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自分に甘い御仁もいるものだ。「同じ日本人なんだからナチス擁護は見逃すべき、見逃さないのは卑怯」と言っている。
これは次の発言をうけてものものだ。
都合の悪い発言をしても責任は取らないってことだね。そもそも誰が翻訳したのかもわからないのに「同じ日本人ならボクの都合の悪い発言を翻訳するな」だと。公開の場所で発言しといてそれはないね。
まー、あれだ。10代の子供ならともかく、いい年こいたオッサンがソノ種の本を読んでナチスドイツやらファシストイタリア、東條幕府は偉大だったホントに思い込むのは思慮が足りない。もしそう考え、信じていても公言すればどうなるかがわからないのはもっとアレだ。ナチスドイツやら日本軍国主義、ファッショイタリアの擁護はそういうことだ。
前にその話をした時、日本だけじゃなくイタリアにも同類がいるって話を聞いたけどね。イタリアの講和もマリアナ失陥で降伏すりゃ良かった日本に比べてセンスがいいもんだが、そこで余計なことして足を引っ張ったサロ共和国みたいな連中を擁護できるのは不思議なもんだと思った。イタリア人からみても「せっかく降伏できたのに余計な事してるよね」だろうよ。
なによりも実際に参画した死に損ないや10代のほかにも、いい年こいた分別ざかりの中年層もいるいうあたり、どこの国も同じだなと思うもんだ。日本の海兵隊ヨイショ、オスプレイファンクラブと同じようにメカミリとか模型系の連中なんじゃないかね。
高須克弥@katsuyatakasu
都合よくつまみ食い翻訳して外国勢力にチクるのやめなさいよ。
海外からの圧力を期待して同胞を売るのは日本人の発想と違います。
日本人は卑怯が嫌いです。
https://twitter.com/katsuyatakasu/status/902844877066485760
これは次の発言をうけてものものだ。
香山リカ @rkayama
この記事の後半では高須氏のツイートの英訳やSWCの動き、さらには欅坂の件なども紹介され、日本人のナチス礼賛が続いているという論調になっている。日本ヤバイ…。
https://twitter.com/rkayama/status/902795284702420992
都合の悪い発言をしても責任は取らないってことだね。そもそも誰が翻訳したのかもわからないのに「同じ日本人ならボクの都合の悪い発言を翻訳するな」だと。公開の場所で発言しといてそれはないね。
まー、あれだ。10代の子供ならともかく、いい年こいたオッサンがソノ種の本を読んでナチスドイツやらファシストイタリア、東條幕府は偉大だったホントに思い込むのは思慮が足りない。もしそう考え、信じていても公言すればどうなるかがわからないのはもっとアレだ。ナチスドイツやら日本軍国主義、ファッショイタリアの擁護はそういうことだ。
前にその話をした時、日本だけじゃなくイタリアにも同類がいるって話を聞いたけどね。イタリアの講和もマリアナ失陥で降伏すりゃ良かった日本に比べてセンスがいいもんだが、そこで余計なことして足を引っ張ったサロ共和国みたいな連中を擁護できるのは不思議なもんだと思った。イタリア人からみても「せっかく降伏できたのに余計な事してるよね」だろうよ。
なによりも実際に参画した死に損ないや10代のほかにも、いい年こいた分別ざかりの中年層もいるいうあたり、どこの国も同じだなと思うもんだ。日本の海兵隊ヨイショ、オスプレイファンクラブと同じようにメカミリとか模型系の連中なんじゃないかね。
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産経新聞は記事「日英首脳、対北朝鮮連携で一致 京都で夕食会 東・南シナ海「法の支配」も確認、中国を牽制」で次のように述べている。
これは産経オリジナルの報道であるようだ。語句でググっても産経しか出てこない。共同電の転載ではない様子だ。
だが、それで中国が牽制する効果があると信じているのだろうか。本当にそう考えているとすれば産経の記者さんは相当におめでたいものだ。
■ 何も言っていないのと同じ
なぜなら英国は全く何も述べていないからだ。記事前段の「北朝鮮の弾道ミサイル発射について「これまでにない深刻かつ重大な脅威で、断じて容認できない」との認識で一致」よりも全く淡白で具体性はない。
つまりは、英国からすれば南シナ海問題は北朝鮮ミサイル以下である。ちなみに英国は北朝鮮のミサイルもどうでもいいと思っている。これは日本がイランの核・弾道弾をどうでもいいと思っているのと同じだ。中国の海洋進出はそれ以下で、どっちに転んでも航海の自由があればどうでもいいよといったことだ。
なにしろ英国からすれば中国との商売第一である。その結果が無味乾燥な「『法の支配』に基づく秩序」だ。日本への世辞にしても中国に文句をいわれるような口は効きたくない。何と言っても最大の旦那であり、一帯一路はぜひスコットランドまでとまで言い出している。日本との商売は中国との商売に次ぐ。マレーシアの肩を持つ分も含めてその程度だ。
そういえば日本のアレ宰相は勝手に喜ぶし、中国には「一般論を言ったまで」と説明できる。どちらの顔もあるからそれ以上の発言はしたくない。そもそも南シナ海そのものはどうでもいい。
■ 本気で信じてればどうかしている
しかし、産経はそれをもって「中国を牽制した」と報道した。政権ヨイショと読者への迎合なのだろうが、本気でそう考えていると考えればどうかしている。
それなら、英首相が中国で戦没者慰霊碑に献花したら日本を牽制したことにもなるだろう。「両国はファシズムと共に戦った」で日本の歴史認識を牽制したことになるか? それを考えればよい。
それで日本は何も牽制されたと考えない。アッケラカーノカーだ。
同じように「『法の支配』に基づく秩序」といったところで、中国も牽制されたとも考えない。日本相手にリップサービスしてるなで終わりといったものでしかない。
まー、歴代宰相中で偏差値最低の御仁やら、内閣の構成員、実際に調整した内閣官房やら外務省の実務者がいうならともかくね。 それを産経が言い出すのはよほど認識がおかしいか、あるいは政権との自己同一化し、自分も政府当事者にでもなれたつもりなんだろう。
[日英首脳会談で]中国が進出を強める東シナ海・南シナ海について「法の支配」に基づく秩序維持のために連携することで一致し、中国を牽制した。
http://www.sankei.com/politics/news/170830/plt1708300034-n1.html
これは産経オリジナルの報道であるようだ。語句でググっても産経しか出てこない。共同電の転載ではない様子だ。
だが、それで中国が牽制する効果があると信じているのだろうか。本当にそう考えているとすれば産経の記者さんは相当におめでたいものだ。
