スペースシャトル・エンデバーは、国際宇宙ステーションとドッキング中。来週に地球帰還予定だが、船腹の耐熱タイルに損傷が見つかり、軌道上で修理するかどうかNASAが検討を続けていた。結果として、大気圏再突入の熱には耐えられるとして、修理せずそのまま帰還することに。
耐熱タイルの損傷は、打ち上げ中に外部燃料タンクから剥落した断熱材等によるとのこと。2003年の再突入時、テキサス州上空で空中分解したコロンビアも、打ち上げ時に剥落した部品によって損傷を受けていたのだった。思い出せば不気味な話。本当に今回は大丈夫なのか。もっとも、コロンビアの事故後分析すると、それまでにも打ち上げ時の断熱材剥離によるタイル損傷はたびたび起こっていたとの話も聞いた。
SF映画などでは、宇宙船に不具合が見つかれば、すぐに船外に出て修理ということになるのだが、今回のミッションでも、別の船外作業時に手袋に穴が開き、空気漏れを起している。実際の宇宙空間での作業は、それほど安全でも容易でもないということなんだな。
スペースシャトル計画が、そもそも最初の概念的設計の段階から大きな問題をかかえた失敗プロジェクトであったことは、昔読んだ、 「スペースシャトルの落日」に詳しい。
シャトルのペイロードは100トンあまり。しかし、オービターだけで70トン。実際に宇宙に運べるのは20トンを切り、実に効率の悪い運搬手段。周回軌道に人間を打ち上げ、使い捨てのカプセルでパラシュートにより地球に帰還するというのは、ロシアのソユーズでもいまだに採用されている円熟した技術であって、安価に実現できる。重たい荷物はサターンで別途打ち上げる案と併用すれば、シャトルを使わずとも、今頃宇宙ステーションは安全にもっと立派なものが完成していただろう、と著者は述べているのだった。
まあ、それにしても、エンデバーは無事に帰還してもらいたいもんだが。
耐熱タイルの損傷は、打ち上げ中に外部燃料タンクから剥落した断熱材等によるとのこと。2003年の再突入時、テキサス州上空で空中分解したコロンビアも、打ち上げ時に剥落した部品によって損傷を受けていたのだった。思い出せば不気味な話。本当に今回は大丈夫なのか。もっとも、コロンビアの事故後分析すると、それまでにも打ち上げ時の断熱材剥離によるタイル損傷はたびたび起こっていたとの話も聞いた。
SF映画などでは、宇宙船に不具合が見つかれば、すぐに船外に出て修理ということになるのだが、今回のミッションでも、別の船外作業時に手袋に穴が開き、空気漏れを起している。実際の宇宙空間での作業は、それほど安全でも容易でもないということなんだな。
スペースシャトル計画が、そもそも最初の概念的設計の段階から大きな問題をかかえた失敗プロジェクトであったことは、昔読んだ、 「スペースシャトルの落日」に詳しい。
シャトルのペイロードは100トンあまり。しかし、オービターだけで70トン。実際に宇宙に運べるのは20トンを切り、実に効率の悪い運搬手段。周回軌道に人間を打ち上げ、使い捨てのカプセルでパラシュートにより地球に帰還するというのは、ロシアのソユーズでもいまだに採用されている円熟した技術であって、安価に実現できる。重たい荷物はサターンで別途打ち上げる案と併用すれば、シャトルを使わずとも、今頃宇宙ステーションは安全にもっと立派なものが完成していただろう、と著者は述べているのだった。
まあ、それにしても、エンデバーは無事に帰還してもらいたいもんだが。
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