Category : ミリタリー
JSFさんは、電気防食について調べてから喧嘩を売ったほうがよいのではないか。
JSFさんが、いつものように他人に噛み付いているのだが、その内容が悉く誤っている。今回、論難のために振り回しているのは電気防食と船舶への知識なのだが、すべて誤っている。まず、電気防食が電磁気的な効果であるという発言であり、一般的に使われている犠牲陽極を知らない点である。船舶についても、スクリューの材質について小型船舶の例を一般的なものと誤っている。
電気防食はイオン化傾向を利用しており、JSFさんの言う「電磁気式の防錆技術」ではない。電気防食は、イオン化を利用した方法であり、論難を仕掛けられた、らいとさんの「電気化学的に防いでいる」ほうが正しい理解である。もちろん、イオン化を防止するために微小な電流は流れるが、磁気は効果を及ぼさない。ボイラには清缶のため、磁石を使ってスラッジをコントロールする実用新案があるが、JSFさんはそれと勘違いしているのだろう。
また、電気防食に外部電源を使うと思い込んでいるのも誤りである。JSFさんは
さらに、船舶についての知識も怪しい。スクリューの材質をアルミ合金というのは、常識を離れたものだ。
このような誤った知識で、出会ったばかりの他人に論難を仕掛けているのは滑稽に過ぎる。JSFさんは、犠牲陽極を採用した船舶についてその名を上げろと勝ち誇ったように迫っている。
※ 関連のツイートを見ると「磁気機雷などに敏感に反応するような方式の防錆法を護衛艦に使うはずがありません。」という別の人の発言があるが、電気防食程度の電流では磁気機雷は感応しない。それに感応するUEP機雷というものもあるが、実用例はロシアのみで、しかも氷海で潜水艦を相手にする特殊用途であり、原理的に安定した発火が得られるかどうかもあやしく、実戦使用例もない。
※※ 長いの書いて今晩はメンドイから、明日は適当に短いのをアップしてお茶を濁しますね。
----------------------------寝る前に追記------------------------------
んー、JSFさんのツイートが追加されているけど、恥の上塗りなんじゃないのかな。
「[犠牲陽極式の]貴方が挙げたプロペラの防錆法はプロペラにしか適用できず船体には適用できない、少なくとも現在の船舶には採用されていない」といっているけど、船体に適用されているし、海水で冷却する船用機関にも適用されている。現在の、少なくとも日本艦船ではメジャーな方法なのを「採用されていない」と言い切るのもね。
電気防食なんて、世間の一般常識レベルの話なんだが、フォロワーだかのオトモダチが、誰も教えて上げないのは、「俺に恥をかかせるのか」逆恨みされるからだろうね。はだかの王様になっているわけだねえ。
JSFさんが、いつものように他人に噛み付いているのだが、その内容が悉く誤っている。今回、論難のために振り回しているのは電気防食と船舶への知識なのだが、すべて誤っている。まず、電気防食が電磁気的な効果であるという発言であり、一般的に使われている犠牲陽極を知らない点である。船舶についても、スクリューの材質について小型船舶の例を一般的なものと誤っている。
電気防食はイオン化傾向を利用しており、JSFさんの言う「電磁気式の防錆技術」ではない。電気防食は、イオン化を利用した方法であり、論難を仕掛けられた、らいとさんの「電気化学的に防いでいる」ほうが正しい理解である。もちろん、イオン化を防止するために微小な電流は流れるが、磁気は効果を及ぼさない。ボイラには清缶のため、磁石を使ってスラッジをコントロールする実用新案があるが、JSFさんはそれと勘違いしているのだろう。
また、電気防食に外部電源を使うと思い込んでいるのも誤りである。JSFさんは
JSF@obiekt_JPと述べているが、例外を除いて外部電源から電流を流すことはないし、羽田空港も外部電源方式を採用していない。電気防食の基本は、亜鉛のプラグを挿す犠牲陽極で行われる。鋼に、それよりもイオン化傾向が大きな亜鉛の栓を挿す(正確に言えば、絶縁されているらしい)と、防食電流が流れて亜鉛だけが腐食し、鋼が生き残るというものである。羽田空港ほかの民間土木構造物も同じである。また、犠牲電極は船体全体に適用できるものである。「[犠牲陽極は]船体全体には適用できませんよね。」と自分の無知を知らずに言いがかりをつけるのは、あまりにもみっともない。
@BlueRightning 羽田空港の拡張部分の海に浸かる金属部分の脚にも電気を流して防錆してますが・・・
https://twitter.com/obiekt_JP/status/384655323199332352
さらに、船舶についての知識も怪しい。スクリューの材質をアルミ合金というのは、常識を離れたものだ。
JSF@obiekt_JPと述べているが、一般的にスクリューは耐食性に優れる黄銅を使用している。確かに、小型の船舶の中にはアルミ合金を使うものもあるようだが、ある程度以上の船舶では、民船、軍艦を含めてすべて黄銅である。中にはアルミ青銅のスクリューもあるが、あれは銅ベースでアルミは添加剤程度であり、アルミ合金とは言いがたい。
@BlueRightning 私は船体の話をしてるんですが・・・プロペラはアルミ合金ですよね、それ船体全体には適用できませんよね。
https://twitter.com/obiekt_JP/status/384656717193048064
このような誤った知識で、出会ったばかりの他人に論難を仕掛けているのは滑稽に過ぎる。JSFさんは、犠牲陽極を採用した船舶についてその名を上げろと勝ち誇ったように迫っている。
JSF@obiekt_JPおそらく、個別確認が難しいので、慎重に具体的な船名を上げなかった相手に「私は現在までの船舶の話をしてるのに、それでは話は噛み合いませんよ。」と勝ち誇っている。だが、犠牲陽極を多用した船舶なら幾らでも挙げられる。海自艦船はすべて犠牲電極を利用している。民間船舶も使っているのは犠牲電極である。他にも、自衛隊の桟橋にも使っている。ミリタリーに詳しい、正しい軍事知識の普及などと言って論難を仕掛けているのに、そのミリタリー、軍事について物を知らないのは戯画的ですらある。
@BlueRightning では適用した船舶名を出して下さい、実用船で。
https://twitter.com/obiekt_JP/status/384657415653711872
※ 関連のツイートを見ると「磁気機雷などに敏感に反応するような方式の防錆法を護衛艦に使うはずがありません。」という別の人の発言があるが、電気防食程度の電流では磁気機雷は感応しない。それに感応するUEP機雷というものもあるが、実用例はロシアのみで、しかも氷海で潜水艦を相手にする特殊用途であり、原理的に安定した発火が得られるかどうかもあやしく、実戦使用例もない。
※※ 長いの書いて今晩はメンドイから、明日は適当に短いのをアップしてお茶を濁しますね。
----------------------------寝る前に追記------------------------------
んー、JSFさんのツイートが追加されているけど、恥の上塗りなんじゃないのかな。
「[犠牲陽極式の]貴方が挙げたプロペラの防錆法はプロペラにしか適用できず船体には適用できない、少なくとも現在の船舶には採用されていない」といっているけど、船体に適用されているし、海水で冷却する船用機関にも適用されている。現在の、少なくとも日本艦船ではメジャーな方法なのを「採用されていない」と言い切るのもね。
電気防食なんて、世間の一般常識レベルの話なんだが、フォロワーだかのオトモダチが、誰も教えて上げないのは、「俺に恥をかかせるのか」逆恨みされるからだろうね。はだかの王様になっているわけだねえ。
Category : ミリタリー
統合部隊にいた時に、部隊の上曹会から出勤時の服装を云々する文書が回ってきた。「ジャージ、短パンにランニングのような、手入れされていない服装で本省に通うのはふさわしくない」という内容。そのなかの「各隊の上曹は服装容儀を指導するように」という文言にカチンと来たことがある。
そもそも、仕事の時は制服か作業服に着替えるから、実害はない。外で着る私服なんていうのは、あくまでも社会的なドレスコードの話に過ぎない。それに反しているといういっても、社会的な圧力ないし社会としての軽蔑で圧すればいい。命令や指導でどうこうしようというのは誤りである。
「『ふさわしい服装』ってなんだ」となると、余計におかしな方向に行く。スーツのたぐいは、世間での仕事着であって、通勤服装ではない。通勤服装については、社会的な規範はない。さらに、規定しづらい。襟のついたシャツと折り目のついたズボンと決めると、アロハシャツも認められるし、作業服ズボンもOKになる。しかし、トックリのセーターにジャケットのような服装はダメになる。その辺りは、どうやっても規定しづらく、適当な裁量になってしまう。
発端は、隊でラッパー志望な感じで通勤するオトッツァンが出たため。スキンヘッドにダボッとした服に帽子をかぶっているのはアレだが、それはそれで様式的には統一されている。みっともないというようには見えないし、手入れは十分されている。
服装ではなく、ラッパー風なのが気に喰わないのだろう。逆に、宇多丸のように黒スーツにサングラス掛けてきても、適当な理由をつけて文句をつけたのだろう。
しかも、そのオトッツァンは40を超えた1曹。服装にしても、本人なりの信念あってやっている、あるいは非常識にも筋金が入っている。だから、何を言っても無駄。そんなことを言って人間関係ギクシャクさせるよりも、腕は確かなんだから、気持ちよく仕事をしてもらったほうがいいのではないかと思ったよ。
隊員にしても過半は1曹以上、当の上曹か、それよりも上の幹部だから、上曹会だって指導も何もできない。幹部でもチャチな迷彩のビニール製ジャンバーとか、Tシャツジーパンがいた。そういった奴には、下士官の集まりの上曹会は何も言えないし、むしろ追従する。逆に気骨のある先任クラスなら、部下はもちろん、自分の上司にも意見する。意見が通らないからといって上曹会に上げて吊し上げしたりはしない。
防衛省/自衛隊には、隊員の市民権的自由を制限しようというモメンタムがある。上部組織や上位階級からの文句もあるが、それよりも、自分達から望んで、自分達を縛ろうとする動きが気持ち悪い。切実な必要もないのに自由や権利を制限しようとする。その言い出したヤツは、大抵は忠犬面して偉そうにしているのには虫唾が走るものだ。
そもそも、仕事の時は制服か作業服に着替えるから、実害はない。外で着る私服なんていうのは、あくまでも社会的なドレスコードの話に過ぎない。それに反しているといういっても、社会的な圧力ないし社会としての軽蔑で圧すればいい。命令や指導でどうこうしようというのは誤りである。
「『ふさわしい服装』ってなんだ」となると、余計におかしな方向に行く。スーツのたぐいは、世間での仕事着であって、通勤服装ではない。通勤服装については、社会的な規範はない。さらに、規定しづらい。襟のついたシャツと折り目のついたズボンと決めると、アロハシャツも認められるし、作業服ズボンもOKになる。しかし、トックリのセーターにジャケットのような服装はダメになる。その辺りは、どうやっても規定しづらく、適当な裁量になってしまう。
発端は、隊でラッパー志望な感じで通勤するオトッツァンが出たため。スキンヘッドにダボッとした服に帽子をかぶっているのはアレだが、それはそれで様式的には統一されている。みっともないというようには見えないし、手入れは十分されている。
服装ではなく、ラッパー風なのが気に喰わないのだろう。逆に、宇多丸のように黒スーツにサングラス掛けてきても、適当な理由をつけて文句をつけたのだろう。
しかも、そのオトッツァンは40を超えた1曹。服装にしても、本人なりの信念あってやっている、あるいは非常識にも筋金が入っている。だから、何を言っても無駄。そんなことを言って人間関係ギクシャクさせるよりも、腕は確かなんだから、気持ちよく仕事をしてもらったほうがいいのではないかと思ったよ。
隊員にしても過半は1曹以上、当の上曹か、それよりも上の幹部だから、上曹会だって指導も何もできない。幹部でもチャチな迷彩のビニール製ジャンバーとか、Tシャツジーパンがいた。そういった奴には、下士官の集まりの上曹会は何も言えないし、むしろ追従する。逆に気骨のある先任クラスなら、部下はもちろん、自分の上司にも意見する。意見が通らないからといって上曹会に上げて吊し上げしたりはしない。
防衛省/自衛隊には、隊員の市民権的自由を制限しようというモメンタムがある。上部組織や上位階級からの文句もあるが、それよりも、自分達から望んで、自分達を縛ろうとする動きが気持ち悪い。切実な必要もないのに自由や権利を制限しようとする。その言い出したヤツは、大抵は忠犬面して偉そうにしているのには虫唾が走るものだ。
Category : 未分類
全柔連は分からないフリをしている。暴力の有無についてアンケートをすると言っている。「全柔連 暴力行為の実態初調査」で次のように報道されている。
全柔連は幹部も末席も、柔道だけをやって来て飯を食っている。その柔道で強くなる段階で、殴り、殴られている。殴られなければ強くならないと心底信じている。それが、体罰反対というのは本心ではない。アンケートの結果、他の大学で体罰は無かったと発表するだろうが、欺瞞にすぎない。
なんせ、去年まで体罰は必要だと言っている連中がいた。体罰が悪となったのは、2012年末に桜宮高校で事件が起きてからのことである。バカスポーツ選手やバカ指導者は体罰は愛だと言っていた。体罰は日本の伝統であると、保守派もそれを必要悪と言った。
そして、柔道指導者は昔からその席に座っている。今日の柔道指導者は、去年も柔道指導者をやっている。指導者は柔道指導者は1年2年では入れ替わらない。今年になって柔道指導者はしおらしく体罰はいけないなとど付和雷同している。だが、去年まで殴られずに強くなった奴はいないとでも吹聴していたのと同じ人物である。表面上の転向にすぎない。心のなかでは体罰は必要だと信じており、いずれ関心や監視が薄れた時には、昔と同じように殴る蹴るをするだろう。
全柔連の目の前には選手強化費用がぶら下がっている。2020年にオリンピックをやるという。無駄遣いの椀飯振舞、その一環として選手強化費用がバラ撒かれる。その強化費用を柔道が掠め取るためには、体罰問題をどうにかならない。だから、体罰がありましたという結果は好ましくない。あとは以心伝心である。仮に馬鹿正直にあったという報告があっても、あの手この手でなかった事に訂正させる。
柔道での礼儀とは、盲目的な師弟関係にある。スポーツでの師弟関係とは、思考を放棄した従属であり迎合である。師匠がサギをカラスといえば、弟子もカラスという。弟子は師匠の悪いところを見ても、たとえそれが違法行為でも、見て見ぬフリをするのが美徳である。その師弟関係の構造でアンケートをとっても、迎合的な答えしか帰って来ない。
師匠は弟子の生殺与奪の権を持つ。あるいは誰かが反骨で事実を述べても、何層に連なる師弟関係のどこかでもみ潰される。そして反骨者は団体内で不利な取り扱いをうけるだろう。例えば、一統が試合に出られないとか、強化費用を支給されないような、下卑た取り扱いをうけるだろう。
※ 全柔連も、トップがリアルに脇差しで切腹でもしない限りは、バカにされ続けるだけだろう。もちろん、死に損なったらさらにバカにされるし、成功したところで全柔連の体質も変わるまい。
※※ 谷亮子が、平田弘史の「鹿島事件」や「下僕茂兵」のように、例のセクハラ幹部の首を捩じ切って、首桶に入れて文科省に持参して詫びるでもいいか。その次の世界大会復帰して、伊集院大門の如く陰腹を切って優勝すれば柔道に自浄能力有りとして、名誉を回復できるかもしれない。
あるいは、逆に「セクハラするならぜひ私を」でもいい。「私は昔『ヤワラちゃん』と言われたイイ女よ」「さあセクハラしなさい」とと二◯加せんべいフェイスで迫り、老人どもに無理矢理寝技を掛けて葬っていくでも可。まあ国会が始まれば不逮捕特権もあるしね。
全日本柔道連盟はほかにも暴力行為が行われていないか調べるため、大学生の全国大会の会場で、選手や指導者などに対するアンケート調査を初めて行いました。[中略]アンケートでは、暴力行為を含むパワハラやセクハラをされたことや、見聞きをしたことがあるかや、パワハラやセクハラを撲滅するためには何が必要と考えるかなどの質問が設けられています。だが、これは「なかった」とする結果を出すためのアリバイ工作である。無いことはありえないと知りながら、調査の結果なかったというつもりである。おそらく所属と姓名を記名するといったようなオチがあるのではないか。
「全柔連 暴力行為の実態初調査」『NHK NEWS WEB』(NHK,2013.9.28)http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130928/k10014884741000.html
全柔連は幹部も末席も、柔道だけをやって来て飯を食っている。その柔道で強くなる段階で、殴り、殴られている。殴られなければ強くならないと心底信じている。それが、体罰反対というのは本心ではない。アンケートの結果、他の大学で体罰は無かったと発表するだろうが、欺瞞にすぎない。
なんせ、去年まで体罰は必要だと言っている連中がいた。体罰が悪となったのは、2012年末に桜宮高校で事件が起きてからのことである。バカスポーツ選手やバカ指導者は体罰は愛だと言っていた。体罰は日本の伝統であると、保守派もそれを必要悪と言った。
そして、柔道指導者は昔からその席に座っている。今日の柔道指導者は、去年も柔道指導者をやっている。指導者は柔道指導者は1年2年では入れ替わらない。今年になって柔道指導者はしおらしく体罰はいけないなとど付和雷同している。だが、去年まで殴られずに強くなった奴はいないとでも吹聴していたのと同じ人物である。表面上の転向にすぎない。心のなかでは体罰は必要だと信じており、いずれ関心や監視が薄れた時には、昔と同じように殴る蹴るをするだろう。
全柔連の目の前には選手強化費用がぶら下がっている。2020年にオリンピックをやるという。無駄遣いの椀飯振舞、その一環として選手強化費用がバラ撒かれる。その強化費用を柔道が掠め取るためには、体罰問題をどうにかならない。だから、体罰がありましたという結果は好ましくない。あとは以心伝心である。仮に馬鹿正直にあったという報告があっても、あの手この手でなかった事に訂正させる。
柔道での礼儀とは、盲目的な師弟関係にある。スポーツでの師弟関係とは、思考を放棄した従属であり迎合である。師匠がサギをカラスといえば、弟子もカラスという。弟子は師匠の悪いところを見ても、たとえそれが違法行為でも、見て見ぬフリをするのが美徳である。その師弟関係の構造でアンケートをとっても、迎合的な答えしか帰って来ない。
師匠は弟子の生殺与奪の権を持つ。あるいは誰かが反骨で事実を述べても、何層に連なる師弟関係のどこかでもみ潰される。そして反骨者は団体内で不利な取り扱いをうけるだろう。例えば、一統が試合に出られないとか、強化費用を支給されないような、下卑た取り扱いをうけるだろう。
※ 全柔連も、トップがリアルに脇差しで切腹でもしない限りは、バカにされ続けるだけだろう。もちろん、死に損なったらさらにバカにされるし、成功したところで全柔連の体質も変わるまい。
※※ 谷亮子が、平田弘史の「鹿島事件」や「下僕茂兵」のように、例のセクハラ幹部の首を捩じ切って、首桶に入れて文科省に持参して詫びるでもいいか。その次の世界大会復帰して、伊集院大門の如く陰腹を切って優勝すれば柔道に自浄能力有りとして、名誉を回復できるかもしれない。
あるいは、逆に「セクハラするならぜひ私を」でもいい。「私は昔『ヤワラちゃん』と言われたイイ女よ」「さあセクハラしなさい」とと二◯加せんべいフェイスで迫り、老人どもに無理矢理寝技を掛けて葬っていくでも可。まあ国会が始まれば不逮捕特権もあるしね。
Category : 未分類
安倍首相は、日本を噛ませ犬にしたいのだろうか。
安倍首相が「右翼の軍国主義者と呼べ」といった話は「日本は神の国」に近いものがある。発言は、右派系のシンクタンクでの講演との事である。「『積極的平和主義の国に』集団的自衛権見直しに意欲」では「保守系のシンクタンク『ハドソン研究所』」とある。ちょいちょいググってみると共和党系の対外強硬策大好きなところの様子。まずは自分を支持してくれるだろう右派系の団体では、迎合して威勢のいいことを言わずにはいられない癖があるのだろう。無邪気に啖呵を切って持ち上げられたいのかもしれない
しかし、日本にとって利益はなく、不利益をもたらすだけではないのか。「軍国主義者と呼べばいいさ」とする発言は、本人にとってはカッコイイものなのだろう。中国とのゲームで私は退かないというシグナルを出したつもりなのかもしれない。しかし、そんなことを言って、日本にとって利益があるのだろうか? これは中国との対立を躊躇わない、面倒を背負い込みますと言っているようなものだ。
尖閣で対立するのは仕方がない。尖閣ではどちらも退くことはできない。どうでもいい島であるが、領土は神聖であるとどちらの国民も思い込んでいる。そこで退けば、退いたほうの政府は倒れてしまう。
しかし、尖閣以外での中国との対立を助長しても何もいいことはない。仲の悪い中国に啖呵を切ったのは、爽快かもしれない。日本は中国と軍事力建設競争で対峙している。乱暴な海洋進出や反省しない歴史問題もあって、政治的にも仲は良くない。だが、啖呵を切るということは、日本が積極的に中国と対立するということである。そして、まわりには協調してくれる国はまずいない。日本だけが前面に立つ構造は、あまりに負担が大きすぎる。
周辺国も、日本を噛ませ犬として便利使いしようとするだろう。中国との対立を辞せずと公言することは、日本は中国への噛ませ犬になりますと言っているようなものだ。
中国と明確に対立しようという国は、アジア周辺にはない。アメリカの対中政策は既に関与政策であり、妥協的である。オーストラリアやインドの国防当局は、中国の脅威を言い立てているが、政府全体は協調的姿勢である。その他の国は、力の差から協調的姿勢しかとれない。
もちろん、中国の潜在的な脅威は周辺各国とも持っている。中国が膨張主義的な傾向を持つのではないかという危惧は多くの周辺国が共通している。アメリカ、オーストラリア、フィリピン、マレーシア、インドネシア、インドも、中国に潜在的な脅威を感じている。
しかし、表立って中国と対立しようとは考えない。どの国も、自分だけが前面に立って損をすることは不利益だと考えている。だから、ゆるやかな同盟関係を結び、中国の潜在的脅威に対処しようとしている。宰相が啖呵を切るような国はない。
その中で、中国との対立も辞せずという発言は、面倒事を引き受けます言うようなものだ。誰も前に出たくない状況で、自分から前に出ようとするもので、ロクなことはない。それを安倍首相はやっている。
安倍首相は、各国で歓迎され、常に友好的な話し合いだけがされる。国内政治での行き詰まりが見えてきたので、外交得点を稼ぐ腹である。金払いがよく、面倒な話は避けているのだから当たり前である。その上、価値観外交と称して対中強硬的な外交をしてくれるのだから、周辺国では有難い。適当な言辞で安倍首相を褒めるかもしれない。実際にインドでは、高く評価されているらしい。
しかし、なぜ褒めてくれるか、評価されるといえば、金を払った挙句に面倒を背負い込むと言っているからだ。潜在的な敵である中国と喧嘩して、足を引っ張ってくれる便利な男だから評価されるだけの話だ。噛ませ犬として扱われているのに、嬉々としているのはマヌケな姿である。
※ 価値観外交も怪しい物がある。例えば、ベトナムの民主主義への高評価がそれである。もちろん、敵の敵であり、ビジネスチャンスがあるのでベトナムと仲良くしたほうがよい。だが、デモ規制や報道規制は中国より厳しい。ベトナムの現体制は中国よりも、お題目である価値観にそぐわない部分があるのではないか。
安倍首相が「右翼の軍国主義者と呼べ」といった話は「日本は神の国」に近いものがある。発言は、右派系のシンクタンクでの講演との事である。「『積極的平和主義の国に』集団的自衛権見直しに意欲」では「保守系のシンクタンク『ハドソン研究所』」とある。ちょいちょいググってみると共和党系の対外強硬策大好きなところの様子。まずは自分を支持してくれるだろう右派系の団体では、迎合して威勢のいいことを言わずにはいられない癖があるのだろう。無邪気に啖呵を切って持ち上げられたいのかもしれない