■ 何も言っていないのと同じ
なぜなら英国は全く何も述べていないからだ。記事前段の「北朝鮮の弾道ミサイル発射について「これまでにない深刻かつ重大な脅威で、断じて容認できない」との認識で一致」よりも全く淡白で具体性はない。
つまりは、英国からすれば南シナ海問題は北朝鮮ミサイル以下である。ちなみに英国は北朝鮮のミサイルもどうでもいいと思っている。これは日本がイランの核・弾道弾をどうでもいいと思っているのと同じだ。中国の海洋進出はそれ以下で、どっちに転んでも航海の自由があればどうでもいいよといったことだ。
なにしろ英国からすれば中国との商売第一である。その結果が無味乾燥な「『法の支配』に基づく秩序」だ。日本への世辞にしても中国に文句をいわれるような口は効きたくない。何と言っても最大の旦那であり、一帯一路はぜひスコットランドまでとまで言い出している。日本との商売は中国との商売に次ぐ。マレーシアの肩を持つ分も含めてその程度だ。
そういえば日本のアレ宰相は勝手に喜ぶし、中国には「一般論を言ったまで」と説明できる。どちらの顔もあるからそれ以上の発言はしたくない。そもそも南シナ海そのものはどうでもいい。
■ 本気で信じてればどうかしている
しかし、産経はそれをもって「中国を牽制した」と報道した。政権ヨイショと読者への迎合なのだろうが、本気でそう考えていると考えればどうかしている。
それなら、英首相が中国で戦没者慰霊碑に献花したら日本を牽制したことにもなるだろう。「両国はファシズムと共に戦った」で日本の歴史認識を牽制したことになるか? それを考えればよい。
それで日本は何も牽制されたと考えない。アッケラカーノカーだ。
同じように「『法の支配』に基づく秩序」といったところで、中国も牽制されたとも考えない。日本相手にリップサービスしてるなで終わりといったものでしかない。
まー、歴代宰相中で偏差値最低の御仁やら、内閣の構成員、実際に調整した内閣官房やら外務省の実務者がいうならともかくね。 それを産経が言い出すのはよほど認識がおかしいか、あるいは政権との自己同一化し、自分も政府当事者にでもなれたつもりなんだろう。
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同人誌のうち、中国系の分を皆さんご存知の東方書店に委託しました。
・ 瀛報 第46号 駝峰航空輸送戦 敵は封鎖に屈服するか? (2017年08月 864円)
・ 瀛報 第44号 巡洋艦戦略の利点 中国海軍力への対抗策(2016年08月 864円)
・ 瀛報 第38号 中国との戦争はどのようになるか?(2013年12月 864円)
・ 瀛報 第36号 中国は第二列島線に進出できるか?(2013年08月 864円)
・ 瀛報 第33号 長江鉄道橋 現代中国の急所、鉄道網、河川通航、石炭輸送(2012年08月 864円)
場所は東京堂書店の向かいです。
『東亜』や『中国21』『問題と研究』も扱っているので、そちらのお買上げの都度にでもよろしければ御覧ください。
・ 瀛報 第46号 駝峰航空輸送戦 敵は封鎖に屈服するか? (2017年08月 864円)
・ 瀛報 第44号 巡洋艦戦略の利点 中国海軍力への対抗策(2016年08月 864円)
・ 瀛報 第38号 中国との戦争はどのようになるか?(2013年12月 864円)
・ 瀛報 第36号 中国は第二列島線に進出できるか?(2013年08月 864円)
・ 瀛報 第33号 長江鉄道橋 現代中国の急所、鉄道網、河川通航、石炭輸送(2012年08月 864円)
場所は東京堂書店の向かいです。
『東亜』や『中国21』『問題と研究』も扱っているので、そちらのお買上げの都度にでもよろしければ御覧ください。
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C-2をUAEに売る話がニュースになった。
これについては清谷さんが「わざわざ買うほどのヒコーキではない」「あいつらホントに買うかわからない」と言っている。おそらくそうだろう。
その上に付け加えるべき疑問もある。
UAEに売ってよいか? である。
それというのも、少なくとも売って良い国には見えないためだ。まずUAEは戦闘行為に参加していること。つぎに兵器産業での応用で攻撃手段に変化するおそれもあること。さらにUAEはイランとの対立体制にあることだ。
■ イエメン介入の主力
まずは、交戦中の国であり武器売却には不適切な点だ。
UAEはイエメン介入の主力である。汎スンニ連合の一員であり、サウジと並ぶ首魁と目されている。このためイエメン内戦にもサウジに次ぐ兵力を派出し、積極的な作戦行動をとっている。
もともと対外行動も積極的に行っている。湾岸戦争以降も機会を見て派兵しているだけでなく、特殊部隊もスンニ派諸国で活動している気配もある。
この点、何も考えないで武器を売却して良い国ではない。
■ UAEは武器製造国
つぎに攻撃的運用をされる可能性もある。この点も売却先として不適切な点だ。
UAEは地域屈指の武器産業がある。UAEは経済的理由と政治的理由から武器製造を進めている。前者は石油頼みの経済からの脱却であり、後者は自国分の武器生産とスンニ派同盟国への輸出供与を目的としている。
その国に輸送機を売るとどう使うかわかったものではない。機体を改造しないまでも、アムルスのような武器運用機構を搭載されて爆撃機的運用をされる可能性もある。攻撃機化されればA・B段階整備を断るオプションもあるだろうが、貨物室内部に独立した武装を施されると文句はいい難くなるだろう。
■ 日本-イラン関係への影響
さらにイランを刺激する可能性である。これもUAEへの輸送機売却が不適切な点だ。
UAEはイランと対立している。これもサウジと連携して反イラン政策をとっており、その軍事力もイランとの対抗を目的としたものである。ちなみに今年のカタール断交も反イラン政策の側面もある。
そのUAEに日本が武器を売るとなると、イランは不機嫌になる。
それを甘受できるかということだ。
ちなみに、イラン経済解除は間近である。そして今までの日本-イラン関係からすれば日本はそこでの権益に与れる可能性がある。だが、今まで武器輸出したことのない日本が初めてUAEに武器を輸出したとなれば、その話がどうなるかはわからない。
■ 豪州やNZとは違う
これらの点からすれば、UAEは輸送機売却に適した国ではない。その点で安心して売れるオーストラリアやニュージランドとは異なる。
イランが不快感を示してきたら実際にポシャるだろう。仮に国内でイエメン介入や攻撃運用の問題についてコンセンサスを形成できてもそうなる。
