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PKOでの武器使用基準について、佐藤正久さんは「南スーダン人が国会議事録を読んで自衛隊の裏をかくからから秘密」と言っている。
武器使用基準とは、簡単に言えば交戦規則のことだ。「このような事態となれば、この武器をここまで使って良い」と書いてあるリストである。通常、全面戦争でもなければ「どの武器も好きに使って良い」とは言わない。基本は相手のやり方に合わせてエスカレートさせる。「相手が銃口を向けたら、ぶっ放して良いよい」「民間人を殺していれば、そいつらを攻撃しても良い」程度のものだ。
それを公表することにも大した問題はない。所詮はPKOでの武器使用基準であってさほどのものでもない。尖閣での領土争いで海空自に渡すROEを示すような死活的な問題はない。
■ アフリカで戦っている兵隊さんガー
だが、佐藤さん自身の政治的スタンスや党派性から無理に難癖をつけようとしている。「手の内を晒すことは自衛官のリスクを高め任務遂行に支障」(佐藤)というのがそれだ。
だが、日本の国会で武器使用基準を明かしたところで、政府軍も反政府軍もそんなもの読みもしない。連中は世界マイナー言語の日本語までチェックしていない。そもそも、どちらも特に国連と敵対するつもりもないし、さらに日本の自衛隊だけを狙い撃ちにする理由もない。そもそも統制がとれているかどうかも怪しい。
それなのに「自衛官の命が」という。まずは八〇年前に「大陸で戦っている兵隊さんの命が」といった正義面で、どうでもいいものまで報道統制を試みた連中と同じようなものだ。
実際に、政府側もそこまでの屁理屈はつけていない。むしろ、それを言い出すとPKO派遣の前提条件と矛盾する。だから安倍首相も「武力紛争ではない」と答弁しているし、ROE以前に「警察比例の原則にとどまり、正当防衛以外は武器は使わない」とも述べている。
「本会議」『衆議院インターネット審議中継』(衆議院,2016.9.28) http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=46043&media_type= 1時間46分以降
■ 支持者向けの宣伝
実際には、支持者向けの「共産匪を嗤う」*であるわけだ。佐藤さんの支持者は左派やリベラルが大嫌いでいて、しかも概ね頭が弱い。そして「サヨクは軍事(安全保障でも可)に無知」と信じ切っている。それに合わせて「アカの親玉は軍事知識も知らない」とカラ笑いをしているといったものだ。
そしてそのくすぐりがサイン刺激となった支持者がコレ。
この御仁の頭の中はファンタジーである。日本の共産党は潔癖主義のアレがあって歴史的に中国共産党とも朝鮮労働者党とも仲悪いし、韓国セヌリ党とは没関係なんだがねえ。この御仁の頭のなかでは敵は全部背後で繋がっている。日本の野党、リベラル、左翼と、国際社会での中国、北朝鮮、韓国は全部「反日勢力」で「敵は全部つながっている」と夢想しているのだろう。
* あと「嗤う」は一種のリトマス試験紙のようなものだけどね。桐生悠々のモノマネで使うヤツは大抵はアレ。特に「嗤嗤」とか書いているヤツはまあ、あれだなあと。
佐藤正久@SatoMasahisa
【南スーダン駆けつけ警護訓練、共産・志位委員長、武器使用基準の公開を要求、全く的はずれな批判】
日本国民の命を守る為に駆けつけ警護が必要な場合もある。国民のリスクを下げる為にリスクを負う自衛官には訓練による練度向上が必須。手の内を晒すことは自衛官のリスクを高め任務遂行に支障も
https://twitter.com/SatoMasahisa/status/781288543955988480
武器使用基準とは、簡単に言えば交戦規則のことだ。「このような事態となれば、この武器をここまで使って良い」と書いてあるリストである。通常、全面戦争でもなければ「どの武器も好きに使って良い」とは言わない。基本は相手のやり方に合わせてエスカレートさせる。「相手が銃口を向けたら、ぶっ放して良いよい」「民間人を殺していれば、そいつらを攻撃しても良い」程度のものだ。
それを公表することにも大した問題はない。所詮はPKOでの武器使用基準であってさほどのものでもない。尖閣での領土争いで海空自に渡すROEを示すような死活的な問題はない。
■ アフリカで戦っている兵隊さんガー
だが、佐藤さん自身の政治的スタンスや党派性から無理に難癖をつけようとしている。「手の内を晒すことは自衛官のリスクを高め任務遂行に支障」(佐藤)というのがそれだ。
だが、日本の国会で武器使用基準を明かしたところで、政府軍も反政府軍もそんなもの読みもしない。連中は世界マイナー言語の日本語までチェックしていない。そもそも、どちらも特に国連と敵対するつもりもないし、さらに日本の自衛隊だけを狙い撃ちにする理由もない。そもそも統制がとれているかどうかも怪しい。
それなのに「自衛官の命が」という。まずは八〇年前に「大陸で戦っている兵隊さんの命が」といった正義面で、どうでもいいものまで報道統制を試みた連中と同じようなものだ。
実際に、政府側もそこまでの屁理屈はつけていない。むしろ、それを言い出すとPKO派遣の前提条件と矛盾する。だから安倍首相も「武力紛争ではない」と答弁しているし、ROE以前に「警察比例の原則にとどまり、正当防衛以外は武器は使わない」とも述べている。
「本会議」『衆議院インターネット審議中継』(衆議院,2016.9.28) http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=46043&media_type= 1時間46分以降
■ 支持者向けの宣伝
実際には、支持者向けの「共産匪を嗤う」*であるわけだ。佐藤さんの支持者は左派やリベラルが大嫌いでいて、しかも概ね頭が弱い。そして「サヨクは軍事(安全保障でも可)に無知」と信じ切っている。それに合わせて「アカの親玉は軍事知識も知らない」とカラ笑いをしているといったものだ。
そしてそのくすぐりがサイン刺激となった支持者がコレ。
yjjmj@yjjmj985
@SatoMasahisa 佐藤正久先生 共産党の戦略としては自衛隊の内容を開示させ、中国共産党、北朝鮮、韓国に便宜を図るためです。人権、生命安全保障上など共産党は眼中に無し。
https://twitter.com/yjjmj985/status/781312779386953728
この御仁の頭の中はファンタジーである。日本の共産党は潔癖主義のアレがあって歴史的に中国共産党とも朝鮮労働者党とも仲悪いし、韓国セヌリ党とは没関係なんだがねえ。この御仁の頭のなかでは敵は全部背後で繋がっている。日本の野党、リベラル、左翼と、国際社会での中国、北朝鮮、韓国は全部「反日勢力」で「敵は全部つながっている」と夢想しているのだろう。
* あと「嗤う」は一種のリトマス試験紙のようなものだけどね。桐生悠々のモノマネで使うヤツは大抵はアレ。特に「嗤嗤」とか書いているヤツはまあ、あれだなあと。
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昨日、岩波ホールで『とうもろこしの島』見てきました。先週見た『みかんの丘』と交互に上映している映画です。
面白いというより感心する中身でした。全然しゃべらないけど、何考えているかがわかる。字幕は2時間で四〇〇字詰一枚くらいでしょう。でも、爺ィの願いやら、孫娘のフラッシュバック、負傷兵の申し訳ない感情はわかる。それでよくできているなと感心するといったものです。なんかこう何でも説明するTVドラマとかに閉口するとそれだけで加点要素です。
アブハジアでは川の中洲に農地を作る習慣があるといった説明だけで、あとは無言で番屋を作るシーンが続くわけです。少ない会話で孫娘は両親を失っていることがわかる。それで農地を持たない爺様のところに身を寄せる。最初は簗でとった鮒の調理にも不慣れだが、時期に自分で干魚を作り爺様を助ける。そして二人で中洲を開墾してとうもろこしを育てる。
をれを見ていると畑が大事なものだと印象づけられるわけです。その大事な畑をハンターに荒らされる。このあたりで、観客も「なんと酷いことを」となる。その時、とうもろこし畑をかけがえないものとなる。そしてそれを無残にされるとなると、キャラの涙にも感情移入するわけです。
このあたり、アレだった軍艦ゲームのテレビマンガとは大違いです。「聖別して大事にしてもいない如月ちゃんが沈んでも、ニワトリ一羽〆たのと全然変わらない」と前書いたとおりです。
そして、この貧しく辛い目にあった二人が最後に試練を受ける。神も仏もないものかとなるわけです。だから、それを強調するためには、両方の軍隊もこの二人にあまり優しくしていなかったのでしょう。どっちも手伝ってやるよとか、コレ持ってけだと最後の試練が引き立たないわけです。
万人向けではないですが、ウトっとも来ない、周りも寝ない映画だからそんなに悪くはない映画です。前の『めぐりあう日』よりは全然ねと。
ただ、交互上映の『みかんの丘』が良すぎたから、それと較べると、となる。
まあ、同じ映画を何回も見に行って具体的に何も言えずにいいぞと言い合うよりも、違う映画みたほうがとね。普段見るお話と違う映画をみて、5本に1本面白いのを見つけたほうが発見感があってよろしいと思いますよ。
ど真ん中のマクドナルドばっか食うよりも、フレッシュネスとかクア・アイナとかドムドムとか両端を探した方が面白いと思うから、基本岩波は見ることにしているのですけどね。別に餃子で喩えて神楽坂やら池袋開楽のジャンボ餃子や神保町スイートポウズや餃子の満州でもいいのですけど。あと開楽は昔モット汚かったイメージがあるのだけどいつの間にかオシャレになっていてちょっと残念な感じが。
面白いというより感心する中身でした。全然しゃべらないけど、何考えているかがわかる。字幕は2時間で四〇〇字詰一枚くらいでしょう。でも、爺ィの願いやら、孫娘のフラッシュバック、負傷兵の申し訳ない感情はわかる。それでよくできているなと感心するといったものです。なんかこう何でも説明するTVドラマとかに閉口するとそれだけで加点要素です。
アブハジアでは川の中洲に農地を作る習慣があるといった説明だけで、あとは無言で番屋を作るシーンが続くわけです。少ない会話で孫娘は両親を失っていることがわかる。それで農地を持たない爺様のところに身を寄せる。最初は簗でとった鮒の調理にも不慣れだが、時期に自分で干魚を作り爺様を助ける。そして二人で中洲を開墾してとうもろこしを育てる。
をれを見ていると畑が大事なものだと印象づけられるわけです。その大事な畑をハンターに荒らされる。このあたりで、観客も「なんと酷いことを」となる。その時、とうもろこし畑をかけがえないものとなる。そしてそれを無残にされるとなると、キャラの涙にも感情移入するわけです。
このあたり、アレだった軍艦ゲームのテレビマンガとは大違いです。「聖別して大事にしてもいない如月ちゃんが沈んでも、ニワトリ一羽〆たのと全然変わらない」と前書いたとおりです。
そして、この貧しく辛い目にあった二人が最後に試練を受ける。神も仏もないものかとなるわけです。だから、それを強調するためには、両方の軍隊もこの二人にあまり優しくしていなかったのでしょう。どっちも手伝ってやるよとか、コレ持ってけだと最後の試練が引き立たないわけです。
万人向けではないですが、ウトっとも来ない、周りも寝ない映画だからそんなに悪くはない映画です。前の『めぐりあう日』よりは全然ねと。
ただ、交互上映の『みかんの丘』が良すぎたから、それと較べると、となる。
まあ、同じ映画を何回も見に行って具体的に何も言えずにいいぞと言い合うよりも、違う映画みたほうがとね。普段見るお話と違う映画をみて、5本に1本面白いのを見つけたほうが発見感があってよろしいと思いますよ。
ど真ん中のマクドナルドばっか食うよりも、フレッシュネスとかクア・アイナとかドムドムとか両端を探した方が面白いと思うから、基本岩波は見ることにしているのですけどね。別に餃子で喩えて神楽坂やら池袋開楽のジャンボ餃子や神保町スイートポウズや餃子の満州でもいいのですけど。あと開楽は昔モット汚かったイメージがあるのだけどいつの間にかオシャレになっていてちょっと残念な感じが。
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シリアはどの勢力も勝てない。アサド政権、反政府勢力、ISG、ヌスラ戦線、クルドと入り混じっており、どこもシリアを統一できる見込はない。
■ 「仲良くしろ」以外にはない
そこからすれば、まずは「仲良くしろ」というしかないのではないか?
