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【J1】 2020年シーズンの再・戦力分析 (湘南ベルマーレ編) | | |　

湘南ベルマーレ

→　開幕戦はホームの浦和戦だった。2020年のJリーグ全体のオープニングゲームとなったが競り合いの末に2対3で敗れて黒星スタートとなった。2対2の同点に追いついた後、VARによって湘南にPKが与えられた。絶好の逆転のチャンスを迎えたがノルウェー代表のFWタリクがまさかのシュートミス。大きなチャンスを逃したのが悔やまれる。後半40分にドリブルからMF関根貴にゴールを許して悔しい敗戦となった。

J1の開幕戦の1週間前に行われたルヴァン杯の初戦はホームで大分と対戦して1対0で勝利している。後半の終了間際に相手キーパーのミスからPKを獲得。これをMF梅崎が決めて勝利を飾った。ここまでの公式戦は1勝1敗となるが新型コロナの影響で「J2降格」がなくなったことは開幕前は「降格候補の1つ」に挙げられた湘南にとってはポジティブな要素である。いろいろとチャレンジしやすい状況になった。

神奈川県内に出されていた緊急事態宣言も5月25日(月)に解除されてチームの全体練習も5月27日(水)から再開された。4月5日(日)から活動を休止していたので「53日ぶりの活動再開」だったがようやく再スタートを切ることが出来た。J1の再開日は7月4日(土)になると思うが1か月以上の準備期間があれば十分に対応できるだろう。J1の開幕戦となった浦和戦(H)のスタメン11人は以下のような顔ぶれになる。

今シーズンは新たに「3-3-2-2」を採用しているがDF大岩、DF福田晃、FWタリク、FW石原直の4人が新加入選手になる。MF石原広はレンタルバックになるがオフの選手の入替は激しくてポジション争いは熾烈を極める。「よほどのことがない限りは主力として起用されるだろう。」と言い切れるのはDF坂圭祐とMF齊藤未の2人くらいである。その他のポジションに関しては似たような実力を持った選手が複数人いる。

　GK　富居　大樹
　DF　岡本　拓也
　DF　坂　圭祐
　DF　大岩　一貴
　MF　福田　晃斗
　MF　石原　広教
　MF　鈴木　冬一
　MF　齊藤　未月
　MF　山田　直輝
　FW　タリク
　FW　石原　直樹

再開後のJリーグは超・過密日程になると思うが若い選手が多い湘南にとっては悪くない話である。基本的には若い選手の方が回復力が早くて疲労は溜まりにくい。レギュラー組と控え組の差があまり大きくないので完全ターンオーバーを採用した場合でも大幅に戦力が落ちるわけではない。全体練習の再開時期は他のクラブと比較すると遅くなったが湘南は「コロナ禍」が相対的にプラスに作用する可能性が高い。

完全ターンオーバーを採用したときのスタメン11人を予想すると以下のような顔ぶれになる。高卒ルーキーのDF畑大雅をCBの位置で起用せざる得ないほどなので最終ラインは手薄に感じるがその他のポジションはレギュラー組と比べても遜色ない実力を持った選手ばかりである。開幕スタメンを逃した選手が中断期間中に監督にアピールして再開初戦でたくさんスタメンを勝ち取ることも十分に考えられる。

他にもベテランのMF梅崎がいて、山口から加入したMF三幸がいて、昨夏に金沢から加入したMF毛利がいて、155センチのMF中川寛がいる。こうしてみると中盤の層は非常に厚い。浮嶋監督も湘南の伝統的なスタイルである運動量を必要とするサッカーを志向すると思うが過密日程になった場合でも選手を入れ替えながら乗り切ることが可能なほど中盤の層は厚い。今シーズンの湘南の大きな武器になるだろう。

　GK　谷　晃生
　DF　畑　大雅
　DF　舘　幸希　　　
　DF　大野　和成　
　MF　金子　大毅
　MF　古林　将太
　MF　馬渡　和彰　
　MF　茨田　陽生　
　MF　松田　天馬　　
　FW　岩崎　悠人
　FW　指宿　洋史　

不安なのはフォワードになる。開幕戦ではいずれも古巣対決となるFW石原直とMF山田直がゴールをゲット。意地を見せたが昨オフにフォワードの軸だったFW山崎凌(名古屋)が流出しており、まずはフォワードの軸となる選手を決めないといけない。ベテランのFW石原直は実績十分のストライカーになるが35歳になったので年齢的な不安を抱えており、2019年は仙台でプレーして20試合で1ゴールだった。

現役のノルウェー代表であるFWタリクにかかる期待と注目度は非常に高いが173センチなのでCF系の選手ではない。下がり目の位置でプレーしてゴール前に顔を出すタイプだと思うので前線でターゲットになれる選手は必要である。FW石原直とFW指宿が「フォワードの軸候補」に挙げられるが大卒2年目のFW大橋祐が怪我で長期離脱中。出来れば夏の移籍市場で計算のできる長身フォワードを獲得したい。

若い選手がたくさんいるので「J2降格がなくなったこと」がプラスに作用して思わぬ快進撃を見せることは十分に考えられる。今シーズンは五輪代表のMF齊藤未がクローズアップされると思うが他にもFW岩崎とGK谷とMF鈴木冬がいて、MF金子大やMF石原広も十分に五輪代表入りを狙える選手である。高卒1年目のMF柴田やDF畑大雅はさらに下のパリ世代の有望株になるが若手が躍動するシーズンになる可能性はある。

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