イランもUAEの邪魔をするため日本に釘を指すくらいはする。UAEが日本から武器を買うことはイランにとって失点でありUAEにとって得点となりえる。小火器やらソフトスキンやらの小規模武器の売却ならともかく、軍用輸送機のような大物は見逃し難い。
そして日本はそれに抵抗できるかは厳しい。日本は英仏とは異なる。今まで武器を輸出してきた経緯はない。その点で既得権的な権利を持っていない。
また、イランが日本向けの権益供与とバータする構造を作れば、日本は輸送機輸出よりもそちらを優先するだろう。なお、湾岸で天然ガス生産の余力があり、LNG輸出の可能性がある国はカタールとイランだけだ。激安かつ安定供給を約束すれば、常にエネルギー飢餓感を持つ日本は転ぶ可能性は高い。
これについては清谷さんが「わざわざ買うほどのヒコーキではない」「あいつらホントに買うかわからない」と言っている。おそらくそうだろう。
その上に付け加えるべき疑問もある。
UAEに売ってよいか? である。
それというのも、少なくとも売って良い国には見えないためだ。まずUAEは戦闘行為に参加していること。つぎに兵器産業での応用で攻撃手段に変化するおそれもあること。さらにUAEはイランとの対立体制にあることだ。
■ イエメン介入の主力
まずは、交戦中の国であり武器売却には不適切な点だ。
UAEはイエメン介入の主力である。汎スンニ連合の一員であり、サウジと並ぶ首魁と目されている。このためイエメン内戦にもサウジに次ぐ兵力を派出し、積極的な作戦行動をとっている。
もともと対外行動も積極的に行っている。湾岸戦争以降も機会を見て派兵しているだけでなく、特殊部隊もスンニ派諸国で活動している気配もある。
この点、何も考えないで武器を売却して良い国ではない。
■ UAEは武器製造国
つぎに攻撃的運用をされる可能性もある。この点も売却先として不適切な点だ。
UAEは地域屈指の武器産業がある。UAEは経済的理由と政治的理由から武器製造を進めている。前者は石油頼みの経済からの脱却であり、後者は自国分の武器生産とスンニ派同盟国への輸出供与を目的としている。
その国に輸送機を売るとどう使うかわかったものではない。機体を改造しないまでも、アムルスのような武器運用機構を搭載されて爆撃機的運用をされる可能性もある。攻撃機化されればA・B段階整備を断るオプションもあるだろうが、貨物室内部に独立した武装を施されると文句はいい難くなるだろう。
■ 日本-イラン関係への影響
さらにイランを刺激する可能性である。これもUAEへの輸送機売却が不適切な点だ。
UAEはイランと対立している。これもサウジと連携して反イラン政策をとっており、その軍事力もイランとの対抗を目的としたものである。ちなみに今年のカタール断交も反イラン政策の側面もある。
そのUAEに日本が武器を売るとなると、イランは不機嫌になる。
それを甘受できるかということだ。
ちなみに、イラン経済解除は間近である。そして今までの日本-イラン関係からすれば日本はそこでの権益に与れる可能性がある。だが、今まで武器輸出したことのない日本が初めてUAEに武器を輸出したとなれば、その話がどうなるかはわからない。
■ 豪州やNZとは違う
これらの点からすれば、UAEは輸送機売却に適した国ではない。その点で安心して売れるオーストラリアやニュージランドとは異なる。
イランが不快感を示してきたら実際にポシャるだろう。仮に国内でイエメン介入や攻撃運用の問題についてコンセンサスを形成できてもそうなる。
イランもUAEの邪魔をするため日本に釘を指すくらいはする。UAEが日本から武器を買うことはイランにとって失点でありUAEにとって得点となりえる。小火器やらソフトスキンやらの小規模武器の売却ならともかく、軍用輸送機のような大物は見逃し難い。
そして日本はそれに抵抗できるかは厳しい。日本は英仏とは異なる。今まで武器を輸出してきた経緯はない。その点で既得権的な権利を持っていない。
また、イランが日本向けの権益供与とバータする構造を作れば、日本は輸送機輸出よりもそちらを優先するだろう。なお、湾岸で天然ガス生産の余力があり、LNG輸出の可能性がある国はカタールとイランだけだ。激安かつ安定供給を約束すれば、常にエネルギー飢餓感を持つ日本は転ぶ可能性は高い。
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ネトウヨは左派論難はテンプレートでしかない。どっかのだれかが言ったことを理解せずにオウム返しにするものだ。
そして、それで左派に勝った気になっている。左派、革新、人権主張、平和主張勢力、護憲派に勝利宣言できる。それで自分が評価されると考えているのだろう。
■ 間違った主張のオウム返し
だが、それのオウム返しは誤っている場合は多い。
具体例をあげれば梓弓さんの発言がそれだ。 これは想定上の徴兵反対の主張に対する主張だ「現代戦はハイテク兵器を使うから素人は役に立たない、だから徴兵なんてない」といった主張だが、いつものオウム返しであり、しかも誤った発言である。
これはだが、これは一つの疑問の提示で崩れる理屈だ。それは「イラク戦争やアフガン戦争が「ハイテク兵器主体の現代戦」(梓弓)だったか?」である。
どちらも治安維持の段階で泥沼化した。そのため五軍とも正面部隊の不足を超える規模の大規模動員や志願兵を募って送り込んだ。治安維持は頭数が重視される戦争だからだ。あまりの兵員不足に海軍にも大隊を作らせて陸戦に送り込む話が出たくらいだ。
2つの戦いではハイテク兵器は主役ではない。UAVを警戒監視で飛ばし、誘導爆弾や砲弾を多用した程度だ。
結局は小火器の戦争でおわっている。使われたのは機関銃と小銃、あとはボディーアーマーの戦争だった。
操作したのもパートタイマーが多数だ。それで一生食ってく職業軍人では足らず、例年の志願兵だけでも足りていない。だから陸軍では州兵が大量に投入されたが、訓練かねてのローテーションで回ってくるような優良部隊だけではなく、装備不良の部隊も送り込まれた。各軍とも当座の訓練が終わっただけの兵員を送り込んでいる。
つまりは素人が小火器でやった戦争だったということだ。、米国では貧乏人が兵隊を志願して死傷している。その意味では左派のいう経済的徴兵制といった言い方は間違っているとはいえない。「素人かき集めても意味なし」(梓弓)だっどころではなく、それをやった戦争だったということだ。
つまりは自分の間違いを示すものでしかない。梓弓さんの主張、あるいはどこかのだれかのオウム返しは、ご自身の見識の高さを誇るものではなく、間違いを表明するといった奇妙な主張なのである。
■ 「防衛ドクトリン」の意味も不鮮明
さらにいえば「防衛ドクトリン」やら「専守防衛」のあたりのいいぶりもおかしい。
遡ると次のような発言もしている。
「現在の日本の防衛ドクトリンはイキナリ本土決戦」(梓弓)は本気で言っているのだろうか?
