ツールドフランスの準備がまだあるのです。明日(水曜日)は早起きして、午前中に車のオイル交換をして来ようかと思ってます。
ラフに使える防寒着も本当は欲しい。山の上で雨が降ったりすると寒いんです。2007年のTdFの13ステージのタイムトライアル時の不意の雨で凍えそうだった僕を救ってくれたのがルクセンブルク人で、先週のツールドスイスで一緒に数日を観戦した2人です。頼るならルクセンブルク人です。シュレック兄弟の名前をペイントすれば、飯やらビールをおごってもらえます。
第2ステージの出発地でガイドブックを配布してました。これはレースコース、タイムテーブル、スタート・ゴール地の駐車場位置の詳細、選手・UCI関係者宿泊ホテル、招致自治体の代表者へのインタビューやら結構な内容のガイドブックでした。一応定価は記載してあるのですが、無料配布してました。この選手宿泊ホテルの情報がもっとも重要です。ツールではこれは関係者のみ入手可能です。この内容を薄めたガイドブックは本屋さんで売られます。もう本屋で売っててもおかしくない時期だが。
一冊持ってます。使用したので、多少汚れはありますが、綺麗です。欲しい人居ますか?
このエントリーの本題は「僕、新聞に載る」です。
さて、第3ステージがあった月曜日は観戦はしませんでした。Altdorf(アルトドーフ)に日曜日と月曜日は宿泊しました。ここは最終日の前の日のタイムトライアルのスタート、最終日のスタートの場所です。街中心にウイリアム・テル(ドイツ語風に言うと、ヴィルヘルム・テル)の像があります。博物館もあるし、この街が由縁のある街らしいです。実在した人物だったのでしょうか。時間がある人はWikipedia等で検索してください。
月曜日はクラウゼンパスを自転車で上ることを決めてました。トレーニングです。これの以前に運動として自転車に乗ったのは1月か2月だと思います。レース追いかけが忙しく、日曜日の天気が、とか言い訳も多く、さっぱり乗ってませんでした。そしていきなり、クラウゼン峠。標高差1500mです。無謀です。まあ、のんびり上るから大丈夫さ、と楽観してました。
午前11時30分にキャンプ場を出る。天気は曇り時々太陽が覗く感じ。気温は確か20度あるかないかで、太陽が出るとポカポカ。のぼり初めて10分(位?)して、多分200m程度の高度上った時に、体調に変化が。そう、体内の毛細血管まで血が周り、脳内の血が不足したあの感じ。慌てて自転車を降り、沿道のスポーツ施設の小さな駐車場の生垣の縁に腰をおろす。その時点で目の前は黄色。くらくら。
そして直ぐ、視力が無くなりました。目を閉じても、開けても真っ暗闇。脳の視覚をつかさどる部分が完全職場放棄状態。確か1分程度は視覚無しで、聴覚もあったかどうか怪しいです。しだいに体調は改善。たしか30分程度はそこで腰をおろしたままでした。
そして、クラウゼン峠へ向けて出発。慌てて自転車おりて座ったから良かったが、もし座るタイミングが遅かったら、立ちくらみでその場に倒れたでしょうね。
で、その後ものろのろと順調に上る。「きつくなったら下りては休憩」の繰り返し。途中の村では写真を撮ったりして、のんびりと上る。頂上から8.5km、高度差で700m下のホテル(カフェ)で休憩。この時点では曇りでした。カフェではコーヒーとケーキを頂く。写真も撮ったので、後に載せます。ここで、40分から50分も休憩。そして、先へ。
その辺りから、霧(というか、雲の一部みたいな状態)が発生。視界は100m程度からそれ以下になる。雨ではないが、霧雨を感じる中上る。気温も下がる。そこまでは半そででも良かったが、そこからは薄手のウインドブレーカーを着て上る。
そこで、一人の自転車乗りに追い越される。当然向こうは速い、僕は遅い。その後直ぐ、女性の自転車乗りに追い越される。彼女は愛想良く、挨拶。僕も挨拶を返す。
