■ J2の第10節J2の第10節。3勝3敗3分けで勝ち点「12」のジュビロ磐田はホームのヤマハスタジアムでロアッソ熊本と対戦した。熊本も3勝3敗3分けで勝ち点「12」。磐田は9位、熊本は12位に位置する。他には仙台も3勝3敗3分けで勝ち点「12」を獲得している。オフに主力数名が流出した熊本だったがまずまずのスタートを切った。熊本はここ3試合負けなし中。8節の金沢戦(H)は3対1で完勝した。9節の岡山戦(A)は0対0だった。
ホームの磐田は「4-2-3-1」。GK梶川。DF鈴木雄、鈴木海、中川創、松原后。MF山本康、藤原健、金子翔、山田大、ドゥドゥ。FW後藤啓。磐田U-18出身で高卒2年目のMF藤原健はJリーグ初スタメンとなった。昨シーズンはJ1で1試合に出場しており、年代別代表に召集された経験を持っている。新・高校3年生ながら飛び級でトップ昇格を果たした191センチのFW後藤啓はここまでの9試合で4ゴールを挙げている。
アウェイの熊本は「3-4-3」。GK田代琉。DF黒木晃、江崎、相澤。MF上村周、藤田一、竹本、平川怜。FW島村拓、石川大、松岡瑠。テクニシャンのFW島村は4試合ぶりのスタメンとなった。ポジション争いのライバルのFW粟飯原はベンチスタート。こちらも新・高校2年生のFW道脇がベンチ入りを果たした。186センチの大型ストライカーで将来を嘱望されている。ここまですべて途中出場で4試合に出場している。
■ 序盤はアウェイの熊本ペースに・・・。試合の序盤はアウェイの熊本ペースになった。テンポよくボールが回って攻め込んだ。前半12分にボールを失ってカウンターを食らいかけたが磐田の右SBのDF鈴木雄のドリブルをカットして逆カウンターを仕掛ける。FW松岡瑠が左足でミドルシュートを放つとこれがポストに当たって跳ね返ってゴールイン。ゴラッソで熊本が先制に成功する。新加入のFW松岡瑠は4節の山口戦(A)以来。今シーズン2ゴール目となった。
その後もしばらくは熊本ペースだったが前半20分あたりを過ぎると磐田がペースを握る展開になった。前半22分にはトップ下のMF山田大に決定機が訪れた。前半38分にはMFドゥドゥのパスから右SBのDF鈴木雄に決定機が訪れたがシュートを打ち切れず。前半は1対0で折り返した。0対0で迎えた後半6分にエリア内で倒された左SBのDF松原后がPKを獲得。磐田は同点に追いつく絶好のチャンスを迎えた。
キッカーを務めたMF金子翔のシュートはキーパーのGK田代琉が何とか防いだが真上に上がったボールに素早く反応したMF金子翔が自ら頭で押し込んで1対1の同点に追いついた。MF金子翔は今シーズン2ゴール目。町田戦(H)に続いて2試合連発となった。終盤になると磐田は高さを生かした攻撃からゴール前のシーンをたくさん作ったが逆転まで持っていくことは出来ず。試合は1対1のドローに終わった。
■ Jリーグ初スタメンのMF藤原健介J2はちょうど10節が終了した。早くも序盤戦が終了しつつあるが降格1年目の磐田は3勝3敗4分けで勝ち点「13」。自動昇格を狙っていることを考えるとやや不十分な成績と言える。勝ちきれない試合が目立っている。この日も相手のシュートは4本のみ。9節の町田戦(H)も相手のシュートは4本のみだった。磐田が主導権を握る展開になる試合が増えてきたにもかかわらず、なかなか勝ち点「3」を獲得できない。
この日は試合の入り方があまり良くなかった。立ち上がりから攻め込まれた。前半12分に先制ゴールも許したが何とか持ち直した。殊勲の同点ゴールを決めたのはMF金子翔だったがPKを止められた後も動きを止めることなくしっかりと詰めて自ら押し込んだ。163センチの身長であることを考えるとヘディングでのゴールはかなり珍しいが豪快なヘディングシュートだった。これで2試合連発。勢いに乗りつつある。
注目が集まったのは高卒2年目でJリーグ初スタメンのMF藤原健だったがフル出場を果たした。前半はあまり目立たず。控えにはMF遠藤がいてMF鹿沼もいたので「前半のみで交代」となってもおかしくなかったが後半も引き続いてプレー。後半はいいプレーも多かった。この日の磐田は後半38分まで選手交代を行わず。コロナで交代枠が増えた今のレギュレーションでは珍しいほど選手交代の動きは遅かった。
まだ19歳のMF藤原健はキックの精度が高くてゲームを作ることが出来る。ボランチはMF遠藤が43歳。MF山本康も33歳になった。MF上原力とMF鹿沼は中堅世代でMF針谷も若手から中堅世代になりつつあるがいずれにしてもボランチ陣の平均年齢はやや高めである。新戦力の台頭が望まれる状況である。キックの精度が高い選手なのでプレイスキッカーとしても期待できるが継続的に出場機会を得られるか?
■ FW松岡瑠夢の先制ゴールはゴラッソ熊本はオフにたくさんの主力が流出しながら3勝3敗4分け。まずまずのスタートを切ったがこの日はアウェイで磐田から勝ち点「1」を獲得。勝利をつかむことは出来なかったが悪くない結果と言える。立ち上がりから攻め込んで先制ゴールを奪ったが試合の入り方が非常に良かった。この日はFW島村拓が4試合ぶりにスタメンで起用されたが右ウイングのFW島村拓のところが攻撃の起点になるシーンは多かった。
前半12分のFW松岡瑠のゴールはゴラッソだった。左サイドからドリブルで運んで左足でミドルシュートを放ったが豪快に決まった。昨オフに栃木SCから加入したFW松岡瑠はこれで2ゴール目。栃木SCの時はあまり活躍できなかったが新天地の熊本で水を得た魚のように生き生きとプレーしている。左足のミドルシュートだったが選手名鑑には「両利き」と記載されるほど左右両足のキックに自信を持っている。
ここに来て頑張りが目立っているのはアンカーの位置で起用されているMF上村周になる。レギュラーだったMF三島頌が「右膝前十字靭帯損傷・右膝内側半月板損傷」という大怪我をして全治約8か月。今シーズン中の復帰は絶望的となった。長期離脱することになったので中盤の層が薄くなっている中、熊本ユースから昇格して節目の10年目となるMF上村周が攻守で貢献中。大きな存在感を発揮している。
熊本は選手の入れ替えが激しくて今年のチームも「加入して3年目以内」という選手が非常に多くなっている。そんな中でクラブの歴史を知っている選手が主力として活躍しているのは大きい。在籍年数も11年目のDF黒木晃に次いでクラブ内で2番目となる。もともと守備に特徴のある選手だったがFW松岡瑠の先制ゴールにつながったインターセプトは鮮やかだった。シンプルなパスで攻撃の起点になるシーンも多かった。
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