そもそも、軍事におけるドクトリンとは「我々はこうやって勝つ」といった共通認識や観念である。盆暗の軍クラはそれを野外令のようなマニュアルや戦略構想と勘違いしているがそうではない。だから「ドクトリン」といった言葉を振り回すヤツはほぼ見当ハズレだと思って間違いはない。
そして、そこで本土に引き釣りこむといった不思議な主張をしている人はいない。ドクトリンとしてそんな話はない。
さらにいえば、本土外周部での防衛体制は全く見えていないのも不思議だ。海自の長距離哨戒機や外洋艦隊、空自のAWACSや航続距離の長い戦闘機、対艦攻撃力をもつ支援戦闘機は何のためにいるのだろうか?といったものだ。
そして「戦争になったら」「現在の日本の防衛ドクトリンはイキナリ本土決戦」(梓弓)は日米同盟を全く無視している。米国のバックアップがあるなかで、戦争になって「イキナリ本土決戦」というのは、カーフェリーで開戦初頭に対日上陸戦をいい出した軍クラと同程度の発想だということだ
そして、それで左派に勝った気になっている。左派、革新、人権主張、平和主張勢力、護憲派に勝利宣言できる。それで自分が評価されると考えているのだろう。
■ 間違った主張のオウム返し
だが、それのオウム返しは誤っている場合は多い。
具体例をあげれば梓弓さんの発言がそれだ。 これは想定上の徴兵反対の主張に対する主張だ「現代戦はハイテク兵器を使うから素人は役に立たない、だから徴兵なんてない」といった主張だが、いつものオウム返しであり、しかも誤った発言である。
梓弓 @Ma_R8 5時間5時間前
だからハイテク兵器主体の現代戦では素人かき集めても意味なしで「戦争になっても軍隊に行かない、あるいは銃を取らない」ってイキがってることじたいが、そんなの最初から求められてねえってこと理解してませんなあ。
https://twitter.com/Ma_R8/status/901614183677968384
梓弓 @Ma_R8
「ハイテク兵器は素人にも扱える」は、実際の兵器見た事ない幻想だし、現代戦のハイテクとは別に兵器だけではなく、サイバーセキュリティや情報を駆使した組織的運用なんかも含む事も知らない、アホ判定リトマス試験紙です。
https://twitter.com/Ma_R8/status/901609713120329729
これはだが、これは一つの疑問の提示で崩れる理屈だ。それは「イラク戦争やアフガン戦争が「ハイテク兵器主体の現代戦」(梓弓)だったか?」である。
どちらも治安維持の段階で泥沼化した。そのため五軍とも正面部隊の不足を超える規模の大規模動員や志願兵を募って送り込んだ。治安維持は頭数が重視される戦争だからだ。あまりの兵員不足に海軍にも大隊を作らせて陸戦に送り込む話が出たくらいだ。
2つの戦いではハイテク兵器は主役ではない。UAVを警戒監視で飛ばし、誘導爆弾や砲弾を多用した程度だ。
結局は小火器の戦争でおわっている。使われたのは機関銃と小銃、あとはボディーアーマーの戦争だった。
操作したのもパートタイマーが多数だ。それで一生食ってく職業軍人では足らず、例年の志願兵だけでも足りていない。だから陸軍では州兵が大量に投入されたが、訓練かねてのローテーションで回ってくるような優良部隊だけではなく、装備不良の部隊も送り込まれた。各軍とも当座の訓練が終わっただけの兵員を送り込んでいる。
つまりは素人が小火器でやった戦争だったということだ。、米国では貧乏人が兵隊を志願して死傷している。その意味では左派のいう経済的徴兵制といった言い方は間違っているとはいえない。「素人かき集めても意味なし」(梓弓)だっどころではなく、それをやった戦争だったということだ。
つまりは自分の間違いを示すものでしかない。梓弓さんの主張、あるいはどこかのだれかのオウム返しは、ご自身の見識の高さを誇るものではなく、間違いを表明するといった奇妙な主張なのである。
■ 「防衛ドクトリン」の意味も不鮮明
さらにいえば「防衛ドクトリン」やら「専守防衛」のあたりのいいぶりもおかしい。
遡ると次のような発言もしている。
梓弓 @Ma_R8
タレントが戦争になったら戦場に行きたくないたら偉い人からどうぞたら言ってるけど、現在の日本の防衛ドクトリンはイキナリ本土決戦なので「戦場に行く」んじゃなくて「日本が戦場になる」んだよ。
そう言う心配は、他国並みに策源地攻撃の能力持ってからの話で、今は、その選択肢すらない。
https://twitter.com/Ma_R8/status/901372137323216897
「現在の日本の防衛ドクトリンはイキナリ本土決戦」(梓弓)は本気で言っているのだろうか?
そもそも、軍事におけるドクトリンとは「我々はこうやって勝つ」といった共通認識や観念である。盆暗の軍クラはそれを野外令のようなマニュアルや戦略構想と勘違いしているがそうではない。だから「ドクトリン」といった言葉を振り回すヤツはほぼ見当ハズレだと思って間違いはない。
そして、そこで本土に引き釣りこむといった不思議な主張をしている人はいない。ドクトリンとしてそんな話はない。
さらにいえば、本土外周部での防衛体制は全く見えていないのも不思議だ。海自の長距離哨戒機や外洋艦隊、空自のAWACSや航続距離の長い戦闘機、対艦攻撃力をもつ支援戦闘機は何のためにいるのだろうか?といったものだ。
そして「戦争になったら」「現在の日本の防衛ドクトリンはイキナリ本土決戦」(梓弓)は日米同盟を全く無視している。米国のバックアップがあるなかで、戦争になって「イキナリ本土決戦」というのは、カーフェリーで開戦初頭に対日上陸戦をいい出した軍クラと同程度の発想だということだ
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学校教育は画一に斉一に実施しなければならない。そうしなければ人手はいくらあっても足りないからだ。そのため馬鹿みたいな単純化で分解してステップ・バイ・ステップで行う。水準も頭のわるい子に合わせる。実施もフィード・フォワードだ。そうでもしなければ20人30人をまとめて教育できないからだ。
そこに一人ひとりに懇切丁寧な対応を求めるのは間違っている。それは家庭教師の仕事である。
そこに「応用を効かせろ」というのは無理な話だ。松浦晋也さんの主張はそのようなものだ。
■ ショートカットを認めろ
話の経緯はつぎのようなものだ。
■ それが学校教育
注目すべき点は「これは私の知る教育でもない」(松浦)点だ。松浦さんが受けた教育がそれであるにもかかわらずそれを言い出すことは奇妙である。なぜなら日本の小中学校教育は全部それだし、世界的にも大差はない。安価に教育を提供する手法だからだ。
それに「応用が効かず」と文句をつけてもしかたもない。基本動作をやっている時にできる子が応用動作を持ち出しても面倒くさいし、下手をすると教室が混乱する。式の変形もできないのに100×144でいいと思い込む子が出たら厄介だ。
逆にそれを認めろというのは無理難題だ。子供が面倒だと藤原の「藤」や権利の「権」を略字で書いたり、andをet、firstを1stと書いたらどうするかといったものだ。個人成果品の夏休みの書き取りドリルなら見て見ぬふりをされるが教室では許されない。
たまたま算数と数学は成果品が同じ文字、数字になるだけの話だ。やってることは同じだ。
あくまでも実施上の都合が先に立ったものだ。もともと正解もない「漢字の書き順」と同じで、大量教育の便法としてそうしているだけだ。
その前提に立たず「数学的に正しい」を振り回すのはどうかしている。松浦さんほかのスタンスからすれば「数学的に正しい子供を罰するな」なのだろう。だが、その答えは数学としては正しいが、教育実施上での負荷なので認める訳にはいかない。科学や数学的に「正しい」ことだけを評価軸とし、実施負担への理解ができない点も、理系カルト的雰囲気を感じるものだ。