反体制勢力とアサド政権にはそれしかない。相手を不倶戴天とし米露を背後に敵対しているが、どちらも相手を打倒できる見込はない。
シリアでのスンニ・シーア派代理紛争も同じである。
アラビア半島周辺はサウジとイランの一種のグレート・ゲームとなっている。アメリカから距離をとられたサウジと、米国との関係改善を果たしているイランの対立は、観念的に汎スンニ連合とシーア派の対立と観念的に捉えられており、各地で代理戦争となっている。これはシリアとイエメンで顕在化しており、アラビア半島諸国でも内政上の問題ともなっている。
これも、相手を打倒できる見込はないし、どちらに肩入れできるわけでもない。
■ 放っとくしかない
シリアは「仲良くしろ」とだけ言って、あとは戦争に飽きて受け入れるまで放っとくしかない。介入したところで他を圧倒できる見込もない。
この点で、どの勢力が何をやった、あの勢力は妥協にふさわしくないといってもどうしようもない。人類の敵といったコンセンサスがあるISGへの攻撃を除けば、あとは「仲良くしろ」で放っとくしかない。
■ 日本のショバではない
特に日本からすれば、「仲良くしろ」以外は言ってはいけない場所だ。何も分からないふりをして「みんななかよく」というのが正解だ。
まず自家の庭先での話ではない。中東は中東で話し合えであるし、かつてヨーロッパのショバだったことからすれば、欧州が面倒を見るべき地域である。
日本も、今は金持ちでもないので大金も出すべきでもない。何かで冥加金を取られるにしても、出すべきは世界経済の大旦那となった中国であり、日本は付き合いで最低限をだすだけでよい。
まー、不思議なのはシリア難民問題が華やかなときに、日本も難民受け入れとかいい出した連中の話ね。結構、安全保障系の御仁もいたのだが、彼らはその前のロヒンジャのときは何も言わなかった。人道的とか国際社会でのといった発言も、それを言えば褒めてくれるときだけなのだろうなと思ったよ。
お題目はともかく「お見舞金くらいで済ましたいのが日本の本心」とは誰も言わないのも不思議なものだがね。隣の国で難民が発生するなり、ボートピープルが到着するならともかくね。
■ 「仲良くしろ」以外にはない
そこからすれば、まずは「仲良くしろ」というしかないのではないか?
反体制勢力とアサド政権にはそれしかない。相手を不倶戴天とし米露を背後に敵対しているが、どちらも相手を打倒できる見込はない。
シリアでのスンニ・シーア派代理紛争も同じである。
アラビア半島周辺はサウジとイランの一種のグレート・ゲームとなっている。アメリカから距離をとられたサウジと、米国との関係改善を果たしているイランの対立は、観念的に汎スンニ連合とシーア派の対立と観念的に捉えられており、各地で代理戦争となっている。これはシリアとイエメンで顕在化しており、アラビア半島諸国でも内政上の問題ともなっている。
これも、相手を打倒できる見込はないし、どちらに肩入れできるわけでもない。
■ 放っとくしかない
シリアは「仲良くしろ」とだけ言って、あとは戦争に飽きて受け入れるまで放っとくしかない。介入したところで他を圧倒できる見込もない。
この点で、どの勢力が何をやった、あの勢力は妥協にふさわしくないといってもどうしようもない。人類の敵といったコンセンサスがあるISGへの攻撃を除けば、あとは「仲良くしろ」で放っとくしかない。
■ 日本のショバではない
特に日本からすれば、「仲良くしろ」以外は言ってはいけない場所だ。何も分からないふりをして「みんななかよく」というのが正解だ。
まず自家の庭先での話ではない。中東は中東で話し合えであるし、かつてヨーロッパのショバだったことからすれば、欧州が面倒を見るべき地域である。
日本も、今は金持ちでもないので大金も出すべきでもない。何かで冥加金を取られるにしても、出すべきは世界経済の大旦那となった中国であり、日本は付き合いで最低限をだすだけでよい。
まー、不思議なのはシリア難民問題が華やかなときに、日本も難民受け入れとかいい出した連中の話ね。結構、安全保障系の御仁もいたのだが、彼らはその前のロヒンジャのときは何も言わなかった。人道的とか国際社会でのといった発言も、それを言えば褒めてくれるときだけなのだろうなと思ったよ。
お題目はともかく「お見舞金くらいで済ましたいのが日本の本心」とは誰も言わないのも不思議なものだがね。隣の国で難民が発生するなり、ボートピープルが到着するならともかくね。
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原子力屋は比較もできないのだろうか。
■ 奇妙なグラフ
原子力学会員の今井智大さんが奇妙なグラフを提示している。
■ 比較ができない
燃料増加費と開発費を比較してどうなるというのだろうか? 核燃料サイクルは全く回っていないサイクルであり、稼働していない技術につぎ込んだ金は開発研究費でしかない。
一言でいえば、核燃料サイクルは何ワット発電したかのだろうか? となる。今まで19兆円をつぎ込んできて何w/hを発電できたかを比較すればよい。3.4兆円の燃料増加分は末端価格で5兆円近い電力を生み出してきたが、核燃料サイクルはコストどころか投入電力を超える電力を生み出していない。
自称理系の推進派はこの程度といったものだ。お利口学部で原子力とやらでバルブの開け立てをしていたのだろうが、比較そのものができていない。燃料費なら燃料費、ランニングコストならランニングコスト、LCCでならLCCで比較することもご存じない。
■ 最終処分費を含めても安いと主張
さらに資料批判もできず、普遍化している反論にも気づいていない。
これはいまどき原子力のコストを低く見積もり正解であると提示するあたりで明瞭となっている。
官製コスト見積もりは破綻している。世間ではそう見られている。そこで提示された石炭同等の見積もりを出し「『原子力は]再処理費や最終処分費、安全対策費を込みにしても十分安い模様」(今井)としている。
そのように世間ではデタラメとして扱われているコスト計算について、再反論も示さず事実として提示しているあたりも、原子力屋の程度を示すものだ。
そもそも「再処理費や最終処分費、安全対策費を込み」にした数字というが、再処理費も最終処分費も安全対策費も全て未確定である。フクシマの補償や処理費用を全電力で頭割りにせず、原子力に乗っけるだけで破綻する計算だということだ。
■ 奇妙なグラフ
原子力学会員の今井智大さんが奇妙なグラフを提示している。
今井智大☢@TOMO_NYAN
核燃料サイクルや高速増殖炉「もんじゅ」の費用が何兆円〜ってニュースとかで言われてたりしますね( ˙ω˙ )超たっけえ…💸
でも原子力発電を火力発電で置き換えた場合(今の状態)の燃料代増加分と比べてみたらアラびっくり😨↯
これは逆に新型原子炉とかにもっとお金かけた方が…
https://twitter.com/TOMO_NYAN/status/778907343543160833
■ 比較ができない
燃料増加費と開発費を比較してどうなるというのだろうか? 核燃料サイクルは全く回っていないサイクルであり、稼働していない技術につぎ込んだ金は開発研究費でしかない。
一言でいえば、核燃料サイクルは何ワット発電したかのだろうか? となる。今まで19兆円をつぎ込んできて何w/hを発電できたかを比較すればよい。3.4兆円の燃料増加分は末端価格で5兆円近い電力を生み出してきたが、核燃料サイクルはコストどころか投入電力を超える電力を生み出していない。
自称理系の推進派はこの程度といったものだ。お利口学部で原子力とやらでバルブの開け立てをしていたのだろうが、比較そのものができていない。燃料費なら燃料費、ランニングコストならランニングコスト、LCCでならLCCで比較することもご存じない。
■ 最終処分費を含めても安いと主張
さらに資料批判もできず、普遍化している反論にも気づいていない。
これはいまどき原子力のコストを低く見積もり正解であると提示するあたりで明瞭となっている。
今井智大☢@TOMO_NYAN
再処理したプルトニウムを原発で利用するMOX燃料は普通のウラン燃料の9倍の値段になると言われたりもしますが、原発は設備代が殆どで燃料は激安です。なので大して変わりません٩(♡▽♡ )۶やったね✨
ちな再処理費や最終処分費、安全対策費を込みにしても十分安い模様( ˙ω˙ )👛
https://twitter.com/TOMO_NYAN/status/778904660434223105
官製コスト見積もりは破綻している。世間ではそう見られている。そこで提示された石炭同等の見積もりを出し「『原子力は]再処理費や最終処分費、安全対策費を込みにしても十分安い模様」(今井)としている。
そのように世間ではデタラメとして扱われているコスト計算について、再反論も示さず事実として提示しているあたりも、原子力屋の程度を示すものだ。
そもそも「再処理費や最終処分費、安全対策費を込み」にした数字というが、再処理費も最終処分費も安全対策費も全て未確定である。フクシマの補償や処理費用を全電力で頭割りにせず、原子力に乗っけるだけで破綻する計算だということだ。
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岩波ホールで『みかんの丘』見てきました。まずよろしい映画です、御覧なさいといったものです。見て損はないです。
■ フード理論映画
グルジア北西部のアブハジア共和国。そこに一〇〇年前に入植したエストニア人の村。グルジアでの紛争の中、周りが北欧に引き上げる中、残る3人の老人。突然はじまる戦闘、虫の息のチェチェン傭兵とグルジア志願兵を家で引取り看護を尽くす。憎しみ合う怪我人同士…といった内容です。ここのあたりは予告編のとおり。
で、やはりフード理論です。共に回復しますが、仇同士は食事をともにしないから始まり、同じ火を使ったお茶を飲み、チェチェン人のバーベキューをグルジア人が口にする。老人二人のみかん畑では収穫が間に合わない「俺達が手伝う」と言い出す。
映画は作り事だと知っていても、やはり嬉しくなる展開といったものです。人間関係やその感情の動きをだすのが物語の本質なんでしょう。それで観客は情感を動かされる。逆に言えば、それができればあとはどうでもいい。戦争モノの映画で別に戦闘シーンとか爆発処理とかショボくても全然構わないわけです。『みかんの丘』はそんなにショボくもないですけどね。
■ みかんの価値は高い
文句つける所も不満もないです。
強いて言えば、みかんの価値を自明として扱っているあたりですか。旧ソ連時代やその直後では果物は高級品です。日ソ沿岸貿易でも、ソ連は木材や魚介類と交換で、名指しして買い付けているわけです。だから戦時にもかかわらず、双方(たぶんそう)が収穫の作業員を出す、みかんをわけてくれというわけでしょう。もちろん自分たちが食べるのではなく一儲けように。
あと、最初に丁寧にみかん箱作るシーンもあとに回収されまず。野地板みたい板を挽く所からはじまるのですが、アレは板から直接みかん箱作らせない理由にもなっているわけです。主人公の爺さんがなぜこの村に残っているのかを開陳(別に述べず、状況で示すけど)するシーンの2つまえですか、よくできているものです。
■ そんなに混んでない
前に掛かっていた『めぐりあう日』がチョットだったこともあり、非常によろしいものでした。
今回は『とうもろこしの島』と互い違いに上映されています。ただ、同じ日に二本見ると薄れてもったいない。だから来週でしょう。
あと、あまり混んでないです。金曜16時の回で開場前に25人くらい集まっており、電気消す前に周りを見ると30人/200席位な感じですか。30分前にいけば20番位でしょう。ちなみに空席挟んで隣のあんちゃんが携帯電話3台持っていて全部電源消すのをみていてスゲエえなと。
オマケ 岩波のHPみたら「山形屋紙店での割引サービス開始」とあったけどねえ。半年ほど前、美須紙(裏打ちに使う紙)を、そこそこの枚数をそこそこの金額で買ったあとでそういうことされるとなんか損した気がね。
あと紙といえばミューズの西隣りの古本屋に紅星牌の本画仙が、使いかけなのに結構なお値段で売っているのです。あの価格は垂涎の高品質、文革前製品なのでしょうが、あれ未開封ならいくらになるのかなと。お習字はしないので買いませんけど。
■ フード理論映画
グルジア北西部のアブハジア共和国。そこに一〇〇年前に入植したエストニア人の村。グルジアでの紛争の中、周りが北欧に引き上げる中、残る3人の老人。突然はじまる戦闘、虫の息のチェチェン傭兵とグルジア志願兵を家で引取り看護を尽くす。憎しみ合う怪我人同士…といった内容です。ここのあたりは予告編のとおり。
で、やはりフード理論です。共に回復しますが、仇同士は食事をともにしないから始まり、同じ火を使ったお茶を飲み、チェチェン人のバーベキューをグルジア人が口にする。老人二人のみかん畑では収穫が間に合わない「俺達が手伝う」と言い出す。
映画は作り事だと知っていても、やはり嬉しくなる展開といったものです。人間関係やその感情の動きをだすのが物語の本質なんでしょう。それで観客は情感を動かされる。逆に言えば、それができればあとはどうでもいい。戦争モノの映画で別に戦闘シーンとか爆発処理とかショボくても全然構わないわけです。『みかんの丘』はそんなにショボくもないですけどね。
■ みかんの価値は高い
文句つける所も不満もないです。
強いて言えば、みかんの価値を自明として扱っているあたりですか。旧ソ連時代やその直後では果物は高級品です。日ソ沿岸貿易でも、ソ連は木材や魚介類と交換で、名指しして買い付けているわけです。だから戦時にもかかわらず、双方(たぶんそう)が収穫の作業員を出す、みかんをわけてくれというわけでしょう。もちろん自分たちが食べるのではなく一儲けように。
あと、最初に丁寧にみかん箱作るシーンもあとに回収されまず。野地板みたい板を挽く所からはじまるのですが、アレは板から直接みかん箱作らせない理由にもなっているわけです。主人公の爺さんがなぜこの村に残っているのかを開陳(別に述べず、状況で示すけど)するシーンの2つまえですか、よくできているものです。
■ そんなに混んでない
前に掛かっていた『めぐりあう日』がチョットだったこともあり、非常によろしいものでした。
今回は『とうもろこしの島』と互い違いに上映されています。ただ、同じ日に二本見ると薄れてもったいない。だから来週でしょう。
あと、あまり混んでないです。金曜16時の回で開場前に25人くらい集まっており、電気消す前に周りを見ると30人/200席位な感じですか。30分前にいけば20番位でしょう。ちなみに空席挟んで隣のあんちゃんが携帯電話3台持っていて全部電源消すのをみていてスゲエえなと。
オマケ 岩波のHPみたら「山形屋紙店での割引サービス開始」とあったけどねえ。半年ほど前、美須紙(裏打ちに使う紙)を、そこそこの枚数をそこそこの金額で買ったあとでそういうことされるとなんか損した気がね。
あと紙といえばミューズの西隣りの古本屋に紅星牌の本画仙が、使いかけなのに結構なお値段で売っているのです。あの価格は垂涎の高品質、文革前製品なのでしょうが、あれ未開封ならいくらになるのかなと。お習字はしないので買いませんけど。
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核兵器があれば何でもできるのですと本気で考えているのだろう。産経新聞「【野口裕之の軍事情勢】24時間テレビには悪いが愛だけでは地球は救えない! オバマ大統領と岡田克也前代表はそれが分かっているのか?」http://www.sankei.com/premium/news/160919/prm1609190025-n1.htmlはそれだ。
■ 核は「保有する」以外の使いみちはない
核戦略は神話を論ずるようなものだ。現実には使いみちもない。
しかし、野口裕之さんはそうではない。オバマ大統領の先制使用の放棄提案を現実社会に影響があるように述べている。北朝鮮の南下を抑止するのはそれだと述べている。
と述べている。
本当にそう信じているならどうかしている。北朝鮮軍が通常戦力で韓国を征服できると考えているためだ。核兵器の先制使用として
と述べているのは、そういうことだ。米韓軍が通常戦力で北朝鮮に劣勢となる判断の開陳にほかならない。
■ 安全保障の学術的論証とはなにかね
さらに「核の先制不使用」と「北朝鮮がミサイルを乱射し続け、核実験も止めない」状況を関連付けるのも不思議な主張だ
民進党の岡田代表を平和ボケと揶揄する部分がそれだ。
だが、野口さんの理屈なら「核の先制不使用」を宣言していない今でも、「北朝鮮がミサイルを乱射し続け、核実験も止めない」ことをどう説明するのだろう?
