◇ ねらいは株高と円安 = 世界でも最大級の投資ファンドが突然、国内株式と外国債券への投資を増やすと発表した。このファンドは年金積立金管理運用独立行政法人、略称はGPIF。なにしろ昨年末の運用総額が111兆9000億円という巨大ファンドであるだけに、市場に対する影響力はきわめて大きい。
GPIFは厚生年金や国民年金の保険料を元手に、将来の支払いに備えて管理・運用する機関。厚生労働省の管理下にある。そのGPIFが先週末、中期的な運用方針を変更すると発表した。変更の内容は、①国内債券の組み入れ比率を67%から60%に落とす。これによる投資額の減少は7兆8000億円②その減少分を国内株式に回し、比率を11%から12%に引き上げる。投資額の増加は1兆1000億円③同様に外国債券・株式の比率を17%から23%に。増加額は6兆7000億円--というもの。
この変更が実行されれば、当然ながら国内債券には下げ、国内株式と外国債券・株式には上げの力が働く。だがGPIFは実行の時期については触れていない。こうした計画の変更について、GPIFは「運用利回りを上げることが目的で、前々から準備してきたことだ」と説明している。だがGPIFが運用計画を途中で変更するのは初めてだ。
いまアベノミクスは“第3の矢”を放ったところで、つまずいた形。円相場は急激に反転し、株価も大幅安になっている。そこでGPIFの出動となった。国債価格は下がっても、日銀が買い支える。その分を株価の押し上げに回す。さらに外国債券・株式を買えば、円安・ドル高につながる。GPIF出動の裏に政府の意図が働いていない、とみるのはむしろ難しい。
≪10日の日経平均 = 上げ +636.67円≫
≪11日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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GPIFは厚生年金や国民年金の保険料を元手に、将来の支払いに備えて管理・運用する機関。厚生労働省の管理下にある。そのGPIFが先週末、中期的な運用方針を変更すると発表した。変更の内容は、①国内債券の組み入れ比率を67%から60%に落とす。これによる投資額の減少は7兆8000億円②その減少分を国内株式に回し、比率を11%から12%に引き上げる。投資額の増加は1兆1000億円③同様に外国債券・株式の比率を17%から23%に。増加額は6兆7000億円--というもの。
この変更が実行されれば、当然ながら国内債券には下げ、国内株式と外国債券・株式には上げの力が働く。だがGPIFは実行の時期については触れていない。こうした計画の変更について、GPIFは「運用利回りを上げることが目的で、前々から準備してきたことだ」と説明している。だがGPIFが運用計画を途中で変更するのは初めてだ。
いまアベノミクスは“第3の矢”を放ったところで、つまずいた形。円相場は急激に反転し、株価も大幅安になっている。そこでGPIFの出動となった。国債価格は下がっても、日銀が買い支える。その分を株価の押し上げに回す。さらに外国債券・株式を買えば、円安・ドル高につながる。GPIF出動の裏に政府の意図が働いていない、とみるのはむしろ難しい。
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