時々の記録

アルテがユーリから、ヴェネツィアでの仕事を依頼されるお話でした。

前回のラストに登場したユーリは、ヴェロニカのお客でもありました。ヴェロニカのところに顔を出したユーリは、そこでアルテの描いたヴェロニカの肖像画を目にしました。そしてユーリは、アルテにヴェネツィアで仕事をしないかと持ちかけました。

仕事は肖像画を描くことに加えて、ユーリの姪の教育係としてアルテが適任だと考えたからでした。数いる職人からアルテを選んだ理由は、彼女が女性で貴族出身だからでした。徒弟になろうとした時から、その２つに苦労してきたアルテには、この話は簡単に受け入れられるものではありませんでした。

迷った末に、アルテはユーリにこの話を断りました。しかしユーリは、簡単にアルテのことを諦める気はありません。何か他の方法でアルテに仕事を受けさせようと考えます。

一方、アルテはレオの友人のルザンナと出会いました。ルザンナはレオの親方の娘でしたが、貴族と結婚してフィレンツェを離れていたのです。ルザンナがフィレンツェにやって来たのは、夫が亡くなり結婚の時に支払った持参金を実家から返してもらうためでした。妊娠しているルザンナは、子供を育てるためにどうしてもお金が必要だったのです。

本来なら、夫が亡くなれば実家は持参金を妻に返却しなければなりません。しかし、何かと理由をつけて返さない家も多く、トラブルの原因になっていました。そんなルザンナを、アルテは助けたいと思いました。ヴェロニカに相談したアルテは、実家に言うことを聞かせるには、強い力を持った貴族の後ろ盾が必要だと教えてくれました。

それを聞いたアルテは、ユーリのところに向かいました。アルテはユーリに、６ヶ月の仕事を引き受ける代わりに、ルザンナの後ろ盾になって欲しいと頼みました。そのおかげで、ルザンナは無事に持参金を回収することができました。これでルザンナは、安心して子供を育てることができそうです。(^^)

そしてアルテは、一時的にレオの元を離れて、ヴェネツィアへと向かいます。そこでどんな人たちが、アルテを待っているのでしょうか!?