はてなキーワード: ダイタクとは
令和ロマンは本当に惜しかった。難しいチャレンジに挑んだ。途中までは全てが完璧だった。
そして、バッテリィズのエースというたったひとつのノイズで全てがぶち壊しになった。くるまは眠れない日々が続くだろう。けむりはぐっすり寝てそう。
今回のM-1グランプリにおける各陣営の勝利条件は以下の通りだ。
①令和ロマン……審査員・視聴者・観客・他のコンビ全てを圧倒的に屈服させ、「M-1はこんなもんw」と冷笑してみせること。
②ヤーレンズ・真空ジェシカ……優勝が最善、次善として1stラウンドの点数を令和ロマンよりも上につけること。
④その他……とにかく来年以降の優勝に繋げること。
②③の失敗は瞭然だろう。ここでは多くを語らない。
令和ロマンは今年、まず1stラウンドで全世代向けの優等生ネタを披露し、近年のトガったスタイルを冷笑した。阿部一二三のナイスアシストもあり、最高のタイミングで他のコンビに呪いをかけたのだ。
そしてヤーレンズがあろうことか二番手という最悪の──令和ロマンにとっては最高の──巡目を引いた。効果は残酷なほどてきめんだった。楢原が調子を狂わされ冒頭のツカミを失敗、その傷は出井が修復できる範囲を超えていた。
更に令ロにとっての幸運は続く。三番手が真空ジェシカだ。真空ジェシカ自体は「呪い」を意にも介さず良いパフォーマンスを発揮したが、観客は「渡辺・斎藤」のほとぼりがまだ冷めておらず、「これで笑っていいのかしら・・・」と躊躇してしまった。
もはや勝負あり、敵ナシ、M-1は終わった、令和ロマンが全てを終わらせ伝説になった、そう思われた。
「バカがバカを言い、ツッコミが的確に突っ込む。そして誰も刺さない。誰にもマウントを取らない。バカにしない」
平成レトロのような大阪漫才。これが環境トップメタたる令和ロマンにぶっ刺さった。エースはメタという言葉すら知らないだろう。そういう姿が更にバッテリィズの別格感を押し上げた。
そして表示された861点。圧巻である。この瞬間、優勝しようがしまいが令和ロマンにとっての「勝ち」はなくなった。来年はもうない。
ではバッテリィズ(④)は勝ったのか? 違う。
確かに笑った。みんな笑っていた。(ちなみに私は今回の10組では令和ロマン以外見所なしと考えていたほどには令和ロマン、というか高比良くるまビイキ。でも一番笑ったのはバッテリィズだ)
ただ、「M-1で優勝してハクつけてスターダムにのし上がる」という意味では、その刃は今年限り有効なものだ。来年同じようなネタを出されても、審査員にはリーチしない。
じゃあ巧みに新しいスタイルを持ち出してこれるか。これない。バカなんだから。
お正月番組から何から、ヒキは増えるだろう。でも、それだけ。それなら別にM-1以外の賞レースでいい。M-1は勝つことに意味がある。
「2024チャンピオンだったバッテリィズ」は、我々が見ることのできる姿とは全く違うものになっただろう。「だろう」と推量の助動詞を使わなければいけないのが惜しくもある。
繰り返すが、いずれにせよ、令和ロマンはナイスチャレンジだった。バッテリィズさえいなければ本当に伝説になれた。
これに萎えず、また新たな冷笑をお笑い界に食らわせてほしい。賢いんだから。
そして個人的には、2025年のM-1が本当に楽しみでしょうがない。かすかに残る「真空ジェシカどうなるどうする」以外のあらゆる文脈が砕かれた、本当の平場になるのだから。
出番 | 演者 | 博多大吉 | ナイツ縞 | 笑い飯哲男 | オードリー若林 | ノンスタ石田 | かまいたち山内 | アンタ柴田 | 海原ともこ | 中川家礼二 | トータル | 平均 | おれ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 令和ロマン | 96 | 93 | 90 | 94 | 96 | 96 | 95 | 97 | 93 | 850 | 94.4444 | 93 |
2 | ヤーレンズ | 92 | 92 | 91 | 92 | 92 | 91 | 91 | 94 | 90 | 825 | 91.6666 | 95 |
3 | 真空ジェシカ | 97 | 94 | 90 | 93 | 95 | 97 | 94 | 95 | 99 | 849 | 94.3333 | 96 |
4 | マユリカ(敗者復活) | 93 | 91 | 88 | 91 | 91 | 90 | 89 | 96 | 91 | 820 | 91.1111 | 91 |
5 | ダイタク | 90 | 93 | 89 | 92 | 90 | 92 | 88 | 94 | 92 | 820 | 91.1111 | 92 |
6 | ジョックロック | 89 | 91 | 91 | 90 | 89 | 93 | 88 | 95 | 93 | 819 | 91.0 | 92 |
7 | バッテリィズ | 95 | 93 | 95 | 95 | 97 | 96 | 96 | 97 | 97 | 861 | 95.6666 | 94 |
8 | ママタルト | 88 | 89 | 89 | 89 | 90 | 93 | 89 | 92 | 93 | 812 | 90.222 | 91 |