そもそも、「安全保障上の学術的検証」(野口)とやらは何者か? 安全保障そのものは学問ではない。安全保障研究として学問分野にしても、やり方は社会科学ではなく人文科学である。美術と同じで精緻な検証はない。そもそも安全保障の核戦略となると現実例での比較もできないのにどうしようもない。
まずは安全保障を高尚なものだと思い込み、その言葉に酔っているだけだ。
ここには「ボクは安全保障を知っているのです、オバマと岡田はそれを知らないバカなのです」といったスタンスが見とれる。その中身も知らず、相手を論破できるマジックワードか何かだと思っているのだろう。
■ タイムマシンがあればミッドウェイの悲劇を回避できるのです
なによりも面白いのは、昭和20年に核兵器を持っていればMADモドキができるといった主張だ。
「『日本が核抑止力を備えていれば、悲劇を回避できた』などの見方も根強い。」(野口)とは誰が言っていたのかね。
だいたい、輸送手段もない。その状況で野口さんはICBMやSLBMでようやく確固としたMADが成り立つと考えている。このあたり、日本が核を持っていたらといった「『思いつき』に、安全保障のメカニズムを学習しない」(野口)御仁が「立ち止まって思考することもなく飛び付」いたもののように見えたものだ。
ま、この言い方でOKなら、歴史にこじつけて何でも書けるけどね。「江戸幕府が黒船を持っていれば開国は回避できたのです」とか「武田家が鉄砲3000丁を集中運用できれば長篠で負けなかったのです」でもよい。空想願望なら「タイムマシンがあればミッドウェイの悲劇を回避できるのです」でもよいだろうよ。
■ 核は「保有する」以外の使いみちはない
核戦略は神話を論ずるようなものだ。現実には使いみちもない。
しかし、野口裕之さんはそうではない。オバマ大統領の先制使用の放棄提案を現実社会に影響があるように述べている。北朝鮮の南下を抑止するのはそれだと述べている。
韓国も、北朝鮮の巨大なる陸上兵力に備え、米国による核の先制使用を後ろ盾にする。
http://www.sankei.com/premium/news/160919/prm1609190025-n6.html
と述べている。
本当にそう信じているならどうかしている。北朝鮮軍が通常戦力で韓国を征服できると考えているためだ。核兵器の先制使用として
《核の先制使用》とは戦端が開かれ、戦争の途中で核兵器を使用する戦略。敵は核兵器ではなく、通常兵器で攻撃してくるが、敵通常戦力が味方を圧倒し、敗北が濃厚になるや、やむを得ず先んじて核戦力を投入し、劣勢を挽回する-といった段階を踏む。
http://www.sankei.com/premium/news/160919/prm1609190025-n6.html
と述べているのは、そういうことだ。米韓軍が通常戦力で北朝鮮に劣勢となる判断の開陳にほかならない。
■ 安全保障の学術的論証とはなにかね
さらに「核の先制不使用」と「北朝鮮がミサイルを乱射し続け、核実験も止めない」状況を関連付けるのも不思議な主張だ
民進党の岡田代表を平和ボケと揶揄する部分がそれだ。
民進党の岡田克也前代表。8月の記者会見では「核なき世界に向かって一歩前に進めようということなら、協力していくのが日本政府の採るべき態度ではないか」と、支持する考えを表明した。[中略]今年に入って、北朝鮮がミサイルを乱射し続け、核実験も止めない中での岡田発言は、危機感ゼロだが{中略}岡田氏は民主党政権の外相就任前より、米国に「核の先制不使用」を宣言するよう求め、宣言しても「核抑止力は弱まらない」と、安全保障上の学術的検証もせず、無責任にも言い切った。
http://www.sankei.com/premium/news/160919/prm1609190025-n1.html
だが、野口さんの理屈なら「核の先制不使用」を宣言していない今でも、「北朝鮮がミサイルを乱射し続け、核実験も止めない」ことをどう説明するのだろう?
そもそも、「安全保障上の学術的検証」(野口)とやらは何者か? 安全保障そのものは学問ではない。安全保障研究として学問分野にしても、やり方は社会科学ではなく人文科学である。美術と同じで精緻な検証はない。そもそも安全保障の核戦略となると現実例での比較もできないのにどうしようもない。
まずは安全保障を高尚なものだと思い込み、その言葉に酔っているだけだ。
米国歴代大統領中、突出して安全保障が理解できないオバマ大統領の任期8年を締めくくる「思いつき」に、安全保障のメカニズムを学習しない日本の政治家は、立ち止まって思考することもなく飛び付くと確信していたら的中した
http://www.sankei.com/premium/news/160919/prm1609190025-n1.html
ここには「ボクは安全保障を知っているのです、オバマと岡田はそれを知らないバカなのです」といったスタンスが見とれる。その中身も知らず、相手を論破できるマジックワードか何かだと思っているのだろう。
■ タイムマシンがあればミッドウェイの悲劇を回避できるのです
なによりも面白いのは、昭和20年に核兵器を持っていればMADモドキができるといった主張だ。
大東亜戦争末期、優勢だった米国が広島・長崎へトドメの核爆弾を落としたのは、ソ連の核開発をにらみ「悪魔の実験」が必要だった側面もあるが、唯一の核保有国で報復される確率が低かったためだ。「日本が核抑止力を備えていれば、悲劇を回避できた」などの見方も根強い。
http://www.sankei.com/premium/news/160919/prm1609190025-n6.html
「『日本が核抑止力を備えていれば、悲劇を回避できた』などの見方も根強い。」(野口)とは誰が言っていたのかね。
だいたい、輸送手段もない。その状況で野口さんはICBMやSLBMでようやく確固としたMADが成り立つと考えている。このあたり、日本が核を持っていたらといった「『思いつき』に、安全保障のメカニズムを学習しない」(野口)御仁が「立ち止まって思考することもなく飛び付」いたもののように見えたものだ。
ま、この言い方でOKなら、歴史にこじつけて何でも書けるけどね。「江戸幕府が黒船を持っていれば開国は回避できたのです」とか「武田家が鉄砲3000丁を集中運用できれば長篠で負けなかったのです」でもよい。空想願望なら「タイムマシンがあればミッドウェイの悲劇を回避できるのです」でもよいだろうよ。
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名古屋港が釜山港に劣るのは当たり前なことだ。韓国コンテナ輸送の中枢港と、一企業の日本の自動車積み出し港の、しかもコンテナ専用岸壁を比較することがオカシイ。
だが、産経はいまだに「日本は韓国に優越している」と思い込んでいる。「韓国・釜山港に水を大きくあけられ…進む船舶大型化、接岸できない輸出基地」がそれだ。
■ なんで釜山と較べるか
そもそも、釜山の性格を理解していない。韓国第一のコンテナ取扱港で、もともとは東アジアのハブ港を狙ったものだ。中京圏と自動車部品だけ扱うトヨタ港とは違う。
そもそも、名古屋港のコンテナ取扱実績は地方港そのものだ。日本の合計取扱量2200万TEUのうち東京地区(東京・横浜・川崎)で800万TEU、阪神地区(大阪・神戸)で500万TEU扱っている。対し、名古屋は300万TEU未満である。
韓国分を集約し2000万TEUを取り扱う釜山と比較して「[名古屋は]21隻分を確保する韓国・釜山港に水を大きくあけられている」と書くのは、まずは何もご存じないということだ。
ちなみに、東アジアのハブは上海・舟山-寧波、あるいは広州・深セン・香港の珠江諸港で、景気変動もあるがそれぞれ5000万TEUを扱っている。
■ 名古屋から欧州に直行しない
さらに、欧州航路向けが来ると思っているのも、やはりご存じない。
大陸間のコンテナ航路は経済性から寄港数を減らす。回転数を高めたいのでハブ港しか回らない。
もう日本も回らない。世界のコンテナ航路の基幹は、長江-珠江-シンガポール-低地諸港である。それ以外の港湾は地区のハブ港とコンテナを接受する。
■ 日本のコンテナ輸送は増えない
さらに、日本のコンテナ取扱は増えない方向にある。コンテナ輸送の相当部分は工業国間で重く嵩張る半完成品を送受する手段となっている。生活必需品や最終製品の輸送需要はそれほどでもないし、高度製品や高度部品は価格的にペイするので空輸する。
この状況であるのに、コンテナ輸送能力について勝手に危機感を抱くのは不思議なものだ。
だいたいコンテナの取扱高は輸送需要を反映したものに過ぎない。そして、取扱能力は逼迫していない。それが経済のボトルネックになっているわけでもないのに、問題視するのは妥当ではない。
■ 港湾行政の失敗に触れない
この状況で、港湾増強を言い出すのは相当にズレている。本来なら身の丈に合わない投資と批判すべきものだ。
だが、産経はそれが見えない。
そもそも、港湾行政ひいては輸送行政の失敗に触れていもいない。
日本はコンテナ取扱港を絞れなかった。本来なら外洋に近い新設港、せめては東京湾に集約すべきを微妙な神戸、大阪にも中途半端に投資した結果、ハブ港化に対応できなかった。
これは空港整備も同じである。ハブ空港も国家に一つあるかどうかなのに、各地に中途半端な空港多数を作った。
そして、今でも名古屋のようなどうてもいい港の整備を擁護している。
所詮はトヨタ港である。本当に必要なら、トヨタだけが使う自動車岸壁や自動車部品のコンテナ岸壁はトヨタがやればよい。ケチな名古屋気質企業だから「トヨタも一割出せ」と言えば「輸送力は充分」と黙るだろうよ。
だいたい、トヨタがいつまで名古屋から積み出すかわからない。円が高くなれば海外生産にシフトする。名古屋積み出しは減るし、海外生産の受け入れも、さして面積のいる港でもない。結果的に日産、ホンダあたりとアライアンスのような形で運ぶようになれば、名古屋に陸揚するかは微妙なものだ。
それを援護する産経記事の言いようも、産業界と役所のタイコを地で行くようなものだ。まずは静岡空港を擁護するようなものでしかない。この港湾の過剰整備礼賛も、まずは「シンもんじゅ作れ」と同じようなものだ。
だが、産経はいまだに「日本は韓国に優越している」と思い込んでいる。「韓国・釜山港に水を大きくあけられ…進む船舶大型化、接岸できない輸出基地」がそれだ。
欧米に向かう基幹航路では水深16メートルを必要とする大型コンテナ船が主流になってきているからだ。
だが名古屋港で、16メートル以上の水深を備えた岸壁は2隻分足らず。21隻分を確保する韓国・釜山港に水を大きくあけられている。
http://www.sankei.com/premium/news/160918/prm1609180032-n1.html
■ なんで釜山と較べるか
そもそも、釜山の性格を理解していない。韓国第一のコンテナ取扱港で、もともとは東アジアのハブ港を狙ったものだ。中京圏と自動車部品だけ扱うトヨタ港とは違う。
そもそも、名古屋港のコンテナ取扱実績は地方港そのものだ。日本の合計取扱量2200万TEUのうち東京地区(東京・横浜・川崎)で800万TEU、阪神地区(大阪・神戸)で500万TEU扱っている。対し、名古屋は300万TEU未満である。
韓国分を集約し2000万TEUを取り扱う釜山と比較して「[名古屋は]21隻分を確保する韓国・釜山港に水を大きくあけられている」と書くのは、まずは何もご存じないということだ。
ちなみに、東アジアのハブは上海・舟山-寧波、あるいは広州・深セン・香港の珠江諸港で、景気変動もあるがそれぞれ5000万TEUを扱っている。
■ 名古屋から欧州に直行しない
さらに、欧州航路向けが来ると思っているのも、やはりご存じない。
大陸間のコンテナ航路は経済性から寄港数を減らす。回転数を高めたいのでハブ港しか回らない。
もう日本も回らない。世界のコンテナ航路の基幹は、長江-珠江-シンガポール-低地諸港である。それ以外の港湾は地区のハブ港とコンテナを接受する。
■ 日本のコンテナ輸送は増えない
さらに、日本のコンテナ取扱は増えない方向にある。コンテナ輸送の相当部分は工業国間で重く嵩張る半完成品を送受する手段となっている。生活必需品や最終製品の輸送需要はそれほどでもないし、高度製品や高度部品は価格的にペイするので空輸する。
