「スカイライン-征服」を見た。
ネットで席が予約でき支払も済むシネコンが、徒歩数分の圏内にあるというのはなかなか便利である。
とある早朝、LA上空に超巨大なエイリアンの宇宙船が現われ、人間を次々に狩ってゆくというエイリアンによる地球侵略もの。
低予算で製作されたらしいが、昨今のCGの進化は素晴らしく、大画面で見る宇宙船や侵略シーン、米軍とのバトルシーンは圧倒的で、確かに凄い。しかし、人間がからむドラマのほうは、高級コンドミニアムのペントハウスにおける密室劇と、ビルの駐車場や近辺でドタバタやってるだけという極端なスケールの小ささ。まあ、異星人の侵略に巻き込まれたある人間集団の視点から見るという点では、臨場感があるとも言えるが、人間劇の演出にはあんまり冴えがないので、結局はCGだけを楽しむ映画になっている。
異星人との遭遇というのは、SF小説でも映画でも描き尽された感のあるテーマ。
エイリアンの地球侵略ではなく、異星文明との一般の遭遇物ならば、映画では、「未知との遭遇」、「ディストリクト9」など実によかったし、小説でも、クラークの「幼年期の終わり」、レムの「惑星ソラリス」、ストルガツキーの「ストーカー(路傍のピクニック)」などなど、素晴らしい作品がたくさん存在する。
しかし、エイリアンが悪意を持って地球を侵略してきたという設定になると、結構結末が大変だ。地球に遠路はるばる襲来したというだけで、悪意あるエイリアンには人類を遥かに上回る圧倒的な科学技術があることが明らか。しかし、残念ながら人類は滅亡してしまいましたでは、ハリウッド的な映画としては成立しない。逆に、簡単に人類が勝つというのも荒唐無稽な話になる。ストーリーとしてこのあたりにどう説得力をもたせるかが考えどころ。
「インデペンデンス・デイ」のように、アメリカ大統領が戦闘機に乗って反撃に参加し、エイリアンの宇宙船のコンピュータがコンピュータウイルスに感染して壊れましたというような能天気なハッピーエンドも、まあひとつの解決ではある。H.G.ウェルズ「宇宙戦争」や、M・ナイト・シャマランの「サイン」のような、エイリアンは病気で死んでしまいましたというのも脱力系だが、まあ一応ひとつの解決。「クローバーフィールド」は(あの怪物がエイリアンとしてだが)あくまでも巻きこまれた個人のビデオカメラの記録が発見されたという設定にして、侵略の結末について描かなかったのが逆に成功した。
この映画の視点はちょっと「クローバーフィールド」にも似ているのだが、映画の終盤になるにつれ、いったいどうやって終わるつもりか心配になってくる。実際の結末については触れないが(というかあえて触れるほどのものでもないのだが)、とりあえずエイリアンの侵略だけを一心に撮って、エンディングを考えるのを終盤まで忘れてたのではと思える出来。第二作があるとして、次への伏線といえば聞こえがよいが、ここから話を広げるのはちょっと苦しいと思われるのだが。まあ、壮大なCGの映像を楽しむ映画だ。
ところで、予告編で知ったのだが、「世界侵略: ロサンゼルス決戦」という映画が9月に封切予定。これはエイリアンが地球侵略し、LAを舞台に人類との最終決戦が行われるというお話らしい。なんだかこの「スカイライン」と設定がほとんど同じなのだが、こちらのほうは、果たして納得の行く結末がつけられるだろうか。ポスターから見ると、地球軍はエイリアンを撃退しました、めでたしめでたしという印象があるのだが、果たしてどうなのかねえ。期待はしてないけど、結局これもきっと見ちゃうんだよなあ。
ネットで席が予約でき支払も済むシネコンが、徒歩数分の圏内にあるというのはなかなか便利である。
とある早朝、LA上空に超巨大なエイリアンの宇宙船が現われ、人間を次々に狩ってゆくというエイリアンによる地球侵略もの。
低予算で製作されたらしいが、昨今のCGの進化は素晴らしく、大画面で見る宇宙船や侵略シーン、米軍とのバトルシーンは圧倒的で、確かに凄い。しかし、人間がからむドラマのほうは、高級コンドミニアムのペントハウスにおける密室劇と、ビルの駐車場や近辺でドタバタやってるだけという極端なスケールの小ささ。まあ、異星人の侵略に巻き込まれたある人間集団の視点から見るという点では、臨場感があるとも言えるが、人間劇の演出にはあんまり冴えがないので、結局はCGだけを楽しむ映画になっている。
異星人との遭遇というのは、SF小説でも映画でも描き尽された感のあるテーマ。
エイリアンの地球侵略ではなく、異星文明との一般の遭遇物ならば、映画では、「未知との遭遇」、「ディストリクト9」など実によかったし、小説でも、クラークの「幼年期の終わり」、レムの「惑星ソラリス」、ストルガツキーの「ストーカー(路傍のピクニック)」などなど、素晴らしい作品がたくさん存在する。
しかし、エイリアンが悪意を持って地球を侵略してきたという設定になると、結構結末が大変だ。地球に遠路はるばる襲来したというだけで、悪意あるエイリアンには人類を遥かに上回る圧倒的な科学技術があることが明らか。しかし、残念ながら人類は滅亡してしまいましたでは、ハリウッド的な映画としては成立しない。逆に、簡単に人類が勝つというのも荒唐無稽な話になる。ストーリーとしてこのあたりにどう説得力をもたせるかが考えどころ。
「インデペンデンス・デイ」のように、アメリカ大統領が戦闘機に乗って反撃に参加し、エイリアンの宇宙船のコンピュータがコンピュータウイルスに感染して壊れましたというような能天気なハッピーエンドも、まあひとつの解決ではある。H.G.ウェルズ「宇宙戦争」や、M・ナイト・シャマランの「サイン」のような、エイリアンは病気で死んでしまいましたというのも脱力系だが、まあ一応ひとつの解決。「クローバーフィールド」は(あの怪物がエイリアンとしてだが)あくまでも巻きこまれた個人のビデオカメラの記録が発見されたという設定にして、侵略の結末について描かなかったのが逆に成功した。
この映画の視点はちょっと「クローバーフィールド」にも似ているのだが、映画の終盤になるにつれ、いったいどうやって終わるつもりか心配になってくる。実際の結末については触れないが(というかあえて触れるほどのものでもないのだが)、とりあえずエイリアンの侵略だけを一心に撮って、エンディングを考えるのを終盤まで忘れてたのではと思える出来。第二作があるとして、次への伏線といえば聞こえがよいが、ここから話を広げるのはちょっと苦しいと思われるのだが。まあ、壮大なCGの映像を楽しむ映画だ。
ところで、予告編で知ったのだが、「世界侵略: ロサンゼルス決戦」という映画が9月に封切予定。これはエイリアンが地球侵略し、LAを舞台に人類との最終決戦が行われるというお話らしい。なんだかこの「スカイライン」と設定がほとんど同じなのだが、こちらのほうは、果たして納得の行く結末がつけられるだろうか。ポスターから見ると、地球軍はエイリアンを撃退しました、めでたしめでたしという印象があるのだが、果たしてどうなのかねえ。期待はしてないけど、結局これもきっと見ちゃうんだよなあ。
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