北森鴻さんの「狐罠」を読み終えました。このところ「ビブリア古書堂の事件手帖」や「万能鑑定士Qの事件簿」を読んでいるせいで、古物や鑑定について興味が出てきました。そんな時、北森鴻さんのこの小説と出会いました。主人公の宇佐見陶子は、旗師と呼ばれる店舗を持たない骨董商です。そんな陶子は、橘薫堂の目利き殺しにあって偽物の唐様切子紺碧碗をつかまされてしまいました。しかし陶子は、このまま引き下がるつもりはあり...
時々の記録
コンピュータとアニメ感想etc.のブログです。 ☆ゆるゆるっと更新中です☆
三上延さんの「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズ、第2巻を読み終えました。前巻では、大輔と栞子さんとの出会いが描かれましたが、今回は栞子さんの家庭事情に触れる内容でした。第1話では、栞子さんが小菅奈緒の妹が書いたという感想文の秘密を解き明かします。ここで題材にされているのは、古典SF「時計仕掛けのオレンジ」でした。そういえば、第1巻でも栞子さんは2冊のサンリオSF文庫を読んでいましたし、意外とSF...
本好きにはお勧めという話を聞いて、三上延さんの「ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと奇妙な客人たち~」を読んでみました。主人公の五浦大輔は、会社が倒産してしまって現在は無職です。過去のトラウマが原因なのか、彼は本を読むことが苦手です。そんな彼がふとしたことで、北鎌倉にあるビブリア古書堂という古本屋に祖母の残した本を持ち込むことになりました。ところが、そのお店の店主はケガをして病院に入院中でした。病...
この作品、ミステリーとしても楽しいですが、それ以外の部分、古書の蘊蓄とか栞子と大輔の恋物語としても楽しいお話ですよね。つい先ほど、第2巻も読み終わったのですが、ますます本が読みたくなりました。(^^;
それから、性格分析のサイトを紹介していただきありがとうございました。一応、古書店で絶版本を扱ったりしていたこともあるんですね。でもそれも3年程度みたいですし、実際に執筆される時にはいろいろ調べたり、古書店主に取材したりされているんでしょうね。
摩耶雄嵩さんの「隻眼の少女」を読み終えました。立て続けに両親を失った種田静馬は、自殺するために寂れた村へとやって来ました。そこで静馬は、まるで陰陽師のような格好をした美少女と出会いました。彼女は、名探偵として警察の中でも知れ渡っている御陵みかげの後継者だったのです。母と同じく御陵みかげと名乗るその少女のツンツンぶりは、推理小説のキャラというよりは、アニメのツンデレ巫女少女といった感じでした。(^^;そ...
有栖川有栖さんの「46番目の密室」を読み終えました。この作品は、これまで読んできた有栖川さんのシリーズとは違い、作家であるアリスを主人公とした新たなシリーズでした。大学生のアリスが登場するシリーズは、この作品の作家であるアリスが書いた物語というつながりがあるようです。この作品で探偵役を務めるのは、大学で犯罪社会学を教えている火村英生助教授です。火村とアリスは学生時代からのつきあいらしいです。そんな2...
相沢沙呼さん、市井豊さん、鵜林伸也さん、梓崎優さん、似鳥鶏さんによる書き下ろし学園ミステリー・アンソロジー、「放課後探偵団」を読み終えました。新人作家さん5人の競作ということで、この先期待の作家さんを探すつもりで楽しく読みました。似鳥さんは「お届け先には不思議を添えて」を発表されました。これは先に発表されている似鳥さんのシリーズ・キャラクターが登場する短編の1つです。発送されたビデオテープが、なぜ...
中山七里さんの「おやすみラフマニノフ」を読み終えました。前作「さよならドビュッシー」に続いての音楽ものでした。探偵役は、前作と同じくピアニストの岬洋介です。物語の主人公は、愛知音大のヴァイオリン奏者・城戸 晶です。彼は私生児として生まれ、母子家庭で育ちながらも、苦労して音楽の道を歩いています。晶は学費を滞納するほど貧窮していましたが、そんな彼にチャンスが訪れました。学長であり、世界的に有名なピアニ...
