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【U-16：日本×ナイジェリア】大きな可能性を秘めるFW勝島新之助(京都サンガU-18) | | |　

■　3年連続となる仙台開催

毎年恒例のU-16インターナショナルドリームカップが開幕。初戦はルーマニアと対戦して1対1。PK戦の末に勝利して勝ち点「2」を獲得したU-16日本代表は2戦目でナイジェリアと対戦した。ナイジェリアの初戦はメキシコとの試合だったが3対1で勝利。1節を終えた時点で首位に立っている。先に行われた2節のルーマニアとメキシコの試合はPK戦の末にルーマニアが勝利して勝ち点「2」を獲得している。

日本は「4-2-2-2」。GK田中春(磐田U-18)、DF森田翔(FC東京U-18)、DF波本(金沢U-18)、DF工藤孝(浦和ユース)、DF大迫(FC東京U-18)。MF東廉(清水ユース)、MF三木(G大阪ユース)、MF原直生(湘南U-18)、MF⼭崎太(横浜FCユース)。FW千葉(清水ユース)、FW勝島(京都U-18)。初戦のルーマニア戦で同点ゴールを決めたFW千葉がスタメン出場。レフティのFW勝島と2トップを組むことになった。

ベンチスタートになったのはGK高橋一(神戸U-18)、DF諏訪間(横浜FMユース)、DF松木(青森山田高)、MF豊田晃(名古屋U18)、MF山根陸(横浜FMユース)、MF中村仁(G大阪ユース)、FW河野(山口U-18)の7名。いずれの選手も初戦はスタメンで起用されている。中1日ということもあって日本はメンバーを大きく入れ替えてきた。青森山田高のDF松木は唯一の「高体連のチームでプレーしている選手」になる。

■　4対1で大勝して首位に浮上

初戦のルーマニア戦は思うようなサッカーが出来なかった日本だったがこの日は見違えるような試合を見せた。序盤からいいリズムで攻撃を仕掛けると前半17分に左SHのMF山崎太のパスを受けたFW勝島が得意の左足でシュートを決めて先制に成功する。しかし、前半27分にカウンターから失点。キーパーのGK田中春がファンブルをしてゴール前に詰めていた選手に押し込まれてしまった。

1対1で迎えた後半開始からMF原直生(湘南U-18)を下げてMF山根陸(横浜FMユース)を投入。テコ入れを図ると後半5分に高い位置でボールを奪ったFW勝島が得意のドリブルで相手をかわしてからゴールを決めて2対1と勝ち越しに成功する。さらに後半8分にはMF山根陸のCKからCBのDF諏訪間がヘディングシュートを決めて大きな追加点を奪った。DF諏訪間は前半42分に途中出場している。

さらに後半40分には途中出場したMF中村仁のパスを受けたFW勝島が右足で決めて4点目を奪った。京都U-18のFW勝島はハットトリックを達成する大活躍だった。4対1で大勝した日本は1勝1PK勝ち。勝ち点「5」となって首位に浮上した。ナイジェリアは1勝1敗で勝ち点「3」のまま。2試合連続でPK戦に突入しているルーマニアは勝ち点「3」、メキシコは勝ち点「1」。メキシコの優勝の可能性は消滅した。

■　圧巻のハットトリックを達成したFW勝島

初戦は本来のプレーができなかった日本だったがこの日はいい内容の試合を見せた。ナイジェリアというと「身体能力が高くてサイズのある選手が多い。」という印象になるが今回のナイジェリアはサイズ的には恵まれていない選手が多い。「そういう選手を意図的に選んでいるのか？」と思うほど小柄な選手が多いチームになっているが高さの部分では日本が優勢。今回のナイジェリアは凄みを感じるチームではなかった。

目立った活躍を見せたのは何と言ってもFW勝島になる。初戦のルーマニア戦でも途中出場して存在感を発揮したがこの日はスタメンで起用されてハットトリックを達成した。3ゴールとも鮮やかなゴールだったがインパクトが大きかったのは自身2点目のゴールになる。自らでボールを奪って相手が待ち構えているところにドリブルを開始。するするとすり抜けて最後はキーパーと1対1に近い決定機を迎えた。

180センチとサイズに恵まれており、がっちりした体格である。パッと見の印象では「ターゲット系の選手」や「ポストプレーヤー」に思えるが技術レベルが高くてドリブルを得意にしている。サイズを生かしたダイナミックなプレーは目立ちに目立っている。ダイレクトパスなども器用にこなせるのでフォワードとしてのポテンシャルは高い。パワーのあるシュートを左足から放てるのも大きな魅力と言えるだろう。

守備陣は失点シーンが勿体なかった。相手のシュートは威力のあるシュートではなかったので問題なくGK田中春が処理できるシュートだったがファンブルして決められてしまった。悔やまれる失点の仕方になったが危ないシーンは少なかった。DF波本が前半に負傷交代となったが代わって投入されたDF諏訪間がセットプレーからゴールを決めるなど活躍。浦和ユースのDF工藤孝の活躍もこの2試合は目立っている。

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