しかし、日本にとって利益はなく、不利益をもたらすだけではないのか。「軍国主義者と呼べばいいさ」とする発言は、本人にとってはカッコイイものなのだろう。中国とのゲームで私は退かないというシグナルを出したつもりなのかもしれない。しかし、そんなことを言って、日本にとって利益があるのだろうか? これは中国との対立を躊躇わない、面倒を背負い込みますと言っているようなものだ。
尖閣で対立するのは仕方がない。尖閣ではどちらも退くことはできない。どうでもいい島であるが、領土は神聖であるとどちらの国民も思い込んでいる。そこで退けば、退いたほうの政府は倒れてしまう。
しかし、尖閣以外での中国との対立を助長しても何もいいことはない。仲の悪い中国に啖呵を切ったのは、爽快かもしれない。日本は中国と軍事力建設競争で対峙している。乱暴な海洋進出や反省しない歴史問題もあって、政治的にも仲は良くない。だが、啖呵を切るということは、日本が積極的に中国と対立するということである。そして、まわりには協調してくれる国はまずいない。日本だけが前面に立つ構造は、あまりに負担が大きすぎる。
周辺国も、日本を噛ませ犬として便利使いしようとするだろう。中国との対立を辞せずと公言することは、日本は中国への噛ませ犬になりますと言っているようなものだ。
中国と明確に対立しようという国は、アジア周辺にはない。アメリカの対中政策は既に関与政策であり、妥協的である。オーストラリアやインドの国防当局は、中国の脅威を言い立てているが、政府全体は協調的姿勢である。その他の国は、力の差から協調的姿勢しかとれない。
もちろん、中国の潜在的な脅威は周辺各国とも持っている。中国が膨張主義的な傾向を持つのではないかという危惧は多くの周辺国が共通している。アメリカ、オーストラリア、フィリピン、マレーシア、インドネシア、インドも、中国に潜在的な脅威を感じている。
しかし、表立って中国と対立しようとは考えない。どの国も、自分だけが前面に立って損をすることは不利益だと考えている。だから、ゆるやかな同盟関係を結び、中国の潜在的脅威に対処しようとしている。宰相が啖呵を切るような国はない。
その中で、中国との対立も辞せずという発言は、面倒事を引き受けます言うようなものだ。誰も前に出たくない状況で、自分から前に出ようとするもので、ロクなことはない。それを安倍首相はやっている。
安倍首相は、各国で歓迎され、常に友好的な話し合いだけがされる。国内政治での行き詰まりが見えてきたので、外交得点を稼ぐ腹である。金払いがよく、面倒な話は避けているのだから当たり前である。その上、価値観外交と称して対中強硬的な外交をしてくれるのだから、周辺国では有難い。適当な言辞で安倍首相を褒めるかもしれない。実際にインドでは、高く評価されているらしい。
しかし、なぜ褒めてくれるか、評価されるといえば、金を払った挙句に面倒を背負い込むと言っているからだ。潜在的な敵である中国と喧嘩して、足を引っ張ってくれる便利な男だから評価されるだけの話だ。噛ませ犬として扱われているのに、嬉々としているのはマヌケな姿である。
※ 価値観外交も怪しい物がある。例えば、ベトナムの民主主義への高評価がそれである。もちろん、敵の敵であり、ビジネスチャンスがあるのでベトナムと仲良くしたほうがよい。だが、デモ規制や報道規制は中国より厳しい。ベトナムの現体制は中国よりも、お題目である価値観にそぐわない部分があるのではないか。
Category : 有職故実
マツダが畸形エンジンであるロータリ・エンジンを採用したのは、他に売るタマが無かっただけの話ではないか。
RX-8もいつの間にか生産が終わった。これでロータリ・エンジンを搭載した車は、今生産していない。そうなったのは、ロータリ・エンジンがあまりにも筋の悪いエンジンであるからだ。逆に言えば、あんなエンジンを搭載した車を、フラッグシップ・モデルとして売り続けざるを得なかったマツダは、よほどウリがなかったということだ。
ロータリ・エンジンの筋の悪さについては、富塚清さんの一連の記事を読むと納得できる。富塚さんは、戦前から東大で航空エンジンに携わってきた研究者。戦後には『機械学会誌』で異型エンジンが如何にダメかを明快に力説している。
富塚さん主張について、その細部は前に書いている。「富塚さんが言うとおり、ロータリ・エンジンは失敗作だね」http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-198.htmlがそれだ。かいつまんで言えば、完成形である在来型レシプロ・エンジンに比べた筋の悪さである。熱膨張やシーリング、摩耗の問題、クランクによる動力持ち越しができない点は明らかに劣る。それを越える利点はない。
富塚さんは、実用例でもロータリ・エンジンがダメなことハッキリ述べている。昭和30年ころ、チェーン・ソー用に使われたが、全くとても実用にはならず、林業家ではそのチェーン・ソーを忌避していたことを指摘していた
そのエンジンを、マツダは平成になってからも作り続け、売り続けた。これは、マツダが最高級モデルとしてトヨタ・日産・ホンダに伍する車を作れなかったためだ。他社との差別化を図るためには、どうしようもないロータリ・エンジンを使い続ける必要があったわけだ。
たしかに、マツダは悪い車ではない。己もアクセラに乗っている。トヨタ・日産・ホンダと遜色はない。しかし、マツダは満足感を売り、能力以上の高い金をとれ、技術的ほこりとなるような高級車/高性能車に欠けていた。一時は、高級車路線としてヘンテコな高級ディーラーを乱発していたが、ヘンテコな形のヘンテコ高級車モドキを出しても売れるはずもない。さりとて、技術的には他を圧っせるものもなかった。あるとすれば、大失敗だったロータリしかないので、それを無理押ししていたものだろう。
不利が多く利がほとんどないロータリを止めるのは、正常な判断である。だが、これまでロータリは将来有望と騙してきたユーザーも居る。だから止めるに止め難い。止めるに際しても「マツダのロータリ開発は続ける」と、言っている本人も本気にしていない声明をを出している。それを信じて、後継のロータリ・エンジンを待ち続けるユーザーは気の毒なものだ。
※ 「ロータリは水素燃料と親和性が高い」云々もあったが、水素ロータリ・エンジン車の話も全く聞かなくなった。水素燃料の供給体制や、車内側の水素燃料タンクの問題。結局はカルノーサイクルなので、将来的に燃料電池に勝ち目がないことがあるからだろう。次世代エンジンとしても、実用性ならハイブリッド、環境無負荷ならEVに負けている。
RX-8もいつの間にか生産が終わった。これでロータリ・エンジンを搭載した車は、今生産していない。そうなったのは、ロータリ・エンジンがあまりにも筋の悪いエンジンであるからだ。逆に言えば、あんなエンジンを搭載した車を、フラッグシップ・モデルとして売り続けざるを得なかったマツダは、よほどウリがなかったということだ。
ロータリ・エンジンの筋の悪さについては、富塚清さんの一連の記事を読むと納得できる。富塚さんは、戦前から東大で航空エンジンに携わってきた研究者。戦後には『機械学会誌』で異型エンジンが如何にダメかを明快に力説している。
富塚さん主張について、その細部は前に書いている。「富塚さんが言うとおり、ロータリ・エンジンは失敗作だね」http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-198.htmlがそれだ。かいつまんで言えば、完成形である在来型レシプロ・エンジンに比べた筋の悪さである。熱膨張やシーリング、摩耗の問題、クランクによる動力持ち越しができない点は明らかに劣る。それを越える利点はない。
富塚さんは、実用例でもロータリ・エンジンがダメなことハッキリ述べている。昭和30年ころ、チェーン・ソー用に使われたが、全くとても実用にはならず、林業家ではそのチェーン・ソーを忌避していたことを指摘していた
そのエンジンを、マツダは平成になってからも作り続け、売り続けた。これは、マツダが最高級モデルとしてトヨタ・日産・ホンダに伍する車を作れなかったためだ。他社との差別化を図るためには、どうしようもないロータリ・エンジンを使い続ける必要があったわけだ。
たしかに、マツダは悪い車ではない。己もアクセラに乗っている。トヨタ・日産・ホンダと遜色はない。しかし、マツダは満足感を売り、能力以上の高い金をとれ、技術的ほこりとなるような高級車/高性能車に欠けていた。一時は、高級車路線としてヘンテコな高級ディーラーを乱発していたが、ヘンテコな形のヘンテコ高級車モドキを出しても売れるはずもない。さりとて、技術的には他を圧っせるものもなかった。あるとすれば、大失敗だったロータリしかないので、それを無理押ししていたものだろう。
不利が多く利がほとんどないロータリを止めるのは、正常な判断である。だが、これまでロータリは将来有望と騙してきたユーザーも居る。だから止めるに止め難い。止めるに際しても「マツダのロータリ開発は続ける」と、言っている本人も本気にしていない声明をを出している。それを信じて、後継のロータリ・エンジンを待ち続けるユーザーは気の毒なものだ。
※ 「ロータリは水素燃料と親和性が高い」云々もあったが、水素ロータリ・エンジン車の話も全く聞かなくなった。水素燃料の供給体制や、車内側の水素燃料タンクの問題。結局はカルノーサイクルなので、将来的に燃料電池に勝ち目がないことがあるからだろう。次世代エンジンとしても、実用性ならハイブリッド、環境無負荷ならEVに負けている。
Category : 未分類
北海道で鉄道は維持できるのか。
JR北海道のトラブルが問題になっている。補修作業が必要なレールを放置するといった問題に、維持補修そのほかをしっかりやれと国交大臣が叱咤している状況(「JR北海道トラブル、国交省が連絡会議」)である。だが、そもそも不採算であるJR北海道に、しっかりした設備維持や更新をするお金を出せるのか。
北海道には、鉄道に対する需要は少なく、鉄道事業を維持する収益も確保できないのではないか。
北海道での人員輸送で、すでに鉄道は選択肢ではない。北海道への移動や、北海道からの移動は、まず航空機が選択されている。青森ほか北東北からの移動でも、自動車とフェリーがが選ばれる。鉄道を利用するのは、鉄道に乗ることを目的とした趣味的な観光旅行程度である。北海道内の移動も同じである。まず自動車が選択されている。鉄道は出る幕はない。一部の都市間移動に急行があるが、そこでも高速道路が使われている。
北海道での貨物輸送でも、トラックがメインになっている。そもそも北海道から鉄道で運ぶようなものがない。かつては石炭や木材といった、鉄道輸送に向いた大重量低価格、いつ届いても構わない貨物があった。しかし、国産炭、国産材の時代は終わった。石炭も木材も、輸送費込みでも外国産が安い状況にある。農産物や水産物も鉄道輸送するようなものはない。高級品は航空輸送され、それ以外の品もトラックや船舶で冷凍・冷蔵の上で輸送されている。北海道に運び込む物資も、消費物資がメインであり、トラック輸送がメインになっている。
ピギーバックそのほかの余地もない。日本の鉄道では大型トラックをピギーバック搭載できない。鉄道コンテナも効率はよくない。積み込み積み下ろしの手間が掛かり過ぎる。それなら本州各地からの船舶輸送と組み合わせたほうがよい。フェリーは大型トラックを迅速に搭載でき、コストもコンテナよりも安い。トレーラ置き去りもできる。トラックの自走も非常識と言うまでの距離でもない。
北海道では、人員輸送でも貨物輸送でも鉄道は役割を終えている。JR北海道は設備を維持するよりも、鉄道事業をやめたほうが効率はよい。一部路線を残すにしても、採算から札幌以南・以西が限界だろう。おそらく、政治的な判断から、根本にある赤字構造を放置したまま、公費を突っ込むことになるが、それは問題を先延ばしにするだけの方策である。問題を根治するためには、鉄道を廃止するのが最も有効な施策である。
JR北海道のトラブルが問題になっている。補修作業が必要なレールを放置するといった問題に、維持補修そのほかをしっかりやれと国交大臣が叱咤している状況(「JR北海道トラブル、国交省が連絡会議」)である。だが、そもそも不採算であるJR北海道に、しっかりした設備維持や更新をするお金を出せるのか。
北海道には、鉄道に対する需要は少なく、鉄道事業を維持する収益も確保できないのではないか。
北海道での人員輸送で、すでに鉄道は選択肢ではない。北海道への移動や、北海道からの移動は、まず航空機が選択されている。青森ほか北東北からの移動でも、自動車とフェリーがが選ばれる。鉄道を利用するのは、鉄道に乗ることを目的とした趣味的な観光旅行程度である。北海道内の移動も同じである。まず自動車が選択されている。鉄道は出る幕はない。一部の都市間移動に急行があるが、そこでも高速道路が使われている。
北海道での貨物輸送でも、トラックがメインになっている。そもそも北海道から鉄道で運ぶようなものがない。かつては石炭や木材といった、鉄道輸送に向いた大重量低価格、いつ届いても構わない貨物があった。しかし、国産炭、国産材の時代は終わった。石炭も木材も、輸送費込みでも外国産が安い状況にある。農産物や水産物も鉄道輸送するようなものはない。高級品は航空輸送され、それ以外の品もトラックや船舶で冷凍・冷蔵の上で輸送されている。北海道に運び込む物資も、消費物資がメインであり、トラック輸送がメインになっている。
ピギーバックそのほかの余地もない。日本の鉄道では大型トラックをピギーバック搭載できない。鉄道コンテナも効率はよくない。積み込み積み下ろしの手間が掛かり過ぎる。それなら本州各地からの船舶輸送と組み合わせたほうがよい。フェリーは大型トラックを迅速に搭載でき、コストもコンテナよりも安い。トレーラ置き去りもできる。トラックの自走も非常識と言うまでの距離でもない。
北海道では、人員輸送でも貨物輸送でも鉄道は役割を終えている。JR北海道は設備を維持するよりも、鉄道事業をやめたほうが効率はよい。一部路線を残すにしても、採算から札幌以南・以西が限界だろう。おそらく、政治的な判断から、根本にある赤字構造を放置したまま、公費を突っ込むことになるが、それは問題を先延ばしにするだけの方策である。問題を根治するためには、鉄道を廃止するのが最も有効な施策である。
Category : 未分類
日本のTシャツに書いてある英語はネイティブから見ると失笑モノだというが。
南蛮人紅毛人どもの刺青も、漢字文化圏ネイティヴからみると不可思議なものがある
http://www.telegraph.co.uk/news/picturegalleries/worldnews/9811051/Australia-sizzles-as-temperatures-hit-their-highest-levels-since-records-began.html
「自豪」ってなんだろうね。「白豪」主義なら聞いたとこがあるが、あれは他所が批判する言葉であって自分たちが使う言葉ではない。"I am Australian"のつもりで、I am = 自、Australian = 豪 で「自分はオーストラリア人です」かねえ。そういう題の歌もあるし。
南蛮人紅毛人どもの刺青も、漢字文化圏ネイティヴからみると不可思議なものがある
http://www.telegraph.co.uk/news/picturegalleries/worldnews/9811051/Australia-sizzles-as-temperatures-hit-their-highest-levels-since-records-began.html
「自豪」ってなんだろうね。「白豪」主義なら聞いたとこがあるが、あれは他所が批判する言葉であって自分たちが使う言葉ではない。"I am Australian"のつもりで、I am = 自、Australian = 豪 で「自分はオーストラリア人です」かねえ。そういう題の歌もあるし。
Category : 未分類
IDRを読んでいたら見つけた※のだが、ドイツがMG3を改修するらしい。MG3-KWSとされているが、銃本体にセイフティと単発を追加し、バイポットとマガジンとサイトとバットを交換するらしい。
ドイツは308口径を使い続けるということだが、日本はどうするのかね。
62式機関銃は評判が悪い。直接撃ったこともないし、62式なんて最新装備は2回しか見たことないのだが、海自でも評判は悪いし、統合部隊で陸曹士に聞いても評判は良くない。海自ではまだ戦争中のM1919A4のほうがマシといって常用し、インド洋にも積んでいった位なので、62式をよく評価する話は聞かない。(住重の田無工場の人は「今は62式には問題ないです」と、別件装備工事の時に主張していたけど)
自衛隊は62式のあとに、223口径のミニミを購入している。これは評判は良い。しかし、223なので射程は短い点で不利があり、ボディアーマーが普及した当節では、威力にも欠ける。国内でも不足することはあるだろうし、海外に行った時には射程・威力不足となるのも目に見えている。
そろそろ、62式後継をどうにかしないといけないのだろう。ミニミが評判いいところを見れば、無難にFN-MAGだろう。80年代90年代の昔は、MG3の方が偉いイメージがあったが、今ではFN-MAGのほうがさらに堅牢で信頼性があるような話になっている。
しかし、米軍動向があるので、決めようとしても決めにくい状況にある。アメリカは338Normaの機関銃LWMMGを試作している。海山つかない状態であるが、今後の採用ほかでは、どうなるかわかったものでもない。仮に米軍が機関銃を338Normaとしたとき、その直前に308Winの機関銃を制定したのでは、バツが悪すぎる。
ただ、国産開発はない。機関銃には高い信頼性とその実績が求められる。国産で作るとそのあたりが信用できない。なんにしてもそう。かつて62式は海軍航空機銃ゆずりの信頼性と実績を持つ、世界最高の機関銃であるとされた。だが、その中身は、前のM1919A4のほうがよいという始末である。FN-MAGでも、MG3でも、LWMMGでも、極端な話308/338のPK、PKMでも構わないが、国産開発だけは勘弁してくれということだ。
※ "Internatinal Defence Review”(IHS,2013.6)p.22
ドイツは308口径を使い続けるということだが、日本はどうするのかね。
62式機関銃は評判が悪い。直接撃ったこともないし、62式なんて最新装備は2回しか見たことないのだが、海自でも評判は悪いし、統合部隊で陸曹士に聞いても評判は良くない。海自ではまだ戦争中のM1919A4のほうがマシといって常用し、インド洋にも積んでいった位なので、62式をよく評価する話は聞かない。(住重の田無工場の人は「今は62式には問題ないです」と、別件装備工事の時に主張していたけど)
自衛隊は62式のあとに、223口径のミニミを購入している。これは評判は良い。しかし、223なので射程は短い点で不利があり、ボディアーマーが普及した当節では、威力にも欠ける。国内でも不足することはあるだろうし、海外に行った時には射程・威力不足となるのも目に見えている。
そろそろ、62式後継をどうにかしないといけないのだろう。ミニミが評判いいところを見れば、無難にFN-MAGだろう。80年代90年代の昔は、MG3の方が偉いイメージがあったが、今ではFN-MAGのほうがさらに堅牢で信頼性があるような話になっている。
しかし、米軍動向があるので、決めようとしても決めにくい状況にある。アメリカは338Normaの機関銃LWMMGを試作している。海山つかない状態であるが、今後の採用ほかでは、どうなるかわかったものでもない。仮に米軍が機関銃を338Normaとしたとき、その直前に308Winの機関銃を制定したのでは、バツが悪すぎる。
ただ、国産開発はない。機関銃には高い信頼性とその実績が求められる。国産で作るとそのあたりが信用できない。なんにしてもそう。かつて62式は海軍航空機銃ゆずりの信頼性と実績を持つ、世界最高の機関銃であるとされた。だが、その中身は、前のM1919A4のほうがよいという始末である。FN-MAGでも、MG3でも、LWMMGでも、極端な話308/338のPK、PKMでも構わないが、国産開発だけは勘弁してくれということだ。
※ "Internatinal Defence Review”(IHS,2013.6)p.22
Category : 有職故実
歴史的に見れば、尖閣付近はむしろ「みんなの海」であって、日本の海ではない。
尖閣周辺について「昔から日本の海」というのは、誤りである。産経新聞「『本当に日本の海なのか』 周辺海域、台湾漁船や中国公船入り乱れ」※で、漁協の組合長さんが「『歴史的に見ても明らかに日本の海なのに迷惑だ』」と述べている。だが、尖閣周辺の海は歴史的にみればみんなの海、公海であった。
尖閣周辺の海を日本が囲い込んだのは、ここ40年の話に過ぎない。国際海洋秩序として排他的経済水域(EEZ)が確立したあとの事である。それ以前は公海で、日中台が自由に操業していた。70年代初頭までは、尖閣諸島から3マイル(当時は領海3マイル)がどこの国に属するかはともかく、それ以遠については公海である。どの国の漁民も開放されていた。
その上、尖閣はどこのものかは確定していない。日本人は日本のものであると考えているが、中国も台湾もそれを認めていない。この状況で、日本側主張の中間線を杓子定規に適用して、中台の漁船を機械的に取り締まると厄介な話になる。まずは李承晩ラインなみの、理不尽な話になってしまう。
だから、尖閣周辺の海面に中国や台湾の入会を認めるのは、妥当な話である。かつて、中国や台湾の漁民は、琉球の漁民と同様に自由に入り込み、漁労をしていた実績がある。200マイルや中間線で一方的に締め出すのは、穏やかな話ではない。
中台漁船のアクセスを認めたことは正しい判断である。尖閣周辺において、日本は島から12マイル以内はともかく、その外で中台操業を認めている。中国とは、互いの漁船は互いの政府が取り締まる形で、入会を認めている。台湾についても同じように一部に特別協力水域を認めている。かつて中台漁民が漁労していたという歴史的経緯からすれば、日本側水面での操業を許可する余地はある。
その保証されたアクセスについて、許せないと主張するのも狭隘な話だ。同記事では
※ 「『本当に日本の海なのか』 周辺海域、台湾漁船や中国公船入り乱れ」『産経新聞』(産経新聞,2013.9.11)http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130911/crm13091111070000-n2.htm
尖閣周辺について「昔から日本の海」というのは、誤りである。産経新聞「『本当に日本の海なのか』 周辺海域、台湾漁船や中国公船入り乱れ」※で、漁協の組合長さんが「『歴史的に見ても明らかに日本の海なのに迷惑だ』」と述べている。だが、尖閣周辺の海は歴史的にみればみんなの海、公海であった。
尖閣周辺の海を日本が囲い込んだのは、ここ40年の話に過ぎない。国際海洋秩序として排他的経済水域(EEZ)が確立したあとの事である。それ以前は公海で、日中台が自由に操業していた。70年代初頭までは、尖閣諸島から3マイル(当時は領海3マイル)がどこの国に属するかはともかく、それ以遠については公海である。どの国の漁民も開放されていた。
その上、尖閣はどこのものかは確定していない。日本人は日本のものであると考えているが、中国も台湾もそれを認めていない。この状況で、日本側主張の中間線を杓子定規に適用して、中台の漁船を機械的に取り締まると厄介な話になる。まずは李承晩ラインなみの、理不尽な話になってしまう。
だから、尖閣周辺の海面に中国や台湾の入会を認めるのは、妥当な話である。かつて、中国や台湾の漁民は、琉球の漁民と同様に自由に入り込み、漁労をしていた実績がある。200マイルや中間線で一方的に締め出すのは、穏やかな話ではない。
中台漁船のアクセスを認めたことは正しい判断である。尖閣周辺において、日本は島から12マイル以内はともかく、その外で中台操業を認めている。中国とは、互いの漁船は互いの政府が取り締まる形で、入会を認めている。台湾についても同じように一部に特別協力水域を認めている。かつて中台漁民が漁労していたという歴史的経緯からすれば、日本側水面での操業を許可する余地はある。
その保証されたアクセスについて、許せないと主張するのも狭隘な話だ。同記事では