その先はさらに視界も悪く、誰も居ない不気味な峠道。息が上がり全然スピードが出ないが、のろのろと上る。前輪はシマノのハブダイナモ付き車輪。ライトはシマノ製のLP-R600です。これは日本限定発売品でしょう。欧州では入手不可です。これはさそさん、結城さんのご協力で入手したものです。同時にハブの直ぐ側に付くようにクイックシャフトのネジ側に使うステイを使用。これも同上にお二人のご協力によるものです。
さて、しばらくすると例の女性が道路脇に立って写真を撮ってた。といっても何も景色が写るわけじゃない。だって濃霧。僕は先に行ったが、彼女はまた追いついた。そこで並走して話しをした。
彼女はベルン(スイスの行政上の首都)の新聞社で働くジャーナリストで、当日は上司の命令で業務として峠を上ってきたのです。ツールドスイスの75歳という記事を書くための取材なのでした。一緒に上りながら、僕も自分のこと、なぜ今クラウゼン峠を上ってるのか、とか様々雑談。一通り、話しして、彼女は先に行くから頂上のカフェでまた、と。
その後もゆっくり上る。目的は土曜日のタイムトライアルの観戦ポイント、車を停める場所のチェックなのです。クラウゼン峠は切り立った部分(山側、谷側)が多く、路肩がほとんどない。駐車できるスペースもほとんどない。日本の皆様もテレビ中継で観たと思いますが、そんな場所が多く続きます。
頂上に着く頃には気温は多分7度とかだったでしょう。到着時刻はなんと午後4時半頃。頂上のカフェにはお客さんが3人が居た。男性2名と先ほどの彼女。そこで、また自転車談議。Team CSCのファンで、どうのこうのと。そこで、彼女は新聞の記事に僕のことに言及しても良いかときいた。問題ないので、OKとした。キャンプ場に行けば、名前とかメールアドレス、ブログサイトを書いた紙があるし、Team CSCの選手のサインがある今年のジャージもあるよと言うと、一緒にキャンプ場まで行くこととなる。
他の2人のうち一人は日本人だった。もう一人はスイス人で仕事先の合衆国で知り合って、遊びにきてるということだった。それはさて置き。
峠の標高を示す標識の前で記念写真撮って、下る。半そでジャージの上に、長袖ジャージ着て、そしてウインドブレーカー、冬用のTeam CSCロゴ入り手袋をして下る。上り始めた頃は、「長袖ジャージとこの手袋が邪魔だ、置いてくればよかった」と思ったが、実は正解で、これが無ければとても下れない。下るのは簡単。ブレーキレバーを握るだけ。後輪のカーボン車輪はブレーキを使わない。前輪は峠の下り専用に買ったようなもの。途中の村での上りで両足の腿がつる。あー、普段の不摂生が。
ということで、麓のキャンプ場で追加写真等を撮って、彼女とはお別れ。記事書いたら、PDFで送るからと。
で、後日本当に新聞に載りました。写真付きで、実名で。金曜日にそれがベルン地域で出回りました。ベルンに居る友人は家に帰って新聞開いたら僕が載っててびっくりしたと言ってました。
まあ、ジャーナリストの彼女にしてみれば、景色の写真は撮れず、全く自転車乗りが峠に居ないので、インタビューも出きず、取材にならず、記事をどう書こうかと思ってる時に、僕みたいな外国人で地元のカンチラーラの居るTeam CSCのファンの奴を発見したわけですから、そりゃ助かったでしょう。どれだけの人がその新聞の記事を読んだかは不明。英語版のブログのアドレスが載ったが、特にコメントが書き込まれたわけじゃないし。
こんなこともあるんですよ。
テーマ:自転車ロードレース - ジャンル:スポーツ
- 2008/06/25(水) 00:18:22|
- Bike Races in Switzerland
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