の対決を楽しく悲しく読み進んでいます。

一貫して語られているのは、縄文弥生の時代から、みちのくには幾内九州に匹敵する豊かな文化が存在したこと、それらを征服することが、軍事的な意味よりも、政治的に京都にとって必要だったこと、この構図は、明治維新の会津攻めと同じです。
また東北ツーリングの楽しみが増えました。
ところで今回、一巻目だけは新しい本を買ったのですが、二巻目以降はAmazonの古本です。
購入金額を並べてみると、
壱 680円
弐 14円
参 1円
四 226円
伍 169円
ただし、弐と参の送料が合わせて500円、同じく四と伍を一緒で500円でした。
古本の価格ってどのように決まるんでしょうね。
ちなみに並べてみると、

左から、壱弐参四伍。変色具合で決まるのかも。
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月はいくつ見えますか?
1974年発売だそうですから、18の時。今でも一番好きなBowieのアルバムです。
前の年の日本公演を、新宿の厚生年金ホールで見ていますが、おそらくこの曲は演奏されなかったでしょう。
もちろんこの曲の元となったジョージ・オーウェルの小説も、二回ほど読んでいます。
当時はまだずいぶん先の、ずっと未来のストーリーだと思っていたものですが、ドイツ駐在時代にその年はあっけなく終わり、そのあとの年月は、さらに加速度を増して、過ぎ去っているところです。
いっぽう村上春樹は、昔から好きな小説家で、長編も多いし、だいたい読んできたと思いますが、オームの事件に関する著書のあたりからは少し遠ざかっていました。
というか、最近数年は殆ど小説を読んでいなかったのですね。
1Q84が出版された時も、しばらくの間は、IQ84だと思い込んでいました。
IQの話なんて、小説の題材としては何だかなぁと感じたのを覚えています。
今年になってさらに新作が出版されたのは知っていました。
きっかけは、先日の温泉泊ツーリング。
ルートマップを詳しくチェックすると、大峠から白布温泉に向かう途中で、一旦米沢の市内をわざわざ通っています。
これは夜長に小説でも読もうかということで、Book offに立ち寄ったのでした。

文庫本でも良かったのですが、たまたまBOOK1だけなく、単行本になりました。新刊だと1800円の本が950円。
結局白布温泉では読みもしなかったのですが、GW前に読み始め、面白いのでBOOK2と3もお取り寄せ。
Amazonでそれぞれ、250円と889円。コンディションはどれも似たようなものですが、古本の値付けって、結構いい加減なんですね。BOOK2だけ少しカビ臭いかな。
出版は1と2が2009年、3は2010年なんですね。1年あいだが開いている。

で、昨日の朝に読み終えました。とても満足です。
青豆と天吾は私より二つ上。
舞台も、私が知っている東京そのもので、バブル前、ケータイもインターネットもなかった古き良き時代です。
もっとも1984年、日本に居たのは6月2日から30日の4週間だけ。
天吾がふかえりと一緒に奥多摩に行ったり、青豆が図書館で新聞の縮刷版を読んだ頃でしょうか。
二度目に青豆が高速道路でタクシーを降りた時、違うだろ、246の方からだろ、とつぶやいたりして。
うちのマンションのベランダから、滑り台が見えましたよ。

でも月はひとつ。
ところで日本語だと1984と、1Q84の読み方は同じということもできますが、外国語だと全く違ってきますね。
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邪魅の雫
数年間、その気になっていなかった、小説読みが最近復活しています。
ゴールデンウィーク前半、最初に読破したのがコレ。

基本的に長編好きなんです。
全16巻だか18巻の徳川家康は十代の頃に読みました。
かなり小説を読んでいた15年ほど前に、陰陽師好きな友人が、それならと薦めてくれた京極堂。
その後ずいぶん読みました。姑獲鳥の夏、狂骨の夢、塗仏の宴、陰摩羅鬼の暇。
これは、ちょうど私が生まれた頃が舞台の、連続殺人事件の話です。
おそらく本屋に並んでいる新書本で、もっとも厚い部類でしょう。

5年ほど前に買ったままになっていたものでした。
栞の位置からして、一旦は1/3ぐらい読んだようでしたが、記憶にもなく、最初から読み直し。
それで数日楽しめました。
ほとんど寝床でしか読まないので数晩か。