■ 待望の初スタメン待望の初先発となった平山相太。相手は、NAC。ファン・ホーイ・ドンク(元フェイエノールト)、パトリック(元大分)、ヴァン・ズワム(元磐田)とおなじみの選手がそろう好チーム。
この試合最初のチャンスをつかんだのは、ヘラクレス。前半22分にヘッヒャーがミドルシュートを放つと、キーパーがはじいたところにヌルメラがつめて、キーパーをかわしてシュートを放つも、パトリックがブロックしてゴールにはならず。そのすぐ後、NACが先制する。
パトリックのフィード→イェネルがスルー→ファン・ホーイ・ドンクがヒールで落とす→イェネルがボールを受けて、フォンランテンに柔らかい浮き球のパスを送る→ゴールと、見事な連動性だった。さらに前半29分に、NACが追加点を挙げる。コーナーキックの流れから、パトリックが左足で合わせた。
■ 奮闘する平山この段階で、2点のビハインドとなったヘラクレスだが、平山は素晴らしいプレーを見せ続ける。前半31分には、中央でボールを受けると、パトリックをワンタッチコントロールでかわすと、ゴールへ突進。よろけながらも、カバーにきたイェネルを振り切ってシュート体勢に入ると、パトリックがたまらずファールを犯しPK獲得となった。(このPKはクワンサーが失敗。)さらに、36分にも中央でボールを受けると、DFを反転してかわし、左足で強烈なシュートを放つ。このシュートはキーパーにはじかれたが、パーフェクトなプレーだった。
後半は、NACペースで進む。ヘラクレスは、キープレーヤーのカリンコフが怪我で退場したのと、平山に疲れが見え始めたのが苦しい戦いとなった要因だろう。それでも、平山は、確実なキープでチャンスを作ろうと奮闘し、後半36分には、ヤンセンのゴールにつながるフリーキックを獲得した。結局、スタメンフル出場で、チームは敗れたがなかなかの出来だった。
■ ミスが目立つクワンサー全体を通してみると、ヘラクレスはミスが多かった。特に、GKやDFからのフィード力低く、せっかくの平山の高さを生かせなかった。特に悪かったのが、背番号10のクワンサー。PK失敗を含めて、明らかに今日の戦犯。前から書いているが、ボクには、この選手のよさが分からない。
この選手の問題点は、解説の野々村さんがうまいこと言っていたので、それをまねて書き出すと、「相手に囲まれたときにボールをコントロールするは比較的うまいが、フリーでボールを持ったときのプレーのイマジネーションが乏しい」ということだ。要するに、ドリブル、パス、シュートすべてにおいて中途半端なので、チャンスになっても何も出来ないプレーヤーということになる。この選手が、中央でボールをもっても、攻撃が広がらないので、ヘラクレスは有効な攻撃ができない。ボス監督が使い続ける理由は、何なのだろうか?
■ 武器になりつつあるドリブル突破この試合の平山は、前述したとおりにいいプレーを見せた。シュートシーン以外でも、ポストプレーを中心に相当な数のファールを獲得しており、NACの脅威になり続けた。
ここ数試合特に目立つのが、ドリブル突破するの意思が見え始めていることだ。ストライドの大きな、それでいて柔らかいコントロールで、相手を翻弄する。このプレーを見ていると、5・6年前に、PSVにいた大型フォワードのことを思い出す。その選手は、ペナルティーエリア外でボールを受けると、反転してゴールに向かうと、3人・4人と群がってくる相手DFを面白いように蹴散らしてゴールを奪う。
ロケットといわれた、この選手ほどの加速力はないが、平山にとってドリブル突破は新たな武器になり始めている。自力で突破してゴールをこじ開けられる、待望のエースストライカーが日本に誕生しようとしている。この成長過程を毎週のように見られるのは幸せだ。
■ 日本サッカー界の未来この試合を見終わった率直な感想は、ただひとつ「平山相太は絶対にドイツワールドカップに連れていくべきだ」ということ。彼には現時点で、日の丸を付けてピッチに立つ十分な資格がある。基本的にジーコの批判はしたくないが、次の代表メンバー発表のときにもし平山が呼ばれなかったら、思いっきり批判したいと思う。FWにとって重要なのは、これまでの貢献度や実績ではなく、現時点での実力と勢いのはずだ。
日本サッカーの未来は、この大型ストライカーに任せよう。きっと期待にこたえてくれるはずだ。
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