■ J3がいよいよ開幕!J1とJ2に続いてJ3も開幕を迎えた。大分・清水・福島・栃木SCで監督としての実績を積んだ田坂監督を招聘して13位からの巻き返しを図るギラヴァンツ北九州はホームのミクニワールドスタジアム北九州でFC岐阜と対戦した。2021年のJ2で21位になってJ3に降格した北九州は「1年でのJ2復帰」を目指したが失敗した。一方のFC岐阜はJ3に降格して早くも4年目のシーズンとなる。2022年は14位に終わった。
ホームの北九州は「4-2-3-1」。GK加藤有。DF坂本翔、村松航、本村、乾貴哉。MF高吉、井澤、野瀬、前川、岡田優。FW平山駿。北九州はオフの選手の入れ替えが激しかったがDF河野貴(→秋田)、DF藤谷壮(→松本山雅)、MF佐藤亮(→群馬)が流出してDF中塩(→群馬)、MF針谷(→磐田)、MF藤川虎(→磐田)、MF西村恭(→長野)、FW高澤(→町田)はレンタル終了となった。MF岡田優(宮崎)が補強の目玉となる。
アウェイのFC岐阜は「4-2-2-2」。GK松本。DF羽田一、和田侑、藤谷匠、宇賀神。MF生地、庄司、藤岡、窪田稜。FWンドカ・チャールス、浮田。「銀河系路線」が大失敗して方針転換を図ったがこちらも選手の入れ替えの激しいオフになった。7人もの大学生を獲得したが右SBのDF羽田一、CBのDF和田侑は開幕スタメンを勝ち取った。昨年の10月にアキレス腱を断裂したMF柏木は「全治6か月」と診断されている。
■ J2復帰を目指す両チームの対戦J2復帰を目指す両チームの対戦は前半20分にアウェイのFC岐阜が先制に成功する。中盤でボールを受けたボランチのMF庄司が地を這うような素晴らしいスルーパスを出すと持ち前のスピードを生かして抜け出したFWンドカ・チャールスが冷静に流し込んで先制ゴールを奪った。加入2年目のFWンドカ・チャールスは昨シーズンは27試合で2ゴールに終わったが今シーズンは開幕戦から結果を残した。
その後はFC岐阜ペースになった。前半36分にはカウンターからMF窪田稜のパスを受けたFW浮田がキーパーと1対1に近い決定機を迎えた右足のシュートはセーブされた。前半39分にはボランチのMF生地に決定機が訪れたが無人のゴールに放ったミドルシュートは枠に飛ばすことはできなかった。前半は1対0で折り返した。迎えた後半は一転して北九州ペースとなる。厚みのある攻撃を見せてチャンスを作った。
なかなか同点ゴールを奪えなかったが後半36分に右サイドのCKを獲得すると新・10番のMF岡田優が蹴ったボールに対して187センチのDF乾貴哉が豪快に頭で合わせて1対1の同点に追いついた。その後は両チームともチャンスを作った。FC岐阜は後半47分に途中出場したFW田口裕にチャンスシーンが訪れたが決められず。試合は1対1の引き分けに終わった。FC岐阜の上野新監督はドロー発進となった。
■ 上野優作氏を監督に招聘してゼロからの再スタート昨シーズンは日本代表経験のあるMF柏木、FW田中順、DF宇賀神、MF本田拓、DF橋本和などを擁して「J3の銀河系軍団」と言われながらクラブワーストの13位に終わった。わずか1年で方針を転換して「大学生をたくさん獲得して育てながら勝利を目指す。」というやり方に戻したFC岐阜は日本代表のコーチとして森保JAPANを支えた元・ストライカーの上野優作氏を監督に招聘してゼロからの再スタートとなった。
DF宇賀神、MF庄司、MF柏木、FW田中順などは残留したがMF本田拓やDF服部康などは現役を引退してDF橋本和、DFヘニキ、DFフレイレ、MF菊池大、MF吉濱、FW石津、FW畑潤基などはチームを離れた。メンバーは一新されて一気に若返ったがスタメン11人の中で昨シーズンもFC岐阜でプレーした選手はGK松本、DF藤谷匠、DF宇賀神、MF生地、MF庄司、MF藤岡、MF窪田稜、FWンドカ・チャールスと8人もいる。
新戦力は大卒1年目のDF羽田一とDF和田侑、SC相模原から獲得したFW浮田の3人だけ。意外とスタメンの顔ぶれは変わらなかったが思うような試合にはならず。あまりチャンスを作れなかった。特に1対0とリードを奪って迎えた後半はボールがつながらずに防戦一方に近かった。32試合で16ゴールを挙げたMF藤岡を筆頭に「個の力」を持った選手はたくさんいるので彼らの能力をうまく引き出さないといけない。
「ショートパス主体のサッカーになる。」と言われているがまだ道半ばと言える。2節が松本山雅、3節は鹿児島なので上位候補との試合がいきなり続いていく。ホームでいい試合を見せたいが先制ゴールは鮮やかだった。ボランチのMF庄司の素晴らしいスルーパスからFWンドカ・チャールスが抜け出してゴールゲット。「これ以上ないほどの素晴らしいスルーパスがFWンドカ・チャールスに渡った。」と言える。
■ 期待が集まるのはMF岡田優とMF野瀬の両サイドハーフ北九州は1節はFC岐阜、2節が讃岐と対戦するがともにホーム戦となる。ホーム2連戦スタートなのでしっかりと勝ち点を積み上げたいが逆転までもっていくことは出来なかった。こちらはJリーグの監督として実績のある田坂監督の招聘に成功したが同じように「パスをつなぐサッカーに取り組む。」と言われている。ただ、田坂監督は栃木SCのときは走力や激しさやハードワークを重視したサッカーで結果を残している。
近年の北九州はどちらかというとパスをつなぐサッカーに取り組んできたので田坂監督が得意とする部分とこれまで培ってきたものが上手く融合出来ると昇格争いに絡めると思うがFC岐阜と同様でこちらも6人もの大学生を獲得した。チームは若返ったがそのうちの2人が開幕スタメンをゲットした。右SBのDF坂本翔は東海大の出身になるが積極的な攻撃参加で目立った。彼のところから何度かチャンスを作った。
攻撃陣で期待が集まるのはMF岡田優とMF野瀬の両サイドハーフになる。前者は宮崎、後者は八戸からの加入となるが今シーズンの北九州の最大の武器と言える。MF野瀬はスピードがあって突破力がある。逆にMF岡田優はキックの精度が高くて昨シーズンは宮崎でゴールを量産した。FW高澤が抜けたフォワード陣は実績の乏しい選手が中心となるのでサイドハーフの2人がゴールを積み上げないといけない。
守備陣は期限付き移籍ながらDF村松航が復帰してきたのは大きい。長崎ではあまり出番を得られず。不本意な形で北九州にレンタル移籍となったが守備の中心になれる選手で、かつ攻撃の起点になれる選手で、かつ、チームのまとめ役になれる選手なので北九州にとっては大きな補強と言える。若手中心のチームなので25歳とはいっても北九州の中では中堅世代。若手を引っ張っていくことが期待される。
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