■ 小中学校教育に高望みしすぎ
もちろん掛け算の順番やら漢字のトメ・ハライのようにすっ飛ばした方がいい部分もある。
だが、教室教育としての効率を担保する単能化そのものまで「なにか算数や教育に似た、泥船のようなものだ。応用が効かず、すぐに沈む。」(松浦)と言い出すのは妥当を欠いている。教育やその中での算数なんてそんなものだ。
そもそも小中学校の先生に応用を効かせられるだろうか? あまり頭もよろしくないのも多いし、まず機転も効かない。負荷がかかっている状況では、とうていそこまでの応用は効かせられない。希望してもいない下士官助教が熱意もない兵隊を教える状況のようなものだ。そこで応用動作やその後の発展をフォローするのは無理だ。
必要なものは、馬鹿でも小学生になら教えられるマニュアルである。そしてその中身は単純から複雑にステップ・バイ・ステップで進む形であり、できる子にはあまりにも緩慢で馬鹿馬鹿しいもので、授業中に机の引き出しの中に文庫本を置いといて読んで億程度のカリキュラムである。
そこに一人ひとりに懇切丁寧な対応を求めるのは間違っている。それは家庭教師の仕事である。
そこに「応用を効かせろ」というのは無理な話だ。松浦晋也さんの主張はそのようなものだ。
■ ショートカットを認めろ
話の経緯はつぎのようなものだ。
すど @ysmemoirs 8月3日
「1本85円の鉛筆を144本と,1冊144円のノートを15冊買います。合計はいくらでしょう」という数値設定の問題,かけ算の順序的にすごく面白そうじゃありません?
https://twitter.com/ysmemoirs/status/892950988633423873
返信先: @ysmemoirsさん
例えば「あなたが小学校の先生だとして,この数値設定の特徴に気づき,暗算で144×100=14400円と計算できる子を育てたいですか,育てたくないですか」的な問いを初等科数学科教育法の授業で教員志望の大学生に投げてみたらどうかしら。
https://twitter.com/ysmemoirs/status/892953673625501697
生天目あかり @nabata_me 8月4日
これに関しては明確に答えられます。「NO」です。
理想は頭の中で最適化された計算を「確かめ算(検算)」として行い、表記上はそれぞれ別の掛け算から合算する方式を記入する。
そして「144×100のようなずるをした?」という問いに「いいえ」と答えられるようになるまでが「教育」です。
https://twitter.com/nabata_me/status/893500432504442880
松浦晋也 @ShinyaMatsuura 8月23日
こういう人がいることに衝撃を覚える。これは私の知る教育でもないし、数学でもない。算数でもない。なにか算数や教育に似た、泥船のようなものだ。応用が効かず、すぐに沈む。
https://twitter.com/ShinyaMatsuura/status/900328450501754880
松浦晋也 @ShinyaMatsuura 8月23日
ああそうか。これは従順な人材をつくる奴婢訓だ。
https://twitter.com/ShinyaMatsuura/status/900330162889211904
■ それが学校教育
注目すべき点は「これは私の知る教育でもない」(松浦)点だ。松浦さんが受けた教育がそれであるにもかかわらずそれを言い出すことは奇妙である。なぜなら日本の小中学校教育は全部それだし、世界的にも大差はない。安価に教育を提供する手法だからだ。
それに「応用が効かず」と文句をつけてもしかたもない。基本動作をやっている時にできる子が応用動作を持ち出しても面倒くさいし、下手をすると教室が混乱する。式の変形もできないのに100×144でいいと思い込む子が出たら厄介だ。
逆にそれを認めろというのは無理難題だ。子供が面倒だと藤原の「藤」や権利の「権」を略字で書いたり、andをet、firstを1stと書いたらどうするかといったものだ。個人成果品の夏休みの書き取りドリルなら見て見ぬふりをされるが教室では許されない。
たまたま算数と数学は成果品が同じ文字、数字になるだけの話だ。やってることは同じだ。
あくまでも実施上の都合が先に立ったものだ。もともと正解もない「漢字の書き順」と同じで、大量教育の便法としてそうしているだけだ。
その前提に立たず「数学的に正しい」を振り回すのはどうかしている。松浦さんほかのスタンスからすれば「数学的に正しい子供を罰するな」なのだろう。だが、その答えは数学としては正しいが、教育実施上での負荷なので認める訳にはいかない。科学や数学的に「正しい」ことだけを評価軸とし、実施負担への理解ができない点も、理系カルト的雰囲気を感じるものだ。
■ 小中学校教育に高望みしすぎ
もちろん掛け算の順番やら漢字のトメ・ハライのようにすっ飛ばした方がいい部分もある。
だが、教室教育としての効率を担保する単能化そのものまで「なにか算数や教育に似た、泥船のようなものだ。応用が効かず、すぐに沈む。」(松浦)と言い出すのは妥当を欠いている。教育やその中での算数なんてそんなものだ。
そもそも小中学校の先生に応用を効かせられるだろうか? あまり頭もよろしくないのも多いし、まず機転も効かない。負荷がかかっている状況では、とうていそこまでの応用は効かせられない。希望してもいない下士官助教が熱意もない兵隊を教える状況のようなものだ。そこで応用動作やその後の発展をフォローするのは無理だ。
必要なものは、馬鹿でも小学生になら教えられるマニュアルである。そしてその中身は単純から複雑にステップ・バイ・ステップで進む形であり、できる子にはあまりにも緩慢で馬鹿馬鹿しいもので、授業中に机の引き出しの中に文庫本を置いといて読んで億程度のカリキュラムである。
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昨月来の多忙が終わって水木と東京市内まで出たのだけれども。
水曜は営業で最後に映画。「まー、あれだろうな」と思っていた『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』は「まー、そんなもんだろう」といった中身。そういう映画だし、それを承知で見てきたのだがもう少し俗向けにつくってもいいのではないかと。まあ、それを含めて普段見ているものと違う映画やら本をみようといった心持ちで見に行ったのだけれども。
ただまあ、不倫のシーンに部屋になだれ込まれた兄が「彼女は社交界の花だぞ」というあたりはなかなか。「売り物、買い物だろ」「だから不倫じゃない」と言う理屈は大陸にもあったのだねと。
あと撮影は屋内と庭だけ。ごく一部で学校と教会と墓地がでてくるだけ。ただ衣装と髪型は凝っていた。今から見るとアゴヒゲは滑稽で厄介にしても、未来が無髪社会になれば頭髪も物珍しかろうといったあたりなのでなんともね。
映画の中身は「主人公が一人暮らしすればれば全部解決」かなと。当時の社会がそれを許すかはともかくはそういったものです
ただ、次のアルゼンチン映画は面白そうなものです。
・ 「その視線の先に」(沢田教一写真展)
翌日最初に行ったのは沢田教一の写真展「その視線の先に」へ。日本橋高島屋でやっている展覧会。性質上、それほど混んでいるとは考えなかったが、平日12時には結構に混んでいて、1時間チョイあとに出るとチケットが長蛇で早めにきてよかったと。