このため、尖閣周辺では中国公船や台湾漁船ばかりが目立つようになった。八重山漁業協同組合の上原亀一組合長は「歴史的に見ても明らかに日本の海なのに迷惑だ」。石垣の観光漁船船長、比嘉康雅さん(56)も「自分たちの海が脅かされている。ここは日本。政府は毅然(きぜん)とした対応で、尖閣を守ってほしい」と話している。と紹介している。だが、「『自分たちの海が脅かされている。』」というのは、狭隘に過ぎる。まず、同じ島の人間が、昔はあの海は入会だと認めていたのに、今は神聖なEEZであると許せないとまで言い出すのは、不思議な話である。その上で、中台漁船は日本も認めた権利を行使しているにすぎない。それを排除しろというのは、歴史的にみて明らかに妥当ではないだろう。
※ 「『本当に日本の海なのか』 周辺海域、台湾漁船や中国公船入り乱れ」『産経新聞』(産経新聞,2013.9.11)http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130911/crm13091111070000-n2.htm
Category : 有職故実
大名行列の前を横切っても、まずは切られることもない。御茶壺道中の「ずいずいずっころばし」の意味を知りたくてググったのだが。http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1111835471の回答の中で「大名行列も前を横ぎったり無礼をすると切られてしまう」とあるのを見つけてどんなものかと。間違いとはいえないが、実態に即しているわけではない。
大名行列の前を子供が横切ったくらいで、人斬り包丁を振り回す乱暴な御家中はまずない。子供の行列横切りは見て見ぬふり、大人でも痴れ者扱いで、多少のことはあっても横桁張る程度、ぶった斬るのはなかなかやることじゃない。
もちろん、大名行列の先触れは邪魔なものを蹴手繰り、投げ捨てるくらいなことはする。たとえば、幕末百話には、南部の家中と汁粉屋が遭遇した例が採録されている。お汁粉の屋台が、道なかでおしるこ沸かしていて、夜の大名行列に気づかないでいると、何も言わずに前触れが道具をぶん投げ蹴ったぐりする。しかし、この例でも、切れる鉄の延べ棒は振り回していない。下がる汁粉やを殴る蹴るもしていない。
例外は、領民に不人気な東北のA藩くらいなものか。他所の領民でも切るし、子供でも罪を減ずると称して耳を切り鼻を削いだ。幕末に横須賀の警備も担当していたのだが、そこでもロクなことはしていなかった様子。警備を交代した川越が「A藩は余り評判よくないので、何やったのか?」という調査すらしている。
そのような事をしていると、領民に愛想をつかされる。戊辰戦争で、官軍がA藩領内に進入した時も、領民が全く立ち上がらなかった。他所の例なら、なんだかんだでお殿様大事があるので、いろいろ協力する。だが、A藩は200年の支配をしながらも、それが起きていない。しかも、落城とお仕置きの時も、お殿様を救え一揆も起きていないのは稀有な例である。
武士道云々で賞用されていた御家中であるが、統治は非難されるようなものであったということか。殿様や家来も、民の父母ではなかったツケが回ったのだろう。士大夫として落第ということか。
ちなみに、御茶壺道中は旗本と御坊主の臨時編成にすぎない。確かに、権威あって大名行列よりも優先されたが、編成が編成なので、余程のことがない限り、お仕置きはしないだろう。
大名行列の前を子供が横切ったくらいで、人斬り包丁を振り回す乱暴な御家中はまずない。子供の行列横切りは見て見ぬふり、大人でも痴れ者扱いで、多少のことはあっても横桁張る程度、ぶった斬るのはなかなかやることじゃない。
もちろん、大名行列の先触れは邪魔なものを蹴手繰り、投げ捨てるくらいなことはする。たとえば、幕末百話には、南部の家中と汁粉屋が遭遇した例が採録されている。お汁粉の屋台が、道なかでおしるこ沸かしていて、夜の大名行列に気づかないでいると、何も言わずに前触れが道具をぶん投げ蹴ったぐりする。しかし、この例でも、切れる鉄の延べ棒は振り回していない。下がる汁粉やを殴る蹴るもしていない。
例外は、領民に不人気な東北のA藩くらいなものか。他所の領民でも切るし、子供でも罪を減ずると称して耳を切り鼻を削いだ。幕末に横須賀の警備も担当していたのだが、そこでもロクなことはしていなかった様子。警備を交代した川越が「A藩は余り評判よくないので、何やったのか?」という調査すらしている。
そのような事をしていると、領民に愛想をつかされる。戊辰戦争で、官軍がA藩領内に進入した時も、領民が全く立ち上がらなかった。他所の例なら、なんだかんだでお殿様大事があるので、いろいろ協力する。だが、A藩は200年の支配をしながらも、それが起きていない。しかも、落城とお仕置きの時も、お殿様を救え一揆も起きていないのは稀有な例である。
武士道云々で賞用されていた御家中であるが、統治は非難されるようなものであったということか。殿様や家来も、民の父母ではなかったツケが回ったのだろう。士大夫として落第ということか。
ちなみに、御茶壺道中は旗本と御坊主の臨時編成にすぎない。確かに、権威あって大名行列よりも優先されたが、編成が編成なので、余程のことがない限り、お仕置きはしないだろう。
Category : ミリタリー
水兵帽の、前盾の部分に巻くリボンの事をペンネントと呼ぶ。帽子の上に巻く鉢巻だと思えばよい。(画像)
基本的に、自分の所属する艦艇・部隊の名称が入る。ただし、転勤時には「大日本帝国海軍」とか「海上自衛隊」というものに差し替える。 戦時にも、所属がわからないように漠然とした「大日本帝国海軍」とか「海上自衛隊」に変えるらしい。
もちろん、英海軍仕込みの習慣である。英海軍系以外の海軍にもペンネントがある。フランス海軍も、赤いボンボンのついた水兵帽にペンネントをつけているし、ロシア海軍もつけていた。ないのは、米海軍くらいか。米海軍水兵は白帽になにもつけていない。
そしてペンネントが、日本でも海軍以外でも使われていた例がある。戦前の官報をみていたら関東都督府海務局が「舵取、油指、水夫、火夫」に「関東都督府」というペンネントをつけさせていた。
明治41年11月1日の、関東都督府告示101号であり、そこにペンネントが図示されている。ちなみに、関東都督府とは、中国東北部、遼東半島先端にある関東州を支配する役所である。南洋庁や樺太庁の親戚みたいなものだ。
今は下士官以上しかいないが、海上保安庁に水兵がいれば「海上保安庁」。水産庁に水兵相当がいれば「水産庁」というペンネントをつけることになる。
各県の漁業取締りや水上警察も似たようなものだ。警察に水兵相当がいれば「長野県水産部」や「埼玉県水上警察」とかいうペンネントをつけるのが本来の姿ということになる。
基本的に、自分の所属する艦艇・部隊の名称が入る。ただし、転勤時には「大日本帝国海軍」とか「海上自衛隊」というものに差し替える。 戦時にも、所属がわからないように漠然とした「大日本帝国海軍」とか「海上自衛隊」に変えるらしい。
もちろん、英海軍仕込みの習慣である。英海軍系以外の海軍にもペンネントがある。フランス海軍も、赤いボンボンのついた水兵帽にペンネントをつけているし、ロシア海軍もつけていた。ないのは、米海軍くらいか。米海軍水兵は白帽になにもつけていない。
そしてペンネントが、日本でも海軍以外でも使われていた例がある。戦前の官報をみていたら関東都督府海務局が「舵取、油指、水夫、火夫」に「関東都督府」というペンネントをつけさせていた。
明治41年11月1日の、関東都督府告示101号であり、そこにペンネントが図示されている。ちなみに、関東都督府とは、中国東北部、遼東半島先端にある関東州を支配する役所である。南洋庁や樺太庁の親戚みたいなものだ。
今は下士官以上しかいないが、海上保安庁に水兵がいれば「海上保安庁」。水産庁に水兵相当がいれば「水産庁」というペンネントをつけることになる。
各県の漁業取締りや水上警察も似たようなものだ。警察に水兵相当がいれば「長野県水産部」や「埼玉県水上警察」とかいうペンネントをつけるのが本来の姿ということになる。
Category : 有職故実
古代-オカルト関係で、禊ぎと洗礼が似ているという話を見つけた。中身は
>ユダヤ、キリスト教の「洗礼(バプテマス)」と神道の禊ぎは類似している
といったもの。このセンテンスでググるとイッパイ出てくるので、結構膾炙している話なのだろう。
しかし、当たり前の話ではある。そもそも、禊ぎが明治期以降に制度化される中では、洗礼が参考にされている。洗礼を参考に禊ぎを決めたのだから、洗礼と禊ぎが類似するのは当たり前の話になる。
明治極初期、神社行政を司る教部省で「皇朝身滌規則」が作られた。要は、禊ぎのやり方のマニュアルなのだが、それにはキリスト教の宣教師フルベッキが関与しており、しかも跋文まで書いている。(杉山剛「奥宮慥齋の霊魂自由論」『ソシオサイエンス』(早大,2011.3)http://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/33695/1/SoshioSaiensu_17_Sugiyama.pdf)
オカルト方面では日猶同祖論があり、その根拠として洗礼と禊ぎの類似性を挙げているようである。
しかし、両者の類似は古代に遡る問題ではなく、たかだか150年程度前に由来しているものに過ぎないということだ。
>ユダヤ、キリスト教の「洗礼(バプテマス)」と神道の禊ぎは類似している
といったもの。このセンテンスでググるとイッパイ出てくるので、結構膾炙している話なのだろう。
しかし、当たり前の話ではある。そもそも、禊ぎが明治期以降に制度化される中では、洗礼が参考にされている。洗礼を参考に禊ぎを決めたのだから、洗礼と禊ぎが類似するのは当たり前の話になる。
明治極初期、神社行政を司る教部省で「皇朝身滌規則」が作られた。要は、禊ぎのやり方のマニュアルなのだが、それにはキリスト教の宣教師フルベッキが関与しており、しかも跋文まで書いている。(杉山剛「奥宮慥齋の霊魂自由論」『ソシオサイエンス』(早大,2011.3)http://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/33695/1/SoshioSaiensu_17_Sugiyama.pdf)
オカルト方面では日猶同祖論があり、その根拠として洗礼と禊ぎの類似性を挙げているようである。
しかし、両者の類似は古代に遡る問題ではなく、たかだか150年程度前に由来しているものに過ぎないということだ。
Category : エネルギー
中国情報機関が先島の無人島を買うという。「尖閣防衛の要衝 西表島近くの無人島を中国企業が購入打診」※ で、ダミー企業がウ離島を買うという話なのだが、あんな島は尖閣とは全く関係ない。使い道にならない島を、中国人が高く買ってくれるという。それならば、売りつけるチャンスだろう。
大きな地図で見る
記事中に、適当に話を合わせただろう海上自衛隊幹部の話が出てくる。どの立場かわからないが、まあ中国の脅威を煽るように言っておけばいい立場なのだろう。
しかし、石垣港の様子を見るなら、石垣港から見るのが一番手っ取り早い。港の周辺にはホテルがいくらでもある。一室を借りきって、冷房の効いた部屋から冷たい飲み物でも飲みながら、港を観察すればよい。連絡も電話でいくらでもできる。あるいは、北西にある観音崎の高所に家でも立てればよい。北に向かい出入港する船舶とその針路はいくらでも観察できる。
ウ離島が中国企業に買われても、別段の問題もない。そもそも石垣港は遮るもの無くマルミエで、わざわざ遠くから観察する必要もない。ウ離島からみたいなら見せてやれば良い。
おそらく、中国情報機関とやらもそれは承知である。中国情報機関との話がホンモノであれば、むしろウ離島は尖閣と全く関係ない島というのは理解する程度の頭がある。その上で買うというのであれば、むしろ資金工作や裏金づくりだろう。
中国では、情報機関や治安機関には容易に予算が支出される。民主運動家を1人監視するためだけに2億掛けているという話もある。それが対日工作や、尖閣といった名目をつければ尚更である。お金はいくらでも湧いてくる。
情報機関には、運動資金が要る。日本でも旧軍情報機関は鴉片その他で一儲けして運動資金にしていた。米国でも、キャノン機関やCIAでも似たような話がある。コントラを援助するのにイランに武器を輸出するような訳のわからないことをしている。中国も同じようなものだろう。
その点、土地取引は一番効率が良い。土地取引は大金が動く、高値というのは、裏金やリベートをとるには最適である。ダミー企業ほかの経費で3割差っ引く、日本側に1割リベートを要求すると幾らでも方法はあるが、一回でガッチリ多額のお金を抜くことができる。
こう考えると、ウ離島の売却は、関係者にとって誠に都合のよい取引である。中国情報機関は資金工作ができる。島のオーナーは非常識な高値で売却できる。日本防衛関係者は中国の脅威を煽ることができる。困るのはお金を無駄遣いされる中国政府だけか。
「中国情報機関にしてやられた」という報道も、日中阿吽の呼吸に見える。日本側が「島が失われた、日本の防衛情報が」と言えば、中国情報機関は「だからいい買い物だったでしょ」と政府や中華風会計検査院に説明しやくくなる。中国がそれっぽい監視をしてくれれば、日本の防衛関係者も「中国の脅威は先島まで及んでいる、防衛力強化」と説明しやすい。傍から見ていると出来レースにしか見えない。
それを見た右曲がりのダンディ達が、本気になって怒るのは滑稽にしか見えない。石垣港なんてホテルから幾らでも見えるのに「中国に筒抜け」と国を憂い、「島を渡すとは売国奴め」と義憤に駆られた発言をするのは、マヌケの極みである。
なんにせよ、益体もないウ離島を高値で売りつけるチャンスである。中国側は役にも立たない不良資産に不似合いな金を出すと言っている。気の変わらない内に売ってしまうべきだろう。
※ 「尖閣防衛の要衝 西表島近くの無人島を中国企業が購入打診」">「尖閣防衛の要衝 西表島近くの無人島を中国企業が購入打診」『Newsポストセブン』(小学館,2013.9.20)http://www.news-postseven.com/archives/20130920_212756.html
大きな地図で見る
記事中に、適当に話を合わせただろう海上自衛隊幹部の話が出てくる。どの立場かわからないが、まあ中国の脅威を煽るように言っておけばいい立場なのだろう。
「ウ離島は西表島の東端にあり、さらに20キロ東側にある石垣島の西岸海域を見渡すことができる。石垣島の南西側には石垣港がある。そこには尖閣警備の拠点の石垣海上保安部があり、再来年までには大型巡視船14隻からなる尖閣警備の専従チームが配備される予定だ。
ウ離島から直接、石垣港を見ることはできないが、大型艦が石垣港に寄港しようとすると、周囲の水深の関係で、石垣島の西岸海域のルートを通過しなければならない。そこはウ離島の目と鼻の先。そこに視察拠点ができれば、こちらの動きが丸見えになってしまう」
もし中国資本でウ離島にリゾート施設などができれば、それをダミーとした中国の視察拠点ができるのではないか──そう防衛関係者は懸念しているのだ。
しかし、石垣港の様子を見るなら、石垣港から見るのが一番手っ取り早い。港の周辺にはホテルがいくらでもある。一室を借りきって、冷房の効いた部屋から冷たい飲み物でも飲みながら、港を観察すればよい。連絡も電話でいくらでもできる。あるいは、北西にある観音崎の高所に家でも立てればよい。北に向かい出入港する船舶とその針路はいくらでも観察できる。
ウ離島が中国企業に買われても、別段の問題もない。そもそも石垣港は遮るもの無くマルミエで、わざわざ遠くから観察する必要もない。ウ離島からみたいなら見せてやれば良い。
おそらく、中国情報機関とやらもそれは承知である。中国情報機関との話がホンモノであれば、むしろウ離島は尖閣と全く関係ない島というのは理解する程度の頭がある。その上で買うというのであれば、むしろ資金工作や裏金づくりだろう。
中国では、情報機関や治安機関には容易に予算が支出される。民主運動家を1人監視するためだけに2億掛けているという話もある。それが対日工作や、尖閣といった名目をつければ尚更である。お金はいくらでも湧いてくる。
情報機関には、運動資金が要る。日本でも旧軍情報機関は鴉片その他で一儲けして運動資金にしていた。米国でも、キャノン機関やCIAでも似たような話がある。コントラを援助するのにイランに武器を輸出するような訳のわからないことをしている。中国も同じようなものだろう。
その点、土地取引は一番効率が良い。土地取引は大金が動く、高値というのは、裏金やリベートをとるには最適である。ダミー企業ほかの経費で3割差っ引く、日本側に1割リベートを要求すると幾らでも方法はあるが、一回でガッチリ多額のお金を抜くことができる。
こう考えると、ウ離島の売却は、関係者にとって誠に都合のよい取引である。中国情報機関は資金工作ができる。島のオーナーは非常識な高値で売却できる。日本防衛関係者は中国の脅威を煽ることができる。困るのはお金を無駄遣いされる中国政府だけか。
「中国情報機関にしてやられた」という報道も、日中阿吽の呼吸に見える。日本側が「島が失われた、日本の防衛情報が」と言えば、中国情報機関は「だからいい買い物だったでしょ」と政府や中華風会計検査院に説明しやくくなる。中国がそれっぽい監視をしてくれれば、日本の防衛関係者も「中国の脅威は先島まで及んでいる、防衛力強化」と説明しやすい。傍から見ていると出来レースにしか見えない。
それを見た右曲がりのダンディ達が、本気になって怒るのは滑稽にしか見えない。石垣港なんてホテルから幾らでも見えるのに「中国に筒抜け」と国を憂い、「島を渡すとは売国奴め」と義憤に駆られた発言をするのは、マヌケの極みである。
なんにせよ、益体もないウ離島を高値で売りつけるチャンスである。中国側は役にも立たない不良資産に不似合いな金を出すと言っている。気の変わらない内に売ってしまうべきだろう。
※ 「尖閣防衛の要衝 西表島近くの無人島を中国企業が購入打診」">「尖閣防衛の要衝 西表島近くの無人島を中国企業が購入打診」『Newsポストセブン』(小学館,2013.9.20)http://www.news-postseven.com/archives/20130920_212756.html
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以前に買っていた『先端科技』を発掘。表紙写真と記事に対空兵器があった。
台湾の対空機関砲、漠然とVADSかと思ったら、連装型(T82)があった。T-82とはいっても、一応手を入れていて、蜘蛛の巣タイプの照準器ではなく、ドットサイト風になっている。測距用のレーダもなさそう。レーダで測距して、単純に後落量の修正だけすればよさそうにも思えるけれども、安いという利点が死ぬのでシンプルにしている様子。
あとはチャパレル。これは民生用のトラックに搭載されている。基地防空や後方での使用なら民生トラックで充分なわけで、合理的に見える。逆に見れば、陸式の短SAM(海で短SAMというとシー・スパローを指す)の類は過剰性能の側面もあるかなと。短SAMのミサイル部分もそう、発射機もそう、さらにシステムでも相当凝ったつくりにしている。ミサイルがIRなんだから、光学照準だけでも充分に見える。
数を揃えるためには、過剰性能は切り落とさなければならないということか。
20mm機関砲で、大きな航空機を狙うのであれば、あまり高度な照準機構は要らない。例えば、空自のVADS(昔は海自も持っていたというか、所属した部隊にあった)は、レーダと画像認識追尾を持っている。※高性能であることは明らかであるが、肝心の機関砲がそれほど長射程ではない。所詮は2000m程度の短射程である。それなら、台湾式にドット・サイトでも充分に狙える余地はある。利点として、そのぶん安くできて数も揃う。高度なVADSを1基の値段でT-82は4-5基は買えそうだ。
IR誘導の地対空ミサイルも同じようなものだ。わざわざ高度な捜索レーダ他のシステムを付けたところで、ミサイル・シーカが捉えられない目標は攻撃できない。陸空の短SAM(これも居た部隊にあった)は、結構高度なレーダを持っているが、結局は攻撃できる目標は目視で見える目標である。台湾式に光学照準器でも充分に交戦可能である。レーダを足すにしても、雑な2次元レーダと、簡易な測距用レーダ(レーザでもいい)を加えれば良い。そもそも、ミサイル本体を開発することもなく、空対空ミサイルをそのままぶっ放せば済む話である。昔、西ドイツはサイドワインダーを地対空使用した。台湾のチャパレルもサイドワインダーから翼のジャイロを外したものに過ぎない。日本も不良在庫の空対空ミサイルをそのまま使えばよかった話だ。
なお『先端科技』には日本の総火演の記事があった。面白いのは見学席の写真についていたキャプション。「松葉杖ついた隊員が見学させている。(休ませてやらないなんて)徴兵制の軍隊では考えられない。(スパルタンだね)」って感じのキャプションが付いていること。「わが民国軍では考えられない」のだろう。日式軍隊(韓国・北朝鮮もそうだね)と民国軍・解放軍との間にはカルチャー・ギャップがあるのだろう。
※ ファランクスCIWSよりも高性能になっている。ファランクスは全自動であるが、従来型は、中身は単純なレーダで構成された、何だという程度の簡単なシステムだった。
台湾の対空機関砲、漠然とVADSかと思ったら、連装型(T82)があった。T-82とはいっても、一応手を入れていて、蜘蛛の巣タイプの照準器ではなく、ドットサイト風になっている。測距用のレーダもなさそう。レーダで測距して、単純に後落量の修正だけすればよさそうにも思えるけれども、安いという利点が死ぬのでシンプルにしている様子。
あとはチャパレル。これは民生用のトラックに搭載されている。基地防空や後方での使用なら民生トラックで充分なわけで、合理的に見える。逆に見れば、陸式の短SAM(海で短SAMというとシー・スパローを指す)の類は過剰性能の側面もあるかなと。短SAMのミサイル部分もそう、発射機もそう、さらにシステムでも相当凝ったつくりにしている。ミサイルがIRなんだから、光学照準だけでも充分に見える。
数を揃えるためには、過剰性能は切り落とさなければならないということか。
20mm機関砲で、大きな航空機を狙うのであれば、あまり高度な照準機構は要らない。例えば、空自のVADS(昔は海自も持っていたというか、所属した部隊にあった)は、レーダと画像認識追尾を持っている。※高性能であることは明らかであるが、肝心の機関砲がそれほど長射程ではない。所詮は2000m程度の短射程である。それなら、台湾式にドット・サイトでも充分に狙える余地はある。利点として、そのぶん安くできて数も揃う。高度なVADSを1基の値段でT-82は4-5基は買えそうだ。
IR誘導の地対空ミサイルも同じようなものだ。わざわざ高度な捜索レーダ他のシステムを付けたところで、ミサイル・シーカが捉えられない目標は攻撃できない。陸空の短SAM(これも居た部隊にあった)は、結構高度なレーダを持っているが、結局は攻撃できる目標は目視で見える目標である。台湾式に光学照準器でも充分に交戦可能である。レーダを足すにしても、雑な2次元レーダと、簡易な測距用レーダ(レーザでもいい)を加えれば良い。そもそも、ミサイル本体を開発することもなく、空対空ミサイルをそのままぶっ放せば済む話である。昔、西ドイツはサイドワインダーを地対空使用した。台湾のチャパレルもサイドワインダーから翼のジャイロを外したものに過ぎない。日本も不良在庫の空対空ミサイルをそのまま使えばよかった話だ。
なお『先端科技』には日本の総火演の記事があった。面白いのは見学席の写真についていたキャプション。「松葉杖ついた隊員が見学させている。(休ませてやらないなんて)徴兵制の軍隊では考えられない。(スパルタンだね)」って感じのキャプションが付いていること。「わが民国軍では考えられない」のだろう。日式軍隊(韓国・北朝鮮もそうだね)と民国軍・解放軍との間にはカルチャー・ギャップがあるのだろう。
※ ファランクスCIWSよりも高性能になっている。ファランクスは全自動であるが、従来型は、中身は単純なレーダで構成された、何だという程度の簡単なシステムだった。
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北朝鮮との戦いがあるだろうと言って、だからいわゆる「反日」をやめろと言っても、韓国人を怒らせるだけではないか?