この状況であるのに、コンテナ輸送能力について勝手に危機感を抱くのは不思議なものだ。
京浜、阪神の両港も基幹航路便数の大幅減に悩む。16年から10年間で港湾のコンテナ取扱数は世界全体で2・2倍。日本は1・3倍にとどまった。人口減や地元産業衰退に悩む地方の港湾はより深刻だ。
だいたいコンテナの取扱高は輸送需要を反映したものに過ぎない。そして、取扱能力は逼迫していない。それが経済のボトルネックになっているわけでもないのに、問題視するのは妥当ではない。
■ 港湾行政の失敗に触れない
この状況で、港湾増強を言い出すのは相当にズレている。本来なら身の丈に合わない投資と批判すべきものだ。
だが、産経はそれが見えない。
そもそも、港湾行政ひいては輸送行政の失敗に触れていもいない。
日本はコンテナ取扱港を絞れなかった。本来なら外洋に近い新設港、せめては東京湾に集約すべきを微妙な神戸、大阪にも中途半端に投資した結果、ハブ港化に対応できなかった。
これは空港整備も同じである。ハブ空港も国家に一つあるかどうかなのに、各地に中途半端な空港多数を作った。
そして、今でも名古屋のようなどうてもいい港の整備を擁護している。
所詮はトヨタ港である。本当に必要なら、トヨタだけが使う自動車岸壁や自動車部品のコンテナ岸壁はトヨタがやればよい。ケチな名古屋気質企業だから「トヨタも一割出せ」と言えば「輸送力は充分」と黙るだろうよ。
だいたい、トヨタがいつまで名古屋から積み出すかわからない。円が高くなれば海外生産にシフトする。名古屋積み出しは減るし、海外生産の受け入れも、さして面積のいる港でもない。結果的に日産、ホンダあたりとアライアンスのような形で運ぶようになれば、名古屋に陸揚するかは微妙なものだ。
それを援護する産経記事の言いようも、産業界と役所のタイコを地で行くようなものだ。まずは静岡空港を擁護するようなものでしかない。この港湾の過剰整備礼賛も、まずは「シンもんじゅ作れ」と同じようなものだ。
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メモを手繰っていて以前に書き留めたものを発見したもの。
ダイヤモンドが値崩れしている。過剰供給により2011年から15%下落し、2月にはカラットあたり150ドルを割ったという。中印の需要減退があり、カナダで61メガカラットの鉱山が発見されたとしている。
今後はさらに安価となるだろう。中国の景気減退は継続するなか、新鉱山からの供給があるためだ。
おそらく、年末年始にはダイヤの安売りがあるのではないか。ダブついた結果、ダイヤに値頃感がでる。それを大規模通販業者や、売るものがなくなった百貨店あたりが拾ってきて「このお値段」とやる。
■ ダイヤはいずれ石屑になる
ただし、宝石は買ったところで何の意味もない。60年代ならばともかく、今はさしたる質草にもならない。「これはダイヤである」といった満足感以外にはなにもない。切削や研磨材料としても合成ダイヤで良くなったため、天然ダイヤはさらに不要である。
ダイヤ屋さんは、みんながそれに気づくまでの商売である。
気づかれたあとでどうなるかは御存知のとおり。
本来、ダイヤは不要なものを売りつける商売である。そこに有用性はない。これはダイヤと空気とどっちが有用か考えろといえばわかる。
だが、そこは宣伝で売れていた。日本では「結婚指輪のダイヤは月給3ヶ月分」といわれて、クソ高いダイヤを買わせていたのは御存知の通り。だが、同じデビアスはアメリカでは「2ヶ月分」、欧州では「1ヶ月分」といっている。
この手に気づくと誰も買わなくなる。実際、かつて日本市場での販売額は世界のダイヤ需要の3割を占めていたが、いまでは6%でしかない。
それに中国人とインド人が気づけば、以後ダイヤは石屑となるのだろう。インドのあとに続く発展途上国の国民を騙すにしても、人数的には大したものでもない。成金になっても買う量は知れている。
その時、退蔵ダイヤはどうなるものか。金銀白金ならまだ売れるが、ダイヤは売れない。香辛料は暴落しても挽けば料理に使えるが、ダイヤは食えない。かつての近世のチューリップの球根や江戸期の朝顔のたね、明治の万年青やうさぎとおなじようなものか。
ダイヤモンドが値崩れしている。過剰供給により2011年から15%下落し、2月にはカラットあたり150ドルを割ったという。中印の需要減退があり、カナダで61メガカラットの鉱山が発見されたとしている。
今後はさらに安価となるだろう。中国の景気減退は継続するなか、新鉱山からの供給があるためだ。
おそらく、年末年始にはダイヤの安売りがあるのではないか。ダブついた結果、ダイヤに値頃感がでる。それを大規模通販業者や、売るものがなくなった百貨店あたりが拾ってきて「このお値段」とやる。
■ ダイヤはいずれ石屑になる
ただし、宝石は買ったところで何の意味もない。60年代ならばともかく、今はさしたる質草にもならない。「これはダイヤである」といった満足感以外にはなにもない。切削や研磨材料としても合成ダイヤで良くなったため、天然ダイヤはさらに不要である。
ダイヤ屋さんは、みんながそれに気づくまでの商売である。
気づかれたあとでどうなるかは御存知のとおり。
本来、ダイヤは不要なものを売りつける商売である。そこに有用性はない。これはダイヤと空気とどっちが有用か考えろといえばわかる。
だが、そこは宣伝で売れていた。日本では「結婚指輪のダイヤは月給3ヶ月分」といわれて、クソ高いダイヤを買わせていたのは御存知の通り。だが、同じデビアスはアメリカでは「2ヶ月分」、欧州では「1ヶ月分」といっている。
この手に気づくと誰も買わなくなる。実際、かつて日本市場での販売額は世界のダイヤ需要の3割を占めていたが、いまでは6%でしかない。
それに中国人とインド人が気づけば、以後ダイヤは石屑となるのだろう。インドのあとに続く発展途上国の国民を騙すにしても、人数的には大したものでもない。成金になっても買う量は知れている。
その時、退蔵ダイヤはどうなるものか。金銀白金ならまだ売れるが、ダイヤは売れない。香辛料は暴落しても挽けば料理に使えるが、ダイヤは食えない。かつての近世のチューリップの球根や江戸期の朝顔のたね、明治の万年青やうさぎとおなじようなものか。
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森清勇さんが「天皇処刑と日本の共産革命に動き始めた中国 -国防動員法施行で急拡大する中国人による土地買収」といった記事を書いている。
この中身は「どうしようもない」で済むものだ。新宗教系の国難思想と中国脅威論のコングロマリットでしかない。ご本人が勝手に生理的危機感にドライブされていることを開陳するものでしかない。
■ イスラエルは光の勢力(森さん)
だが、その世界認識に興味深い点がある。イスラエルとパレスチナを喩えに出している部分だ。
これは森さんの主張を補強する部分だ。森さんが神の啓示的に確信している主張、日本も同様に中国管轄地域に蚕食される危機にあるについて、森さんなりに補強している部分だ。
だが、認識がユニークである。パレスチナ管轄地域がイスラエルを倒す獅子身中の虫であると考えているためだ。世間での認識、イスラエルがパレスチナをいいように蹂躙していることと真反対の認識である。
この点、世界二分論の影響が窺われるものだ。ゾロアスター的に世界は光の勢力と闇の勢力で争っている。光は日本-米国陣営であり、米同盟国イスラエルは当然その中に含まれる。逆に、米同盟国と敵対する勢力、イスラエルと対立するパレスチナは闇の勢力認定されることを示しているためだ。
■ 鉄板リアリズム(自己診断)
これは他の右派や「安保大事、安保超大事」の題目を唱える連中とも通底している。「イスラエルに味方することがリアリズム」といった判断だ。
実際、最近では戦後産まれ保守がイスラエル・ヨイショをしている。アレ宰相が、行ってもデメリットしかないイスラエルに訪問したことや、田母神がイスラエル軍事研修と称して物味遊山で小金を稼ごうとしたことを思い出せば良い。
だが、そこには今の米-イスラエル関係への注意がない。米国はイスラエルと距離を取りつつある。米中東政策は中立に傾こうとしている。イランに接近し、サウジに懐疑的となっている。イスラエルとの関係でも、政府や国内世論含めて占領政策には否定的である。そもそも1967年以前は米国はイスラエルと距離をとっていた。
この状況で、いまさらイスラエル・ヨイショといった判断をするのが信じがたいものだ。到底、リアルを見ている結果とは思えない。このあたり、連中のリアリズムはリアルに立脚しない空中楼閣であるということだ。
まあ、願望を投影した対中包囲網についても実現可能性に盲目なあたり、連中のリアルの水準は知れたものなのだがね。
この中身は「どうしようもない」で済むものだ。新宗教系の国難思想と中国脅威論のコングロマリットでしかない。ご本人が勝手に生理的危機感にドライブされていることを開陳するものでしかない。
■ イスラエルは光の勢力(森さん)
だが、その世界認識に興味深い点がある。イスラエルとパレスチナを喩えに出している部分だ。
イスラエルはエルサレムを首都としているが、その東半分(東エルサレム)はパレスチナの首都でもある。南西部にはパレスチナが管轄するガザ地区があり、ヨルダン川西岸一体も概ねパレスチナ管轄地域である。
このように、イスラエルは、国家の中にイスラエル官憲の力が及ばないパレスチナの管轄地域がモザイクのように点在している。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47896?page=3
これは森さんの主張を補強する部分だ。森さんが神の啓示的に確信している主張、日本も同様に中国管轄地域に蚕食される危機にあるについて、森さんなりに補強している部分だ。
だが、認識がユニークである。パレスチナ管轄地域がイスラエルを倒す獅子身中の虫であると考えているためだ。世間での認識、イスラエルがパレスチナをいいように蹂躙していることと真反対の認識である。
この点、世界二分論の影響が窺われるものだ。ゾロアスター的に世界は光の勢力と闇の勢力で争っている。光は日本-米国陣営であり、米同盟国イスラエルは当然その中に含まれる。逆に、米同盟国と敵対する勢力、イスラエルと対立するパレスチナは闇の勢力認定されることを示しているためだ。
■ 鉄板リアリズム(自己診断)
これは他の右派や「安保大事、安保超大事」の題目を唱える連中とも通底している。「イスラエルに味方することがリアリズム」といった判断だ。
実際、最近では戦後産まれ保守がイスラエル・ヨイショをしている。アレ宰相が、行ってもデメリットしかないイスラエルに訪問したことや、田母神がイスラエル軍事研修と称して物味遊山で小金を稼ごうとしたことを思い出せば良い。
だが、そこには今の米-イスラエル関係への注意がない。米国はイスラエルと距離を取りつつある。米中東政策は中立に傾こうとしている。イランに接近し、サウジに懐疑的となっている。イスラエルとの関係でも、政府や国内世論含めて占領政策には否定的である。そもそも1967年以前は米国はイスラエルと距離をとっていた。
この状況で、いまさらイスラエル・ヨイショといった判断をするのが信じがたいものだ。到底、リアルを見ている結果とは思えない。このあたり、連中のリアリズムはリアルに立脚しない空中楼閣であるということだ。
まあ、願望を投影した対中包囲網についても実現可能性に盲目なあたり、連中のリアルの水準は知れたものなのだがね。
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沖縄と国の訴訟は、高裁では国が勝った。その内容は朝日新聞「辺野古訴訟、国が勝訴 知事の承認取り消し、高裁認めず」のとおりである。沖縄は最高裁に上告するため、この判決が確定するわけではない。最高裁で判決が出るまでは、その間は埋立免許が取り消された状態となる。
法的には最高裁でも国は優位な立場となるだろう。一度出した免許について取り消すのは困難であるためだ。
だが、国が最高裁で勝ったとして、基地は作れるのだろうか?