有栖川有栖さんの「女王国の城」を読み終えました。アリスたちの前から、推理小説研究会の部長・江神さんが姿を消してしまいました。部屋に残された情報から、部長が神倉という場所へ向かったことを知ったアリスたちは、推理小説研究会のいつものメンバーで江神さんの後を追ったのでした。その神倉は、UF0でやって来た宇宙人が人類に救済をもたらすという教えを信じる"人類協会"という宗教団体が大きな力を持っていました。街の...
アニメ「化物語」や「刀語」の原作者として知っている、西尾維新さんの「難民探偵」を読み終えました。考えてみたら、西尾さんの作品を読むのは、これが初めてでした。(^^;大学を卒業した窓居証子は、危機に陥っていました。就職氷河期に遭遇してしまったことも影響して、どうしても就職先が決まらないのです。周囲の友人が次々と仕事を決めてゆく中、証子だけは就職浪人として取り残されてしまいました。それでもバイトでがんばっ...
有栖川有栖さんの「双頭の悪魔」を読み終えました。先の「孤島パズル」の嘉敷島での事件が原因で、有馬麻里亜は心に傷を抱えていました。それを癒すために、彼女は四国の友人のところを訪れました。そんな時、彼女は周囲から隔絶された木更村という芸術家の卵が共同生活している村へと入り込みました。そのまま連絡が途絶えたマリアを心配して、彼女の父親が英都大学のアリスたちにマリアを連れ戻して欲しいと依頼してきました。そ...
有栖川有栖さんの「孤島パズル」を読み終えました。この作品は、先に読んだ「月光ゲーム」に続く、英都大学の推理研究会に所属する作者と同名の有栖川有栖を語り手とした物語です。2回生になった有栖は、同じ推理小説研究会の紅一点・有馬麻里亜に誘われて、部長の江神と共にマリアの別荘がある嘉敷島へとやって来ました。そこには、マリアの祖父が残したというダイヤモンドが埋められているのです。島に残された手がかりを元に、...
「このミステリーがすごい!」第8回大賞を受賞した、中山七里さんの「さよならドビュッシー」を読み終えました。大賞受賞作ということで期待して読み始めたのですが、最初の50ページくらいは文章の拙さなどが気になって読むのに苦労しました。物語が走り始めたのは、主人公の香月遥が火災に遭い、大やけどをおって生死の境をさまよい始めるところからでした。一命を取り留めたものの、遥は全身に大やけどを負って皮膚移植を受けま...
有栖川有栖さんのメジャー・デビュー作、「月光ゲーム」を読み終えました。京都の英都大学の推理小説研究会に所属する有栖川有栖は、先輩たちと一緒に矢吹山へとキャンプに出かけました。その途中で、雄林大学や神南学院短期大学の学生たちとも合流して、学生たちは楽しいキャンプ生活を過ごします。そんな時、メンバーの1人山崎小百合がなぜか突然1人先に下山してしまいました。有栖たちがそれを知った時、突如として矢吹山が噴...
今邑彩さんの「そして誰もいなくなる」を読み終えました。名門女子高校の天川学園では、百周年記念の記念行事が行われていました。その行事の1つとして、演劇部によるクリスティの「そして誰もいなくなった」の上演がありました。ところが、芝居の上演中に役者の1人が「そして誰もいなくなった」と同じような死に方をしてしまいました。それを手始めに、次々と「そして誰もいなくなった」に見立てられた殺人が続きます。演劇部の...
東野圭吾さんのガリレオ・シリーズ、「聖女の救済」を読み終えました。あるIT企業の社長が毒殺されました。その犯人が妻であることは、読者には最初からわかっています。しかし、捜査を進めれば進めるほど、妻は白だという事実ばかりが浮かび上がってきます。いったい犯人はどんな方法を使って夫を毒殺したのか。その謎を探偵役の湯川が解き明かします。今回、捜査に当たった刑事・草薙は、捜査中に出会った社長の夫人に心惹かれて...