日本戦略研究フォーラムに樋口譲次さんの「韓国防衛は、日本なしには成り立たない -それでも反日政策を続けるのか?」が掲載されている。
樋口さんは、韓国の対日姿勢が厳しいことを問題視している。いわゆる反日では北朝鮮との戦争で大変と述べている。「韓国の安全保障或いは防衛上、日本の協力が不可欠」とする前提で、反日は損であるとしている。
しかし、韓国の防衛で日本の協力は不可欠ではない。
朝鮮戦争や70年代までと比較して韓国は、相当に強くなった。政治的にも安定し、軍事力も充実し、経済力も発展した。対して、北朝鮮は政治的に不安定になり、軍事的には旧式化し、経済的には衰退している。この状況で、日本の協力はあるに越したことはないが、不可欠ではない。
韓国は、政治的に安定している。今の韓国は、面白い部分はあるものの、民主主義政体である。李承晩体制のように、アメリカの傀儡に操縦されるバナナ共和国でもなく、傀儡が転じた独善的な独裁者による統治体制ではない。国内で反対者に果断な刑罰を振るう軍事政権でもない。北朝鮮が侵攻してきても、韓国政治体制は動揺しない。韓国国民には一致団結して戦う体制が確保されている。
また、軍事力も充実している。朝鮮戦争当時とは違い、韓国には教育された職業軍人と、彼らに訓練された膨大な国民兵がいる。装備もほぼ最新装備であり、強力な航空戦力まで揃えている。しかも、米国のバックアップもある。
経済的にも相当に進歩した。経済面について、樋口さんは古い見方をしている。70-80年代の、アメリカが咳をすると日本が風邪を引く、日本が風邪を引けば韓国は肺炎になるといった認識にある。しかし、90年代以降、韓国は経済での対日従属から離れている。既に韓国は日本の下請けではない。自前で北米や欧州、中国と貿易し、その規模を拡大している。もちろん、日本との貿易や投資は、韓国経済で大きな地位を占めているが、日本の協力がなくとも、北の侵攻には十分対抗し、その後には北進もできる経済力は持っている。
逆に、北朝鮮の著しい体力低下を注目すべきである。
北朝鮮の政治体制は戦争に対して脆弱である。国民支持のあやしい権威体制であり、軍隊や警察機構による締付で維持されている。戦争により、その締付が弱まれば、政治体制も弱まる。戦場で大敗北を喫すれば、現体制も相当に揺らぐことになる。
北朝鮮の軍事力も相当に低下している。ミサイルといったものを除き、主要装備は80年代水準のままであり、韓国軍を打倒する力はない。ソウルに嫌がらせ的な攻撃を掛けるのが手一杯である。
北朝鮮の経済は、そもそも対韓国侵攻を許さない。食糧事情や液体燃料、輸送能力もカツカツであって、対韓戦は可能な状態ではない。
この状況で、北との対立があるからと、韓国がいわゆる「反日」を引っ込める必要はない。もちろん、韓国政府や首脳は、日本と仲良くしなければ損が多いことは承知している。しかし、歴史的経緯から、国民感情が反日である。政府や首脳は、国民感情を無視した政策を取れない。民主主義なら尚更である。
植民地支配された側は、支配した側を許すことはない。日本人は昔のことは水で流せ、70年も前の事で「恨」を持ち出すなという。だが、韓国でも中国でも「恨」というのは、元々「100年たっても200年たっても消えないほどの怨み」意味である。そして、国民国家としての韓国建国神話にもいわゆる「反日」含まれている。今の韓国は「日本に抵抗し、勝利して生まれた国家」であり、日本に好き勝手されないことが存在理由なので、対日感情が悪いのも当たり前の話である。
韓国は本質的には、北朝鮮への警戒や憎しみよりも、日本への警戒や憎しみの方が強い。北朝鮮は同じ国の一領域に過ぎない。同じ民族が住んでいるどころか、親類縁者も居る。いずれは一緒になる仲間と考えている。対して、日本は半島を征服した悪の国家であり、不倶戴天の敵である。
韓国は対北戦では日本の協力は必ずしも必要ではなく、本質的には北朝鮮よりも日本のほうが憎い。その国に対して「韓国防衛には日本の手助けが必要だろう、だから俺たちを赦せ」といってもせんない話である。前者で「後進国だと思って馬鹿にするな」と反発を受け、後者で「何様のつもりか」と怒るだろう。
いずれにせよ、樋口さんの主張が成立するのは、韓国が脆弱であった70年代までの話である。確かに60年代の軍事政権では、北朝鮮の脅威から、国民感情に逆らっても「反日」を力で封じ日本との国交を樹立した。70年代80年代でも、経済的な離陸のため、満足に食べるため「反日」はやめろと説得して日本の投資を受け入れた。しかし、今の韓国にはそれほどの切実な必要性はない。そのような主張をしても、韓国国民を怒らせるだけの結果に終わるだろう。
※ 樋口譲次「韓国防衛は、日本なしには成り立たない -それでも反日政策を続けるのか?」『日本戦略研究フォーラム』(2013.7)http://www.jfss.gr.jp/kiho%20ok/kiho57/6%20page.htm
※※ 実際にできることは、国民や資本の安全確保や、貿易や投資、交流での理不尽な障害排除といった実務的利益を順々に確保し、堅固にするような働きかけではないか。韓国政府や指導層にも過激な「反日」は良くないと考えている層は居る。
日本戦略研究フォーラムに樋口譲次さんの「韓国防衛は、日本なしには成り立たない -それでも反日政策を続けるのか?」が掲載されている。
樋口さんは、韓国の対日姿勢が厳しいことを問題視している。いわゆる反日では北朝鮮との戦争で大変と述べている。「韓国の安全保障或いは防衛上、日本の協力が不可欠」とする前提で、反日は損であるとしている。
しかし、韓国の防衛で日本の協力は不可欠ではない。
朝鮮戦争や70年代までと比較して韓国は、相当に強くなった。政治的にも安定し、軍事力も充実し、経済力も発展した。対して、北朝鮮は政治的に不安定になり、軍事的には旧式化し、経済的には衰退している。この状況で、日本の協力はあるに越したことはないが、不可欠ではない。
韓国は、政治的に安定している。今の韓国は、面白い部分はあるものの、民主主義政体である。李承晩体制のように、アメリカの傀儡に操縦されるバナナ共和国でもなく、傀儡が転じた独善的な独裁者による統治体制ではない。国内で反対者に果断な刑罰を振るう軍事政権でもない。北朝鮮が侵攻してきても、韓国政治体制は動揺しない。韓国国民には一致団結して戦う体制が確保されている。
また、軍事力も充実している。朝鮮戦争当時とは違い、韓国には教育された職業軍人と、彼らに訓練された膨大な国民兵がいる。装備もほぼ最新装備であり、強力な航空戦力まで揃えている。しかも、米国のバックアップもある。
経済的にも相当に進歩した。経済面について、樋口さんは古い見方をしている。70-80年代の、アメリカが咳をすると日本が風邪を引く、日本が風邪を引けば韓国は肺炎になるといった認識にある。しかし、90年代以降、韓国は経済での対日従属から離れている。既に韓国は日本の下請けではない。自前で北米や欧州、中国と貿易し、その規模を拡大している。もちろん、日本との貿易や投資は、韓国経済で大きな地位を占めているが、日本の協力がなくとも、北の侵攻には十分対抗し、その後には北進もできる経済力は持っている。
逆に、北朝鮮の著しい体力低下を注目すべきである。
北朝鮮の政治体制は戦争に対して脆弱である。国民支持のあやしい権威体制であり、軍隊や警察機構による締付で維持されている。戦争により、その締付が弱まれば、政治体制も弱まる。戦場で大敗北を喫すれば、現体制も相当に揺らぐことになる。
北朝鮮の軍事力も相当に低下している。ミサイルといったものを除き、主要装備は80年代水準のままであり、韓国軍を打倒する力はない。ソウルに嫌がらせ的な攻撃を掛けるのが手一杯である。
北朝鮮の経済は、そもそも対韓国侵攻を許さない。食糧事情や液体燃料、輸送能力もカツカツであって、対韓戦は可能な状態ではない。
この状況で、北との対立があるからと、韓国がいわゆる「反日」を引っ込める必要はない。もちろん、韓国政府や首脳は、日本と仲良くしなければ損が多いことは承知している。しかし、歴史的経緯から、国民感情が反日である。政府や首脳は、国民感情を無視した政策を取れない。民主主義なら尚更である。
植民地支配された側は、支配した側を許すことはない。日本人は昔のことは水で流せ、70年も前の事で「恨」を持ち出すなという。だが、韓国でも中国でも「恨」というのは、元々「100年たっても200年たっても消えないほどの怨み」意味である。そして、国民国家としての韓国建国神話にもいわゆる「反日」含まれている。今の韓国は「日本に抵抗し、勝利して生まれた国家」であり、日本に好き勝手されないことが存在理由なので、対日感情が悪いのも当たり前の話である。
韓国は本質的には、北朝鮮への警戒や憎しみよりも、日本への警戒や憎しみの方が強い。北朝鮮は同じ国の一領域に過ぎない。同じ民族が住んでいるどころか、親類縁者も居る。いずれは一緒になる仲間と考えている。対して、日本は半島を征服した悪の国家であり、不倶戴天の敵である。
韓国は対北戦では日本の協力は必ずしも必要ではなく、本質的には北朝鮮よりも日本のほうが憎い。その国に対して「韓国防衛には日本の手助けが必要だろう、だから俺たちを赦せ」といってもせんない話である。前者で「後進国だと思って馬鹿にするな」と反発を受け、後者で「何様のつもりか」と怒るだろう。
いずれにせよ、樋口さんの主張が成立するのは、韓国が脆弱であった70年代までの話である。確かに60年代の軍事政権では、北朝鮮の脅威から、国民感情に逆らっても「反日」を力で封じ日本との国交を樹立した。70年代80年代でも、経済的な離陸のため、満足に食べるため「反日」はやめろと説得して日本の投資を受け入れた。しかし、今の韓国にはそれほどの切実な必要性はない。そのような主張をしても、韓国国民を怒らせるだけの結果に終わるだろう。
※ 樋口譲次「韓国防衛は、日本なしには成り立たない -それでも反日政策を続けるのか?」『日本戦略研究フォーラム』(2013.7)http://www.jfss.gr.jp/kiho%20ok/kiho57/6%20page.htm
※※ 実際にできることは、国民や資本の安全確保や、貿易や投資、交流での理不尽な障害排除といった実務的利益を順々に確保し、堅固にするような働きかけではないか。韓国政府や指導層にも過激な「反日」は良くないと考えている層は居る。
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「これは新型爆弾に違いない」と思ったね。某学生で頭上演習やってたときの話。当時のメモ見たら思い出したのだけど「至近の根拠地滑走路がゲリラに爆破された、48時間使えない」って想定が付与された話。
まあ、想定は天気みたいなもので、文句を行ってもしょうがない。だが、ゲリラに飛行場を爆破する能力があるのかと笑ったよ。
想定が伝えられたとき、同じグループでの話は大概だった。ハッキリ言えば、みんなでバカにしていた。己は「噂の原子爆弾じゃないの? マッチ箱一つで瀬戸内海が蒸発するらしい」と言い、航空管制は「原子爆弾なんか使うと、地球の窒素が核融合して火の玉になる」と戦時中の話をした。掃海は「トラック一杯のC4を爆発させたんじゃないか、どうやってトラック持ち込んだかは知らないけど」と言う。潜水艦に至っては「予め地下に穴掘って、木製杭で支持しといて、そこに火をつけたんだよ」と言った。
なんにしてもゲリラ程度の攻撃では、滑走路を破壊はまずできない。ゲリラが携行できる爆薬量で厚さ◯◯センチ近くある滑走路を破壊できるものではない。エプロンは更に厚い。携行できる爆薬も、滑走路面に密着させても置く程度では何の効果も見込めない。アスコンのオーバレイやコンクリート舗装面を浅く削るだけで終わる。ヘビ穴掘って、そこに填埋すれば威力は上がるが、コンクリート舗装面に深く孔を開ける方法もないし、悠長にやる時間もない。HEATで穴開けたってキレイに開かないし、孔を清掃した上で、横穴掘る時間はない。
己は補修は3時間だろうと見た。2時間は混乱しているのでなにもできない。しかし、その後1時間チョットあれば直ぐに修復できる。浅く開いたすり鉢状の孔には、アスファルト常温合材でも積めとけばいい。懐かしの3Rマットを使うまでもない。縁の盛り上がりはできないだろうが、出来てもコンクリならブレーカで直ぐ削れる。仮に鉄筋が暴れて外に出ても、グラインダーで切断するのは難しくない。
爆発の威力を大甘に見て、想定作った奴がイメージした、多分500lb程度の地中爆発でも48時間使えない話はない。実爆例では、空自は作業時間で3時間もあればDFMマットを展開して修理していた。混乱2時間を足しても6時間がいいところだった。6時間は、芦屋5術校に行った航空管制と略同意見だった。
それなら、ゲリラは基地内に隠れては攻撃してを繰り返して邪魔をした方がいい。だが、結構警備も厳重であるので直ぐに防遏される可能性が高い。逆に、防遏できない状態であれば、飛行可能状態にある航空機は一八で飛んで逃げてしまう。日本側航空機の脚は長い。遠くの航空基地からでも戦場には容易に到達できる。
皆でひとしきり馬鹿にしたのは、想定作ったのが艦艇砲術科のナレの果ての、不人気教官だったため。その時の想定は、別件含めてみんなそんな感じ。リアリティに必要なデティールがないので馬鹿にしていた。
とにかくご本尊は頭が悪かった。CS(陸のCGS相当)行ったことだけが自慢なんだが、海自だとCSは何の価値もない。なまじCS行ってミソつけて2佐どまりする奴も多いので、あんまり有難くない。そのオミソ組なのでアレだった。課程でも、勝手に最終試験を実施した挙句に「オマエ達の内、平均点に達したのは半分しかいない」という、平均の意味が分かっていない怒り方をしていた。その後の、経歴管理上のお情け艦長でも問題児だったらしい。
なお、統裁部にも「なんでそんなに威力があるんだ」と世間話的に尋ねられたらしい。だが、そこにいた別の教官、パイロットは、アラをどうにか言いくるめるのがめんどくさかったのか『ダイナマイトを使った』と言ったらしい。まあ、爆薬に縁のない職域だと、爆発物はみんなダイナマイトになるなと。
まあ、想定は天気みたいなもので、文句を行ってもしょうがない。だが、ゲリラに飛行場を爆破する能力があるのかと笑ったよ。
想定が伝えられたとき、同じグループでの話は大概だった。ハッキリ言えば、みんなでバカにしていた。己は「噂の原子爆弾じゃないの? マッチ箱一つで瀬戸内海が蒸発するらしい」と言い、航空管制は「原子爆弾なんか使うと、地球の窒素が核融合して火の玉になる」と戦時中の話をした。掃海は「トラック一杯のC4を爆発させたんじゃないか、どうやってトラック持ち込んだかは知らないけど」と言う。潜水艦に至っては「予め地下に穴掘って、木製杭で支持しといて、そこに火をつけたんだよ」と言った。
なんにしてもゲリラ程度の攻撃では、滑走路を破壊はまずできない。ゲリラが携行できる爆薬量で厚さ◯◯センチ近くある滑走路を破壊できるものではない。エプロンは更に厚い。携行できる爆薬も、滑走路面に密着させても置く程度では何の効果も見込めない。アスコンのオーバレイやコンクリート舗装面を浅く削るだけで終わる。ヘビ穴掘って、そこに填埋すれば威力は上がるが、コンクリート舗装面に深く孔を開ける方法もないし、悠長にやる時間もない。HEATで穴開けたってキレイに開かないし、孔を清掃した上で、横穴掘る時間はない。
己は補修は3時間だろうと見た。2時間は混乱しているのでなにもできない。しかし、その後1時間チョットあれば直ぐに修復できる。浅く開いたすり鉢状の孔には、アスファルト常温合材でも積めとけばいい。懐かしの3Rマットを使うまでもない。縁の盛り上がりはできないだろうが、出来てもコンクリならブレーカで直ぐ削れる。仮に鉄筋が暴れて外に出ても、グラインダーで切断するのは難しくない。
爆発の威力を大甘に見て、想定作った奴がイメージした、多分500lb程度の地中爆発でも48時間使えない話はない。実爆例では、空自は作業時間で3時間もあればDFMマットを展開して修理していた。混乱2時間を足しても6時間がいいところだった。6時間は、芦屋5術校に行った航空管制と略同意見だった。
それなら、ゲリラは基地内に隠れては攻撃してを繰り返して邪魔をした方がいい。だが、結構警備も厳重であるので直ぐに防遏される可能性が高い。逆に、防遏できない状態であれば、飛行可能状態にある航空機は一八で飛んで逃げてしまう。日本側航空機の脚は長い。遠くの航空基地からでも戦場には容易に到達できる。
皆でひとしきり馬鹿にしたのは、想定作ったのが艦艇砲術科のナレの果ての、不人気教官だったため。その時の想定は、別件含めてみんなそんな感じ。リアリティに必要なデティールがないので馬鹿にしていた。
とにかくご本尊は頭が悪かった。CS(陸のCGS相当)行ったことだけが自慢なんだが、海自だとCSは何の価値もない。なまじCS行ってミソつけて2佐どまりする奴も多いので、あんまり有難くない。そのオミソ組なのでアレだった。課程でも、勝手に最終試験を実施した挙句に「オマエ達の内、平均点に達したのは半分しかいない」という、平均の意味が分かっていない怒り方をしていた。その後の、経歴管理上のお情け艦長でも問題児だったらしい。
なお、統裁部にも「なんでそんなに威力があるんだ」と世間話的に尋ねられたらしい。だが、そこにいた別の教官、パイロットは、アラをどうにか言いくるめるのがめんどくさかったのか『ダイナマイトを使った』と言ったらしい。まあ、爆薬に縁のない職域だと、爆発物はみんなダイナマイトになるなと。
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もう20年近く前の話なのだが。遠泳をやらされた。
幹部候補生学校から一術校スロープまで移動して入水というか泛水。定年寸前のヘリパイ学校長を先頭に、江田内に泳ぎだし、津久茂瀬戸を抜けて大須方向に抜けて方向転換、もういちど津久茂瀬戸を通過して江田内を反時計回りに回って同じスベリまで帰ってくる。8マイルだから大体15kmほど。時間にして8時間程度だったと思う。
沈むと危険なので、警戒船が出る。潜水員を載せた動力船が何隻か出て全般警戒をする。各分隊は櫓で漕ぐ伝馬船がつく。伝馬船は分隊長と、あまり顔を合わせない分隊士、あとは櫓を扱える海曹士が乗っている。確か先任伍長の山本曹長が漕ぎてだったと思う。
泳ぎだと、平均1kt出るかどうか。誰が計画を立てたか知らないが、潮汐が最悪で、津久茂の瀬戸が行きも帰りも向かい潮。だいたい1kt程度あるので、全く進まない。往路で覚えているのは、津久茂の岸寄りを必至に泳いだときの電柱のこと。息継ぎのたびに道路際にある電柱を見るのだが、位置が全然変わらない。結局全員クロールとなる。帰路も似たよなものだが、さらに能美行フェリー(昔は低速のフェリーがあった)に追いかけられる。応援してくれるのはいいのだが、引き波に揺さぶられてたまったものではない。
そもそも、己は平泳ぎが苦手だった。足掻きがどうしても悪く、クロールなら50mを32秒位で泳げたが、平泳ぎは60秒もかかった。そのため、比較的早い段階で、分隊長にオマエはクロールで泳げといわれた。
広島湾から江田内に戻ると休憩昼食となる。一応、竹の筏状のものに掴まれる予定になっていた。しかし、痩せ身のスポーツマンタイプ数人がモウ限界で、竹を占有していた。己達、肥満児タイプは掴ませてくれない。
彼らには脱落してもらったほうが有難かった。実際に、ガリガリの女の子2人と、口先だけ威勢の良かった男2人も限界とかで伝馬船に引き上げで、脱落していた。しかし、プライドの高いスポーツマン何人か(たしか3人位)は、まだ泳ぐと言っている。分隊長はいたく感動しているのだが、そいつらの休憩のために割を食わされる肥満児組は溜まったものではない。
休憩といっても、己達には全然休憩ではない。浮きになるものもあるでなし、結局はその時間中泳ぎ続けた。あまり離れたところにも行けないので、水中で用も足せない。休憩中なので無駄口叩いていると怒られた。昼休みは労働時間に含まれない非拘束の時間のはずだが、間抜けな馬鹿話とか、今晩外で何を食うかみたいなやる気に掛ける言動は感動を損なうものだったのだろう。
昼飯も、肥満児組は乾パンは手渡しされなかった。海に投げ入れた乾パンを食べろと言われる始末。多分、おにぎりがあったはずなのだが、それも食べられない。空腹に不味いものなしで、海水吸って柔らかくなった乾パンを争って奪い口にしたが、分隊長は鯉の餌やりのようだと笑って言っていた。水は支給されたかどうか覚えていない。あってもチェリオかサンガリアの安飲料だったはず。
その後、遠泳が再開される。完全にへばったスポーツマンに合わせた護送船団方式で効率が悪い。この頃になると分隊長以下は飽きるし、遅れがちで沈みかけない連中しか見ていない。己達は背泳ぎとか横泳ぎとか、のしとか好き勝手にやって体力温存。
たしか午後4時頃に1術校の滑りから揚った。ビーチサンダルというか、江南にあったホームセンターで買ったヘップを履いて、どこかのグランド、芝土になっているところで、保険屋のオバちゃんが作った飴湯を何杯か飲んだ。スポーツマンタイプは完全にダメで、当座は腰が上がらず、飴湯も飲めないほど弱っていた。
その日は確か水曜日か金曜日で、5時半に「上陸員上陸用意」が掛かったのだが、焼き肉食いに行こうと勇んで並んだのは肥満児タイプだけ。スポーツマンタイプは全滅で寝ている。服装容儀点検をやる普段は小煩い同期の室長も、外に出る元気もなく、適当に見るから勝手に出ろと言っていた。
だいたい体力勝負になると、スポーツマンタイプからへばる。彼らは瞬発力とか短期的な体力はあるのだが、半日を越える重労働の類も、ヘンに真面目にやって手を抜かないので最初に潰れた。後に特警隊の小隊長が二人でたが、どちらも遠泳でへばり、陸戦のあとの原村演習地からの行軍でもへばっていた。己達、肥満児組は、やる気の問題もあって、普段は競技の足手まといと散々言われている割には、遠泳の時の休憩や、行軍の時の荷物持ちで負担を掛けられたものだった。
まあ、分隊の肥満児組といっても、防大でアメフトやっていたKと、阪大で漕艇やっていたSもいた。痩身だが隠れ肥満の農大出、ブータン帰りのS’も同じ扱いだったが、遠泳も行軍も特に大過なく終わり、さっさと外に出て焼き肉を食いに行っていた。
多分、太っていて脂肪があるほうが、丈夫なのだろう。大戦中に戦地で病気になって、戦病死するしないの差異も、案外単純に脂身の差だったのかもしれない。
幹部候補生学校から一術校スロープまで移動して入水というか泛水。定年寸前のヘリパイ学校長を先頭に、江田内に泳ぎだし、津久茂瀬戸を抜けて大須方向に抜けて方向転換、もういちど津久茂瀬戸を通過して江田内を反時計回りに回って同じスベリまで帰ってくる。8マイルだから大体15kmほど。時間にして8時間程度だったと思う。
沈むと危険なので、警戒船が出る。潜水員を載せた動力船が何隻か出て全般警戒をする。各分隊は櫓で漕ぐ伝馬船がつく。伝馬船は分隊長と、あまり顔を合わせない分隊士、あとは櫓を扱える海曹士が乗っている。確か先任伍長の山本曹長が漕ぎてだったと思う。
泳ぎだと、平均1kt出るかどうか。誰が計画を立てたか知らないが、潮汐が最悪で、津久茂の瀬戸が行きも帰りも向かい潮。だいたい1kt程度あるので、全く進まない。往路で覚えているのは、津久茂の岸寄りを必至に泳いだときの電柱のこと。息継ぎのたびに道路際にある電柱を見るのだが、位置が全然変わらない。結局全員クロールとなる。帰路も似たよなものだが、さらに能美行フェリー(昔は低速のフェリーがあった)に追いかけられる。応援してくれるのはいいのだが、引き波に揺さぶられてたまったものではない。
そもそも、己は平泳ぎが苦手だった。足掻きがどうしても悪く、クロールなら50mを32秒位で泳げたが、平泳ぎは60秒もかかった。そのため、比較的早い段階で、分隊長にオマエはクロールで泳げといわれた。
広島湾から江田内に戻ると休憩昼食となる。一応、竹の筏状のものに掴まれる予定になっていた。しかし、痩せ身のスポーツマンタイプ数人がモウ限界で、竹を占有していた。己達、肥満児タイプは掴ませてくれない。
彼らには脱落してもらったほうが有難かった。実際に、ガリガリの女の子2人と、口先だけ威勢の良かった男2人も限界とかで伝馬船に引き上げで、脱落していた。しかし、プライドの高いスポーツマン何人か(たしか3人位)は、まだ泳ぐと言っている。分隊長はいたく感動しているのだが、そいつらの休憩のために割を食わされる肥満児組は溜まったものではない。
休憩といっても、己達には全然休憩ではない。浮きになるものもあるでなし、結局はその時間中泳ぎ続けた。あまり離れたところにも行けないので、水中で用も足せない。休憩中なので無駄口叩いていると怒られた。昼休みは労働時間に含まれない非拘束の時間のはずだが、間抜けな馬鹿話とか、今晩外で何を食うかみたいなやる気に掛ける言動は感動を損なうものだったのだろう。
昼飯も、肥満児組は乾パンは手渡しされなかった。海に投げ入れた乾パンを食べろと言われる始末。多分、おにぎりがあったはずなのだが、それも食べられない。空腹に不味いものなしで、海水吸って柔らかくなった乾パンを争って奪い口にしたが、分隊長は鯉の餌やりのようだと笑って言っていた。水は支給されたかどうか覚えていない。あってもチェリオかサンガリアの安飲料だったはず。
その後、遠泳が再開される。完全にへばったスポーツマンに合わせた護送船団方式で効率が悪い。この頃になると分隊長以下は飽きるし、遅れがちで沈みかけない連中しか見ていない。己達は背泳ぎとか横泳ぎとか、のしとか好き勝手にやって体力温存。
たしか午後4時頃に1術校の滑りから揚った。ビーチサンダルというか、江南にあったホームセンターで買ったヘップを履いて、どこかのグランド、芝土になっているところで、保険屋のオバちゃんが作った飴湯を何杯か飲んだ。スポーツマンタイプは完全にダメで、当座は腰が上がらず、飴湯も飲めないほど弱っていた。
その日は確か水曜日か金曜日で、5時半に「上陸員上陸用意」が掛かったのだが、焼き肉食いに行こうと勇んで並んだのは肥満児タイプだけ。スポーツマンタイプは全滅で寝ている。服装容儀点検をやる普段は小煩い同期の室長も、外に出る元気もなく、適当に見るから勝手に出ろと言っていた。
だいたい体力勝負になると、スポーツマンタイプからへばる。彼らは瞬発力とか短期的な体力はあるのだが、半日を越える重労働の類も、ヘンに真面目にやって手を抜かないので最初に潰れた。後に特警隊の小隊長が二人でたが、どちらも遠泳でへばり、陸戦のあとの原村演習地からの行軍でもへばっていた。己達、肥満児組は、やる気の問題もあって、普段は競技の足手まといと散々言われている割には、遠泳の時の休憩や、行軍の時の荷物持ちで負担を掛けられたものだった。
まあ、分隊の肥満児組といっても、防大でアメフトやっていたKと、阪大で漕艇やっていたSもいた。痩身だが隠れ肥満の農大出、ブータン帰りのS’も同じ扱いだったが、遠泳も行軍も特に大過なく終わり、さっさと外に出て焼き肉を食いに行っていた。
多分、太っていて脂肪があるほうが、丈夫なのだろう。大戦中に戦地で病気になって、戦病死するしないの差異も、案外単純に脂身の差だったのかもしれない。
Category : ミリタリー
「崇高な国防のため愛国心に燃える防衛産業は赤字請けをしている」というのなら、同じように愛国心に燃えている防衛ライターの桜林さんも赤字請けをするべきではないのか?