現実的には難しい。沖縄は県や現地市町村、県民世論すべて普天間辺野古基地の拒否で一致している。この状況で国が迷惑施設でしかない海兵隊基地を作るのはまず無理である。これまで現地自治体と住民が反対した施設を作れた試しはない。あの成田ですら自治体の協力は得られていた。
判決をもって埋立をすれば、今の市民団体だけで運動している高江どころではない反対となる。県知事、市長、国会、県会、市会の議員、県内の各地域・職域団体、県民感情を逆なでにすることで、保革関係なしで市民があつまる。
その団体に道路を封鎖されれば国はなにもできない。政権が面子から余計なことをすれば、戦後インドのような「平和進駐」を辺野古でされてしまう。その際は米国も日本側政権の面子関係なしに建設工事取りやめを言い出す。
まずは、訴訟に勝って、基地建設で負ける。そういった結果となるだろう。
法的には最高裁でも国は優位な立場となるだろう。一度出した免許について取り消すのは困難であるためだ。
だが、国が最高裁で勝ったとして、基地は作れるのだろうか?
現実的には難しい。沖縄は県や現地市町村、県民世論すべて普天間辺野古基地の拒否で一致している。この状況で国が迷惑施設でしかない海兵隊基地を作るのはまず無理である。これまで現地自治体と住民が反対した施設を作れた試しはない。あの成田ですら自治体の協力は得られていた。
判決をもって埋立をすれば、今の市民団体だけで運動している高江どころではない反対となる。県知事、市長、国会、県会、市会の議員、県内の各地域・職域団体、県民感情を逆なでにすることで、保革関係なしで市民があつまる。
その団体に道路を封鎖されれば国はなにもできない。政権が面子から余計なことをすれば、戦後インドのような「平和進駐」を辺野古でされてしまう。その際は米国も日本側政権の面子関係なしに建設工事取りやめを言い出す。
まずは、訴訟に勝って、基地建設で負ける。そういった結果となるだろう。
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蓮舫さんの二重国籍問題も素直に「蓮舫さんが嫌いだから叩く」といえばいい話だ。結局は「日本国籍がある」で終わりの話を、迂遠に無理筋な文句をつけようとしている。
このあたりSHIELDSや鳥越さん叩きに似ている。SHIELDSがフェスに出た時「音楽に政治を持ち込むな」と屁理屈をつけたアレと、鳥越さんを叩くために支持も尊敬もしていない宇都宮さんを持ち上げたアレと同じものだ。
だが、彼らは政権党側がそれをするときには何の文句も言わない。
催しごとに政治を持ち込むのを批難するなら、オリンピック閉会式にアレ宰相が猿芝居を打ったことも政治利用と批難しなければならない。だが、それはしなかった。
政策がない候補者を批判するなら、沖縄問題に無知な今井絵理子やら、体育だけが取柄で政策は何も言えなかった朝日健太郎も批難すべきだが、やはりそれもしない。
結局は、都合のよいときに振り回す便利な正義モドキだということだ。
まあ、二重国籍問題も民進党が嫌いな連中だけでパス回ししているだけでもあるけどね。連中は世界が狭いから、例の道路交通法で死刑!!の発想で違法違法と騒いでいる。実際には何の違法性もないので何を言っても無駄なのだが、それが通用すると思っているのだろう。
オマケ
そのうち、ネトウヨどもはその本心を現して「政治家のくせに純血日本人ではない、親の片方は外国人はイカン」とかいいだすのだろう。でもそれ言いだしたら母親はアメリカ人のチャーチルはどうよとか、両親どっちも日本人だったダニエル・イノウエの資質や功績を否定するのかってことだよなあと。
このあたりSHIELDSや鳥越さん叩きに似ている。SHIELDSがフェスに出た時「音楽に政治を持ち込むな」と屁理屈をつけたアレと、鳥越さんを叩くために支持も尊敬もしていない宇都宮さんを持ち上げたアレと同じものだ。
だが、彼らは政権党側がそれをするときには何の文句も言わない。
催しごとに政治を持ち込むのを批難するなら、オリンピック閉会式にアレ宰相が猿芝居を打ったことも政治利用と批難しなければならない。だが、それはしなかった。
政策がない候補者を批判するなら、沖縄問題に無知な今井絵理子やら、体育だけが取柄で政策は何も言えなかった朝日健太郎も批難すべきだが、やはりそれもしない。
結局は、都合のよいときに振り回す便利な正義モドキだということだ。
まあ、二重国籍問題も民進党が嫌いな連中だけでパス回ししているだけでもあるけどね。連中は世界が狭いから、例の道路交通法で死刑!!の発想で違法違法と騒いでいる。実際には何の違法性もないので何を言っても無駄なのだが、それが通用すると思っているのだろう。
オマケ
そのうち、ネトウヨどもはその本心を現して「政治家のくせに純血日本人ではない、親の片方は外国人はイカン」とかいいだすのだろう。でもそれ言いだしたら母親はアメリカ人のチャーチルはどうよとか、両親どっちも日本人だったダニエル・イノウエの資質や功績を否定するのかってことだよなあと。
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桜井よしこさんがアフリカ外交で中国に勝てると言い出している。「『 対中国戦略でも高まる重要性 大きな可能性を内在するアフリカ外交 』」では
と述べている。
■ アフリカは中国のショバ
だが、どうやってアフリカに中国非難決議をさせるというのだろうか?
アフリカは中国のショバである。中国は50年代から第三世界との連帯を表明してアフリカを支援してきた。もちろん、その目的は新中国を正当政府と認めさせ、国府を孤立させるためだ。だが、貧乏な頃からタンザン鉄道建設といった汗を流しているし、資源のない貧しい国にも親切な支援をしている。結果、アフリカでは中国は大きな影響力を持つに至った。
それに対し、日本にはさしたる蓄積はない。日本の援助はまず資源や市場目当てであり、そのためにアフリカの敵、アパルトヘイト時代の南アフリカにも名誉白人といった国際的不名誉を背負い込みながら肩入れし続けた。
■ 人的援助も中国が上
桜井さんは人的援助で中国に勝てると言っているが、これも誤りだ。
と述べている。
だが、留学生受け入れの数も日本は中国には負けている。新中国はやはり初期から留学生を受け入れているためだ。
これはググれば分かることだ。「アフリカの人が中国に留学する理由」『かつろうのカツカツ日記』(2014.9.23)では次のように述べている。
まず、日本は留学先にならない。
アフリカの留学生は日本を第一選択としない。まず米国、あるいは旧宗主国の英仏、冷戦時代、東側あるいは非同盟ならソ連も留学先に選ぶ。その次は中国である。日本はあまり選択肢とならない。
経済的に勢いがある国といった点でも、日本よりも中国を選ぶ。経済的には中国のほうが大きい。かつてのジャパン・アズ・ナンバーワン時代ならともかく、いまなら日本語習熟や日本人との人的関係よりも中国を選ぶためだ。
■ 「金を出せば相手が靡く」発想
桜井さんは、日本がいくらアフリカに援助しても、アフリカは対中非難には転じないことも無視している。
アフリカは日本の援助は貰うだろう。タダでもらえるものはなんでも貰うためだ。
だが、「国際社会で中国を非難しろ」と言われて従うだろうか?
中国の援助、投資、貿易は日本の比ではない。日本人が居て中国人が居なければ愛想くらいは言う。だが、中国がいるところではそれは言わない。よくて「日本の立場は承知した」程度である。
そもそも、金を出せば相手が靡くといった発想そのものが不健全な上、その金額でも勝てないのである。
その状況で「アフリカ大陸の50を超える国々に対し、[斜陽国家日本が少額の札束で頬を叩いて]中国非難決議に関して反対の立場を取らせ」ることができる(桜井)といった考えは甘すぎるのである。
それを信じる連中は、夜郎自大な日本会議的な妄執に取り憑かれているのだろう。それにつける薬があればよろしいが、著効のある薬剤はない。対処療法としては醤油の一升でも飲ませれば静かになるが、本人達に病識がないのでそれはなかなかしないだろう。
アフリカ大陸の50を超える国々に対し、中国非難決議に関して反対の立場を取らせれば、決議を阻止することができる。国連加盟諸国200のうち、約4分の1を占めるアフリカを押さえることは、国際政治において大きな力を得ることなのだ。
http://yoshiko-sakurai.jp/2016/09/10/6510
と述べている。
■ アフリカは中国のショバ
だが、どうやってアフリカに中国非難決議をさせるというのだろうか?
アフリカは中国のショバである。中国は50年代から第三世界との連帯を表明してアフリカを支援してきた。もちろん、その目的は新中国を正当政府と認めさせ、国府を孤立させるためだ。だが、貧乏な頃からタンザン鉄道建設といった汗を流しているし、資源のない貧しい国にも親切な支援をしている。結果、アフリカでは中国は大きな影響力を持つに至った。
それに対し、日本にはさしたる蓄積はない。日本の援助はまず資源や市場目当てであり、そのためにアフリカの敵、アパルトヘイト時代の南アフリカにも名誉白人といった国際的不名誉を背負い込みながら肩入れし続けた。
■ 人的援助も中国が上
桜井さんは人的援助で中国に勝てると言っているが、これも誤りだ。
人を育て技術を移転することに関して、日本にはどの国にも負けない実績があり、それは中国との大きな相違として評価されてきた。(桜井)
と述べている。
だが、留学生受け入れの数も日本は中国には負けている。新中国はやはり初期から留学生を受け入れているためだ。
これはググれば分かることだ。「アフリカの人が中国に留学する理由」『かつろうのカツカツ日記』(2014.9.23)では次のように述べている。
このサイト(http://www.chinaafricarealstory.com/2010/09/how-many-africans-are-studying-in-china.html)によると2012年の時点で、中国は年間5,500人のアフリカのからの人に奨学金を出しているとある。自費も含めると20,000人以上の留学生が中国にいるとある。
一方、2013年に日本が受け入れていたアフリカの留学生の数は1,155人となっている。(http://www.jasso.go.jp/statistics/intl_student/data13.html)
「アフリカの人が中国に留学する理由」
まず、日本は留学先にならない。
アフリカの留学生は日本を第一選択としない。まず米国、あるいは旧宗主国の英仏、冷戦時代、東側あるいは非同盟ならソ連も留学先に選ぶ。その次は中国である。日本はあまり選択肢とならない。
経済的に勢いがある国といった点でも、日本よりも中国を選ぶ。経済的には中国のほうが大きい。かつてのジャパン・アズ・ナンバーワン時代ならともかく、いまなら日本語習熟や日本人との人的関係よりも中国を選ぶためだ。
■ 「金を出せば相手が靡く」発想
桜井さんは、日本がいくらアフリカに援助しても、アフリカは対中非難には転じないことも無視している。
アフリカは日本の援助は貰うだろう。タダでもらえるものはなんでも貰うためだ。
だが、「国際社会で中国を非難しろ」と言われて従うだろうか?
