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2013-11-28 (Thu) 23:34

闘うプログラマー(上)/G.パスカル.ザカリー

闘うプログラマー 上巻「闘うプログラマー」の上巻を読み終えました。この本は、90年代に発売された時にも読んでいますが、今回読み返しても面白かったです。

物語は、マイクロソフトが新たなOSを開発しようとするころから始まります。今のWindows 8やWindows 7、Windows XPの元となったNT系と呼ばれるWindows NTの開発の様子が描かれています。
お話の主人公的な存在となるのは、NT開発の開発リーダーであるデビッド・カトラーです。カトラーは、もともとはDECでOSの開発を行っていました。しかし、DECでの仕事に見切りをつけて、多くの部下と共にマイクロソフトに入社したのでした。

そこで新たなOSの開発に取り組むことになったカトラーでしたが、そこで彼はこれまでやってきた会社とマイクロソフトの文化の違いに戸惑うことになるのでした。それまでの会社では、全員がきっちりと朝から揃って仕事をする官僚的な仕事方法でした。しかし、マイクロソフトの社員たちは出社するのもバラバラなら仕事スタイルもバラバラという自由奔放すぎる仕事方法だったのでした。

最初は方向性が見えなかったOS開発ですが、やがてマイクロソフトとIBMが共同で行ってきたOS/2の開発が破綻しだした頃から本格的に動き始めました。そんな中、カトラーたちが開発しているOSに対しても、外部から口を挟まれることが多くなり、プロジェクトは右へ左へと振り回されることになりました。

この上巻では、そうやって開発されてきたOSがようやく1つの形となり、プログラマーが日々の作業を行う環境をOS/2からNTへと移行するところまできました。しかし、それでも先は見えたわけではなく、プログラムには問題が山積みで、商品として発売するにはほど遠い状況です。この状況をどう打破していくのか、下巻が楽しみです。

あらためて読み返してみると、よくこんな状況でNTが開発できたな〜と感心するというか呆れました。(^^;
そして趣味で使うものならともかく、商業品質のソフトを作り出すのは本当にたいへんなんだなあと思いました。

最終更新日 : 2022-10-30

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