大崎梢さんの書店を舞台にしたミステリーの第3弾、「サイン会はいかが?」を読み終えました。第2作の長編「晩夏に捧ぐ」が今ひとつだったので、短編ならば大丈夫だろうと期待して読み始めました。しかし、最初の2作「取り寄せトラップ」と「君と語る永遠」はミステリーとしての完成度が低すぎてがっかりでした。第1作の「配達赤ずきん」の面白さはまぐれだったのかと心配になりましたが、3作目の「バイト金森くんの告白」でち...
成風堂書店の店員、杏子と多絵を主人公にしたミステリーの2作目です。今回は前作の短編集とは違い、長編でした。信州の老舗本屋、まるう堂に勤める美保から、杏子に手紙が届きました。まるう堂に幽霊が現れたというのです。元同僚の美保からの頼みで、杏子は多絵を引き連れてまるう堂まで事件の解明に出かけることになりました。その幽霊の正体は、まるう堂をひいきにしていた作家・嘉多山成治を惨殺したといわれる、弟子の小松秋...
大崎梢さんの「配達あかずきん」を読み終えました。この作品は、成風堂書店という本屋さんを舞台に、そこで巻き起こる謎を書店員が解決するタイプのお話です。本屋さんの裏事情もいろいろと明かされて、本屋さんに行くのがちょっと楽しくなるようなミステリーです。収録されているのは、「パンダは囁く」「標野にて、君が袖振る」「配達あかずきん」「六冊目のメッセージ」「ディスプレイ・リプレイ」の5つの短編です。「パンダは...
このところ気になっている、誉田哲也さんの「月光」を読み終えました。野々村結花の姉・涼子は、同級生にバイクでひかれて亡くなりました。その死に方に不審を持った結花は、姉の死の真相を探るために、姉が通っていた棚林高校へと入学して、事件について調べ始めるのでした。本のカバーに書かれていた紹介文を読んだ時は、赤川次郎さん的なライトな作品なのかと思いました。しかし、読み進めていくと、姉の涼子が置かれていたドロ...
「疾風ガール」の続編、「ガール・ミーツ・ガール」を読み終えました。前作で祐司と知り合った夏美は、今作ではフェイス・プロ所属のミュージシャンになりました。とはいえ、ようやく初のCM出演とCDデビューが決まったばかりの駆け出しです。そんな夏美の前に、祐司が好きなミュージシャンである島崎ルイがやって来ました。なんと、ルイは自分のバックバンドを夏美にやってもらいたいというのです。しかし、夏美は以前からルイの...
「武士道シックスティーン」から始まるシリーズが面白かったので、誉田哲也さんの別の作品にも手を出してみました。「疾風ガール」というタイトルを見た時は、「武士道シックスティーン」と同じような青春小説かと思いましたが、バンド少女の青春を描くだけではなく、推理小説的な展開だったのには驚きました。元バンドマンの宮原祐司は、今は芸能プロダクションで働いています。仕事は今ひとつできない彼でしたが、ある日彼はとて...
桜庭一樹さんの「GOSICK ーゴシック-」を読み終えました。ヨーロッパの架空の小国ソヴュール、時代は第一次大戦終了後、東洋の島国から聖マルグリット学園へ久城一弥は留学生としてやって来ています。その学園にある迷路のように巨大な図書館塔、その最上階にいつもいるのが人形のような美少女ヴィクトリカです。頭脳明晰なヴィクトリカは、その力で謎を次々と解決してみせるのでした。今回のメインとなる事件は、ヴィクトリカと...
これまで何となく避けてきた桜庭一樹さんの小説を読んでみました。他の作品ではまた違うのかもしれませんが、この作品はライトノベル風で読みやすかったです。中学二年生の大西葵は、山口県の下関市の沖合にある島に暮らしている少女です。葵は父親を亡くして、その後に母親と再婚した義父と一緒に暮らしています。しかし、義父はケガをして働けなくなって以来酒浸りで、葵にとって煩わしい存在でしかありません。夏休み。クラスの...