9 | エバース | 94 | 94 | 93 | 94 | 96 | 94 | 93 | 94 | 96 | 848 | 94.2222 | 94 |
10 | トム・ブラウン | 95 | 95 | 92 | 93 | 88 | 90 | 97 | 94 | 89 | 833 | 92.5555 | 89 |
合計 | 博多 | 縞 | 哲夫 | 若林 | 石田 | 山内 | 柴田 | 海原 | 礼二 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | バッテリィズ | 3 | 5 | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 | 1 | 1 |
2 | 令和ロマン | 2 | 5 | 6 | 2 | 2 | 2 | 3 | 1 | 5 |
3 | 真空ジェシカ | 1 | 2 | 6 | 4 | 4 | 1 | 4 | 4 | 3 |
4 | エバース | 5 | 2 | 2 | 2 | 2 | 4 | 5 | 7 | 2 |
5 | トム・ブラウン | 3 | 1 | 3 | 4 | 10 | 9 | 1 | 7 | 10 |
6 | ヤーレンズ | 7 | 7 | 4 | 6 | 5 | 8 | 6 | 7 | 9 |
7 | マユリカ | 7 | 8 | 10 | 8 | 6 | 9 | 7 | 3 | 8 |
7 | ダイタク | 8 | 5 | 8 | 6 | 7 | 7 | 9 | 7 | 7 |
9 | ジョックロック | 9 | 8 | 4 | 9 | 9 | 5 | 9 | 4 | 5 |
10 | ママタルト | 10 | 10 | 8 | 10 | 7 | 5 | 7 | 10 | 5 |
博多 | 令和ロマン |
---|---|
縞 | 真空ジェシカ |
哲夫 | バッテリィズ |
若林 | バッテリィズ |
石田 | 令和ロマン |
山内 | 令和ロマン |
柴田 | 令和ロマン |
海原 | 令和ロマン |
礼二 | バッテリィズ |
お笑いオタクとそれ以外でけっこう感想の分かれる大会かもしれない今年。
ネタは言うまでもなくどれも素晴らしかったので、ネタ以外の感想を書きます。
時間も20分程度だしほとんどボケしろもなく淡々とした抽選会だった。グダることなく短尺で華麗なモノボケを繰り出したヨネダ2000が抽選会のMVP。
去年の反省を踏まえて夕焼け小焼けタイムを設けた今年。爆発した組も多く、見応えある戦いだった。中でもM-1の歴史に残るであろう狂気の捨てネタことからあげ4を繰り出したさや香は平場も100点の出来だったと思う。ということでさや香二人にMVP。
トップにモグライダー、二番手にランジャタイと地下の風変わり初決勝組が早々に消化されてしまい、彼らのインパクトが薄まったのが残念だった今年のM-1。8組目からは錦鯉→インディ→もも→インディ→錦鯉とお祭り騒ぎのバカたちが初決勝の20代を取り囲む地獄の出順で、ももがインパクト残すのも不可能になってしまった。笑神籤って恐ろしい。
とは言え客はしっかり暖かく、平場でも何度も拍手笑いが起きていた。中でもランジャタイの暴れっぷりを会場全体が今か今かと待ちわびている空気は画面越しにも伝わるほどで、映っていない時でも彼らの名前が上がるたびに確実に笑いが起きていた。M-1の熱血ショー化を全力で拒否し、あらゆるボケしろでボケまくり、名誉の最下位を獲得して存在することそのもので大会を盛り上げたランジャタイが文句なしのMVP。
今年は大反省会と打ち上げは省略。これを書き始めた2018年は直後に暴言騒動があり、王者の霜降りはおろか敗者復活戦や本線の平場で爪痕を残した芸人たちがまったく顧みられないことに不満があった。順位が振るわなかった芸人たちが反省会や打ち上げで必死で取り返そうとする姿を自分なりに記録したかった。なので売れっ子や高位者よりもまだ知名度が低かったり、目立たなかった組を重点的に取り上げたつもり。
しかし反省会も打ち上げも当時のようなカオスさはなくなり、きちんとした「番組」になった。もう福徳が5位なのに準優勝ばりの号泣する姿も、滑り倒した川瀬が死にそうになる姿も見られない。なのでわざわざ記録する必要性を感じなくなった。
2018年の平場で金属が注目されてライブやテレビの出番が増え、翌年は錦鯉、去年はランジャタイとキュウがその枠になった。敗者戦まで来なかった組も予選で注目されればどんどん売れるようになってきている。書き始めた頃はM-1に出ていない中堅芸人がラジオで感想を話す程度だったのが、今は出場者本人がYouTubeで「平場で誰々が面白かった」と話すようになっている。ネタの順位だけが重要じゃないと多くの人が理解している今が本当に嬉しい。そういうわけで、これを書くのは多分今回が最後になると思う。来年書きたいことが出たらわからないが、とりあえず。もし読んでくれた人がいたらありがとう。これからもM-1とお笑いを楽しんでいこうな。MVPとか偉そうでごめんね。
錦鯉、本当におめでとう!
