北森鴻さんの旗師・冬狐堂シリーズ第3弾、「緋友禅」を読み終えました。
前二作は長編でしたが、このシリーズの3作目は短編3本、中編1本からなる作品集でした。
「陶鬼」では萩焼、「『永久笑み』の少女」では埴輪、「緋友禅」ではタペストリー、「奇縁円空」では円空仏が扱われています。例によって、冬狐堂は古物に関わるだけでなく、事件に巻き込まれてしまいます。その謎解きも楽しいですが、それ以上にその過程で語られる古物の蘊蓄が楽しかったです。
短中編集ということで、前二作よりは読みやすかったですが、物語の奥行きという点では、やはり長編の方が味わいがあるなあと思いました。その分、この本では1作1作に技巧が凝らされているような気がしました。
前二作は長編でしたが、このシリーズの3作目は短編3本、中編1本からなる作品集でした。
「陶鬼」では萩焼、「『永久笑み』の少女」では埴輪、「緋友禅」ではタペストリー、「奇縁円空」では円空仏が扱われています。例によって、冬狐堂は古物に関わるだけでなく、事件に巻き込まれてしまいます。その謎解きも楽しいですが、それ以上にその過程で語られる古物の蘊蓄が楽しかったです。
短中編集ということで、前二作よりは読みやすかったですが、物語の奥行きという点では、やはり長編の方が味わいがあるなあと思いました。その分、この本では1作1作に技巧が凝らされているような気がしました。
最終更新日 : 2022-10-30
著者:北森鴻 緋友禅 (文春文庫―旗師・冬狐堂 (き21-4))(2006/01)北森 鴻商品詳細を見る ふと立ち寄った銀座の画廊。そこで目にしたのは、極めて高い友禅の技法で作られた緋色のタペ …
2013/03/22 11:31 新・たこの感想文