上部分は「安全への逃避」があるけど、著作権的にどうかと思ってオミットしました。展示会に見に行ってください。
インドシナ半島以前の部分も結構面白いもので、青森の風景がカラーで採られている。昔のカラーはダルい感じなのに、ピントや構図に加え、発色も粒子性(解像度)もカリッとしている。昼間なら80年代90年代と大差はない。三沢で写真屋さんやってたのでスーパーセイバー(後ろにB-47)の写真もある。似たようなヒコーキ写真も相当あるのではないかね。
本筋のインドシナをみると、いい写真ほど「ちょっとピンぼけ」が多い。決定的瞬間、極短期間の一瞬を撮影したのがいい写真だからそうなる。そして、それを求めて激戦区を選んで行くし戦闘で前に前にでるから、キャパも沢田も一ノ瀬もみんな死んでしまう。MGへの給弾にが上手くいかなくて米兵が「アレ、アレ、アレ」ってのはまったくそんな写真。喜八の映画で軽機にマガジンを斜めに入れようとして入らなくてしかも力まかせに押しまくるから固着してパニクる初年兵のそれ。
先に写真集でも気づいたことだが、テト攻勢のフエ占拠と奪回での有名な写真はすべて沢田の撮影。王宮の塀沿で低い姿勢をとる米軍ほかの写真はそれ。亡くならずに75年のサイゴン解放に居合わせたらスゲー写真を撮ったんじゃないかねと
最後が奥さんのベトナム訪問(2016)の映像。写真集に関係した人と話したとき拙い沢田さん知識から「七つ年上の」といったら「いや11上」と訂正された。つまり25年生まれで90でベトナムを訪れたことになる。
その構造自体がよくできている。ご主人を全力で支えた奥さんとして知られているが、年齢も90だともう行けるかわからない、だから最後の機会だと行った。そこでご主人の写真が特出されて展示されているのを見て満足する。それは当然の話だが、展示の最後として非常によろしくできているものです。その旨はどこにも出てこないし健康だからそれはないでしょうけど「ベトナムに行って死んでも構わない」といった判断もあるのでしょうね。
ちなみに統一ベトナム繁栄の象徴で高島屋がでてくる。近代化されたビル群がでてくるけど、1カットまるまるのビル映像では一階に高島屋が入っている。生誕80周年記念の段階で高島屋が社会事業として協力してくれたから、それなら入れましょうといったものでしょう。
沢田教一作品展「その視線の先に」はオススメです。今日なら18時前くらいの夕刻、土日いくなら午前中か、あるいは月曜に行くのが一番でしょう。
水曜は営業で最後に映画。「まー、あれだろうな」と思っていた『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』は「まー、そんなもんだろう」といった中身。そういう映画だし、それを承知で見てきたのだがもう少し俗向けにつくってもいいのではないかと。まあ、それを含めて普段見ているものと違う映画やら本をみようといった心持ちで見に行ったのだけれども。
ただまあ、不倫のシーンに部屋になだれ込まれた兄が「彼女は社交界の花だぞ」というあたりはなかなか。「売り物、買い物だろ」「だから不倫じゃない」と言う理屈は大陸にもあったのだねと。
あと撮影は屋内と庭だけ。ごく一部で学校と教会と墓地がでてくるだけ。ただ衣装と髪型は凝っていた。今から見るとアゴヒゲは滑稽で厄介にしても、未来が無髪社会になれば頭髪も物珍しかろうといったあたりなのでなんともね。
映画の中身は「主人公が一人暮らしすればれば全部解決」かなと。当時の社会がそれを許すかはともかくはそういったものです
ただ、次のアルゼンチン映画は面白そうなものです。
・ 「その視線の先に」(沢田教一写真展)
翌日最初に行ったのは沢田教一の写真展「その視線の先に」へ。日本橋高島屋でやっている展覧会。性質上、それほど混んでいるとは考えなかったが、平日12時には結構に混んでいて、1時間チョイあとに出るとチケットが長蛇で早めにきてよかったと。
上部分は「安全への逃避」があるけど、著作権的にどうかと思ってオミットしました。展示会に見に行ってください。
インドシナ半島以前の部分も結構面白いもので、青森の風景がカラーで採られている。昔のカラーはダルい感じなのに、ピントや構図に加え、発色も粒子性(解像度)もカリッとしている。昼間なら80年代90年代と大差はない。三沢で写真屋さんやってたのでスーパーセイバー(後ろにB-47)の写真もある。似たようなヒコーキ写真も相当あるのではないかね。
本筋のインドシナをみると、いい写真ほど「ちょっとピンぼけ」が多い。決定的瞬間、極短期間の一瞬を撮影したのがいい写真だからそうなる。そして、それを求めて激戦区を選んで行くし戦闘で前に前にでるから、キャパも沢田も一ノ瀬もみんな死んでしまう。MGへの給弾にが上手くいかなくて米兵が「アレ、アレ、アレ」ってのはまったくそんな写真。喜八の映画で軽機にマガジンを斜めに入れようとして入らなくてしかも力まかせに押しまくるから固着してパニクる初年兵のそれ。
先に写真集でも気づいたことだが、テト攻勢のフエ占拠と奪回での有名な写真はすべて沢田の撮影。王宮の塀沿で低い姿勢をとる米軍ほかの写真はそれ。亡くならずに75年のサイゴン解放に居合わせたらスゲー写真を撮ったんじゃないかねと
最後が奥さんのベトナム訪問(2016)の映像。写真集に関係した人と話したとき拙い沢田さん知識から「七つ年上の」といったら「いや11上」と訂正された。つまり25年生まれで90でベトナムを訪れたことになる。
その構造自体がよくできている。ご主人を全力で支えた奥さんとして知られているが、年齢も90だともう行けるかわからない、だから最後の機会だと行った。そこでご主人の写真が特出されて展示されているのを見て満足する。それは当然の話だが、展示の最後として非常によろしくできているものです。その旨はどこにも出てこないし健康だからそれはないでしょうけど「ベトナムに行って死んでも構わない」といった判断もあるのでしょうね。
ちなみに統一ベトナム繁栄の象徴で高島屋がでてくる。近代化されたビル群がでてくるけど、1カットまるまるのビル映像では一階に高島屋が入っている。生誕80周年記念の段階で高島屋が社会事業として協力してくれたから、それなら入れましょうといったものでしょう。
沢田教一作品展「その視線の先に」はオススメです。今日なら18時前くらいの夕刻、土日いくなら午前中か、あるいは月曜に行くのが一番でしょう。
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とらのあなに『駝峰航空輸送戦』をだしてみました。
リンクは↓です
http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/56/38/040030563848.html
内容説明は
よろしければお買上げください
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http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/56/38/040030563848.html
内容説明は
封鎖はなぜ失敗するのか? 日本が行った対中封鎖を海上封鎖、華南侵攻、仏印進駐、ビルマ侵攻を挙げて説明。対抗策としての連合国ヒマラヤ越え航空輸送、駝峰航空輸送までを取り上げ、そこで発見した「封鎖の自己疎外性」を説明する。筆者は職業軍事ライターの文谷数重としました
よろしければお買上げください
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「新聞によると」と赤旗と聖教新聞を出したらどうなるか?
