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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

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2014.08
24
CM:6
TB:0
01:31
Category : 未分類
 数多久遠さんが水中グライダーについて書いている。「米海軍が注目した自衛隊無人潜水艦の正体」だが、その技術を丁寧に解説した良記事である。

 だが、その技術が国産であり、米海軍が日本の発明に注目しているとする点は、残念ながら誤りである。4年ほど前に述べた(水中グライダーで大西洋横断)が、水中グライダーによる無燃料長距離移動については、すでに80年代には構想されており、2010年には実用機による大西洋横断が成功している。日本はその後追いをしているに過ぎない。

 さらに水中グライダーについて簡単に調べると、WIKIPEDIAだが1960年ころには特許とそのアイデアの利用が考えられていたとある。その項目では、実用化の着手は88年のDARPAというニュアンスがあるが、己の記憶によると、80年代の前期には無燃料タンカーとしてつ買えるような話があった。

 だから、技本独特のアイデアということはなく、いつもの後追いである。さらに、例によって諸外国の先行例についてはあまり口外することなく、日本独自の新技術であるような発表をしたものである。

 かつてのCCVがその実例だが、技本は日本独自のチャレンジであるような発表をし、さらにそのような記事を民間報道機関がしても、放置することが多い。実際には、CCV概念研究は、少なくとも60年代西ドイツではF-104を使って研究がされている。その応用も、70年代末に米国のFBW機で実現されている。

 技本はあまり誠実でない印象がある。やっていることは、諸外国の技術の後追い、あるいは輸入品代替化レベルの話である。しかも実用化すると、外国製よりも高くつく。研究についての新規性や革新性の検証や、研究開発費の費用対効果について、まともな検討をやったという話は聞いたこともない。防衛費を無駄に使っている機関の一つである。