桜林美佐さんは、防衛産業は決して儲からない慈善事業であると主張している。
桜林さん「『自衛隊関連企業6割黒字』誤解を与える分析データ」では、防衛産業で利潤が出るという調査結果に対して、誤っていると主張している。
自衛隊と取引のある企業約4600社について、6割が黒字であるという調査結果に対し、桜林さんは不満である。その不満のあまりか、防衛事業では利潤が出るはずはないと主張している。
桜林さんは、防衛関連企業は民業でボロ儲けして、防衛受注では赤字受注をしなければならないらしい。
しかし、事実としては赤字受注するといったバカな話はない。企業は利潤を追求する組織である。赤字で受注する組織は、企業ではない。NPOですら事業継続のために赤字にはしない。防衛産業はNPO以上に利益を嫌っているのだろうか。
そもそも、防衛関連契約では、赤字受注は発生しない。競争入札で原価割れはダンピングを疑われる。防衛関係での入札の歳、官側原価計算の額より安い時には、応札者は価格について利潤が出ることを説明しなければならない。そもそも、桜林さんが増やすべきだと主張する随意契約は、経費に利益率を乗じたものになっている。どう頑張っても赤字にはできない。
そこにあるのは、奇怪な理想の投影である。桜林さんの記事では、防衛省と防衛産業はお金に頓着すべきでないとする、勝手な理想が投影されている。いずれの記事を見ても「儲からない」「事業として割に合わない」とする、防衛省や防衛産業にとっての自己弁護をそのまま記事にしている。おそらく迎合ではなく、本気でそう信じているのだろう。
それならば、桜林さんも防衛や防衛産業で儲けるべきではない。
桜林さんの言論は「防衛も防衛産業も、愛国心から皆んな赤字持ち出してやっている、だから感謝しろ」と説教するものだ。ならば、同じように愛国心に篤い桜林さんご自身も、赤字持ち出しとすべきだ。
桜林さんは、防衛関係で著作が多い。『日本に自衛隊がいてよかった』や『誰も語らなかった防衛産業』を表しているという。それならば、その著作について印税分を放棄して安価とし、防衛が如何に素晴らしいか、防衛産業が如何に清貧であるかの実態を世に知らせるべきである。
また、自衛隊や保守系の団体での講演も多い。交通費その他で赤字受注となっても、その謝金を依頼元の団体に寄付すればよい。
生活は、防衛以外の部門の話で儲ければよい。桜林さんは「防衛以外の部門で黒字を続けているような企業でなければ防衛省・自衛隊の仕事などできない」と言っている。同じように「防衛省・自衛隊の仕事」をしているのだから、そこで汚く儲けることなく、赤字請けして、生活は他業で儲けるのが筋というものだろう。
※ 桜林美佐「『自衛隊関連企業6割黒字』誤解を与える分析データ」(ZACZAC,2013.9)http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130910/plt1309100730000-n1.htm
桜林美佐さんは、防衛産業は決して儲からない慈善事業であると主張している。
桜林さん「『自衛隊関連企業6割黒字』誤解を与える分析データ」では、防衛産業で利潤が出るという調査結果に対して、誤っていると主張している。
自衛隊と取引のある企業約4600社について、6割が黒字であるという調査結果に対し、桜林さんは不満である。その不満のあまりか、防衛事業では利潤が出るはずはないと主張している。
これだけを見ると、まさに「防衛産業はもうかっている」という印象だが、『ニッポンの防衛産業』を読んでくださっている読者の皆さんには、それが誤解であることを十分ご理解いただけると思う。
では、なぜこのような結果に? おそらく答えは簡単ではないかと思う。要するに防衛以外の部門で黒字を続けているような企業でなければ防衛省・自衛隊の仕事などできないということではないだろうか。
桜林美佐「『自衛隊関連企業6割黒字』誤解を与える分析データ」(ZACZAC,2013.9)http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130910/plt1309100730000-n1.htm
桜林さんは、防衛関連企業は民業でボロ儲けして、防衛受注では赤字受注をしなければならないらしい。
しかし、事実としては赤字受注するといったバカな話はない。企業は利潤を追求する組織である。赤字で受注する組織は、企業ではない。NPOですら事業継続のために赤字にはしない。防衛産業はNPO以上に利益を嫌っているのだろうか。
そもそも、防衛関連契約では、赤字受注は発生しない。競争入札で原価割れはダンピングを疑われる。防衛関係での入札の歳、官側原価計算の額より安い時には、応札者は価格について利潤が出ることを説明しなければならない。そもそも、桜林さんが増やすべきだと主張する随意契約は、経費に利益率を乗じたものになっている。どう頑張っても赤字にはできない。
そこにあるのは、奇怪な理想の投影である。桜林さんの記事では、防衛省と防衛産業はお金に頓着すべきでないとする、勝手な理想が投影されている。いずれの記事を見ても「儲からない」「事業として割に合わない」とする、防衛省や防衛産業にとっての自己弁護をそのまま記事にしている。おそらく迎合ではなく、本気でそう信じているのだろう。
それならば、桜林さんも防衛や防衛産業で儲けるべきではない。
桜林さんの言論は「防衛も防衛産業も、愛国心から皆んな赤字持ち出してやっている、だから感謝しろ」と説教するものだ。ならば、同じように愛国心に篤い桜林さんご自身も、赤字持ち出しとすべきだ。
桜林さんは、防衛関係で著作が多い。『日本に自衛隊がいてよかった』や『誰も語らなかった防衛産業』を表しているという。それならば、その著作について印税分を放棄して安価とし、防衛が如何に素晴らしいか、防衛産業が如何に清貧であるかの実態を世に知らせるべきである。
また、自衛隊や保守系の団体での講演も多い。交通費その他で赤字受注となっても、その謝金を依頼元の団体に寄付すればよい。
生活は、防衛以外の部門の話で儲ければよい。桜林さんは「防衛以外の部門で黒字を続けているような企業でなければ防衛省・自衛隊の仕事などできない」と言っている。同じように「防衛省・自衛隊の仕事」をしているのだから、そこで汚く儲けることなく、赤字請けして、生活は他業で儲けるのが筋というものだろう。
※ 桜林美佐「『自衛隊関連企業6割黒字』誤解を与える分析データ」(ZACZAC,2013.9)http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130910/plt1309100730000-n1.htm
Category : 有職故実
特高資料中に「幸運の手紙」を見つけた。昭和16年7月に神戸中央局から横浜の貿易商に配達された英文による手紙で、この手紙を72時間以内に友人9人に送れば1週間以内に幸福が訪れ、送らなければ不幸となるという内容。連鎖の親元はド・ゴール麾下の仏士官とされている。
この手紙を発見した警察も、どう評価していいか分からなかったらしい。特に反戦でもなく平和主義でもない。英米の強力さを説くものでもない。しかし、漠然と治安に係る事件であるようにも見える。
このため、英米やユダヤ、キリスト教と無理矢理結びつけようとしている。「文明の内容には巧に英米流乃至は猶太流の基督教的平和主義を包伏せしめつヽありて、畢竟斯る文書の配布は、迷信利用の悪質なる手段に依り我銃後国民をして英米以前の思想に導入せしめんとする一種の謀略行為なるが如く認めらるヽ」というもの。
中身に違法性がなくとも、そこに強引に問題を見だして介入しようとするのが戦前警察だなと。実態のないユダヤ主義とか、特に問題行動をしていないキリスト教を敵視しても仕方はない。
実態としては、戦前・戦時中ともに右翼分子・団体のほうが厄介で、特高、出版警察、外事警察とも注視していた。特高は共産主義運動と同じ程度、右翼・翼壮団体を監視していた。出版警察(警保局図書課)は、同じ内務省の神祇局と強調し、神道に名を借りた神がかり右翼を抑制しようとしている。外事警察も、開戦と同時に日独友好団体の親玉を拘束している。
だが、出先の警察著が血眼になったのは、国内の危険団体よりも、むしろ外来の脅威であった。尊王攘夷論と同じである。闇雲に外国の脅威を危険視し、その反動として本当はヨリ危険な国内の神がかり団体を放置する傾向がある。「幸福の手紙」を重視したのは、攘夷的な観念が生き残ったものなのだろう。
この手紙を発見した警察も、どう評価していいか分からなかったらしい。特に反戦でもなく平和主義でもない。英米の強力さを説くものでもない。しかし、漠然と治安に係る事件であるようにも見える。
このため、英米やユダヤ、キリスト教と無理矢理結びつけようとしている。「文明の内容には巧に英米流乃至は猶太流の基督教的平和主義を包伏せしめつヽありて、畢竟斯る文書の配布は、迷信利用の悪質なる手段に依り我銃後国民をして英米以前の思想に導入せしめんとする一種の謀略行為なるが如く認めらるヽ」というもの。
中身に違法性がなくとも、そこに強引に問題を見だして介入しようとするのが戦前警察だなと。実態のないユダヤ主義とか、特に問題行動をしていないキリスト教を敵視しても仕方はない。
実態としては、戦前・戦時中ともに右翼分子・団体のほうが厄介で、特高、出版警察、外事警察とも注視していた。特高は共産主義運動と同じ程度、右翼・翼壮団体を監視していた。出版警察(警保局図書課)は、同じ内務省の神祇局と強調し、神道に名を借りた神がかり右翼を抑制しようとしている。外事警察も、開戦と同時に日独友好団体の親玉を拘束している。
だが、出先の警察著が血眼になったのは、国内の危険団体よりも、むしろ外来の脅威であった。尊王攘夷論と同じである。闇雲に外国の脅威を危険視し、その反動として本当はヨリ危険な国内の神がかり団体を放置する傾向がある。「幸福の手紙」を重視したのは、攘夷的な観念が生き残ったものなのだろう。
Category : 未分類
オリンピックは予想以下の経済効果と巨額の負債を残すだけだ。
直接予算4000億で経済効果3兆円は、相当に都合の良い数字に過ぎる。NHK「五輪開催の経済波及効果 3兆円の試算」によると、東京都の招致委員会による資産であるという。15万人の雇用、1000万人余の観客を見越しているという。
しかし、所詮はオリンピックをやりたい側の、都合の良い希望観測と見てよい。
似たような願望的観測の例としては、静岡空港があった。計画時の需要予測が、利用者100万人/年と都合よく設定していたが、実績は40万人に留まっている。
国や自治体やその官製団体が、事業をやるときの事業見積はこんなのものだ。蓋を開けた実績3割と、10といったうち3程度しかリターンはないものだ。祭典系だと、食の祭典やインターネット博覧会もそんな感じだった。
経費は3割膨らみ、入場者数と経済効果は3割といったところではないか。経費5000億円、雇用は5万人、観客300万人余で経済効果は1兆円と程度ではないか。もちろん、経費が2倍以上に膨らむ可能性もあり、それならば乗数効果もあって経済効果も2倍以上に、2兆円以上に増えるかもしれないが。
招致委員会の見積もりで最も甘いのは、入場料収入である。日経によると「開会式が2万5千~15万円。水泳の決勝・準決勝、陸上の決勝など人気競技は最高3万円、その他の競技は同5000円を予定。平均価格は7700円」 とのことだが、大甘としか言い様がない。
まず、開会式のチケットが最低2万5000円、その他競技が平均7700円は高すぎる。拘束性が高いオリンピックにそれほどの金を出すかは怪しい。自由度の高い万博でもそれほどしていない。愛知万博で4600円、つくば万博で2700円、大阪万博で800円だった。
この価格ではダンピングと動員なしには埋まらない。そうなると、オリンピック招致委員会の事業収入は思いっきりの赤字になる。1000万人という観客の数と、平均7700円という入場料収入はアテにならない。観客延べ1000万人に平均7700円を掛けて売上770億円、印刷・販売手数料ほか経費を差っ引いて利益700億位を見越しているのかもしれないが、実際は200億程度ではないのか。その見込みからの損、500億は都がかぶるのだろう。
開会式は2万5000円も埋まるか怪しい。学校あたりの団体購入価格でダンピングするか、各企業に強制買上されるチケットを積極的にチケット屋に流すかしなければ、買う奴はいない。あとは、わけの分からない慈善理由か無料招待を増やすかといったことになるのではないか。
不人気競技は、捨て値でも来ない。射撃なんかがそうだ。自分でも競技射撃をやっていてナンだが、他人が撃つのを見て面白いものではない。ナショナルチームの連中もすぐ隣でやっていても見もしない。とはいえ、観客席ガラガラもまずいので、学校あたりを連れてくるのだろうが、競技者が面白くないものが、子供も見て面白いはずもない。2020年ころに流行るオモチャ、今で言うスマホかPSPの類で遊んでいるのではないかな。
マスコミもやっている間は、オリンピックを褒めそやすだろうが、終わった瞬間に負債を含めた事業的失敗を指弾する。
オリンピック招致も最初から胡散臭いものだった。もともと、手を出せない貯金を使ってみたいというものだ。都には鈴木都知事以来の、何かの時の積立資金がある。それがついに4000億円に達した。しかし、都知事といえども自分勝手に使えない、だから、オリンピックでも呼んで、自分や仲間たちの都合のいいようにパーッと使おうと頑張ったのが招致活動だ。その伝では、利権に絡むことを目指した「カジノ呼ぼうよ」と変わるものでもない。なんにせよ、所詮は他人の金だ。だから、失敗したところで腹も痛まない。
第二の青島幸男が出こないものか。都市博の如くにオリンピック中止を決定してくれると喝采するのだけどね。今、放送作家とか、タレント系参議院議員とかでやってくれそうな御仁は居るものかね?
直接予算4000億で経済効果3兆円は、相当に都合の良い数字に過ぎる。NHK「五輪開催の経済波及効果 3兆円の試算」によると、東京都の招致委員会による資産であるという。15万人の雇用、1000万人余の観客を見越しているという。
しかし、所詮はオリンピックをやりたい側の、都合の良い希望観測と見てよい。
似たような願望的観測の例としては、静岡空港があった。計画時の需要予測が、利用者100万人/年と都合よく設定していたが、実績は40万人に留まっている。
国や自治体やその官製団体が、事業をやるときの事業見積はこんなのものだ。蓋を開けた実績3割と、10といったうち3程度しかリターンはないものだ。祭典系だと、食の祭典やインターネット博覧会もそんな感じだった。
経費は3割膨らみ、入場者数と経済効果は3割といったところではないか。経費5000億円、雇用は5万人、観客300万人余で経済効果は1兆円と程度ではないか。もちろん、経費が2倍以上に膨らむ可能性もあり、それならば乗数効果もあって経済効果も2倍以上に、2兆円以上に増えるかもしれないが。
招致委員会の見積もりで最も甘いのは、入場料収入である。日経によると「開会式が2万5千~15万円。水泳の決勝・準決勝、陸上の決勝など人気競技は最高3万円、その他の競技は同5000円を予定。平均価格は7700円」 とのことだが、大甘としか言い様がない。
まず、開会式のチケットが最低2万5000円、その他競技が平均7700円は高すぎる。拘束性が高いオリンピックにそれほどの金を出すかは怪しい。自由度の高い万博でもそれほどしていない。愛知万博で4600円、つくば万博で2700円、大阪万博で800円だった。
この価格ではダンピングと動員なしには埋まらない。そうなると、オリンピック招致委員会の事業収入は思いっきりの赤字になる。1000万人という観客の数と、平均7700円という入場料収入はアテにならない。観客延べ1000万人に平均7700円を掛けて売上770億円、印刷・販売手数料ほか経費を差っ引いて利益700億位を見越しているのかもしれないが、実際は200億程度ではないのか。その見込みからの損、500億は都がかぶるのだろう。
開会式は2万5000円も埋まるか怪しい。学校あたりの団体購入価格でダンピングするか、各企業に強制買上されるチケットを積極的にチケット屋に流すかしなければ、買う奴はいない。あとは、わけの分からない慈善理由か無料招待を増やすかといったことになるのではないか。
不人気競技は、捨て値でも来ない。射撃なんかがそうだ。自分でも競技射撃をやっていてナンだが、他人が撃つのを見て面白いものではない。ナショナルチームの連中もすぐ隣でやっていても見もしない。とはいえ、観客席ガラガラもまずいので、学校あたりを連れてくるのだろうが、競技者が面白くないものが、子供も見て面白いはずもない。2020年ころに流行るオモチャ、今で言うスマホかPSPの類で遊んでいるのではないかな。
マスコミもやっている間は、オリンピックを褒めそやすだろうが、終わった瞬間に負債を含めた事業的失敗を指弾する。
オリンピック招致も最初から胡散臭いものだった。もともと、手を出せない貯金を使ってみたいというものだ。都には鈴木都知事以来の、何かの時の積立資金がある。それがついに4000億円に達した。しかし、都知事といえども自分勝手に使えない、だから、オリンピックでも呼んで、自分や仲間たちの都合のいいようにパーッと使おうと頑張ったのが招致活動だ。その伝では、利権に絡むことを目指した「カジノ呼ぼうよ」と変わるものでもない。なんにせよ、所詮は他人の金だ。だから、失敗したところで腹も痛まない。
第二の青島幸男が出こないものか。都市博の如くにオリンピック中止を決定してくれると喝采するのだけどね。今、放送作家とか、タレント系参議院議員とかでやってくれそうな御仁は居るものかね?
Category : 未分類
北海道に置いている陸兵は無駄ではないか?