まずは眉唾で扱われるだろう。普通は朝日、毎日、読売、一品下って日経だからだ。地方紙は地方紙と書く。
その点、梨恵華さん(「自衛隊を守る会」代表)の感覚は独特だ。郵送された宗教系新聞を提示しているからだ。ちなみに以前に自衛隊ヨイショ記事を書いているとして紹介した女性である。
「籠池氏は『詐欺』事件で逮捕されたんですよー。 」がそれ。
内容は現政権の擁護である。
主張は主張で構わない。籠池氏と首相がズブスブであったことに目をつぶり、「便宜供与が証明されていない」(梨恵華)とはアクロバティック擁護だがそれは置く。
ただ、そのなかで「この件も小さく話題になっているようなので、新聞だけ貼っておくね。」(梨恵子)は興味深いものだ。「新聞を貼っておく」(梨恵子)の新聞が郵送配送された『顕正新聞』だからだ。
もちろん、どの新聞を取ろうが構わないし、どのご宗旨でも構わない。それは自由だ。
だが、「新聞によると」で郵便配達の宗教系新聞を提示するあたりでセンスはない。その提示はむしろ説得力を損なうことに気づかない。そのあたり、やはり独特な感覚なのだろう。
その点でも、梨恵華さんが代表をつとめる「自衛隊を守る会」とやらも、その程度は疑われるものだ。
代表が代表なら会も会だということだ。「それを出しても大丈夫だ」と思っているオバサンを頭にしていること。さらには、そこから思想的背景について推測あるいは想像される可能性があることも理解できず、止められないあたりがそれだ。もしそうであっても、あるいはそうでなくとも「純粋な防衛問題ではなく、宗教活動ではないか」と疑われるからだ。実際に自衛隊ヨイショは宗教とくっついていることが多い。
もともと引っかかるヤツも引っかかるヤツだけどね。隊友会がみごとフィッシュオンしているが、隊友会活動は世間知らずの自衛隊OBの集まりだからね。露骨な自衛隊ヨイショと贔屓の引き倒しに気づけないのはどうしようもない。
まー、「コミンテルンの陰謀ガー」といってるあたりで大概だけどね。梨恵華さんの最新記事「おすすめ、コミッテルンの謀略と日本の敗戦」 がそれだ。「日本は悪くない、ハメられた」の被害者意識が募って「敵は裏で全部繋がっている」という関係を想像しているのではないかね。「コミッテルン」ってなにかね。コミュニスト・インターナショナルをどう縮めて「コミッテルン」になるのだろうか? このあたりも自衛隊問題同様に、他人に聞くだけで自分で調べていないことが窺えるものだ。
まずは眉唾で扱われるだろう。普通は朝日、毎日、読売、一品下って日経だからだ。地方紙は地方紙と書く。
その点、梨恵華さん(「自衛隊を守る会」代表)の感覚は独特だ。郵送された宗教系新聞を提示しているからだ。ちなみに以前に自衛隊ヨイショ記事を書いているとして紹介した女性である。
「籠池氏は『詐欺』事件で逮捕されたんですよー。 」がそれ。
内容は現政権の擁護である。
詐欺師だったんじゃないかといって警察に逮捕されているわけで、その詐欺師の話を真に受けて現状では一つも総理との関与、森友学園に対しての便宜供与が証明されていないなか、倒閣運動に使われたということ
https://ameblo.jp/calorstars/entry-12298285005.html
主張は主張で構わない。籠池氏と首相がズブスブであったことに目をつぶり、「便宜供与が証明されていない」(梨恵華)とはアクロバティック擁護だがそれは置く。
ただ、そのなかで「この件も小さく話題になっているようなので、新聞だけ貼っておくね。」(梨恵子)は興味深いものだ。「新聞を貼っておく」(梨恵子)の新聞が郵送配送された『顕正新聞』だからだ。
もちろん、どの新聞を取ろうが構わないし、どのご宗旨でも構わない。それは自由だ。
だが、「新聞によると」で郵便配達の宗教系新聞を提示するあたりでセンスはない。その提示はむしろ説得力を損なうことに気づかない。そのあたり、やはり独特な感覚なのだろう。
その点でも、梨恵華さんが代表をつとめる「自衛隊を守る会」とやらも、その程度は疑われるものだ。
代表が代表なら会も会だということだ。「それを出しても大丈夫だ」と思っているオバサンを頭にしていること。さらには、そこから思想的背景について推測あるいは想像される可能性があることも理解できず、止められないあたりがそれだ。もしそうであっても、あるいはそうでなくとも「純粋な防衛問題ではなく、宗教活動ではないか」と疑われるからだ。実際に自衛隊ヨイショは宗教とくっついていることが多い。
もともと引っかかるヤツも引っかかるヤツだけどね。隊友会がみごとフィッシュオンしているが、隊友会活動は世間知らずの自衛隊OBの集まりだからね。露骨な自衛隊ヨイショと贔屓の引き倒しに気づけないのはどうしようもない。
まー、「コミンテルンの陰謀ガー」といってるあたりで大概だけどね。梨恵華さんの最新記事「おすすめ、コミッテルンの謀略と日本の敗戦」 がそれだ。「日本は悪くない、ハメられた」の被害者意識が募って「敵は裏で全部繋がっている」という関係を想像しているのではないかね。「コミッテルン」ってなにかね。コミュニスト・インターナショナルをどう縮めて「コミッテルン」になるのだろうか? このあたりも自衛隊問題同様に、他人に聞くだけで自分で調べていないことが窺えるものだ。
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今年も8月15日。終戦の日が来ます。土曜日にはTBSラジオで亡くなられた秋山ちえ子の『かわいそうなしゃち』の朗読が始まりました。
