■ 戦力アップを果たした鳥取最後の第5グループに入るのは、昨年も残留争いに巻き込まれたカターレ富山、ガイナーレ鳥取、FC岐阜の3チームと、JFLから昇格してきたV・ファーレン長崎と、主力が大量に流出して全く別のチームに生まれ変わったギラヴァンツ北九州の計5チームである。この中で、鳥取とFC岐阜と長崎と北九州の4チームは、昨年度はJ1ラインセンスを取得できなかった。よって、今年も上位に入ってもJ1に昇格するのは難しいと思われるが、「残留争いに巻き込まれないこと」が最初の目標となる。
ただ、5チームの置かれた状況は全く異なる。この中で、躍進の可能性を秘めているのは、J2に昇格して3年目を迎える鳥取である。元日本代表の小村監督を招聘して新しいスタートを切ったが、今オフは、クラブ規模を考えると100点満点の補強ができた。J2で実績のあるMF永里とFW岡本を獲得し、さらには、JFLで得点王となったFW辻も獲得して、得点力不足で泣いたチームは様変わりした。新加入のDF横竹、DF武田なども能力の高い選手なので、ポテンシャルの高い選手が増えている。
外国人選手の獲得も決まって、戦力を大幅にアップさせているが、その一方で、MF美尾、FW福井、MF小井手、DF水本、DF加藤など、出場機会の多かった選手が何人も抜けており、過去2年間で積み上げてきたものが失われる可能性もある。クラブOBの小村監督は知名度は高いがプロのクラブを率いるのは初めてで、指導者としての実績は無いので、大きく変わろうとしているチームをどのようにまとめるのか。下位に沈むような戦力ではないが、小村監督がかじ取りに失敗するようだと、今年も残留を目指す戦いにシフトチェンジせざる得ない。
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