アーサー・C・クラークとフレデリック・ポールの共著作品、「最終定理」を読み終えました。
スリランカに住む大学生ランジットは、フェルマーの最終定理に興味を持っています。ワイルズによって、その定理が正しいことは証明されましたが、もっと簡潔な証明があるはずだとランジットは信じていたのです。
その一方で、宇宙ではグランド・ギャラクティスクという高い知性を持った異星人が、地球人の危険性に気づいて人類を排除しようと地球に艦隊を差し向けました。
物語のメインはランジットですが、時折グランド・ギャラクティスクの動向が語られます。途中までその2つは、ほとんど関わりがないように思えますが、物語の後半で2つが大きく関わることになります。
フェルマーの最終定理がテーマということで、もう少し数学的な内容を期待していましたが、その意味ではちょっと期待外れでした。しかし近未来を描いたSF作品としては、それなりに面白かったです。物語はランジットが証明に成功した中盤以降よりも、前半の方が面白かったです。
最終更新日 : 2022-10-30