■ 波に乗り切れないシーズンJ1昇格を目指した山口だったが25節を終えた時点で7勝12敗6分けで勝ち点「27」。16位と低迷している。25試合で38得点を奪っているので「得点力はJ2屈指」と言えるが25試合で42失点。「守備力はJ2でも下位レベル」と言える。軸になることが期待されたウズベキスタン代表のDFドストンが低調。大卒ルーキーのDF菊池流はポテンシャルの高さを示しているが安定感には欠ける。まだまだ発展途上の選手である。
各ポジションにタレントを揃えており、「うまく噛み合ったら十分にJ1昇格を狙える戦力」と言えたので残念なシーズンになっている。プレーオフ圏内に位置するチームとの差は大きく広がっており、むしろ、降格圏に位置するチームの動向を気にせざる得ない状況になっている。19節から3連勝を達成していい流れになりかけたが直近の4試合は0勝3敗1分け。4試合で9失点と守備陣が踏ん張り切れていない。
満足できる成績ではないので夏の補強に期待がかかったが、今のところ、動きは激しくない。U-20W杯の本大会で2ゴールを挙げた若手ストライカーのFW宮代(川崎F)を期限付き移籍で獲得できたのは良かったのはその他というと出場機会に恵まれなかった左SB/WBのMF瀬川和(→栃木SC)が抜けた程度。「夏の移籍市場で獲得した選手を中心に巻き返すこと」を期待していたサポーターには物足りない夏になっていた。
■ 右SB/WBは補強ポイントとは言えないが・・・。動きの鈍いフロントへの批判の声も出始めていた中、8月1日(木)にDF石田崚(磐田)の加入が決定した。こちらも期限付き移籍になるがかなり意外な補強になったと言える。DF石田崚は2017年と2018年は金沢でプレーしているが2017年は主力の右SBとして活躍。J2で41試合に出場して8アシストを記録する大活躍を見せたが2018年は低調。加入1年目の大卒ルーキーのDF毛利との競争に敗れる形になった。
オフに3年ぶりに磐田に復帰してきたが磐田でも出場機会に恵まれなかった。MF松本昌、MF小川大、MF櫻内がいるので、「磐田で出番を得るのは難しい。」という状況。「今夏に磐田を離れて移籍の道を決断する可能性が高い選手の1人」だったが、山口もDF前貴之がいて、MF川井がいて、さらには本職はフォワードのMF高木大も右WBの位置でプレー可能。右SB/WBのポジションはまずまず充実している。
山口にとって「補強ポイントとは言えないポジションの補強」になったのでやや不可解な補強になるが、なおかつ、DF石田崚という選手は右のSBの専門家である。金沢のときは右SBで起用されたが「前方にスペースがあって自分でタイミングを見つけて攻撃に参加できるとき」に攻撃的な良さを発揮するタイプの選手である。サイドでボールを受けて自らドリブルで仕掛けてクロスまでもっていくタイプではない。
WBの位置だと良さを出しにくいタイプの選手なので3バックがメインとなる磐田で力を出せなかったのは理解できるが、そういう中、今夏、同じように3バックをベースに戦う山口への移籍を決断したのは理解に苦しむところである。「右SBとしては実績があってJ2レベルであれば計算の出来る選手」になるが、「右WBとしては未知数」である。自分の良さを出しやすいポジションがないチームへの移籍になってしまう。
■ 何かしらの事情があるのか?ないのか?先のとおり、山口にも計算できる右SB/WBが何人もいる。3連勝した頃はMF高木大が右WBで起用されて存在感を発揮した。ここ最近はMF川井が右WBの位置でプレーしているが、今シーズンは右ストッパーの位置でも起用されているDF前貴之は「J2の中では指折りの右SB/WB」になる。彼らとポジション争いをして右WBとして未知数な部分が多いDF石田崚が出場機会を得るのはかなり難しいと考えられる。
「19才のMF川井のプレーに満足できていない。」というのは確かなことだと思うが、彼は広島からの期限付き移籍なのでやや特別な存在である。(山口にとって)近場のクラブの中では突出したビッグクラブである広島からは今後も広島のトップチームでは出場機会に恵まれない若手をたくさん期限付き移籍で借りたい状況。MF川井を干してしまうと広島との関係性が悪くなって、今後、いい選手を借りにくくなってしまう。
なので、「この状況で山口は右SBの専門家を獲得する必要があったのか?」、「実力者が多い中でDF石田崚が出場機会を得られるのか?」と多くの人が疑問に思う移籍になったが、この移籍話の裏で「誰かの移籍話」が同時進行しているとしたら話は変わってくる。オフの移籍市場でも、夏の移籍市場でも、補強ポイントではないと思われるポジションの選手を新たに獲得した場合、秘密のニュースがあることは多い。
すでに触れたMF川井については、先日、福岡入りが決まったFWペドロ・ジュニオールの件でクローズアップされた「1シーズンで3つ以上のチームの公式戦でプレーすることはできない。」というルールに引っかかるので「広島に戻るか?山口に残るか?」の選択肢しかない。MFエミル・サロモンソンがいて、MFハイネルも力を示していることを考えると、このタイミングで広島に戻ることはほぼあり得ないだろう。
となると、いろいろなポジションでプレーできるMF高木大をどこかのチームが狙っているのか?右SB/WBとしての評価が上がっているMF前貴之の引き抜きをどこかのチームが画策しているのか?のどちらかになる。山口に限らず、どのチームでも移籍市場において不可解な動きを見せたケースでは「今現在は表に出ていない何かしらの裏事情がある。」と考える必要がある。山口の動きからは目が離せない。
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