予想外の展開に驚かされた作品でしたが、今回でとうとう最終回です。依人に押さえつけられた蒼乃でしたが、茉莉は蒼乃を剣で刺す瞬間に少しだけためらってしまいました。剣は蒼乃の左肩を切り裂いただけで、茉莉の夜禍としての力を蒼乃に伝えることはできませんでした。そして再び、茉莉と蒼乃の戦いが始まりました。しかし、自らの力を剣に移したことで茉莉はかなり弱っていますし、蒼乃も左肩に受けた傷の影響か徐々に夜禍として...
いや~な予感はありましたが、この最終回には納得できないことが多かったですね。
一番気になったのが、蒼乃の心変わりです。依人への依存をどう克服したのか描かれませんでしたので、ちはやさんの言われるように精神操作されたように見えちゃいますよね。(^^;
しかも、EDのラストでは茉莉と依人が生きているらしき暗示がありましたし、最後の最後で物語が破綻してましたね。
茉莉さんに刺された後、二人で朝日を見上げていましたが、そのときの二人の表情には不の感情は無かったことに注目すべきだと思うのですが、いかがでしょうか?
だとすると、復活蒼乃さんには茉莉さんの記憶もちゃんと受け継がれていて、全てを知った上で行動をして居る可能性が高いと思います。
で、その場合の「トマトシルコ」の解釈ですが、茉莉さんの記憶にある飲み物を自動販売機で見つけた蒼乃さんがこよりちゃんを巻き添えに試し飲みしてみた結果と言うのは、強引でしょうか?さすがに飲めた物では無いので、口直しに別のジュースを買おうとしたらお金を入れたのに出てこない…
というシーンだと、私は思っていますよ。
どんなもんでしょ?
この最終回、Bパートで蒼乃の心情が詳しく描かれてないのが悔やまれますね。そのせいで、否定的にも肯定的にもラストが解釈できるんですよね。(^^;
EDのトマトしるこの解釈は、きつねのるーとさんのコメントを読んでなるほどなあと思いました。
悲しくはあるけれど、茉莉と依人はもういないと考えた方が、物語の結末としては納得できますね。
DVDの追加エピソードでは、13.5話みたいな形で蒼乃の空白の1年を描いたお話が見てみたいです。
蒼乃は普通の人間になって依人のことを吹っ切れたとは思えません。これは茉莉に記憶を操作されたと見る方が自然でしょう。
なにせラストでは蒼乃から依人を奪って二人で一緒にいるという暗示があるのですから。
結局、茉莉は自分の我が儘のために蒼乃を生きかえらせ、彼女が邪魔になったら記憶を消してさっさと退場さえるというまさに人道無視の行い。
蒼乃は茉莉に人生と運命を弄ばれ、さらには最も大事な想いまで奪われてしまう結末。蒼乃さんは最期まで救われず、報われないラストでした。
茉莉一人が幸せになるストーリーには不快感を禁じ得ません・・・・