中国の援助、投資、貿易は日本の比ではない。日本人が居て中国人が居なければ愛想くらいは言う。だが、中国がいるところではそれは言わない。よくて「日本の立場は承知した」程度である。
そもそも、金を出せば相手が靡くといった発想そのものが不健全な上、その金額でも勝てないのである。
その状況で「アフリカ大陸の50を超える国々に対し、[斜陽国家日本が少額の札束で頬を叩いて]中国非難決議に関して反対の立場を取らせ」ることができる(桜井)といった考えは甘すぎるのである。
それを信じる連中は、夜郎自大な日本会議的な妄執に取り憑かれているのだろう。それにつける薬があればよろしいが、著効のある薬剤はない。対処療法としては醤油の一升でも飲ませれば静かになるが、本人達に病識がないのでそれはなかなかしないだろう。
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産経が三反園知事を批判している。「三反園訓知事の『原発即時停止』要求は自縄自縛か? 規制委もあきれる権限も知識もない大暴走はいつまで続く」がそれだ。川内原発の停止の要求について「原発の停止を命じる権限はない」、さらに原発が止まれば「住民の生命維持と経済活動」が危機にさらされるとしている。
■ 水俣病でも同じことをいう
その立場と理屈なら、渡良瀬川鉱毒事件や水俣病でも同じことを産経は言うのだろう。足尾銅山やチッソの操業は合法なので「『即時停止』させる法的根拠はどこにもない」(産経)といい、「経済活動に欠かせない」(産経)精銅や肥料生産を止めることは「相応の代償とリスクが生じる」(産経)と言い出す。
首長は災害対策に権限を持つ。一義的には市町村長だが、都道府県知事はその処置について必要に応じてオーバーライドできる立場にあり、その責任を負う。
その知事が「危険だから止めろ」と要求し、九州電力は拒絶した。電力会社は純然たる私企業ではなく、公的セクターの一角を占める。その立場でよくいえたものだ。
何か起こした時にどの面さらすのか見ものである。東京電力でも計画停電一つマトモにできなかった。まずはロクな会社でもないので、川内原発もいずれ何か問題を起こしドツボにハマる。その時、産経もどういう顔をするのかも見ものでもある。
念のためにおさらいしておこう。鹿児島県知事の三反園氏に、川内原発の停止を命じる権限はない。[中略]稼働中の原発を「即時停止」させる法的根拠はどこにもないのだ。
http://www.sankei.com/premium/news/160910/prm1609100025-n1.html
住民の生命維持と経済活動に欠かせない電力を「いつも」「当たり前」に供給することが電力会社の最大の使命だ。[中略]原発を長期間停止すれば、相応の代償とリスクが生じる。根拠なき暴走を続ければ、知事の資質だけでなくその責任を問われることになる。
http://www.sankei.com/premium/news/160910/prm1609100025-n4.html
■ 水俣病でも同じことをいう
その立場と理屈なら、渡良瀬川鉱毒事件や水俣病でも同じことを産経は言うのだろう。足尾銅山やチッソの操業は合法なので「『即時停止』させる法的根拠はどこにもない」(産経)といい、「経済活動に欠かせない」(産経)精銅や肥料生産を止めることは「相応の代償とリスクが生じる」(産経)と言い出す。
首長は災害対策に権限を持つ。一義的には市町村長だが、都道府県知事はその処置について必要に応じてオーバーライドできる立場にあり、その責任を負う。
その知事が「危険だから止めろ」と要求し、九州電力は拒絶した。電力会社は純然たる私企業ではなく、公的セクターの一角を占める。その立場でよくいえたものだ。
何か起こした時にどの面さらすのか見ものである。東京電力でも計画停電一つマトモにできなかった。まずはロクな会社でもないので、川内原発もいずれ何か問題を起こしドツボにハマる。その時、産経もどういう顔をするのかも見ものでもある。
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駐留海兵隊の指揮官がビデオレターをやっている。
それはそれでよい。何も言わないよりは言ったほうがよい。実際にどれくらい県民感情に配慮しているかはあやしいが、そういわないより言ったほうがよい。
本気でどこまで話し合う気があるかもともかく「互いに話し合いを続けることが非常に重要です」(ニ中将)はそのとおりだろう。新着任者教育で「沖縄の世論は論理的というより感情的。二重基準。責任転嫁」やら「[本土側の]罪の意識」を沖縄は最大限に利用する。」も、話し合いを続けるべきだろう。
海兵隊指揮官だけではなく、在沖縄米軍最先任指揮官なのだから海兵隊益から離れ嘉手納安定運用のためにもそうすべきだ。
■ 現地協力者の反応
だが、それにリプライしているネトウヨ連中が興味深い。まずは現地協力者といったものだ。
彼らは「反対者は沖縄県民ではない」というが、沖縄の選挙で賛成派が勝てない事実はどう見ているのだろうか不思議なものだ。反対派が集会をすると3万あつまるが、基地賛成派は内地からの宗教応援含めても300人も集まらない。
■ ロクなことはしない連中
まずはロクな連中ではない。海兵隊だけではないが、この手の現地協力者を味方視すると足を掬われる。フェンス・クリーン・プロジェクトやら、ハート・クリーンやらを友好的だと近づくと、韓国やベトナムで李承晩やゴ・ディン・ジエムを立てて失敗した過ちの繰り返しではないか。
海兵隊が沖縄県や県民と関係を改善したいなら、この手の現地協力者を切るべきだということだ。その上で上手くいかなくとも反対派とも話し合うべきである。
連中に近づくとそれだけ県民感情の反発を食う。大多数を占める反対派について「沖縄で騒いでいるのは在日韓国人・朝鮮人・中国人・帰化人」(ヒデ@jujufamu3150)といいだす連中を近づけるということは、そういうことだ。
在日米海兵隊@mcipacpao
在日米海兵隊トップで沖縄県内の米軍のトップでもあるラーリー・ニコルソン中将が、沖縄県民の皆さんとの理解や友好関係を築くため、ビデオレターを通して語りかけていきます。今回がその第一回目のビデオレターです #oac
https://twitter.com/mcipacpao/status/774096801691426816?lang=ja
それはそれでよい。何も言わないよりは言ったほうがよい。実際にどれくらい県民感情に配慮しているかはあやしいが、そういわないより言ったほうがよい。
本気でどこまで話し合う気があるかもともかく「互いに話し合いを続けることが非常に重要です」(ニ中将)はそのとおりだろう。新着任者教育で「沖縄の世論は論理的というより感情的。二重基準。責任転嫁」やら「[本土側の]罪の意識」を沖縄は最大限に利用する。」も、話し合いを続けるべきだろう。
海兵隊指揮官だけではなく、在沖縄米軍最先任指揮官なのだから海兵隊益から離れ嘉手納安定運用のためにもそうすべきだ。
■ 現地協力者の反応
だが、それにリプライしているネトウヨ連中が興味深い。まずは現地協力者といったものだ。
ヒデ@jujufamu3150
@mcipacpao 沖縄で騒いでいるのは在日韓国人・朝鮮人・中国人・帰化人が大多数ですので米軍の方々は気にしないで下さいね。日本政府は奴等をどしどし逮捕し帰化人は国籍剥奪して祖国へ強制送還してくださいね(笑)
https://twitter.com/jujufamu3150/status/774110289004421120?lang=ja
中山貴文(祝!安保法案可決・成立)@nakayama_1203
@mcipacpao 沖縄の基地周辺で違法な行為をしてる在日朝鮮人・シナ人・帰化人が在日米軍の妨害活動をしうてますが、可能であれば武力を伴う実力行使しちゃってください。あの連中は日本人ではありませんので。
https://twitter.com/nakayama_1203/status/774186238488162304?lang=ja
多誤作@oratica
@mcipacpao 沖縄の極左反日基地外集団との会話は成立しませんので、時間は有意義にお使いください。
https://twitter.com/oratica/status/774231740017541121?lang=ja
彼らは「反対者は沖縄県民ではない」というが、沖縄の選挙で賛成派が勝てない事実はどう見ているのだろうか不思議なものだ。反対派が集会をすると3万あつまるが、基地賛成派は内地からの宗教応援含めても300人も集まらない。
■ ロクなことはしない連中
まずはロクな連中ではない。海兵隊だけではないが、この手の現地協力者を味方視すると足を掬われる。フェンス・クリーン・プロジェクトやら、ハート・クリーンやらを友好的だと近づくと、韓国やベトナムで李承晩やゴ・ディン・ジエムを立てて失敗した過ちの繰り返しではないか。
海兵隊が沖縄県や県民と関係を改善したいなら、この手の現地協力者を切るべきだということだ。その上で上手くいかなくとも反対派とも話し合うべきである。
連中に近づくとそれだけ県民感情の反発を食う。大多数を占める反対派について「沖縄で騒いでいるのは在日韓国人・朝鮮人・中国人・帰化人」(ヒデ@jujufamu3150)といいだす連中を近づけるということは、そういうことだ。
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産経が再びメタンハイドレート詐欺に肩入れしている。「海底資源 「燃える氷」の真相」がそれだ。まずは頭が悪い新聞としか言いようはない。
全三回だが、それぞれともどうしようもないものだ。
・「海底資源 『燃える氷』の真相(上)」は「メタハイを狙いで中国が世界征服をする。」
・「海底資源 『燃える氷』の真相(中)」は「韓国が竹島のメタハイを狙っている。」
・「海底資源 『燃える氷』の真相(下)」は青山繁晴ヨイショ。
といった噴飯ものである。
■ 商業採掘の見込はない
まず、メタンハイドレートに商業採掘の見込みが立たないことに気づいていない。現時点では継続的な試掘も難しく、成功しても商業ベースに乗る見込みはない。さらに言えば小規模商業採掘が可能となっても、海底パイプラインや液化施設等の輸送コストで実用化の見込みはない。
この状況で「メタンハイドレート採掘が実用化されたらどうなるか」で騒いでも意味はない。日本の有利不利を挙げて大仰に不安を煽り、あるいは楽観的な未来図をかいているが、結局は現実味のかけらもないものだ。
ある意味、核融合が実現したら、木星開発が成功したらで一喜一憂するに似ている。核融合が実現したら中国が海から(無限に存在する)重水素を奪うとか、木星が韓国に支配される、日本はトロヤ群から重水素輸出でウハウハといった程度の話にすぎない。
それを真に受けて紙面にしている。これはまず産経の頭の悪さを示すものである。
■ 領土問題にはからなまい
さらに、メタンハイドレートが偏在していないことにも気づいていない。
メタハイは希少資源ではなく、大量に存在することが売り物となっている。今後数百年分存在する。メタハイ論者はそういう。
それなら、仮に商業化できてもその分割でもめることはない。それぞれが自国沿岸で掘れば足りるからだ。空気や海水の利用で揉めることがないように、メタハイの利用でも揉めることはない。
つまり、日中韓が実用化しても領土係争地付近で揉めることはない。それぞれ自国近辺で領土問題のないところで採掘する。外交問題や安定供給を考えればそうする。
この点で、中韓にアテツケるメタハイ論議は全く非現実的なのである。それを本気になって言い出すあたりも、やはり産経クオリティということだ。
■ 輸出の見込もない
その上で言えば、日本が輸出国になれるも詐欺的言辞である。(下)では、技術開発の暁には青山繁晴さんが日本がエネルギー輸出国になれるとデタラメを吹聴している。
がそれだ。
だが、技術開発で採掘可能となれば世界どこでも採掘できるということだ。既に述べたように、その場合、海洋状況が厳しい日本近海で掘る必要はない。
そして、そうなれば日本からの輸出もありえない。日本の場合、輸送は海上輸送となるが、そのためにはコストをかけて液化してLNGとし、沸騰によるボイルオフのロスをしながら高価格な専用船で運ばなければならない。近所で掘って需要地にパイプラインで運ぶやり方に勝ち目はない。
そもそもその時には天然ガスの価格は暴落する。今でも天然ガスはだぶついている。そこにメタハイが参入すれば、ガス価格はさらに落ちる。ここでも陸上コストと比較して高価格が避けられないメタンハイドレートの出番はない。採掘できても採掘しない状態となる。
これらの点を無視して、記事は「日本が輸出国になれる」といったデタラメを振りまいてメタンハイドレート詐欺の片棒を担いでいる。まずは産経記事はどうしようもないものだということだ。
全三回だが、それぞれともどうしようもないものだ。
・「海底資源 『燃える氷』の真相(上)」は「メタハイを狙いで中国が世界征服をする。」
・「海底資源 『燃える氷』の真相(中)」は「韓国が竹島のメタハイを狙っている。」
・「海底資源 『燃える氷』の真相(下)」は青山繁晴ヨイショ。
といった噴飯ものである。
■ 商業採掘の見込はない
まず、メタンハイドレートに商業採掘の見込みが立たないことに気づいていない。現時点では継続的な試掘も難しく、成功しても商業ベースに乗る見込みはない。さらに言えば小規模商業採掘が可能となっても、海底パイプラインや液化施設等の輸送コストで実用化の見込みはない。
この状況で「メタンハイドレート採掘が実用化されたらどうなるか」で騒いでも意味はない。日本の有利不利を挙げて大仰に不安を煽り、あるいは楽観的な未来図をかいているが、結局は現実味のかけらもないものだ。
ある意味、核融合が実現したら、木星開発が成功したらで一喜一憂するに似ている。核融合が実現したら中国が海から(無限に存在する)重水素を奪うとか、木星が韓国に支配される、日本はトロヤ群から重水素輸出でウハウハといった程度の話にすぎない。
それを真に受けて紙面にしている。これはまず産経の頭の悪さを示すものである。
■ 領土問題にはからなまい
さらに、メタンハイドレートが偏在していないことにも気づいていない。
メタハイは希少資源ではなく、大量に存在することが売り物となっている。今後数百年分存在する。メタハイ論者はそういう。
それなら、仮に商業化できてもその分割でもめることはない。それぞれが自国沿岸で掘れば足りるからだ。空気や海水の利用で揉めることがないように、メタハイの利用でも揉めることはない。
つまり、日中韓が実用化しても領土係争地付近で揉めることはない。それぞれ自国近辺で領土問題のないところで採掘する。外交問題や安定供給を考えればそうする。
この点で、中韓にアテツケるメタハイ論議は全く非現実的なのである。それを本気になって言い出すあたりも、やはり産経クオリティということだ。
■ 輸出の見込もない
その上で言えば、日本が輸出国になれるも詐欺的言辞である。(下)では、技術開発の暁には青山繁晴さんが日本がエネルギー輸出国になれるとデタラメを吹聴している。
青山繁晴氏(64)はメタンハイドレート(メタハイ)開発の推進派として、講演活動などを行ってきた。選挙中の街頭演説では安倍晋三首相と交わしたという話を披露した。
安倍首相「(メタハイを開発すれば海外から)天然ガスを買わなくていいってこと?」
青山氏「そう、買わなくていい。日本が逆に輸出国になります」
「『日の丸海洋資源』のメタンハイドレート開発へ正念場 『資源貧国』の未来は…」『産経ニュース』(産経新聞,2016.9.3)http://www.sankei.com/premium/news/160903/prm1609030031-n1.html
がそれだ。
だが、技術開発で採掘可能となれば世界どこでも採掘できるということだ。既に述べたように、その場合、海洋状況が厳しい日本近海で掘る必要はない。
そして、そうなれば日本からの輸出もありえない。日本の場合、輸送は海上輸送となるが、そのためにはコストをかけて液化してLNGとし、沸騰によるボイルオフのロスをしながら高価格な専用船で運ばなければならない。近所で掘って需要地にパイプラインで運ぶやり方に勝ち目はない。
そもそもその時には天然ガスの価格は暴落する。今でも天然ガスはだぶついている。そこにメタハイが参入すれば、ガス価格はさらに落ちる。ここでも陸上コストと比較して高価格が避けられないメタンハイドレートの出番はない。採掘できても採掘しない状態となる。
これらの点を無視して、記事は「日本が輸出国になれる」といったデタラメを振りまいてメタンハイドレート詐欺の片棒を担いでいる。まずは産経記事はどうしようもないものだということだ。
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町立図書館が会報の類を寄付されて喜ぶだろうか?