冷戦期、北海道には基幹4ヶ師団、5万人が置かれていた。陸自の1/3近くが重点配置された理由は、対ソ戦に備えるというものである。ソ連が日本に攻めてくるというのも眉唾であったが、西側同盟の日本としては、対ソ圧力を掛けることに意義があった。当時、北方配備されていた陸兵は無駄ではなかった。
しかし、冷戦が終わった今でもその数は大して変わらない。2ヶ師団と2ヶ旅団、約4万が置かれている。しかし、今となっては、置く価値の無い土地に4万を配置するのは、無駄としかいいようはない。
北海道防備には4万も要らない。北方に脅威はない。戦争中のように、7師団だけ、1ヶ師団で十分である。明治期の例に合わせれば、半ヶ師団、1万でも構わない。
ロシアは日本の脅威ではない。ロシアは脅威とは成り得ない。ソ連と、強大だった極東ソ連軍は既にない。まず、極東所在のロシア軍は軍事的に無力であり、無視して構わない。また、ロシアそのものが極東域では無力である。日本に対抗する能力はなく、対日戦や対日対峙に類する行動は取れない。そして、ロシアも日本も、中国の潜在的脅威を優先するため関係改善ベースにあり、事実上、互いを脅威とはみなしていない。
極東所在のロシア軍は、軍事的に無力であり、日本にとっての脅威とは成り得ない。かつての極東ソ連軍は陸兵40万、水上戦闘艦90隻を持っていた。だが、今日の極東所在のロシア軍は陸兵7万5000、水上艦15隻である。日本側自衛隊の陸兵15万、水上戦闘艦48隻に対して、無力である。日本が極東ロシアに手を出すならともかく、極東ロシアからの侵攻の可能性を考える必要はない。
ロシアそのものが極東域では無力であり、日本にとって脅威ではない。ロシア極東部には日本侵攻や対日対峙をする能力はない。極東部は輸送の限界にある。現状でも東行輸送力に限界があるシベリア鉄道(とバム鉄道)で本国と繋がっているだけである。さらに、鉄道路線から離れると直ぐに輸送力の限界に行き当たる。経済的、交通的に、極東部はロシアにとって離島と変わるものではない。実際に、冷戦期の極東ソ連は、仮想的である日本との交易でどうにか息をつく状態であった。もともと本国での物資不足もあるが、その物資も輸送力やコストから極東への輸送実績は限定されていた。ソ連は日ソ沿岸貿易で食料や衣類まで手に入れないと生きていけない状態であった。その構造は、今でも大きく変わるものでもない。
ロシアも日本も、中国の潜在的脅威を優先するため関係改善ベースにあり、互いに脅威とはみなしていない。成長した中国は両国にとっての潜在的脅威である。このため、日ロは関係改善ベースにあり、事実上、互いに侵攻してくるような脅威ではないと認識している。※ 60年代の中ソ、米ソ、日ソ対立の結果、70年代に日米中が同盟関係になったが、日ロはその道筋を辿りつつある。
北方に脅威がないのに、今の北海道所在戦力は無駄に多い。脅威もない正面に、陸兵の1/3を置き、何に使うかわからない機甲師団を置くのは無駄である。
少なくとも、北海道には現状の戦力は要らない。大きく整理する余地がある。2ヶ師団と2ヶ旅団は多すぎる。脅威もなく、守るべき人口もそれほどない北海道には、1ヶ師団も置けば十分である。海兵隊機能云々するなら、その分、無駄な北方所在兵力を整理する必要があるだろう。
※ 日ロとも「相手が攻めてくる」という妄念だけで貴重な兵力を境界に貼り付けている。
日本にとって、手に入る範囲の極東ロシアには興味はない。力ずくで占領しても、開発に適した土地でもない。魅力的に見える天然ガスや漁業資源は、奪って開発維持するよりも、開発費用負担で買ったほうが安い。
ロシア人にとっても、極東ロシアすら開発できないのに北海道を奪っても利用の価値もない。特に道東・道北は日本でも持て余している過疎地である。さらに開発の余力がなく、別にありあまる土地を持っているロシアには意味のない土地である。
日ロとも、本来なら竹矢来で囲んでおけば済む土地に過ぎない。ただし、互いの歴史的記憶から「相手が攻めてくる」という妄念だけで無駄に戦力を貼り付けているのが現況である。
冷戦期、北海道には基幹4ヶ師団、5万人が置かれていた。陸自の1/3近くが重点配置された理由は、対ソ戦に備えるというものである。ソ連が日本に攻めてくるというのも眉唾であったが、西側同盟の日本としては、対ソ圧力を掛けることに意義があった。当時、北方配備されていた陸兵は無駄ではなかった。
しかし、冷戦が終わった今でもその数は大して変わらない。2ヶ師団と2ヶ旅団、約4万が置かれている。しかし、今となっては、置く価値の無い土地に4万を配置するのは、無駄としかいいようはない。
北海道防備には4万も要らない。北方に脅威はない。戦争中のように、7師団だけ、1ヶ師団で十分である。明治期の例に合わせれば、半ヶ師団、1万でも構わない。
ロシアは日本の脅威ではない。ロシアは脅威とは成り得ない。ソ連と、強大だった極東ソ連軍は既にない。まず、極東所在のロシア軍は軍事的に無力であり、無視して構わない。また、ロシアそのものが極東域では無力である。日本に対抗する能力はなく、対日戦や対日対峙に類する行動は取れない。そして、ロシアも日本も、中国の潜在的脅威を優先するため関係改善ベースにあり、事実上、互いを脅威とはみなしていない。
極東所在のロシア軍は、軍事的に無力であり、日本にとっての脅威とは成り得ない。かつての極東ソ連軍は陸兵40万、水上戦闘艦90隻を持っていた。だが、今日の極東所在のロシア軍は陸兵7万5000、水上艦15隻である。日本側自衛隊の陸兵15万、水上戦闘艦48隻に対して、無力である。日本が極東ロシアに手を出すならともかく、極東ロシアからの侵攻の可能性を考える必要はない。
ロシアそのものが極東域では無力であり、日本にとって脅威ではない。ロシア極東部には日本侵攻や対日対峙をする能力はない。極東部は輸送の限界にある。現状でも東行輸送力に限界があるシベリア鉄道(とバム鉄道)で本国と繋がっているだけである。さらに、鉄道路線から離れると直ぐに輸送力の限界に行き当たる。経済的、交通的に、極東部はロシアにとって離島と変わるものではない。実際に、冷戦期の極東ソ連は、仮想的である日本との交易でどうにか息をつく状態であった。もともと本国での物資不足もあるが、その物資も輸送力やコストから極東への輸送実績は限定されていた。ソ連は日ソ沿岸貿易で食料や衣類まで手に入れないと生きていけない状態であった。その構造は、今でも大きく変わるものでもない。
ロシアも日本も、中国の潜在的脅威を優先するため関係改善ベースにあり、互いに脅威とはみなしていない。成長した中国は両国にとっての潜在的脅威である。このため、日ロは関係改善ベースにあり、事実上、互いに侵攻してくるような脅威ではないと認識している。※ 60年代の中ソ、米ソ、日ソ対立の結果、70年代に日米中が同盟関係になったが、日ロはその道筋を辿りつつある。
北方に脅威がないのに、今の北海道所在戦力は無駄に多い。脅威もない正面に、陸兵の1/3を置き、何に使うかわからない機甲師団を置くのは無駄である。
少なくとも、北海道には現状の戦力は要らない。大きく整理する余地がある。2ヶ師団と2ヶ旅団は多すぎる。脅威もなく、守るべき人口もそれほどない北海道には、1ヶ師団も置けば十分である。海兵隊機能云々するなら、その分、無駄な北方所在兵力を整理する必要があるだろう。
※ 日ロとも「相手が攻めてくる」という妄念だけで貴重な兵力を境界に貼り付けている。
日本にとって、手に入る範囲の極東ロシアには興味はない。力ずくで占領しても、開発に適した土地でもない。魅力的に見える天然ガスや漁業資源は、奪って開発維持するよりも、開発費用負担で買ったほうが安い。
ロシア人にとっても、極東ロシアすら開発できないのに北海道を奪っても利用の価値もない。特に道東・道北は日本でも持て余している過疎地である。さらに開発の余力がなく、別にありあまる土地を持っているロシアには意味のない土地である。
日ロとも、本来なら竹矢来で囲んでおけば済む土地に過ぎない。ただし、互いの歴史的記憶から「相手が攻めてくる」という妄念だけで無駄に戦力を貼り付けているのが現況である。
Category : ミリタリー
自衛隊でやらされるのは、バレーボールとハンドボールだが、どちらもロクなことにならない。誰がしがアキレス腱を切る骨を折る。商売になったものではない。
バレーボールはそもそも娯楽的な安全な競技であった。冬の間、体育館で体を動かして、順繰りにラリーをするのが目的の遊びだった。身体接触もないのであんまり怪我をするはずがない。
しかし、それに勝ち負けに繋がるようになると白熱する。金も賭けていないのにハッスルする奴が出てくる。
それを軍隊にやらせると、敢闘精神とか訳の分からない理屈が出てきて、部隊同士で本気で競う。アレな指揮官やら副長クラスがコドモ同然になる。勝つことが指導されるようなって、課業時間内に練習させられる。ボール遊びなんて、戦争や普段の行政には何の役にも立たないのに。
若い連中は体が上部で柔らかいたためか、あんまり怪我は起きない。しかし、「オマエら生ぬるい」と、昔取った杵柄のオトッつぁんが出てくるとヤバイ。体はナマりきっているくせに、感覚だけは昔のまま。しかも普段の仕事がつまらないとストレスを持っていて、それを競技で発散するタイプはダメ。まずアキレス腱を切る事故が起きる。己が直接見ただけでも、50代総務課長2佐とか40代後半副学生長3佐がブツンとやっている。他所の部隊の話ともなると、いくらでも話がある。
もっと危ないのはハンドボール。アレは身体接触を伴う。骨ポッキンが起きる。だいたい、全体重かけて投げるので、その勢いで床で滑っただけで軽く火傷する。ブツかったら骨も歯も折れるし鼻も曲がる。
ハンドボールは真面目にやらないに越したことはない。体重を掛けて投げられないと装っておくに限る。そうであれば、列外に出られる。己は実際投げられないが、列外で大変に助かった。練習員や若手海曹士ならシゴかれるが、幹部なら体験レベルで済む。
しかし、血の気の多い体育バカは危険を顧みずにハンドボールをする。アレで勝っても賞状もらって終わりなのだが、特に海曹士中の体育会系自慢は必死になる。たしかに、競技で勝つのは海曹士内でのステータス、男らしさの証明みたいなものなので、必死になるのもわかる。しかし、一般命令を切ってでやっても、なんだかんだで怪我は自分持ちなのに、そこまで頭がまわないので骨ポッキンをやる。
かつては、さらに危険なラグビーがあった。アレは体に悪い。体力があって、体が柔らかい高校生あたりでやれば怪我もなかなかしない。しかし、大人になってから本気にやるのは思慮が足りない。海自でも昔は毎年死者を出していたらしい。
しかし、90年代以降には、タグを使ったタッチ・ラグビーに格下げしたので、死者の話はあまり聞かなくなった。己等が幹候でやったラグビーは、このタッチ・ラグビーだった。腰にマジックテープのタグをつけて、それを剥ぎ取ればタックル成功とみなすラグビー。高校の時分に無理やり授業でやらされたのに比べても、安全なことこの上ない。
だが、タッチラグビーでも、次年度に幹部予定者の曹長さんクラスが心臓麻痺を起こして亡くなったらしい。ボール追いかけ系のスポーツだと、ハッスルし過ぎてそうなる可能性があるということだろう。
そういえば、幹候の武道選択で己は剣道をやった。何のことはない、首が良くないので、柔道を真面目にやると、頚椎をおかしくしたら敵わないという頭だ。柔道と違い、剣道はやったこと無いけど叩かれて痛いだけで済むだろうと考えた。だが、高校だか大学だかで剣道やっていた阿呆が、素人の喉元に突きを入れて頚椎捻挫かなにかを起こしているのを見て、これもヤバイと思った。普段はおとなしいのだが、竹の棒をもつと、なんというか普段のストレスからか、本気になっていた。
己は安全第一だったので、同じ志を持つもの何人かと手を抜いていた。ヤバいヤツとは合わないように気をつけて、仲間内で「行きますわよー」とか「やったなー」レベルで剣道の時間を誤魔化したよ。下手くその基礎練習ということで、サボりさえしなければ注視されていない。だから、乱取?の時には隠れてフェンシングのサーブルのルールでやっていた。たまたま己を含めた二人が、大学の体育という情けない単位でやったことのあっただけだが、4人で攻撃権の入れ替わりだのバッテフレッシュだのとかくだらないことをやっていたよ。
まあなんだ、 オトッツァンが球技をやるなら、グローブの要らない柔っこボールとプラバットの子供野球か、ペタンクの類がちょうどいいのではないかね。まあ、パチンコも球技といえば球技だが、あれは借金の元で、別の意味で身を滅ぼすからやらないにこしたことはない。
バレーボールはそもそも娯楽的な安全な競技であった。冬の間、体育館で体を動かして、順繰りにラリーをするのが目的の遊びだった。身体接触もないのであんまり怪我をするはずがない。
しかし、それに勝ち負けに繋がるようになると白熱する。金も賭けていないのにハッスルする奴が出てくる。
それを軍隊にやらせると、敢闘精神とか訳の分からない理屈が出てきて、部隊同士で本気で競う。アレな指揮官やら副長クラスがコドモ同然になる。勝つことが指導されるようなって、課業時間内に練習させられる。ボール遊びなんて、戦争や普段の行政には何の役にも立たないのに。
若い連中は体が上部で柔らかいたためか、あんまり怪我は起きない。しかし、「オマエら生ぬるい」と、昔取った杵柄のオトッつぁんが出てくるとヤバイ。体はナマりきっているくせに、感覚だけは昔のまま。しかも普段の仕事がつまらないとストレスを持っていて、それを競技で発散するタイプはダメ。まずアキレス腱を切る事故が起きる。己が直接見ただけでも、50代総務課長2佐とか40代後半副学生長3佐がブツンとやっている。他所の部隊の話ともなると、いくらでも話がある。
もっと危ないのはハンドボール。アレは身体接触を伴う。骨ポッキンが起きる。だいたい、全体重かけて投げるので、その勢いで床で滑っただけで軽く火傷する。ブツかったら骨も歯も折れるし鼻も曲がる。
ハンドボールは真面目にやらないに越したことはない。体重を掛けて投げられないと装っておくに限る。そうであれば、列外に出られる。己は実際投げられないが、列外で大変に助かった。練習員や若手海曹士ならシゴかれるが、幹部なら体験レベルで済む。
しかし、血の気の多い体育バカは危険を顧みずにハンドボールをする。アレで勝っても賞状もらって終わりなのだが、特に海曹士中の体育会系自慢は必死になる。たしかに、競技で勝つのは海曹士内でのステータス、男らしさの証明みたいなものなので、必死になるのもわかる。しかし、一般命令を切ってでやっても、なんだかんだで怪我は自分持ちなのに、そこまで頭がまわないので骨ポッキンをやる。
かつては、さらに危険なラグビーがあった。アレは体に悪い。体力があって、体が柔らかい高校生あたりでやれば怪我もなかなかしない。しかし、大人になってから本気にやるのは思慮が足りない。海自でも昔は毎年死者を出していたらしい。
しかし、90年代以降には、タグを使ったタッチ・ラグビーに格下げしたので、死者の話はあまり聞かなくなった。己等が幹候でやったラグビーは、このタッチ・ラグビーだった。腰にマジックテープのタグをつけて、それを剥ぎ取ればタックル成功とみなすラグビー。高校の時分に無理やり授業でやらされたのに比べても、安全なことこの上ない。
だが、タッチラグビーでも、次年度に幹部予定者の曹長さんクラスが心臓麻痺を起こして亡くなったらしい。ボール追いかけ系のスポーツだと、ハッスルし過ぎてそうなる可能性があるということだろう。
そういえば、幹候の武道選択で己は剣道をやった。何のことはない、首が良くないので、柔道を真面目にやると、頚椎をおかしくしたら敵わないという頭だ。柔道と違い、剣道はやったこと無いけど叩かれて痛いだけで済むだろうと考えた。だが、高校だか大学だかで剣道やっていた阿呆が、素人の喉元に突きを入れて頚椎捻挫かなにかを起こしているのを見て、これもヤバイと思った。普段はおとなしいのだが、竹の棒をもつと、なんというか普段のストレスからか、本気になっていた。
己は安全第一だったので、同じ志を持つもの何人かと手を抜いていた。ヤバいヤツとは合わないように気をつけて、仲間内で「行きますわよー」とか「やったなー」レベルで剣道の時間を誤魔化したよ。下手くその基礎練習ということで、サボりさえしなければ注視されていない。だから、乱取?の時には隠れてフェンシングのサーブルのルールでやっていた。たまたま己を含めた二人が、大学の体育という情けない単位でやったことのあっただけだが、4人で攻撃権の入れ替わりだのバッテフレッシュだのとかくだらないことをやっていたよ。
まあなんだ、 オトッツァンが球技をやるなら、グローブの要らない柔っこボールとプラバットの子供野球か、ペタンクの類がちょうどいいのではないかね。まあ、パチンコも球技といえば球技だが、あれは借金の元で、別の意味で身を滅ぼすからやらないにこしたことはない。
Category : 未分類
中国は宮古島を占領しようとするのだろうか?
産経新聞記事に「宮古島侵攻」という言葉が出ている。産経新聞による「自衛隊『常時警戒』『即応』前面に 幹部『挑発の芽を摘む』」※ に、中国海空部隊が沖縄-宮古間を平穏無事に通過した点を指して、宮古島侵攻の兆候と牽強付会している。
艦艇や航空機が島の脇にある公海を通るだけで、侵攻と支配を伺う兆候とするのは何者か。しかも、平穏無事に通航している。規模や行動も日本への圧力を感じさせるものでもない。目的も太平洋に出るというものにすぎない。この理屈なら、対馬海峡を通過する海自水上・航空部隊や空自航空機を指して「韓国への侵攻・支配を窺う兆候である」ということになる。また、宗谷海峡監視のため、サハリン付近には海自水上艦が北方監視と称してローテーションで張り付いている。これも「海自水上艦ステーションは、サハリン侵攻の兆候」になってしまうだろう。
そもそも、中国が宮古島を占領したところで、琉球列島線を戦時自在に通過できるわけではない。
仮に中国が宮古島を不意急襲的に占領したとしても、その後が続かない。日本側は海空戦力で宮古島への船舶航空輸送を阻害して島の戦力化を阻止し、軍事利用を防ぐための攻撃を行い、最終的には奪回を行う。中国はまず宮古・下地島の空港を活用しようとするだろうが、必要な物資輸送は妨害され、滑走路やエプロンも利用できないように、規模はいろいろあるだろうが、継続的な攻撃を受ける。
初手の宮古島占領部隊がそれなりの装備を持ち込んでも、太平洋への安全なアクセスは実現できない。占領部隊が最初からレーダや対空ミサイル、対艦ミサイルを持ち込んで、日本側戦力が島へ接近することを邪魔できるかもしれない。しかし、それをアテにして中国艦隊が安全に太平洋に出られるわけではない。ミサイルが宮古島から半径100kmの射程があっても、地図で見れば所詮は点である。その半径に入るまで、また出たところで中国艦隊は叩かれる。
宮古島を占領しても、メリットはなく、デメリットばかりが残る。占領にメリットはない。占領しても中国艦隊が太平洋に出られないという問題点は解決しないからだ。そして、デメリットが残る。尖閣なら係争地での小競り合いと言い逃れできるが、先島は係争地ではなく、侵略になる。その無名の師により、中国は政治的、経済的に大ダメージを受ける。中国は世界中から非難される。
中国は世界から孤立し、世界相手の喧嘩に巻き込まれる危険が大きい。中国は拒否権を持つ常任理事国である。だが、アフガン侵攻のように、平和のための結集でさらにひっくり返る。そうなると、敵は日米同盟だけではなくなる。間違いなくオーストラリアが出てくるし、その他の英連邦諸国や中国と仲が悪く、日本と仲がいいアジア諸国も出てくる。大義名分として国際秩序を維持するため、ついでの実利としては日米に恩を売るため、中南米や東欧、アフリカといった、世界中から出てくる国連軍モドキを相手にしなければならなくなる可能性も高い。
宮古島侵攻により、中国は自国の戦略的環境は好転せず、悪化するだけになる。そのような悪手を中国は取らない。「宮古島侵攻と、それを突破口にした西太平洋支配をもうかがう兆候」とは、まずは、防衛省幹部が産経報道姿勢に合わせたリップサービスにすぎない。それをそのまま記事にするのでは、記事や報道姿勢についての程度が疑われてしまう。
※ 「自衛隊『常時警戒』『即応』前面に 幹部『挑発の芽を摘む』」『産経ニュース』(産経新聞.2013.9.11)http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130911/plc13091108490006-n1.htm
…あまりにも「何なんだろ」とおもったので、急いで書いたが飯時の30分でも書けるものだ子
産経新聞記事に「宮古島侵攻」という言葉が出ている。産経新聞による「自衛隊『常時警戒』『即応』前面に 幹部『挑発の芽を摘む』」※ に、中国海空部隊が沖縄-宮古間を平穏無事に通過した点を指して、宮古島侵攻の兆候と牽強付会している。
中国側は8~9日、尖閣周辺で無人機を飛行させ、爆撃機と艦艇も沖縄本島と宮古島の間を通過させた。無人機は尖閣周辺の「パトロール」を強める装備で、艦艇と爆撃機の展開は宮古島侵攻と、それを突破口にした西太平洋支配をもうかがう兆候だ。
産経新聞「自衛隊『常時警戒』『即応』前面に 幹部『挑発の芽を摘む』」http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130911/plc13091108490006-n1.htm
艦艇や航空機が島の脇にある公海を通るだけで、侵攻と支配を伺う兆候とするのは何者か。しかも、平穏無事に通航している。規模や行動も日本への圧力を感じさせるものでもない。目的も太平洋に出るというものにすぎない。この理屈なら、対馬海峡を通過する海自水上・航空部隊や空自航空機を指して「韓国への侵攻・支配を窺う兆候である」ということになる。また、宗谷海峡監視のため、サハリン付近には海自水上艦が北方監視と称してローテーションで張り付いている。これも「海自水上艦ステーションは、サハリン侵攻の兆候」になってしまうだろう。
そもそも、中国が宮古島を占領したところで、琉球列島線を戦時自在に通過できるわけではない。
仮に中国が宮古島を不意急襲的に占領したとしても、その後が続かない。日本側は海空戦力で宮古島への船舶航空輸送を阻害して島の戦力化を阻止し、軍事利用を防ぐための攻撃を行い、最終的には奪回を行う。中国はまず宮古・下地島の空港を活用しようとするだろうが、必要な物資輸送は妨害され、滑走路やエプロンも利用できないように、規模はいろいろあるだろうが、継続的な攻撃を受ける。
初手の宮古島占領部隊がそれなりの装備を持ち込んでも、太平洋への安全なアクセスは実現できない。占領部隊が最初からレーダや対空ミサイル、対艦ミサイルを持ち込んで、日本側戦力が島へ接近することを邪魔できるかもしれない。しかし、それをアテにして中国艦隊が安全に太平洋に出られるわけではない。ミサイルが宮古島から半径100kmの射程があっても、地図で見れば所詮は点である。その半径に入るまで、また出たところで中国艦隊は叩かれる。
宮古島を占領しても、メリットはなく、デメリットばかりが残る。占領にメリットはない。占領しても中国艦隊が太平洋に出られないという問題点は解決しないからだ。そして、デメリットが残る。尖閣なら係争地での小競り合いと言い逃れできるが、先島は係争地ではなく、侵略になる。その無名の師により、中国は政治的、経済的に大ダメージを受ける。中国は世界中から非難される。
中国は世界から孤立し、世界相手の喧嘩に巻き込まれる危険が大きい。中国は拒否権を持つ常任理事国である。だが、アフガン侵攻のように、平和のための結集でさらにひっくり返る。そうなると、敵は日米同盟だけではなくなる。間違いなくオーストラリアが出てくるし、その他の英連邦諸国や中国と仲が悪く、日本と仲がいいアジア諸国も出てくる。大義名分として国際秩序を維持するため、ついでの実利としては日米に恩を売るため、中南米や東欧、アフリカといった、世界中から出てくる国連軍モドキを相手にしなければならなくなる可能性も高い。
宮古島侵攻により、中国は自国の戦略的環境は好転せず、悪化するだけになる。そのような悪手を中国は取らない。「宮古島侵攻と、それを突破口にした西太平洋支配をもうかがう兆候」とは、まずは、防衛省幹部が産経報道姿勢に合わせたリップサービスにすぎない。それをそのまま記事にするのでは、記事や報道姿勢についての程度が疑われてしまう。
※ 「自衛隊『常時警戒』『即応』前面に 幹部『挑発の芽を摘む』」『産経ニュース』(産経新聞.2013.9.11)http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130911/plc13091108490006-n1.htm
…あまりにも「何なんだろ」とおもったので、急いで書いたが飯時の30分でも書けるものだ子
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日本でも中国でも北朝鮮でも、ドイツV-1の類を作ればそれなりに使い道があるのではないか。
V-1は原始的、簡易的な巡航ミサイルである。エンジンはパルスジェットであり、第二次世界大戦時でも簡単に作れるとされている。機体も第二次世界大戦レベルでよい。今なら誘導機構は今ならGPSも使える。自動車産業程度で作ることができる。
威力も低くない。V-1は約1tの炸薬を積んでいる。別に炸薬以外の物資も積んでもよい。
オリジナルの射程は短いものの、延伸は容易である。簡単にできる程度のエンジン効率向上、主翼増積と高アスペクト化、安く出来る範囲での軽量化、燃料搭載量増加で射程は伸びる。射程を1000kmにでもできれば、日中朝で使い道が出る。日中であれば、長江デルタ(上海)-九州、日本海沿岸-北朝鮮東岸が十分射程内に入る。
発射設備も大したものはいらない。本家のようにカタパルトを作っても良いし、空中発射やRATOもある。車輌曳航や車輌発射で対応すればさらに安くできる可能性がある。グライダーのように車やウインチで曳航する。あるいは離陸速度まで車で加速してやる。離陸速度に達しないなら、ベニアで使い捨ての補助翼でもつけて離陸速度を下げてやればよい。
