■ J1の第2節J1の第2節。「優勝候補の一角」に挙げられる鹿島アントラーズと川崎フロンターレが県立カシマサッカースタジアムで対戦した。鹿島にとってはホーム開幕戦になる。川崎Fはミッドウイークに9節の横浜FM戦(A)を戦ったので3試合目となるが横浜FM戦はアウェイで2対4で敗れた。仕切り直しの一戦になる。鹿島はミッドウイークに予定されていたルヴァン杯の初戦の大分戦が延期になったので十分な休息は取れた。
ホームの鹿島は「4-2-2-2」。GKクォン・スンテ。DF常本、関川、キム・ミンテ、安西。MFディエゴ・ピトゥカ、樋口雄、土居聖、荒木遼。FW鈴木優、上田。レネ・ヴァイラー監督が来日できていないので岩政コーチが指揮を執っているがGK沖やDF三竿健などはベンチスタート。新戦力ではDFキム・ミンテとMF樋口雄とFW鈴木優が主力として起用されている。開幕戦では強力2トップが爆発してG大阪に勝利した。
対するアウェイの川崎Fは「4-1-2-3」。GKチョン・ソンリョン。DF山根視、山村和、谷口彰、佐々木旭。MF橘田、脇坂、チャナティップ。FW家長、知念、小林悠。過密日程ということもあってFWレアンドロ・ダミアンやDF登里はベンチスタート。大卒ルーキーのDF佐々木旭が左SBでJリーグ初スタメンとなった。3トップの中央に入るFW知念は9節の横浜FM戦(A)で途中出場してCKから2点目のゴールをゲットした。
■ 試合はいきなり動いた。試合はいきなり動いた。ライバルの横浜FMに大敗した川崎Fのイレブンの精神状態はナーバスだったと思うが前半2分にFW知念が相手CBのDF関川からボールを奪うと左足でシュート。意外な形でアウェイの川崎Fが先制に成功する。FW知念は2戦連発となった。DF関川は近くにいたMF樋口雄にパスを出そうとしたが軽率なプレーでFW知念にパスを渡す形になった。開始早々の前半2分に先制ゴールが生まれた。
その後も鹿島は後方からの組み立てがうまくいかず。危険なエリアでボールを失うシーンが目立った。優勢に試合を進める川崎Fは前半17分に右サイドのCKを獲得するとMF脇坂が蹴ったボールをDF山村和がフリックして後ろに流れたボールを左SBのDF佐々木旭がうまく左足で合わせて大きな追加点を奪った。DF佐々木旭は嬉しいJリーグ初ゴールとなった。前半は川崎Fが攻守に相手を圧倒して折り返した。
後半開始から鹿島はMF土居聖とDF関川を下げてDF三竿健とMF中村亮を投入。ボランチが本職のDF三竿健はCBでプレーすることになった。DF三竿健が投入されて後ろからのパス出しが安定した鹿島は後半の立ち上がりから攻め込んだ。後半6分にMF樋口雄に絶好機が訪れたがフリーで放った左足のシュートはクロスバーに直撃する。後半の序盤の鹿島の猛攻をしのいだ川崎Fがアウェイで勝ち点「3」を獲得した。
■ 大きかった前半2分に先制ゴール川崎Fは開幕戦はホームでFC東京に勝利したが水曜日に行われた横浜FM戦(A)は2対4で敗れた。一方の鹿島は開幕戦はアウェイでG大阪に3対1で完勝。チーム状態が良さそうなのは明らかに鹿島の方だったが開始早々のミスからのFW知念のゴールで流れや空気は大きく変わった。DF関川に対して激しいプレッシャーがかかっていたわけではないことを考えるとDF関川のパスミスは信じられないようなミスだった。
オフにDF犬飼(→浦和)とDF町田(→ロイヤル・ユニオン)が抜けた鹿島はCBが不安視されている。DFキム・ミンテ(名古屋)を獲得して飛躍が期待される21歳のDF関川がレギュラーとして起用されているが大きなミスを犯してしまった。キーパーも昨シーズンの終盤からGK沖に代わってGKクォン・スンテが起用されているので「DF犬飼+DF町田+GK沖」のトリオと比べるとビルドアップ能力に関してはかなり見劣りする。
守備力に関してはそこまでの差はないと思うが監督が代わって攻撃的なサッカーを志向する新生・鹿島なので後方からの組み立てが不安定だと厳しくなる。幸いにしてMF樋口雄だけでなくMF中村亮もチームに馴染んでいいプレーを見せているのでDF三竿健を本格的にCBにコンバートすることは可能な状況になっているが「CBをどうするのか?」は当面の注目点になる。言うまでもなく、岩政コーチは名CBだった。
ハーフタイムで選手交代を行って後半の立ち上がりは逆に鹿島がいいプレスをかけて川崎Fのミスを誘発。後半の立ち上がりで1点を返していたら試合は面白くなったと思うが後半6分のMF樋口雄のシュートは惜しくもバーに直撃した。その後はなかなか決定機を作れなかったことを考えると「痛恨の逸機だった。」と言える。完全にフリーになっていたがややバランスを崩していたのでシュートが上の方に飛んでいった。
■ カシマスタジアムでは19試合で9勝6敗4分け川崎Fにとっては大きな勝ち点「3」と言える。優勝争いのライバルになる可能性が高い同県の横浜FMに大量4失点した後、中2日。気持ちを切り替えるのは難しかったと思うが得意にしている県立カシマサッカースタジアムでまたしても勝利した。アウェイの鹿島戦の通算成績はこれで19試合で9勝6敗4分けとなった。J1のリーグ戦で最後に敗れたのは2014年11月22日(土)のことなので相当に昔の話になる。
これだけ力が拮抗している2チームの対戦成績がここまで偏るのは難しい。サッカースタイル的な相性も幾分かは関係していると思うが、やはり、ホームの川崎F戦となると鹿島側が気負ってしまって普段の力を出せないケースが多い。最近は対戦するたびに「ホームの川崎F戦はずっと勝てていない。」ということがクローズアップされるがそうなると余計に鹿島側はプレッシャーがかかる。悪循環に陥っている。
川崎Fは何人かの選手を入れ替えたが采配がズバリ的中した。スタメンに抜擢されたFW知念とDF佐々木旭がゴールを奪ったので鬼木監督のスタメン選びは見事だった。FW知念は嫌な空気を払しょくする価値ある先制ゴールを奪ったが精力的な守備が光った。いきなりチャンスが巡ってきたので慌ててしまう可能性もあったが冷静に流し込んだ。FW知念を左ウイングではなくて中央で起用したのもハマった。
大きな追加点を奪ったのもスタメン抜擢のDF佐々木旭だったが難易度の高いシュートを決めた。左SBではあるが選手名鑑を見ると右利きと記載されている。利き足ではない左足でのダイレクトシュートとなると相当に難しいがうまく枠に飛ばした。交代する間際は疲れてしまってエネルギー切れになったがDF登里にかかる負担が大きい左SBのポジションでDF佐々木旭の起用に目途が立ったのは非常に大きい。
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