石川の穴水町図書館での個人資料処分が問題となっている。寄付元曰く日本民俗学会の会報、芥川龍之介全集の初版本の価値がわからないのかというものだ。
だが、いずれにせよ大したものでもない。会報は揃いで国会、大学、県図書館にある。芥川全集の初版といっても一巻の初版は1954年、少なくとも6000、おそらく1万は刷っている。さして貴重な本ではない。(追記、戦前版もあるが所詮は昭和初期。揃で1万円しない程度にダブついてるし、もともと全集の初版にはさしたる価値もない)
寄付された方も内心迷惑なのに、その本が処分されたといって怒られたのはたまらない。寄付元も図書館を貸倉庫かなにかと勘違いしたものだろう。
■ 市町村図書館は本を捨てる
市町村図書館は本を捨てる。円本以降の刊本に関して永久保存する気もない。
まず、今回の件で、それを知らずに永久保存すると思い込んだことが誤りだ。
しかも、利用される見込みのない本である。開架、貸出メイン、人気は文芸の町立図書館である。会報の揃いがあって読まれるか? 旧版全集が読まれるかといったところだ。読みたい奴は大学なり県立なり、あるいは国立国会の遠隔地サービスを利用する。
この点からすれば、要らないものを押し付けたようなものだ。寄付元は地方の名士かもしれないが、その資料には何の価値もないものでしかない。図書館からすれば断るに断れず、迷惑であったということだ
■ 古書店に売るべき
もし、本当に貴重だと思っているなら古書店に売るべきであった。
古書店は市場価値があるかぎりは処分しない。会報揃は欲しがる客がいないでもないので、捨てられることはなかっただろう。ただ初出誌揃ならともかく、旧芥川全集の揃いを初版でほしがる奴がいるかどうかは知らない。まず何の価値もないからだ。
あるいは、後進の研究者に渡す方法もある。それでいけば会報揃くらいは押し付け先は見つかるかもしれない。
だが、それをしなかった。愛着から自分で本を始末できない御仁が「資料を身近に置いておきたい」執着の故の寄付だったということだ。
言い換えれば、図書館を無料貸倉庫としてあつかったともいえるだろう。
だが、図書館は貸倉庫ではない。何の利用もなく、さして価値もない資料を渡されても整理対象となることは免れない。いずれは処分される程度の古本だったということだ。
■ 嫌なら死ぬまで抱えておけ
問題は図書館が寄付元がご存命中に処分したことだが、大元は処分されて仕方ない資料を押し付けたた挙句に文句をつける寄付元のやりかたにもある。「バアさんが大事にした本は売れない」なら死ぬまで抱え込んでいれば問題なかった。それなのに善行きどりで町立図書館に押し付けたことが一番悪かった。そういうことだ。
石川の穴水町図書館での個人資料処分が問題となっている。寄付元曰く日本民俗学会の会報、芥川龍之介全集の初版本の価値がわからないのかというものだ。
だが、いずれにせよ大したものでもない。会報は揃いで国会、大学、県図書館にある。芥川全集の初版といっても一巻の初版は1954年、少なくとも6000、おそらく1万は刷っている。さして貴重な本ではない。(追記、戦前版もあるが所詮は昭和初期。揃で1万円しない程度にダブついてるし、もともと全集の初版にはさしたる価値もない)
寄付された方も内心迷惑なのに、その本が処分されたといって怒られたのはたまらない。寄付元も図書館を貸倉庫かなにかと勘違いしたものだろう。
■ 市町村図書館は本を捨てる
市町村図書館は本を捨てる。円本以降の刊本に関して永久保存する気もない。
まず、今回の件で、それを知らずに永久保存すると思い込んだことが誤りだ。
しかも、利用される見込みのない本である。開架、貸出メイン、人気は文芸の町立図書館である。会報の揃いがあって読まれるか? 旧版全集が読まれるかといったところだ。読みたい奴は大学なり県立なり、あるいは国立国会の遠隔地サービスを利用する。
この点からすれば、要らないものを押し付けたようなものだ。寄付元は地方の名士かもしれないが、その資料には何の価値もないものでしかない。図書館からすれば断るに断れず、迷惑であったということだ
■ 古書店に売るべき
もし、本当に貴重だと思っているなら古書店に売るべきであった。
古書店は市場価値があるかぎりは処分しない。会報揃は欲しがる客がいないでもないので、捨てられることはなかっただろう。ただ初出誌揃ならともかく、旧芥川全集の揃いを初版でほしがる奴がいるかどうかは知らない。まず何の価値もないからだ。
あるいは、後進の研究者に渡す方法もある。それでいけば会報揃くらいは押し付け先は見つかるかもしれない。
だが、それをしなかった。愛着から自分で本を始末できない御仁が「資料を身近に置いておきたい」執着の故の寄付だったということだ。
言い換えれば、図書館を無料貸倉庫としてあつかったともいえるだろう。
だが、図書館は貸倉庫ではない。何の利用もなく、さして価値もない資料を渡されても整理対象となることは免れない。いずれは処分される程度の古本だったということだ。
■ 嫌なら死ぬまで抱えておけ
問題は図書館が寄付元がご存命中に処分したことだが、大元は処分されて仕方ない資料を押し付けたた挙句に文句をつける寄付元のやりかたにもある。「バアさんが大事にした本は売れない」なら死ぬまで抱え込んでいれば問題なかった。それなのに善行きどりで町立図書館に押し付けたことが一番悪かった。そういうことだ。
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大統領会談が流れた件は、今後の米比関係を象徴するものではないか?
比大統領が人権問題で米批判を繰り返した結果、米比大統領会談が流れた。その仔細は「オバマ氏、比大統領との会談取りやめ 米批判を繰り返す」等で報道されたとおり。「麻薬乗用者や密売人を裁判なしに処刑することに文句をつけるな」といったものだ。
この手の発言は唐突なものではない。ドゥテルテ大統領は8月5日には在フィリピン米大使を侮蔑する発言をしている。他にもフィリピン国内での強姦問題での侮蔑的発言や女性蔑視的な発言で各国から問題視されていた。要は「若者はレイプするくらいが元気があってよろしい」のフィリピン版である。
この状況では、米国、特に人権問題を重視する米議会はフィリピンとの距離を採ろうとする。
■ 軍事援助は厳しくなる
米比は旧宗主国と旧植民地の関係にある。そのため、従来より米国は格別の庇護を与えてきた。
特に防衛分野には相当の援助をしており、今でもフィリピン軍を支える要素となっている。
だが、米国との関係悪化により今後はその進捗は難しくなる。
米安全保障分野は今までどおりそれを進めようとする。事実上のフィリピン再駐留(ローテーション派遣)はアジア・ピボットの一つの要素である。また、軍政かつ中国影響力が増大したタイと疎遠になった状況では、フィリピン強化は仕切りなおしとなる。
だが、今後は議会がいい顔をしない。
議会は人権重視である。実際にその観点からも今のベトナム武器売却にも積極的ではないためだ。民主党の一部は人権問題で、共和党は旧敵国といった感情で対越軍事援助に反対している。
フィリピンも同様に人権問題から援助は差し止めとなる。
少なくとも、軍艦のような大物援助はなくなる。米国はフィリピンに軍艦を事実上タダで引き渡している。旧カッターのハミルトンを無償で整備し、Mk38リモコン機銃やRHIB搭載といった有料改修分も対比援助予算で棒引きしていた。これは米比の歴史的親密性を反映したものだが、今後は難しくなるだろう。
■ テロ対策も非難される
この傾向は今後も強まる。なぜなら、テロ対策も非難され、それを理由に援助を止められる可能性は高い。
2日にダバオでアブ・サヤフがテロを起こした。ドゥテルテ大統領の地元であり権威が揺らぐこともあってか、そのテロにも強硬姿勢を示している。
おそらく、麻薬問題同様にシンパを含めて無差別殺害を奨励することとなる。そうすれば事態は急速にエスカレーションする可能性がある。
フィリピンは昔から南部には様々なゲリラ勢力を抱えている。新参のアブ・サヤフだけではない。
これら勢力は今は比政府とほぼ和平の状態にある。
だが、対テロ作戦といった名目で「疑わしきは殺す」をやれば、かれらも立ち上がる。アブ・サヤフ対策として無思慮なテロ対策が進められ、場合によればイスラムである、あるいは旧共産ゲリラ支持者というだけで殺されれば、これら旧勢力や旧支持者は立ち上がる。ボルネオやインドネシアのイスラム勢力も合流する可能性が高く、いずれにせよ収拾つかなくなる
あとは、対立のスパイラルとなる。比政府がヨリ強硬な対策をとり、それが現地で従来以上の反発を起こす。その繰り返しだ。
結果、過剰なテロ対策として米国や国際社会からそれ以上の反発を受ける。ソンミのような大量殺戮が行われれば、マルコス大統領期以上の窮地に追い込まれるかもしれない。今は冷戦時代ではなく、米国や西側はかつてのように非人道的な独裁者を認める時代ではないためだ。
この場合、最悪では米国からフィリピンへの出稼ぎ送金がとめられるかもしれない。そうなればフィリピン経済は今の好況どころではなくなる。
もちろん、今の段階でも米国との自由貿易はほぼ絶望とみてもよいだろうが。
比大統領が人権問題で米批判を繰り返した結果、米比大統領会談が流れた。その仔細は「オバマ氏、比大統領との会談取りやめ 米批判を繰り返す」等で報道されたとおり。「麻薬乗用者や密売人を裁判なしに処刑することに文句をつけるな」といったものだ。
この手の発言は唐突なものではない。ドゥテルテ大統領は8月5日には在フィリピン米大使を侮蔑する発言をしている。他にもフィリピン国内での強姦問題での侮蔑的発言や女性蔑視的な発言で各国から問題視されていた。要は「若者はレイプするくらいが元気があってよろしい」のフィリピン版である。
この状況では、米国、特に人権問題を重視する米議会はフィリピンとの距離を採ろうとする。
■ 軍事援助は厳しくなる
米比は旧宗主国と旧植民地の関係にある。そのため、従来より米国は格別の庇護を与えてきた。
特に防衛分野には相当の援助をしており、今でもフィリピン軍を支える要素となっている。
だが、米国との関係悪化により今後はその進捗は難しくなる。
米安全保障分野は今までどおりそれを進めようとする。事実上のフィリピン再駐留(ローテーション派遣)はアジア・ピボットの一つの要素である。また、軍政かつ中国影響力が増大したタイと疎遠になった状況では、フィリピン強化は仕切りなおしとなる。
だが、今後は議会がいい顔をしない。
議会は人権重視である。実際にその観点からも今のベトナム武器売却にも積極的ではないためだ。民主党の一部は人権問題で、共和党は旧敵国といった感情で対越軍事援助に反対している。
フィリピンも同様に人権問題から援助は差し止めとなる。
少なくとも、軍艦のような大物援助はなくなる。米国はフィリピンに軍艦を事実上タダで引き渡している。旧カッターのハミルトンを無償で整備し、Mk38リモコン機銃やRHIB搭載といった有料改修分も対比援助予算で棒引きしていた。これは米比の歴史的親密性を反映したものだが、今後は難しくなるだろう。
■ テロ対策も非難される
この傾向は今後も強まる。なぜなら、テロ対策も非難され、それを理由に援助を止められる可能性は高い。
2日にダバオでアブ・サヤフがテロを起こした。ドゥテルテ大統領の地元であり権威が揺らぐこともあってか、そのテロにも強硬姿勢を示している。
おそらく、麻薬問題同様にシンパを含めて無差別殺害を奨励することとなる。そうすれば事態は急速にエスカレーションする可能性がある。
フィリピンは昔から南部には様々なゲリラ勢力を抱えている。新参のアブ・サヤフだけではない。
これら勢力は今は比政府とほぼ和平の状態にある。
だが、対テロ作戦といった名目で「疑わしきは殺す」をやれば、かれらも立ち上がる。アブ・サヤフ対策として無思慮なテロ対策が進められ、場合によればイスラムである、あるいは旧共産ゲリラ支持者というだけで殺されれば、これら旧勢力や旧支持者は立ち上がる。ボルネオやインドネシアのイスラム勢力も合流する可能性が高く、いずれにせよ収拾つかなくなる