〜本戦〜
モグライダー…優勝
ランジャタイ…優勝
ゆにばーす…やや優勝ではない
ハライチ(敗者復活組)…やや優勝ではない
真空ジェシカ…優勝
オズワルド…優勝
ロングコートダディ…優勝
錦鯉…優勝
インディアンス…やや優勝ではない
もも…やや優勝ではない
〜敗者復活〜
キュウ…やや復活ではない
アインシュタイン…やや復活ではない
ダイタク...やや復活ではない
見取り図…やや復活ではない
ハライチ…やや復活
マユリカ…復活
ヨネダ2000…やや復活
ヘンダーソン…やや復活ではない
ニューヨーク…やや復活ではない
男性ブランコ…復活
東京ホテイソン…やや復活
金属バット…やや復活ではない
さや香…復活ではない
〜総評〜
全員…優勝
50代男性。好きな番組はゴッドタン、お笑い向上委員会、有田ジェネレーションっていう程度にはお笑い好き。
金属バット/好き。トップバッターに一番ふさわしくない。別れてくれない理由が生命保険かけてるからっていうオチはも少しなんとかならないか
タイムキーパー/若くて親しみのあるコンビがアンパンマンの歌をいじったりしたら、そりゃあ普通の漫才になっちゃうよね
からし蓮根/好き。面白かった。小さい方がワーキャー言われてんだろなと思った
ランジャタイ/両方ともに衣装のセンスが良い。一番絵になるコンビ。ネタは難しい
滝音/ハンプティダンプティもバンプオブチキンもそんなに知らない…すんません
学天即/トータルで面白い。もっと面白いことやりそうな雰囲気が欲しい
ダイタク/言うな言い過ぎ
ロングコートダディ/ただただ凄い
ニッポンの社長/神
ニューヨーク/大好きなネタだったんだけど、以前は嶋佐がホントにやってそうな顔してたのにそれが薄れていた
見取り図/凄すぎた
アキナ/大阪でワーキャー言われてる印象だったけど、その通りだった
マヂカルラブリー/めちゃくちゃ笑えた。ありがとうございます
全体を通して、準々決勝敗退のももの◯◯顔のネタが一番好きだった。漫才ってまだまだいろんな可能性が残ってるんだなあと感心した。
ネタの感想はいろんな人が書いてるので、それ以外の部分で面白かったとこを。去年のはこっち。
今年ちょっと長すぎたので2分割した。この記事は抽選会〜敗者復活戦。
全体的に走ってて笑いどころ少ないな。16組もいるんだし、せめてあと10分長くても良かったような。見てるこっちもなぜか気持ちが焦った。
そんな中でも悲哀とともに抜群のセンスを見せつけたロコディ堂前がMVP。座王では毎回安定感ある強さなので、もっといろんな番組で見たいコンビ。
視聴者投票になってからの敗者復活が実質的に人気・知名度投票になってるのは仕方ない部分もある。熱狂的なファンだけじゃなく大抵の視聴者は新しいものより見慣れてるものを好み、それを「面白い」と認識する。だからいくら「ネタ見て面白いと思ったところに入れろ」と呼びかけたって、普段から有名無名問わずネタばっか見てるお笑い大好きマン以外は人気や知名度あるところにしか投票しない。
そういう状況なのは仕方ないとして、番組が後押しすんのはどうなの?って話。流れで多少偏ったレベルじゃなく、普段から露出多くて人気ある組ばかり取り上げて無名どころは存在すら無視。売れてない組はああいう扱いされても仕方ない、売れて見返せみたいなのも言い訳だよな。それそのまま視聴者に見せて面白がると思ってんの?ちゃんとイジリとして仕上がってれば文句ないが、ただの手抜きだから批判してる。
本戦〜1回戦の審査員審査では当然ネタのみで審査するのが正しい。でも視聴者投票である今の敗者復活戦なら、普段テレビでは見られない無名コンビを盛り上げてやって平場での印象で票数にブーストかけてやるくらいでもいいんじゃないのか。せめて普段から露出の多い人気組でも出ジロは無名と同量にするのが公平ってもんだろう。
人気者を盛り上げて敗者復活させればみんな喜んで番組大成功なんてのは大間違いだと今回のM-1は証明した。M-1をここまでの一大事業に育て上げた一番の功労者は人気も知名度もなかった芸人たちだってことは忘れてほしくない。
敗者復活戦・ネタ以外のMVPはラストイヤーの意地を見せた囲碁将棋で。テントパートで2回もウケ取ってたのはさすがの一言。根建の顔芸と文田のコメント両方で成立するコンビ芸なのも良かった。新生いごしょの誕生を見た。