東野圭吾さんの「幻夜」を読み終えました。「白夜行」と同じような設定の長編でしたが、やはり面白くて一気に読み終えました。物語は阪神大震災が起こった直後から始まります。主人公の1人、水原雅也はそこで新海美冬という美しい女性と出会いました。美冬に弱みを握られた雅也は、その後美冬の陰謀の協力者として行動するようになるのでした。「白夜行」と同じく、最初はカメラのフォーカスが合ってない感じだった物語が、じょじ...
「宴の支度」の続き、「宴の始末」をようやく読み終えました。「支度」で多くの謎が提示されたので、「始末」ではそれが一気に解決に向かうのかと思いきや、読んでも読んでも混沌が深まってゆくのに驚きました。ようやく京極堂が動くのは、本書の後半3/4過ぎくらいからで、そこにたどり着くまでは読んでいて精神的に不安定になるほど振り回されました。最後の最後になって、ようやく京極堂が動いて、全てが整然と整理されて安心す...
京極堂シリーズ、第6弾「塗仏の宴」の前編ともいえる、「宴の支度」を読み終えました。今回は、前巻で出番の少なかった作家の関口が事件に巻き込まれることになりました。カストリ雑誌「実録犯罪」の編集長・妹尾の訪問を受けた関口は、山村の住人が消えてしまったという不思議な事件について聞かされました。その調査のために、その村へと赴いた関口は、いつの間にか殺人事件の容疑者として逮捕されてしまったのです。こう書くと...
京極堂シリーズの第5弾、「絡新婦の理」を読み終えました。先に読んだ「鉄鼠の檻」と同じく、2段組で800ページを越える作品でしたが、とても面白かったです。京極堂たちが箱根で僧侶連続殺人事件に関わっていた頃、木場刑事は目潰し魔による殺人事件を追っていました。その事件には、どうやら木場の友人が関わっているようです。それより少し後、千葉県の海辺の村に出かけたいさま屋は、骨董屋の井川と共に、その土地の有力者で...
京極夏彦さんの「鉄鼠の檻」を読み終えました。2段組で800ページを越えるボリュームのある物語でしたので、読み終えるまでにかなりの時間を費やしてしまいました。今回、物語の舞台となったのは箱根のお寺でした。山奥深くにあるその寺は、ほとんど世に知られず、下界から隔離された場所でした。そこを取材するために、近くの旅館にやって来た京極堂の妹・中禅寺敦子とカストリ雑誌の編集者・鳥口は、そこで「姑獲鳥の夏」で関わ...
京極堂が活躍するシリーズ、第3弾です。京極堂の友人・いさま屋は、逗子に出かけた時に朱美という不思議な女性と出会います。それを発端に、逗子湾での金色髑髏騒動、双子山山中での集団自殺。そして関口の知り合いの作家・宇多川が、妻に絞殺されるという事件が発生します。全くバラバラに見えた事件ですが、複数の事件は思わぬ所でつながっていて、その因縁は何と神話の時代にまで遡ったのには驚かされました。最後の京極堂の説...
京極堂、榎木津、関口など個性的なメンバーが活躍するシリーズ第2弾です。今回の事件の発端となったのは、京極堂たちの友人で刑事の木場修太郎でした。長い勤務を終え、下宿に帰ろうとしていた木場は、その途中で女学生の自殺未遂事件と関わりました。それが発端となって、木場はかねてより憧れていた元映画女優と出会うことになったのでした。警察官としての義務感、そして憧れの人への想いから木場は事件の深みへとはまってしま...
ミステリーですけど、いろんな楽しみがある、
するめみたいな本ですね。
純粋に物語を楽しめますし、それだけじゃなくて
取り上げられた古書まで読みたくなりますよ!
(もっとも私も積ん読が多いのですけど・・・)
しかし、作家さんがみんな古書に精通しているとは
思わないし、すごい調べたのかな?
と思って三上さんをググッてみたら、
古書店や中古レコード屋さんでバイトされていたりしたんですね。
そのほかにもイロイロ性格分析してるサイトで
まとめて書いてありました~。
http://www.birthday-energy.co.jp