あとは、対立のスパイラルとなる。比政府がヨリ強硬な対策をとり、それが現地で従来以上の反発を起こす。その繰り返しだ。
結果、過剰なテロ対策として米国や国際社会からそれ以上の反発を受ける。ソンミのような大量殺戮が行われれば、マルコス大統領期以上の窮地に追い込まれるかもしれない。今は冷戦時代ではなく、米国や西側はかつてのように非人道的な独裁者を認める時代ではないためだ。
この場合、最悪では米国からフィリピンへの出稼ぎ送金がとめられるかもしれない。そうなればフィリピン経済は今の好況どころではなくなる。
もちろん、今の段階でも米国との自由貿易はほぼ絶望とみてもよいだろうが。
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金払わないと読めない電子ジャーナルで発電単価の記事を発見。LCOE、Levelised cost of Energyで、建設費や維持費も取り込んだ価格なのだが、まず原子力に全く勝ち目がない。
"Cost of renewables will fall future"(OADBS,2016.8.1)がそれ。(意味が無いのでリンクしない)
それをみると諸発電単価は安価で、原子力では到底勝てない。
最も安い例を2つ上げると風力とCCGTとなる。陸上風力発電が2015年推計で37-77ドル/MWh、同じくガスタービンと排熱蒸気タービンの組み合わせのCCGTが52-78/MWh。これらはこの5年で4-5割程度に単価が下がっている。
対して原子力が97-136ドル/MWhである。そしてこれは他の発電形式とは異なり、ここ5年で1-2割上がっている。2010年推計では77-114ドル/MWhであった。
そして原子力は太陽光に追い上げられている。先進例については2015年にも50-60ドル/MWhに達しているとしてる。これは住宅用で先行した多結晶化と薄膜化が適用された事例だけを対象とした推計だが、一般化が進めば原子力では相手とならない。
ちなみに屋上配置型でも109-300ドル/MWhである。発電事業とはならず直接消費される場合でも、原子力の山元価格に相当肉薄している。
これを考えれば、まず原発は不経済だということだ。特に新規建設は経済的合理性に合致しない。既に存在する原発の再稼働はともかくとしてもそうなる。
■ 当座はCCGTと石炭でまかなえる
日本の場合でも、当座や夜間ブーストはCCGTと石炭でまかない、太陽光と可能なら風力(海洋風力はだいたい152ドル/MWhとされている)の普及を待つのが正解だということだ。ちなみに記事中で石炭は65-150ドル/MWhとされているが、日本の場合は海上輸送できるので100ドル切るあたりだろう。
燃料供給には問題はなく、安値安定が見込まれている。その点からしても、エネルギー安保に絡めた原子力の必要性をかすませるものだ。
CCGTの燃料は主として天然ガスだが、その調達は問題ない。天然ガス供給は今後は供給が大幅に増える。
まず米豪産の天然ガスが新規に国際市場に入ってくる。その見通しについて5月のフォーリンアフィアNikos Tsafos”A U.S. Gas War With Russia?”https://www.foreignaffairs.com/articles/united-states/2016-05-15/us-gas-war-russiaでは、今後五年、米国と豪州から800億立米づつ(つまり、1600億立米)のLNGが新しく市場に供給されるとしている、この800億立米はロシアがパイプラインで欧州に渡す天然ガスの量の2/3にあたる量ともしている。
さらに他の国の供給量も増える。そのロシアのヤマル、サハリン2からの供給増や、中国向け中央アジアパイプラインの増強によるウズベキスタン天然ガス等もある。
石炭も原料炭、燃料炭とも値崩れしており、これが上がる見込みもない。石炭今後も二酸化炭素排出の問題からあまり選好されない。そこに天然ガスの供給増があるため、まず値段が上がる見込みはない。
"Cost of renewables will fall future"(OADBS,2016.8.1)がそれ。(意味が無いのでリンクしない)
それをみると諸発電単価は安価で、原子力では到底勝てない。
最も安い例を2つ上げると風力とCCGTとなる。陸上風力発電が2015年推計で37-77ドル/MWh、同じくガスタービンと排熱蒸気タービンの組み合わせのCCGTが52-78/MWh。これらはこの5年で4-5割程度に単価が下がっている。
対して原子力が97-136ドル/MWhである。そしてこれは他の発電形式とは異なり、ここ5年で1-2割上がっている。2010年推計では77-114ドル/MWhであった。
そして原子力は太陽光に追い上げられている。先進例については2015年にも50-60ドル/MWhに達しているとしてる。これは住宅用で先行した多結晶化と薄膜化が適用された事例だけを対象とした推計だが、一般化が進めば原子力では相手とならない。
ちなみに屋上配置型でも109-300ドル/MWhである。発電事業とはならず直接消費される場合でも、原子力の山元価格に相当肉薄している。
これを考えれば、まず原発は不経済だということだ。特に新規建設は経済的合理性に合致しない。既に存在する原発の再稼働はともかくとしてもそうなる。
■ 当座はCCGTと石炭でまかなえる
日本の場合でも、当座や夜間ブーストはCCGTと石炭でまかない、太陽光と可能なら風力(海洋風力はだいたい152ドル/MWhとされている)の普及を待つのが正解だということだ。ちなみに記事中で石炭は65-150ドル/MWhとされているが、日本の場合は海上輸送できるので100ドル切るあたりだろう。
燃料供給には問題はなく、安値安定が見込まれている。その点からしても、エネルギー安保に絡めた原子力の必要性をかすませるものだ。
CCGTの燃料は主として天然ガスだが、その調達は問題ない。天然ガス供給は今後は供給が大幅に増える。
まず米豪産の天然ガスが新規に国際市場に入ってくる。その見通しについて5月のフォーリンアフィアNikos Tsafos”A U.S. Gas War With Russia?”https://www.foreignaffairs.com/articles/united-states/2016-05-15/us-gas-war-russiaでは、今後五年、米国と豪州から800億立米づつ(つまり、1600億立米)のLNGが新しく市場に供給されるとしている、この800億立米はロシアがパイプラインで欧州に渡す天然ガスの量の2/3にあたる量ともしている。
さらに他の国の供給量も増える。そのロシアのヤマル、サハリン2からの供給増や、中国向け中央アジアパイプラインの増強によるウズベキスタン天然ガス等もある。
石炭も原料炭、燃料炭とも値崩れしており、これが上がる見込みもない。石炭今後も二酸化炭素排出の問題からあまり選好されない。そこに天然ガスの供給増があるため、まず値段が上がる見込みはない。
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へぼ担当さんは、日々、自分を大きく見せようと努力している。
だが、ある程度は現物を知っていれば「それっぽいことを言っているだけ」なのが分かるものだ。
その前例はいくらもある。明瞭なものを挙げればガスタービンと燃料についてご存じなく、CIFの意味も全く理解せず、トラックの概算燃費の計算もあやしいあたりがそれだ。結局は「それっぽいこと」しか言っていないことが歴然とする。ちなみに他にいくつもある。
そして、今回は「ボンネットを開けると、タイミングベルトに巻き込まれる危険がある」と述べている。
だが、露出しているタイミングベルトは存在するだろうか? 車で露出している例はない。ガソリンの耕うん機でも、ロビンエンジンの類でも内蔵されるかカバーが掛けられている。
へぼ担当さんがいつもやる「それっぽいことをいっている」だということだ。だいたい、今の機械は回転体をむき出しにしない。多少は出ているファンベルト等も奥まっていて巻き込まれるような位置に配置しない。
例によって公的機関がやることに事つけて自分を大きく見せようと言うアレである。
まあ「『自動車点検整備推進運動』の強化月間です!」に乗っかれると思うあたり、人のフンドシ使う割には選球眼が悪いとおもうけどね。
今の車はよくできてる。六ヶ月点検やら十二ヶ月点検なんか、金の無駄が知れていて誰もやらない。
そんな定期整備キャンペーンに乗る。「安全は大事大事」と重要ごとのように言い出す。それで「ボクは意識が高いのデス」と自意識を満足させるあたり、その水準の御仁なのだろう。
最初は「へぼ担当さんは『財界にいがた』を読んだことあるのか?」で書こうと思っていた。泉田知事批判でつかっている。だが、アレは○○屋雑誌みたいなものだ。それなのに、他の雑誌を探さずにそれを信じて書いている。アレ、5年位前に「沿海州の(小規模)農業に出資するのは利敵行為」みたいな記事が載る程度に○○屋雑誌なものだ。史料批判というほどでもないが、その手の感覚がない。そのうち自分の商売についても「『エネルギーフォーラム』によると~」とやるのだろうよ。
だけどこっちのほうが「現物見たことないんだろうなあ」感が強いのでこっちにしましたよ。
だが、ある程度は現物を知っていれば「それっぽいことを言っているだけ」なのが分かるものだ。
その前例はいくらもある。明瞭なものを挙げればガスタービンと燃料についてご存じなく、CIFの意味も全く理解せず、トラックの概算燃費の計算もあやしいあたりがそれだ。結局は「それっぽいこと」しか言っていないことが歴然とする。ちなみに他にいくつもある。
そして、今回は「ボンネットを開けると、タイミングベルトに巻き込まれる危険がある」と述べている。
へぼ担当@育児中@hebotanto
9月、10月は「自動車点検整備推進運動」の強化月間です! - クルマのミライ http://blog.livedoor.jp/yamamotosinya/archives/52472333.html …
若干注意が必要なのはタイミングベルト他、ボンネット内は意外に回転機器が多く、挟まれたら大怪我。よってエンジンが回っていれば見る事のみ限定でも良く。
https://twitter.com/hebotanto/status/771317349215408128
だが、露出しているタイミングベルトは存在するだろうか? 車で露出している例はない。ガソリンの耕うん機でも、ロビンエンジンの類でも内蔵されるかカバーが掛けられている。
へぼ担当さんがいつもやる「それっぽいことをいっている」だということだ。だいたい、今の機械は回転体をむき出しにしない。多少は出ているファンベルト等も奥まっていて巻き込まれるような位置に配置しない。
例によって公的機関がやることに事つけて自分を大きく見せようと言うアレである。
まあ「『自動車点検整備推進運動』の強化月間です!」に乗っかれると思うあたり、人のフンドシ使う割には選球眼が悪いとおもうけどね。
今の車はよくできてる。六ヶ月点検やら十二ヶ月点検なんか、金の無駄が知れていて誰もやらない。
そんな定期整備キャンペーンに乗る。「安全は大事大事」と重要ごとのように言い出す。それで「ボクは意識が高いのデス」と自意識を満足させるあたり、その水準の御仁なのだろう。
最初は「へぼ担当さんは『財界にいがた』を読んだことあるのか?」で書こうと思っていた。泉田知事批判でつかっている。だが、アレは○○屋雑誌みたいなものだ。それなのに、他の雑誌を探さずにそれを信じて書いている。アレ、5年位前に「沿海州の(小規模)農業に出資するのは利敵行為」みたいな記事が載る程度に○○屋雑誌なものだ。史料批判というほどでもないが、その手の感覚がない。そのうち自分の商売についても「『エネルギーフォーラム』によると~」とやるのだろうよ。
だけどこっちのほうが「現物見たことないんだろうなあ」感が強いのでこっちにしましたよ。