先日読み終えた「白昼の死角」が面白かったので、高木彬光さんの他の作品も読んでみたくなりました。今回読んだのは、日本探偵作家クラブ賞を受賞した「能面殺人事件」です。
探偵の高木彬光の元へ、知人の石狩検事からの手紙が届きます。そこには、事件の解決半ばにして事件から離れた高木に、代わりに探偵役を務めた柳光一の詳細な手記と、石狩検事自身の手紙が同封されていました。
物語の舞台となるのは、終戦直後の昭和21年です。戦地から帰国した柳は、千鶴井家という旧家の居候として暮らしています。この旧家には、おぞましい秘密が隠されていました。この千鶴井家で起きた殺人事件をきっかけに、その暗部が明るみに出ることになりました。
第1の殺人は、完全な密室状態の部屋で屋敷の主人である千鶴井泰次郎が心臓麻痺で死亡したことから始まりました。被害者の体に外傷はなく、不慮の死としか思えない状況ではありましたが、部屋に残された曰くありげな能面から他殺によるものだと柳や高木は確信していたのでした。
事件が起きる前、身の危険を感じた泰次郎は、調査のために探偵を雇いたいと柳に相談しました。そこで柳は、旧知の間柄であった高木を、探偵として泰次郎に紹介しようとしていたのでした。しかし泰次郎は、高木に依頼の電話をかけた後、高木が千鶴井家までやって来る前に既に殺害されていたのでした。
こうして高木は、事件の調査に乗り出しました。最初はそんな高木のワトソン役を務めていた柳でしたが、高木が東京に急用ができたため、途中から高木に代わって探偵役を務めることになるのでした。
読み終えた印象は、古き良き探偵小説という感じでした。海外の古典的な探偵小説の影響を大いに受けつつ、より以上の作品を作りだそうという著者の気概を感じました。旧家が舞台になっているあたりに、横溝正史の作品のような香りを感じましたが、内容的には謎解き要素に重点が置かれていました。
それなりに面白く読み終えましたが、やはり今となっては古さを感じてしまいます。また作品中で、海外の著名作品のネタバレが多数あるのも、どうかと思いました。
探偵の高木彬光の元へ、知人の石狩検事からの手紙が届きます。そこには、事件の解決半ばにして事件から離れた高木に、代わりに探偵役を務めた柳光一の詳細な手記と、石狩検事自身の手紙が同封されていました。
物語の舞台となるのは、終戦直後の昭和21年です。戦地から帰国した柳は、千鶴井家という旧家の居候として暮らしています。この旧家には、おぞましい秘密が隠されていました。この千鶴井家で起きた殺人事件をきっかけに、その暗部が明るみに出ることになりました。
第1の殺人は、完全な密室状態の部屋で屋敷の主人である千鶴井泰次郎が心臓麻痺で死亡したことから始まりました。被害者の体に外傷はなく、不慮の死としか思えない状況ではありましたが、部屋に残された曰くありげな能面から他殺によるものだと柳や高木は確信していたのでした。
事件が起きる前、身の危険を感じた泰次郎は、調査のために探偵を雇いたいと柳に相談しました。そこで柳は、旧知の間柄であった高木を、探偵として泰次郎に紹介しようとしていたのでした。しかし泰次郎は、高木に依頼の電話をかけた後、高木が千鶴井家までやって来る前に既に殺害されていたのでした。
こうして高木は、事件の調査に乗り出しました。最初はそんな高木のワトソン役を務めていた柳でしたが、高木が東京に急用ができたため、途中から高木に代わって探偵役を務めることになるのでした。
読み終えた印象は、古き良き探偵小説という感じでした。海外の古典的な探偵小説の影響を大いに受けつつ、より以上の作品を作りだそうという著者の気概を感じました。旧家が舞台になっているあたりに、横溝正史の作品のような香りを感じましたが、内容的には謎解き要素に重点が置かれていました。
それなりに面白く読み終えましたが、やはり今となっては古さを感じてしまいます。また作品中で、海外の著名作品のネタバレが多数あるのも、どうかと思いました。
最終更新日 : 2022-10-30
Re: タイトルなし * by 横溝ルパン
情報どうも。
次は検事霧島三郎あたりを読もうかと思っていたのですが、そういえば高木彬光さんには神津恭介シリーズがありましたね。
神津恭介のシリーズにも興味が出てきましたので、そちらも探してみたいと思います。
次は検事霧島三郎あたりを読もうかと思っていたのですが、そういえば高木彬光さんには神津恭介シリーズがありましたね。
神津恭介のシリーズにも興味が出てきましたので、そちらも探してみたいと思います。
「黄金の鍵」「一、二、三、死」「大東京四谷怪談」「現代夜討曽我」
「仮面よさらば」
の五つは名探偵神津恭介シリーズを読んでからの方が楽しめるかもしれません