実用性もある。使い道はいくらでも考えられる。もちろん、防空網を突破する能力は低いが、別に半分落とされても構わない用途でもよければいくらでも考えつく。
日本にしても、機雷敷設程度には使える。仮に中国の長江デルタや山東半島、渤海湾湾口部といった場所への機雷敷設を考慮すれば、非実用的でもない。危険な海面に、安価なタイプの沈底感応機雷やダミー機雷を敷設する手段としては便利である。友人航空機や潜水艦を使う危険性はない。また、桁違いに高価なジェットエンジン使用の巡航ミサイルではないので、使い捨てで存分に使える。※
敷設成功/失敗の確認もできる。機雷敷設とその時ラスト・ポジションを、リンクでも短波でもイリジウムでも送りつければいい。リンクは高いものの、後方の高空にリンクを積んだ機体を飛ばしておけば、大量のデータ(必要ないが)を安定して送れる。安価に作れる短波通信も悪くない。バンドを選んで大出力で送信すれば、それなりには届く。イリジウム電話でもよい。市価30万程度であり、極端に高いものでもない。
中国にしても、同様に使い道はある。まず機雷敷設に使える。また、安価であることを利用すれば、九州から琉球列島、台湾、ベトナムとの戦争の際に、航空撃滅戦ほかで単純に飽和攻撃の水増し用に使える。低速であり、レーダ上でも明瞭に分かる程度だが、それでも目標に突っ込んで来れば無視はできない。当たらない前提でチャフをばらまかせても良い。
北朝鮮にしても、対韓国、対日攻撃用として使える。朝鮮半島では、韓国後方に向けて防空網を混乱させる効果を見込める。砲やロケット攻撃と同じように、数で飽和させる方法をちらつかせれば、韓国に無駄な防空準備と努力を強要できる。対日戦用としては、ハラスメント的な攻撃に使える。もちろん遠空・近空レーダに捕まるが、撃墜を強要することによって、日本航空戦力を無駄に消費させられるだろう。
あるいは、人員輸送型を作り、存在を見せつけるだけでも役に立つ。ふ号兵器と大差はないが、人間一人が積めて、後方に潜り込める可能性を持つとなると、無視はしにくい。特に対日使用では、降りられたあとの厄介さから、似たような挙動を示すV-1モドキは落とさざるを得まい。もちろん、実際に使う必要もない。現物があると見せつけるだけで十分である。
別に巡航ミサイルにはジェットエンジンを積まなければならない理由はない。パルスジェットでも、自動車やオートバイのレシプロエンジンでも構わない。飛行の原理も主翼に頼る必要もなく、場合によれば水素ガスの浮力でも、熱気球でも、パラグライダーでもいい。安価に作れれば、高品質ではない用途にも使える。既に述べたような機雷敷設もそれだ。他にも宣伝ビラの類や、反政府組織への簡易火器供給、極端な話、孤立した味方への軽輸送といった用途も考えつく。それらの用途には、高価なジェットエンジンを使い捨てにする巡航ミサイルや、UAVを使う必要はない。
※ 安価な機雷敷設手段としては、グライダー式のUUVもつかえる。http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-116.html
V-1は原始的、簡易的な巡航ミサイルである。エンジンはパルスジェットであり、第二次世界大戦時でも簡単に作れるとされている。機体も第二次世界大戦レベルでよい。今なら誘導機構は今ならGPSも使える。自動車産業程度で作ることができる。
威力も低くない。V-1は約1tの炸薬を積んでいる。別に炸薬以外の物資も積んでもよい。
オリジナルの射程は短いものの、延伸は容易である。簡単にできる程度のエンジン効率向上、主翼増積と高アスペクト化、安く出来る範囲での軽量化、燃料搭載量増加で射程は伸びる。射程を1000kmにでもできれば、日中朝で使い道が出る。日中であれば、長江デルタ(上海)-九州、日本海沿岸-北朝鮮東岸が十分射程内に入る。
発射設備も大したものはいらない。本家のようにカタパルトを作っても良いし、空中発射やRATOもある。車輌曳航や車輌発射で対応すればさらに安くできる可能性がある。グライダーのように車やウインチで曳航する。あるいは離陸速度まで車で加速してやる。離陸速度に達しないなら、ベニアで使い捨ての補助翼でもつけて離陸速度を下げてやればよい。
実用性もある。使い道はいくらでも考えられる。もちろん、防空網を突破する能力は低いが、別に半分落とされても構わない用途でもよければいくらでも考えつく。
日本にしても、機雷敷設程度には使える。仮に中国の長江デルタや山東半島、渤海湾湾口部といった場所への機雷敷設を考慮すれば、非実用的でもない。危険な海面に、安価なタイプの沈底感応機雷やダミー機雷を敷設する手段としては便利である。友人航空機や潜水艦を使う危険性はない。また、桁違いに高価なジェットエンジン使用の巡航ミサイルではないので、使い捨てで存分に使える。※
敷設成功/失敗の確認もできる。機雷敷設とその時ラスト・ポジションを、リンクでも短波でもイリジウムでも送りつければいい。リンクは高いものの、後方の高空にリンクを積んだ機体を飛ばしておけば、大量のデータ(必要ないが)を安定して送れる。安価に作れる短波通信も悪くない。バンドを選んで大出力で送信すれば、それなりには届く。イリジウム電話でもよい。市価30万程度であり、極端に高いものでもない。
中国にしても、同様に使い道はある。まず機雷敷設に使える。また、安価であることを利用すれば、九州から琉球列島、台湾、ベトナムとの戦争の際に、航空撃滅戦ほかで単純に飽和攻撃の水増し用に使える。低速であり、レーダ上でも明瞭に分かる程度だが、それでも目標に突っ込んで来れば無視はできない。当たらない前提でチャフをばらまかせても良い。
北朝鮮にしても、対韓国、対日攻撃用として使える。朝鮮半島では、韓国後方に向けて防空網を混乱させる効果を見込める。砲やロケット攻撃と同じように、数で飽和させる方法をちらつかせれば、韓国に無駄な防空準備と努力を強要できる。対日戦用としては、ハラスメント的な攻撃に使える。もちろん遠空・近空レーダに捕まるが、撃墜を強要することによって、日本航空戦力を無駄に消費させられるだろう。
あるいは、人員輸送型を作り、存在を見せつけるだけでも役に立つ。ふ号兵器と大差はないが、人間一人が積めて、後方に潜り込める可能性を持つとなると、無視はしにくい。特に対日使用では、降りられたあとの厄介さから、似たような挙動を示すV-1モドキは落とさざるを得まい。もちろん、実際に使う必要もない。現物があると見せつけるだけで十分である。
別に巡航ミサイルにはジェットエンジンを積まなければならない理由はない。パルスジェットでも、自動車やオートバイのレシプロエンジンでも構わない。飛行の原理も主翼に頼る必要もなく、場合によれば水素ガスの浮力でも、熱気球でも、パラグライダーでもいい。安価に作れれば、高品質ではない用途にも使える。既に述べたような機雷敷設もそれだ。他にも宣伝ビラの類や、反政府組織への簡易火器供給、極端な話、孤立した味方への軽輸送といった用途も考えつく。それらの用途には、高価なジェットエンジンを使い捨てにする巡航ミサイルや、UAVを使う必要はない。
※ 安価な機雷敷設手段としては、グライダー式のUUVもつかえる。http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-116.html
Category : 有職故実
2010年7月ころの日記見たら、五ヶ国語宴会をやっていたことを思い出したよ。大学院の時分なのだが、先生の「エアコンの効きが悪い、暑くってやっていられね、宴会じゃ、宴会」で咄嗟に決定した宴会。
この講義、やっていることは崩し字の文書読解なんだけれども、日本歴史なんて名前をつけちゃったっから勘違いした外国人が多い。日本人は己だけ。学生7人で日中朝露泰の5ヶ国編成(中国人が3名)というのはチョット凄い。 (後期は越・ウクライナも入って7ヶ国編成になった)
最初に、江戸末期から明治初期の崩し字を見て、最初は「騙された」という顔をしていた彼らも、やっているうちに読めるようになる。「ゾンジタテマツリソロ」とか読めるようになるのだけれども、それは今日常的に使う日本語じゃないからと、釘を指しておくのが毎回の話。人数も少ないこともあって、分担とか予習の関係で結構仲良くなったので、気のおけないところが出てきていい感じの授業だった。
だから咄嗟の宴会も割といい感じとなった。そのうち、お国事情とか言語の問題とかになる。隣に座った中国学生の一人が朝鮮族で、その向かいの韓国人と、韓国・朝鮮語についての話になったのだけれども… 「君たちは漢字読めない、オカシイ」と朝鮮族の心情がチラリと垣間見えて、なかなか。
韓国のご本尊は、漢字文化研究関連なので読めるのだけどね。その話を聞いていると、「カムサハムニダの、『カムサ』の『サ』ってなんだかわからない」(感謝:カムサの「謝」らしい)、「アンニョンのニョンも書けない」(安寧ですか、の寧らしい)と二人で日本語で話している。
別にとった東大からバイトで来た、木宮先生の朝鮮半島研究(これは己も取っていた)で、政治研究の韓国人学生が「拷問」と「顧問」区別がついていないことを笑っていた。とはいえ、その授業で朝鮮族のネーチャンと、大連のアンちゃんは英語の文章でエライ目に遭っていただろうというと、あなたの英語の発音はむちゃくちゃと言い返されたよ。確かに、日本人より発音は良いんだろうけど、文意の読み込み、理解とかは全般的に日本人のほうが的確だった。(日本語で説明する問題もあるけどね)
朝鮮族曰く「チマチョゴリって普段着じゃないだろ」とも言っていた。朝鮮族もコリアンとしての民族文化に誇りをもっている様子。そこで「『間違った伝統』みたいな感じかね」と尋ねると激しく同意すること、同意すること。このネーチャン、朝鮮半島研究で在日韓国人(三世)の某とやたら意気投合したのもそこら辺らしい。
まあ、あとはタイ人と中国東北人・ロシア人の間の夏と冬どっちが熱いか論争かな。タイのネーチャンは、多分、乾季と雨季の関係で、夏場の雨季はむしろ暑くないと言っていた。今調べると、要は夏前の4月ごろが一番暑いのだが、春夏秋冬の概念が外来で抽象的なタイなので、夏=雨季だと考えているみたいで、夏になるすぐ前の冬が一番暑いと主張している。それに対して、零下20度以下で暮らす北方人たちは冬の具体的なイメージを持っている。「日本語が違う、『冬』は寒くて、死んじゃうんだよ」と述べている。この人達は、11-2月の寒い時期=冬と認識している。しかし「夏は雨が降るから我慢できるけど、冬は暑すぎてエアコンがないと死んじゃう」と言い返すあたりでの、ディスコミュニケーションもなかなかだった。
別の中国人のネーチャンは、中国の大学の軍事教練がいかにキツイかを己に力説してくれた。同じゼミで、己が現役だって知っているからそういう話になったのだが。中国のエリート女子学生(この人は半分、苗族)サンなんだが、聞いている限りはお客様待遇にしか聞こえない、それは己がズレているからなのかね。 「不動の姿勢、30分」とか「10kmも歩く」とか言われたがね。どうしても体験入隊にしか聞こえない。中国では大学生が軍事教練やっていると言ってもそんなものなのかね。
でもまあ、みんな仲良く飲むだけ飲んで解散。気持ちの良い宴会だったよ。
この講義、やっていることは崩し字の文書読解なんだけれども、日本歴史なんて名前をつけちゃったっから勘違いした外国人が多い。日本人は己だけ。学生7人で日中朝露泰の5ヶ国編成(中国人が3名)というのはチョット凄い。 (後期は越・ウクライナも入って7ヶ国編成になった)
最初に、江戸末期から明治初期の崩し字を見て、最初は「騙された」という顔をしていた彼らも、やっているうちに読めるようになる。「ゾンジタテマツリソロ」とか読めるようになるのだけれども、それは今日常的に使う日本語じゃないからと、釘を指しておくのが毎回の話。人数も少ないこともあって、分担とか予習の関係で結構仲良くなったので、気のおけないところが出てきていい感じの授業だった。
だから咄嗟の宴会も割といい感じとなった。そのうち、お国事情とか言語の問題とかになる。隣に座った中国学生の一人が朝鮮族で、その向かいの韓国人と、韓国・朝鮮語についての話になったのだけれども… 「君たちは漢字読めない、オカシイ」と朝鮮族の心情がチラリと垣間見えて、なかなか。
韓国のご本尊は、漢字文化研究関連なので読めるのだけどね。その話を聞いていると、「カムサハムニダの、『カムサ』の『サ』ってなんだかわからない」(感謝:カムサの「謝」らしい)、「アンニョンのニョンも書けない」(安寧ですか、の寧らしい)と二人で日本語で話している。
別にとった東大からバイトで来た、木宮先生の朝鮮半島研究(これは己も取っていた)で、政治研究の韓国人学生が「拷問」と「顧問」区別がついていないことを笑っていた。とはいえ、その授業で朝鮮族のネーチャンと、大連のアンちゃんは英語の文章でエライ目に遭っていただろうというと、あなたの英語の発音はむちゃくちゃと言い返されたよ。確かに、日本人より発音は良いんだろうけど、文意の読み込み、理解とかは全般的に日本人のほうが的確だった。(日本語で説明する問題もあるけどね)
朝鮮族曰く「チマチョゴリって普段着じゃないだろ」とも言っていた。朝鮮族もコリアンとしての民族文化に誇りをもっている様子。そこで「『間違った伝統』みたいな感じかね」と尋ねると激しく同意すること、同意すること。このネーチャン、朝鮮半島研究で在日韓国人(三世)の某とやたら意気投合したのもそこら辺らしい。
まあ、あとはタイ人と中国東北人・ロシア人の間の夏と冬どっちが熱いか論争かな。タイのネーチャンは、多分、乾季と雨季の関係で、夏場の雨季はむしろ暑くないと言っていた。今調べると、要は夏前の4月ごろが一番暑いのだが、春夏秋冬の概念が外来で抽象的なタイなので、夏=雨季だと考えているみたいで、夏になるすぐ前の冬が一番暑いと主張している。それに対して、零下20度以下で暮らす北方人たちは冬の具体的なイメージを持っている。「日本語が違う、『冬』は寒くて、死んじゃうんだよ」と述べている。この人達は、11-2月の寒い時期=冬と認識している。しかし「夏は雨が降るから我慢できるけど、冬は暑すぎてエアコンがないと死んじゃう」と言い返すあたりでの、ディスコミュニケーションもなかなかだった。
別の中国人のネーチャンは、中国の大学の軍事教練がいかにキツイかを己に力説してくれた。同じゼミで、己が現役だって知っているからそういう話になったのだが。中国のエリート女子学生(この人は半分、苗族)サンなんだが、聞いている限りはお客様待遇にしか聞こえない、それは己がズレているからなのかね。 「不動の姿勢、30分」とか「10kmも歩く」とか言われたがね。どうしても体験入隊にしか聞こえない。中国では大学生が軍事教練やっていると言ってもそんなものなのかね。
でもまあ、みんな仲良く飲むだけ飲んで解散。気持ちの良い宴会だったよ。
Category : 有職故実
自宅で昭和7年の『水路要報』を発掘した。水路部関係を追いかけていた頃に買った古本だが「北海道帝国大学附属図書館」の票が貼ってある。
その中に「航海中燃料欠乏の際の窮策の1例」という記事があった。東洋汽船の美洋丸(5,479総トン)船長 宇野常司、運転士 安曽徳正による報告で、オーストラリアから台湾に向かう途中で燃料切れ、仕方なく積荷の袋入小麦を燃やしたというもの。
美洋丸は、昭和6年11月にオーストラリアを出発する。11月2日、メルボルンにあるWilliamstownを出港したが、12日に石炭が自燃していることに気づく。おそらく自然燃焼で、燃えるというよりもブスブス燻る状態となった様子である。それで揮発分が抜けたせいか、石炭を燃やした時のカロリーも低下し、燃費が急速に悪化し、中途燃料切れとなる見込みとなった。
燃料問題のため、美洋丸は目的地を台湾に変更する。25日正午、北緯18度00分、東経132度23分の地点で、石炭搭載のため、北西1400km先の基隆に目標値を変更するが、強い向かい風もあって28日には石炭残量が30tとなってしまう。美洋丸は船内の木材をかき集めて燃料としたが、直ぐに燃え尽きてしまった。
ここで、試しに小麦を燃やす話となる。28日6時から29日8時まで、石炭と小麦を混ぜて航行したという。25日から入港まで同じ速度を維持したとすれば、350km程度を7ktで航走したことになる。
ちなみに、報告は相当に暢気な形でまとめられている。「残炭零の状態で無事基隆港に入港」「この度の経験に依つて小麦を石炭と共に混ぜて燃すときは相当良成績を得ることが立証せられた」とのことだ。
その中に「航海中燃料欠乏の際の窮策の1例」という記事があった。東洋汽船の美洋丸(5,479総トン)船長 宇野常司、運転士 安曽徳正による報告で、オーストラリアから台湾に向かう途中で燃料切れ、仕方なく積荷の袋入小麦を燃やしたというもの。
美洋丸は、昭和6年11月にオーストラリアを出発する。11月2日、メルボルンにあるWilliamstownを出港したが、12日に石炭が自燃していることに気づく。おそらく自然燃焼で、燃えるというよりもブスブス燻る状態となった様子である。それで揮発分が抜けたせいか、石炭を燃やした時のカロリーも低下し、燃費が急速に悪化し、中途燃料切れとなる見込みとなった。
燃料問題のため、美洋丸は目的地を台湾に変更する。25日正午、北緯18度00分、東経132度23分の地点で、石炭搭載のため、北西1400km先の基隆に目標値を変更するが、強い向かい風もあって28日には石炭残量が30tとなってしまう。美洋丸は船内の木材をかき集めて燃料としたが、直ぐに燃え尽きてしまった。
ここで、試しに小麦を燃やす話となる。28日6時から29日8時まで、石炭と小麦を混ぜて航行したという。25日から入港まで同じ速度を維持したとすれば、350km程度を7ktで航走したことになる。
ちなみに、報告は相当に暢気な形でまとめられている。「残炭零の状態で無事基隆港に入港」「この度の経験に依つて小麦を石炭と共に混ぜて燃すときは相当良成績を得ることが立証せられた」とのことだ。
Category : ミリタリー
「与那国島への沿岸監視部隊の配置等 (155億円)」は相当にフカしているんじゃないのか。
陸自は与那国島に監視部隊を配置する計画がある。用地20haを借り上げ、造成して100-200人程度の部隊を配置するという。その金額は、26年度概算要求では155億円としている。※
しかし、これは相当に高すぎるのではないか。
基地自体は〆て40億でできる。道路を含めた造成には10億程度、庁舎と隊舎も高く見積もって20億程度、上下水道・ボイラ・光ファイバ程度の民間用通信ほか設備も高く見積もって10億程度に過ぎない。今までの基地整備での実績や、建設物価等の現地価格を見てもその程度に収まる。
そうなると、残り100億をどう使うのかがわからない。与那国島の沿岸監視部隊の主任務は、海洋監視である。陸自が見える範囲程度を海洋監視するなら、装備工事はそれほどの規模にはならない。1億もしないフルノの民生用レーダでも構わない。護衛艦に積むような、長距離用の対水上レーダとしても、10億もしない。対空用レーダは、必要に応じて空自が展開するという話になっているので、当座は必要ない。水上監視であれば、海自警備所のような1500mmや2000mmのような望遠カメラ他、光学監視器材も必要だが、EO/IRを入れても多寡が知れる金額である。通信やシステム連接含めても、30億も行かない。
当該事業について、概算要求は相当に水増しをしているのではないか。特に新規事業としての概算要求では、可能性に掛けて相当に水増しをする。やらされたことがあるのだが、必要ないものでも関連していれば計上した。逆に、総額でとれそうな見込みから概算額を出すようなヘンテコな積算もやったことがある。
与那国島監視部隊でも、同じようなことをしているのだろう。例えば、予算を引き出すために例えば、ELINT/SIGINTや、あるいはEW関連の装備※※をつけているのではないか。これらは、関係あるといえば関係あるが、効果的かと言われればあまり効果的ではない装備である。
「与那国島への沿岸監視部隊の配置等 (155億円)」は、高く見積もっても70億の事業ではないのか。基地建設費用として40億、レーダやシステム、通信その他の機能として30億が常識的な範囲である。
もちろん、更に減額する余地もある。造成も、隊舎・庁舎ほか必要な所に限定して削平し、あとはフェンスで囲うだけにすれば、5億も掛からない。庁舎も、200人以下で隊舎兼用にすれば10億未満で作れる。レーダやEOも民生用等で安価に済ませれば5億もいらない。
もともと、先島への配置自体は、自衛隊配置の空白地帯を作らない政治的な効果を狙ったものだ。小銃と機関銃をもった1個中隊を置けばそれで済む。庁舎は廃止された学校なり、廃業した泡盛の製造所でも借り上げればよい。隊舎も、民間借上や既存建物の購入で構わない。監視機能も、日露戦争で陸海軍が作った海岸望楼や監視所程度に民生用レーダで役割は足りる。
与那国への部隊配置そのものは、施策として効果がある。中国とのゲームに役立つし、台湾の尖閣諸島関与を防止する価値も持つ。しかし、その部隊として高度な沿岸監視機能は特に必要なく、そのために155億は多すぎる。先島に貼るのは歩で充分であり、桂馬や香車を貼っておく必要もないということだ。
※ ※ 『我が国の防衛と予算 -Defense Programs and Budget of Japan』(防衛省,2013.8)http://www.mod.go.jp/j/yosan/2014/gaisan.pdf、p.7
※※ 高性能な逆探知機にしても、実はそれほど高くない。旧式のSH-60Jでも、艦艇や航空機・ミサイルからの電波を繰り返し周波数その他で識別し、脅威であるかないか、電界強度から距離を探知する機能はついていた。-Jの調達価格50億円のうちガラが20億で、搭載装備が30億として、そのうち1割程度でも3億しかしない。
陸自は与那国島に監視部隊を配置する計画がある。用地20haを借り上げ、造成して100-200人程度の部隊を配置するという。その金額は、26年度概算要求では155億円としている。※
しかし、これは相当に高すぎるのではないか。
基地自体は〆て40億でできる。道路を含めた造成には10億程度、庁舎と隊舎も高く見積もって20億程度、上下水道・ボイラ・光ファイバ程度の民間用通信ほか設備も高く見積もって10億程度に過ぎない。今までの基地整備での実績や、建設物価等の現地価格を見てもその程度に収まる。
そうなると、残り100億をどう使うのかがわからない。与那国島の沿岸監視部隊の主任務は、海洋監視である。陸自が見える範囲程度を海洋監視するなら、装備工事はそれほどの規模にはならない。1億もしないフルノの民生用レーダでも構わない。護衛艦に積むような、長距離用の対水上レーダとしても、10億もしない。対空用レーダは、必要に応じて空自が展開するという話になっているので、当座は必要ない。水上監視であれば、海自警備所のような1500mmや2000mmのような望遠カメラ他、光学監視器材も必要だが、EO/IRを入れても多寡が知れる金額である。通信やシステム連接含めても、30億も行かない。
当該事業について、概算要求は相当に水増しをしているのではないか。特に新規事業としての概算要求では、可能性に掛けて相当に水増しをする。やらされたことがあるのだが、必要ないものでも関連していれば計上した。逆に、総額でとれそうな見込みから概算額を出すようなヘンテコな積算もやったことがある。
与那国島監視部隊でも、同じようなことをしているのだろう。例えば、予算を引き出すために例えば、ELINT/SIGINTや、あるいはEW関連の装備※※をつけているのではないか。これらは、関係あるといえば関係あるが、効果的かと言われればあまり効果的ではない装備である。
「与那国島への沿岸監視部隊の配置等 (155億円)」は、高く見積もっても70億の事業ではないのか。基地建設費用として40億、レーダやシステム、通信その他の機能として30億が常識的な範囲である。
もちろん、更に減額する余地もある。造成も、隊舎・庁舎ほか必要な所に限定して削平し、あとはフェンスで囲うだけにすれば、5億も掛からない。庁舎も、200人以下で隊舎兼用にすれば10億未満で作れる。レーダやEOも民生用等で安価に済ませれば5億もいらない。
もともと、先島への配置自体は、自衛隊配置の空白地帯を作らない政治的な効果を狙ったものだ。小銃と機関銃をもった1個中隊を置けばそれで済む。庁舎は廃止された学校なり、廃業した泡盛の製造所でも借り上げればよい。隊舎も、民間借上や既存建物の購入で構わない。監視機能も、日露戦争で陸海軍が作った海岸望楼や監視所程度に民生用レーダで役割は足りる。
与那国への部隊配置そのものは、施策として効果がある。中国とのゲームに役立つし、台湾の尖閣諸島関与を防止する価値も持つ。しかし、その部隊として高度な沿岸監視機能は特に必要なく、そのために155億は多すぎる。先島に貼るのは歩で充分であり、桂馬や香車を貼っておく必要もないということだ。
※ ※ 『我が国の防衛と予算 -Defense Programs and Budget of Japan』(防衛省,2013.8)http://www.mod.go.jp/j/yosan/2014/gaisan.pdf、p.7
※※ 高性能な逆探知機にしても、実はそれほど高くない。旧式のSH-60Jでも、艦艇や航空機・ミサイルからの電波を繰り返し周波数その他で識別し、脅威であるかないか、電界強度から距離を探知する機能はついていた。-Jの調達価格50億円のうちガラが20億で、搭載装備が30億として、そのうち1割程度でも3億しかしない。
Category : ナショナリズム
中国公船について「不法に領海侵犯」していると怒ってどうなるというのだろうか?
石垣市議会の仲間さんが、中国の「違法行為」を怒っている。※
別に、日中が互いに退去しろと言っていることに不思議はない。中国は、尖閣諸島は自国領だと主張している。中国公船は、その主張にそって尖閣諸島まで出張っている。日本巡視船に退去しろというのは当然である。また、その中国公船に対して、巡視船はここは日本領域であり、中国公船に退去するよう要求するのも当然である。ここまでは理解できる。
しかし、その流れで、中国公船に「目に余る違法行為を繰り返した」と怒ってどうなるというのだろうか?
中国公船としては、違法行為をしているわけではない。日本人の認識はともかく。中国人からすれば、中国領に中国公船が入ることは何ら違法性はない。むしろ違法行為をしているのは日本側となる。
日中主張は、一種、正対正の関係にある。互いに相手が不正であると詰っても仕方もない。詰られても、自分が正と考えているのだから罪悪感はまったくない。
言い方を変えれば、中国は、釣魚台で日本領海に侵入できない。日本が北方領土や竹島でロシアや韓国(あるいは北朝鮮の)領海に侵入できないことと同じである。もし、日本が強大な海軍力を使い、北方領土や竹島まで1マイルに近づいたとしても、そこは日本領海であってロシアや韓国の領海ではない。同じように、中国が釣魚台から12マイル以内に入っても、そこは中国人にとっての中国領海であって、日本領海ではない。
中国人に対して、尖閣諸島の日本領海云々を言っても、中国に「目に余る違法行為」云々を言っても意味のない話である。中国は違法行為を目的に尖閣諸島に近づいているわけではないし、違法行為という認識もない。中国人の島である釣魚台と、その領海にアクセスするために近づいている。違法行為であると怒ってどうなるものでもない。
結局、この「違法行為」云々で怒るフリをするのも、日本人にしか通用しない、身内向けの発言である。そんなことを日本人向けに話してどうなるものでもない。中国人に話しても相手にされない。
それよりも、仲間さんの迷惑行為の方が、日中双方にとって有害である。ややこしくなっている尖閣周辺で、英雄気取りで日中衝突の火種になりかねない行為をしている方が、日中双方にとっての迷惑行為である。
今、尖閣諸島では、日中が平和的に睨み合っている。その状況を、悪化させるような迷惑行為はやめるべきである。
※ 仲間均「尖閣諸島周辺海域の実態」『尖閣諸島の歴史と現状』(2013.8.9)http://nakamahitoshi.ti-da.net/e5166308.html
※※ 別の記事で気になるのは用語の使い分けです。中国公船が台風避泊すると「『海警』逃げる」で、自分達が避泊すると「台風接近でやむを得なく一泊で帰島」となっているのは、興味ふかいものです。自覚があるのかないのかはともかくですけどね。
石垣市議会の仲間さんが、中国の「違法行為」を怒っている。※
[尖閣諸島の]現場では海保の巡視船が「海警」に対して領海内から退去するよう再三にわたって警告しているにも関わらず、逆に「海警」は、我々に対して「ここは中国領であり直ちに退去せよ」とスピーカーを使って警告するなど、目に余る違法行為を繰り返した。しかし、中国に違法行為をしている認識はあるのだろうか。
仲間均「尖閣諸島周辺海域の実態」http://nakamahitoshi.ti-da.net/e5166308.html
別に、日中が互いに退去しろと言っていることに不思議はない。中国は、尖閣諸島は自国領だと主張している。中国公船は、その主張にそって尖閣諸島まで出張っている。日本巡視船に退去しろというのは当然である。また、その中国公船に対して、巡視船はここは日本領域であり、中国公船に退去するよう要求するのも当然である。ここまでは理解できる。
しかし、その流れで、中国公船に「目に余る違法行為を繰り返した」と怒ってどうなるというのだろうか?
中国公船としては、違法行為をしているわけではない。日本人の認識はともかく。中国人からすれば、中国領に中国公船が入ることは何ら違法性はない。むしろ違法行為をしているのは日本側となる。
日中主張は、一種、正対正の関係にある。互いに相手が不正であると詰っても仕方もない。詰られても、自分が正と考えているのだから罪悪感はまったくない。
言い方を変えれば、中国は、釣魚台で日本領海に侵入できない。日本が北方領土や竹島でロシアや韓国(あるいは北朝鮮の)領海に侵入できないことと同じである。もし、日本が強大な海軍力を使い、北方領土や竹島まで1マイルに近づいたとしても、そこは日本領海であってロシアや韓国の領海ではない。同じように、中国が釣魚台から12マイル以内に入っても、そこは中国人にとっての中国領海であって、日本領海ではない。
中国人に対して、尖閣諸島の日本領海云々を言っても、中国に「目に余る違法行為」云々を言っても意味のない話である。中国は違法行為を目的に尖閣諸島に近づいているわけではないし、違法行為という認識もない。中国人の島である釣魚台と、その領海にアクセスするために近づいている。違法行為であると怒ってどうなるものでもない。
結局、この「違法行為」云々で怒るフリをするのも、日本人にしか通用しない、身内向けの発言である。そんなことを日本人向けに話してどうなるものでもない。中国人に話しても相手にされない。
それよりも、仲間さんの迷惑行為の方が、日中双方にとって有害である。ややこしくなっている尖閣周辺で、英雄気取りで日中衝突の火種になりかねない行為をしている方が、日中双方にとっての迷惑行為である。
我々は尖閣諸島の魚釣島周辺海域で2日間にわたって漁をするためにアンカーを下ろしてアカマチなどを釣ろうとしたが、度々「海警」に邪魔をされ、一時は拿捕するかのような素振りを見せて威嚇したが、強硬に出てこないことが判明した。自己の政治的主張で事実上の係争地域に入って、中国公船を挑発し、海保の負担を増やしたようにしか読めない。しかも、日本側の実績積増になるような効果もない。得られた効果は、仲間さんの政治的宣伝に過ぎない。
仲間均「尖閣諸島周辺海域の実態」http://nakamahitoshi.ti-da.net/e5166308.html
今、尖閣諸島では、日中が平和的に睨み合っている。その状況を、悪化させるような迷惑行為はやめるべきである。
※ 仲間均「尖閣諸島周辺海域の実態」『尖閣諸島の歴史と現状』(2013.8.9)http://nakamahitoshi.ti-da.net/e5166308.html
※※ 別の記事で気になるのは用語の使い分けです。中国公船が台風避泊すると「『海警』逃げる」で、自分達が避泊すると「台風接近でやむを得なく一泊で帰島」となっているのは、興味ふかいものです。自覚があるのかないのかはともかくですけどね。
Category : 未分類
米国がシリアに軍事介入をするという話への可否はともかく。どうやって軍事介入で日本が米国を支えるのか、日米同盟を深めるというのだろうか。
産経ニュース「日米首脳協議 シリア関与で同盟深めよ」※ についてだが、一種の夜郎自大が過ぎるのではないか。プレイヤーとなりえない日本が、プレイヤーとしてどう振る舞うかを主張したところで空虚空論にすぎない。
シリアで化学兵器が使われたことは看過できないというのは理解できる。どっちが使ったか怪しいものだが、化学兵器を使った点を重大視することも当然である。そこで軍事介入が必要とする理由もわかる。
しかし、シリアでの軍事介入について日本にできることは多寡が知れている。なんせ中東の、しかも地中海側での話である。自衛隊が軍事介入するわけにも行かないし、支援部隊を出すような距離も出ないし、在日米軍基地を使わせる話でもない。そのあたり、日本も近所付き合いしなければならない東アジア・東南アジアの話ではない。
シリア情勢では、日本による米国支援も、それによる日米同盟の深化も大した効果はない。そもそも、米国もあまりやる気もない。やったとしても、大した規模の介入もしない。やっても1982年のシリアへの報復攻撃とかわるものでもないだろう。ベイルート事件への対応として行った、米海軍による空襲と艦砲射撃を行った。軍事的効果よりも政治的効果を狙った攻撃だが、今回、軍事介入といっても、おおむねその程度に留まるだろう。
そこに、嬉々として米国支援と日米同盟の深化を言い出しても、意味はない。日本政府も、同名の誼があるから、軍事介入するなら賛成するよ程度にすぎない。やってもやらなくても大した効果があると思っていない。米国にしても、その程度で恩を売ってやったとドヤ顔されても困る。
産経の主張は、田舎教師や学級委員長がする模範的な発言に似ている。化学兵器は許せない、日米関係は大事、日米同盟は大事であるとする大義名分に寄りかかったものだ。その上で、私達も協力しましょうと言っている。だが、何のことはない、機会主義的な言論にすぎない。自分が意識が高いことをまわりに見せるための、自己満足発言である。
特に記事中で滑稽に見えるのが、米国に対して、日本への説明責任を云々する点である。
このあたりを本気で主張しているとしたら、それこそ日本にとっての夜郎自大である。シリア問題では日本はプレイヤーではない。米国には日本に大した期待もない。軍事介入を支え、日米同盟を深化させる効果があるとしている産経にしても、具体的な手段としては「シリア難民の支援」だけしか挙げられない。その程度しかできない日本による支援を得るために、優先順位の低い日本政治への説得に拘束され「通信傍受記録」や「開示しにくい機密情報」まで使う必要も余裕も米国にはない。
いずれにせよ、米国の軍事介入に賛成すれば、米国が日本に大感謝して、日本にとってトクになるとする産経の発想も、過去の産物である。確かに、ベトナム戦争に米側に立って参戦したアジア各国は、軍事・経済援助といったご褒美をもらった。あるいは、ソ連との軍拡競争に日本も協力すると、貿易摩擦問題が緩和された。3,40年前の記憶の残滓である。
産経ほかの保守誌は、いまだに80年代的な発想をしているが、当節は最早その時代ではない。日本が対外強硬策を取り、自衛隊を増強しても米国は喜ばない。尖閣問題でも安定を脅かすJIBsと、イスラエルと同等に見られる始末である。また、韓国に保守政権ができても、日韓関係は好転しない。テイクオフした韓国は、経済的開発のために日本に媚びる必要はなくなっている。
シリア情勢で米国軍事介入に日本が賛成して、支援しても、日本には殆ど得るものもない。もちろん、反対して邪魔しても日本は損をするだけでやる甲斐もない。実際のところは、米国が軍事介入をするというなら、形だけ賛同するだけで十分である。産経の主張するように「同盟国として日本が米国をどう支えていくのか」は「問われて」いるわけではない。
※ 「日米首脳協議 シリア関与で同盟深めよ」『産経ニュース』(産経新聞,2013.9・4)http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130904/plc13090403160003-n1.htm
産経ニュース「日米首脳協議 シリア関与で同盟深めよ」※ についてだが、一種の夜郎自大が過ぎるのではないか。プレイヤーとなりえない日本が、プレイヤーとしてどう振る舞うかを主張したところで空虚空論にすぎない。
シリアで化学兵器が使われたことは看過できないというのは理解できる。どっちが使ったか怪しいものだが、化学兵器を使った点を重大視することも当然である。そこで軍事介入が必要とする理由もわかる。
しかし、シリアでの軍事介入について日本にできることは多寡が知れている。なんせ中東の、しかも地中海側での話である。自衛隊が軍事介入するわけにも行かないし、支援部隊を出すような距離も出ないし、在日米軍基地を使わせる話でもない。そのあたり、日本も近所付き合いしなければならない東アジア・東南アジアの話ではない。
シリア情勢では、日本による米国支援も、それによる日米同盟の深化も大した効果はない。そもそも、米国もあまりやる気もない。やったとしても、大した規模の介入もしない。やっても1982年のシリアへの報復攻撃とかわるものでもないだろう。ベイルート事件への対応として行った、米海軍による空襲と艦砲射撃を行った。軍事的効果よりも政治的効果を狙った攻撃だが、今回、軍事介入といっても、おおむねその程度に留まるだろう。
そこに、嬉々として米国支援と日米同盟の深化を言い出しても、意味はない。日本政府も、同名の誼があるから、軍事介入するなら賛成するよ程度にすぎない。やってもやらなくても大した効果があると思っていない。米国にしても、その程度で恩を売ってやったとドヤ顔されても困る。
産経の主張は、田舎教師や学級委員長がする模範的な発言に似ている。化学兵器は許せない、日米関係は大事、日米同盟は大事であるとする大義名分に寄りかかったものだ。その上で、私達も協力しましょうと言っている。だが、何のことはない、機会主義的な言論にすぎない。自分が意識が高いことをまわりに見せるための、自己満足発言である。
特に記事中で滑稽に見えるのが、米国に対して、日本への説明責任を云々する点である。
同盟国として日本が米国をどう支えていくのかが問われている。米国に、そこまで日本に対して説明をする余裕も必要もない。議会対応や欧州との協調、中露との折衝と、やるべきことをいくらでもあるからだ。
アサド政権の化学兵器使用に「強い確信」があるとする米政府報告書は、通信傍受記録などを根拠としており、具体的な証拠は含まれない。
開示しにくい機密情報が含まれるとの事情は理解できるが、米政府には、より丁寧で納得のいく説明がほしい。
イラク戦争では、米英両国などがイラクが所持しているとして開戦理由に掲げた大量破壊兵器が見つからなかった。
安倍首相はオバマ氏に「安保理の決議を得る努力も継続してほしい」と要請した。武力行使を含め、アサド政権に対していかなる行動を起こすにせよ、米国は最後まで国際社会の合意形成をあきらめてはなるまい。安保理決議があれば日本も支援が容易になる。
産経ニュース「日米首脳協議 シリア関与で同盟深めよ」http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130904/plc13090403160003-n1.htm
このあたりを本気で主張しているとしたら、それこそ日本にとっての夜郎自大である。シリア問題では日本はプレイヤーではない。米国には日本に大した期待もない。軍事介入を支え、日米同盟を深化させる効果があるとしている産経にしても、具体的な手段としては「シリア難民の支援」だけしか挙げられない。その程度しかできない日本による支援を得るために、優先順位の低い日本政治への説得に拘束され「通信傍受記録」や「開示しにくい機密情報」まで使う必要も余裕も米国にはない。
いずれにせよ、米国の軍事介入に賛成すれば、米国が日本に大感謝して、日本にとってトクになるとする産経の発想も、過去の産物である。確かに、ベトナム戦争に米側に立って参戦したアジア各国は、軍事・経済援助といったご褒美をもらった。あるいは、ソ連との軍拡競争に日本も協力すると、貿易摩擦問題が緩和された。3,40年前の記憶の残滓である。
産経ほかの保守誌は、いまだに80年代的な発想をしているが、当節は最早その時代ではない。日本が対外強硬策を取り、自衛隊を増強しても米国は喜ばない。尖閣問題でも安定を脅かすJIBsと、イスラエルと同等に見られる始末である。また、韓国に保守政権ができても、日韓関係は好転しない。テイクオフした韓国は、経済的開発のために日本に媚びる必要はなくなっている。
シリア情勢で米国軍事介入に日本が賛成して、支援しても、日本には殆ど得るものもない。もちろん、反対して邪魔しても日本は損をするだけでやる甲斐もない。実際のところは、米国が軍事介入をするというなら、形だけ賛同するだけで十分である。産経の主張するように「同盟国として日本が米国をどう支えていくのか」は「問われて」いるわけではない。
※ 「日米首脳協議 シリア関与で同盟深めよ」『産経ニュース』(産経新聞,2013.9・4)http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130904/plc13090403160003-n1.htm
Category : ミリタリー
艦船用ボイラでの断熱性確保は大した問題ではない。しかし、へぼ担当さんはいつもの習性で、自分を大きく見せるために重篤な問題であるように語っている。艦船用ボイラについて「基本的にある程度の断熱の上で冷却しないと、ボイラー外部が悲惨なことに。」という発言がそれだ。
へぼ担当さんは、石綿をロストテクノロジーとして、なければ蒸気艦で高速発揮は難しくなると述べている。へぼ担当さん自身がまとめたTOGETHER「ボイラー断熱材あれこれ」でそのように述べている。「アスベストは本当に理想的だったのですが、ノンアスは本当に大変です。」がそれであたる。
ちなみに、話の発端も、アスベストを使わないから速度が上がらないというもの。インドが空母に断熱材としてアスベストを使わせなかったので、速度要求を満たすことが難しく、納期が伸びたというものである。これも、アスベストを使わないと高速艦艇はできないというロシア側言い分をそのまま鵜呑みにしたツイートが発端であるが、へぼ担当さんの発言でないので置いておく。
しかし、アスベストを使わなければ高速発揮できないとするのは、明確な誤りである。海自の「しらね」や「くらま」は高速発揮できないというのだろうか。海自は、アスベストを使わずとも蒸気艦で高速を発揮している。
へぼ担当さんは、アスベスト不使用である海自DDHの例を全く知らないのだろう。自賛のために纏めたTOGETHER「ボイラー断熱材あれこれ」で「ロストテクノロジーは本体だけではなく、むしろ周辺技術の方に有ることが少なくありません。それに気づくことが出来るか、現場第一線の真価が問われるかと。」と頭括している。蒸気艦による高速発揮という「ロストテクノロジー」を復活させるためには、アスベストが必要だとへぼ担当さんは示唆している。
そもそも、艦艇用ボイラで断熱材は致命的な問題ではない。「基本的にある程度の断熱の上で冷却しないと、ボイラー外部が悲惨なことに。」と述べているが、別に悲惨なことにもならない。高温部を無理に高断熱を確保しなくとも、ガスタービンのように空隙に外気を導入して空冷すればよい。そもそも、機関室自体が不断に送風機で外気を入れており、熱気を外に捨て冷やしている。
たしかに高温部に断熱材は巻くものの、それで熱気を遮断するつもりはあまりない。缶や配管については、目的は保温であり、圧力低下を防止して経済性を上げること、あるいは高熱による火傷や火災防止が目的である。機関室は60度ちかくなったものの、実際の冷却は通風で済んでおり、極端な断熱性は必要とされない。また、仮に、外気導入・排出で冷やしきしれなくとも、艦船の周囲には冷却材となる海水はいくらでもある。実際に、艦艇で高温を嫌う器材は海水や海に熱を捨てるクーラーで冷やしている。
また、断熱材に熱がかかっても大して危険ではない。へぼ担当さんその点で誤っている。「その保温性能が故に保温材内面と外面との温度差がものすごいことになり、それだけで極めて強烈な応力がかかることになる。」と述べているが、これは誤りである。圧力は保温材で保持しているわけではない。圧力を保持する圧力容器は断熱材に包まれており一様な温度となる。「保温材内面と外面との温度差がものすごいことにな」って「極めて強烈な応力が」かかっても、保温材が動くか、変形するだけの話にすぎない。もちろん、それで何か重篤な問題が起きるわけでもない。
しかも、艦艇用ボイラは基本低圧であり、それほどの温度・圧力には達しない。へぼ担当さんがどれくらいの高温高圧缶を想定しているかは分からない。だが、実際には600psi程度、500度・60kg/cm^2がいいところで、これは陸上では低圧ボイラ相当である。失敗とされるガルシア級の高温高圧缶でも550度・85kg/cmであり、それでも缶には問題はなかった。ガルシア級の失敗は、配管や補機が高圧に耐えられないことにあった。
まず、へぼ担当さんは蒸気艦で起きる機関トラブルについてよく分かっていない。蒸気艦で起きる機関トラブルでは、ボイラが壊れよりも先に配管や補機でトラブルが起きる。また、その際に起きる蒸気火災のリスクが問題となる。缶とタービンはあまり壊れない。それを知らずに、缶が吹き飛ぶことだけをリスクと考えている。また、その原因に断熱性の欠如を挙げているが、断熱性は缶の破裂には影響しない。問題は、缶にどこまで圧力を掛けるかの話であって、断熱の良否ではない。
そもそも、へぼ担当さんは艦船用ボイラについても全く分かっていない様子である。「それだけ難しいboilerですが、波浪で揺れ動く船舶に載せたら、どのような配慮が必要か?!」と述べている。だが、艦船用の蒸気系統には、大した自由液面はなく、昔から燃料も空気も水も無理やり圧送している。揺れはほとんど関係しない。もちろん、逆さまになれば動かないだろうが、その程度である。へぼ担当さんのいうように、今となって「商業秘密」といったものはない。周知技術にすぎない。
いずれにせよ、へぼ担当さんがいつもやる、自分を大きく見せるための発言である。
今回の発言も、それを自画自賛するために纏めたTOGETHERも、珍奇なCIF説明と同じ伝であるよ見えるのである。
へぼ担当さんは、石綿をロストテクノロジーとして、なければ蒸気艦で高速発揮は難しくなると述べている。へぼ担当さん自身がまとめたTOGETHER「ボイラー断熱材あれこれ」でそのように述べている。「アスベストは本当に理想的だったのですが、ノンアスは本当に大変です。」がそれであたる。
ちなみに、話の発端も、アスベストを使わないから速度が上がらないというもの。インドが空母に断熱材としてアスベストを使わせなかったので、速度要求を満たすことが難しく、納期が伸びたというものである。これも、アスベストを使わないと高速艦艇はできないというロシア側言い分をそのまま鵜呑みにしたツイートが発端であるが、へぼ担当さんの発言でないので置いておく。
しかし、アスベストを使わなければ高速発揮できないとするのは、明確な誤りである。海自の「しらね」や「くらま」は高速発揮できないというのだろうか。海自は、アスベストを使わずとも蒸気艦で高速を発揮している。
へぼ担当さんは、アスベスト不使用である海自DDHの例を全く知らないのだろう。自賛のために纏めたTOGETHER「ボイラー断熱材あれこれ」で「ロストテクノロジーは本体だけではなく、むしろ周辺技術の方に有ることが少なくありません。それに気づくことが出来るか、現場第一線の真価が問われるかと。」と頭括している。蒸気艦による高速発揮という「ロストテクノロジー」を復活させるためには、アスベストが必要だとへぼ担当さんは示唆している。
そもそも、艦艇用ボイラで断熱材は致命的な問題ではない。「基本的にある程度の断熱の上で冷却しないと、ボイラー外部が悲惨なことに。」と述べているが、別に悲惨なことにもならない。高温部を無理に高断熱を確保しなくとも、ガスタービンのように空隙に外気を導入して空冷すればよい。そもそも、機関室自体が不断に送風機で外気を入れており、熱気を外に捨て冷やしている。
たしかに高温部に断熱材は巻くものの、それで熱気を遮断するつもりはあまりない。缶や配管については、目的は保温であり、圧力低下を防止して経済性を上げること、あるいは高熱による火傷や火災防止が目的である。機関室は60度ちかくなったものの、実際の冷却は通風で済んでおり、極端な断熱性は必要とされない。また、仮に、外気導入・排出で冷やしきしれなくとも、艦船の周囲には冷却材となる海水はいくらでもある。実際に、艦艇で高温を嫌う器材は海水や海に熱を捨てるクーラーで冷やしている。
また、断熱材に熱がかかっても大して危険ではない。へぼ担当さんその点で誤っている。「その保温性能が故に保温材内面と外面との温度差がものすごいことになり、それだけで極めて強烈な応力がかかることになる。」と述べているが、これは誤りである。圧力は保温材で保持しているわけではない。圧力を保持する圧力容器は断熱材に包まれており一様な温度となる。「保温材内面と外面との温度差がものすごいことにな」って「極めて強烈な応力が」かかっても、保温材が動くか、変形するだけの話にすぎない。もちろん、それで何か重篤な問題が起きるわけでもない。
しかも、艦艇用ボイラは基本低圧であり、それほどの温度・圧力には達しない。へぼ担当さんがどれくらいの高温高圧缶を想定しているかは分からない。だが、実際には600psi程度、500度・60kg/cm^2がいいところで、これは陸上では低圧ボイラ相当である。失敗とされるガルシア級の高温高圧缶でも550度・85kg/cmであり、それでも缶には問題はなかった。ガルシア級の失敗は、配管や補機が高圧に耐えられないことにあった。
まず、へぼ担当さんは蒸気艦で起きる機関トラブルについてよく分かっていない。蒸気艦で起きる機関トラブルでは、ボイラが壊れよりも先に配管や補機でトラブルが起きる。また、その際に起きる蒸気火災のリスクが問題となる。缶とタービンはあまり壊れない。それを知らずに、缶が吹き飛ぶことだけをリスクと考えている。また、その原因に断熱性の欠如を挙げているが、断熱性は缶の破裂には影響しない。問題は、缶にどこまで圧力を掛けるかの話であって、断熱の良否ではない。
そもそも、へぼ担当さんは艦船用ボイラについても全く分かっていない様子である。「それだけ難しいboilerですが、波浪で揺れ動く船舶に載せたら、どのような配慮が必要か?!」と述べている。だが、艦船用の蒸気系統には、大した自由液面はなく、昔から燃料も空気も水も無理やり圧送している。揺れはほとんど関係しない。もちろん、逆さまになれば動かないだろうが、その程度である。へぼ担当さんのいうように、今となって「商業秘密」といったものはない。周知技術にすぎない。
いずれにせよ、へぼ担当さんがいつもやる、自分を大きく見せるための発言である。
それらの面を総合的に勘案すると、熱伝導率が低く、その内部での熱応力の発生を弾力性他でカバーできる魔法の素材だったアスベストと耐火レンガの差異は極めて大きく、アスベスト代替材でも似たような問題が生じることがある。(詳細はノンアス関係各社ノウハウのため控えます。)と、いつものように事情通を気取っている。しかし、本当に「ノンアス[ベスト]関係各社ノウハウ」を知っているかは怪しいものだ。へぼ担当さんには、CIFの意味を知らずに、「へぼ担当さんの考えたCIF」を語ったことがある。
へぼ担当 2013年7月31日6:41 https://twitter.com/hebotanto/status/362568660344254465
今回の発言も、それを自画自賛するために纏めたTOGETHERも、珍奇なCIF説明と同じ伝であるよ見えるのである。