戦争中に起きた動物の出征。お国のために水族館から出征したシャチのおはなしは、昭和時代に小学校教育を受けた人ならみんな知っている内容です。毎年、あの暑い夏の一日の記念日に、秋山ちえ子は戦争を語り継ぐため、相模湾、江ノ島での悲劇を朗読をします。
敵の潜水艦を沈めるために調教されたにシャチ。秘匿名称はオルカ金物。生物爆雷として潜行中の潜水艦に体当たりするように条件付けをされたシャチ、ジョーイのお話です。
体当たり用の爆雷を取り付けられたジョーイですが、戦局が悪化し外地での運用が不可能になります。御役御免で除隊したはずのジョーイは、江ノ島にある水族館に戻り、毎日近くの海で遊んでは帰ってくるといったように、ノンビリ過ごしていました。
ですが戦争は内地まで近づいてしまいました。すでに特攻隊は何遍も飛び立っていました。そして内地でも、水中でも、体当たりで敵を沈めようとする体当たりの潜水艇が準備されていたのです。
ジョーイは、特攻隊の人の潜水艦を襲ってしまうかもしれません。だから、軍隊からシャチを殺しなさいという命令が出てしまったのです。
水族館では、ジョーイに毒薬を注射しようとしますが針は海獣の厚い皮を通さずポキリと折れてしまいます。大好きな魚に毒の入れて与えようとしても、知能の高いジョーイはそれを見抜いてしまいます。
飼育員のおじさんたちは、命令違反を承知でジョーイを外海に逃がそうとしますが、水族館で育ったジョーイは外海で生きていけず帰ってきてしまうのです。
それでもジョーイは褒めてもらいたくて芸をします。飛び上がって回転したり、上半身を水上に突き出してみたり、逆立ちをして尻尾を立ててみたり。飼育員さんを鼻先に乗せようとしたりして、ほめてもらおうとするのです。それを見ていたみんなは、銃殺や干上げて殺すことはとてもできない。餓死させるしかないだろうと決めました。
しかし、そんなことを知るジョーイではありません。よい芸を見せれば今まで育ててくれた人間が餌をくれるものと信じています。芸をすれば体力が奪われてしまうというのに。そして、ジョーイはどんどん弱っていってしまいました。流線型の体は脂肪が減って痩せ馬がでてしまいました。ほとんど衰弱して、ただ浮かぶだけになってしまいますが、飼育員の長谷川さんを見つけるとあの小さな眼の澄んだ瞳で見つめて、餌を貰おうと芸をみせようとするのです。
ジョーイを子供のように思う飼育員の長谷川さんは辛くなって、辛くなって、ついに食料のサバやイワシを、ジョーイに分けてしまいました。限られた燃料を使って、汚穢船を転用した支援船で網を引いて手に入れた皆の食べ物です。「ジョーイ、腹が減ったろう、おいしいか、おいしいか」と食べさせる長谷川さんに他の飼育員のおじさんたちは何もいえませんでした。所長も、大学の人も、配属された海軍の将校さんも何も言わずに、見守っていました。中には涙を流している人もいました。
みんなその晩に話し合いをしました。「ジョーイを殺すことなんかできない」「心を鬼にしてプールからジョーイを追い出そう。銛でついてもいい、音でいじめてもいい、普通のシャチとは違う体になってしまったけれども、外に出れば、お腹が空けば魚を食べるだろう。」
でも、海軍の人は申し訳なさそうに口を開きました。「ジョーイが三浦半島まで出てしまったら、特攻隊の若い人を殺してしまうかもしれません」
戦争は過酷でした。特攻隊は東京のすぐそば、相模湾の近くにある三浦半島でまで用意されていたのです。そして、毎日、敵の軍艦に体当りする訓練をしていたのです。
そして、特攻隊の人の乗る、体当たりで敵を沈める潜水艇は、あまりにも小さすぎて、爆雷をつけていないジョーイであってもぶつかれば沈んでしまうかもしれないのというのです。
飼育員のみんなも黙ってしまいました。実は戦争がどうなっているか、軍隊の方針がどうであるのかということは誰の頭にもありませんでした。でも、みんなは特攻隊の兵隊さんが、自分の子供のような年齢の兵隊さんの身の上を思うとなんともいえませんでした。特攻隊の兵隊さんたちは水族館の側に寄宿しており、上陸日にはジョーイの芸を楽しみに見に来ていたくらいですからなおさらです。
学徒出陣してきた分隊士さんの中には、学生時代に研究で水族館に通っていた人もいました。若い下士官を連れた将校さんは、彼らをジョーイの鼻先に乗せてやれるように懇願しました。若い下士官も軍服を着ながらジョーイの鼻や背に乗って無邪気に喜んで、ジョーイに貴重品になった特別配給の飴を食べさせようとしたりしているのも見ていました。
そして、その兵隊さんたちの潜水艇は安全なものではなく、ちょっとした不具合で沈んだままになってしまう。そのまま殉職してしまうことも知っていました。みんなは、もう若い人が、訓練で死ぬのはやりきれないです。
長谷川さんが口を開きました。「もう、ジョーイには何の餌もやらない」みんなは、下をうつむいて何も離しませんでした。ただただ、長谷川さんを囲んで味のしない合成の理研酒をまわし飲むだけでした。
それから3週間たった夏の暑い日、長崎に原爆が落ちた4日後、ジョーイはプールで沈み、窒息してしまいました。せめて綺麗な体で埋めてあげようと、一端引き上げて爆雷取付具や安全尖外しを取り除き、ガスが堪って膨れたお腹を開いたとき、本当は風呂桶のように大きなジョーイの胃袋は湯たんぽの大きさまでしぼんでいたそうです。
いまでもジョーイが死んだ8月15日には、鎌倉建長寺で慰霊祭が行われるそうです。
『かわいそうなしゃち』でした。
それではみなさん、ごきげんよう。
2009年夏『瀛報』(ようほう)29号のまえがきから、一部修正。
参考
谷甲州「ジョーイ・オルカ」『星の墓標』(1987.7 早川書房)
秋山ちえ子 朗読 土家由岐雄「かわいそうなぞう」『大沢悠里のゆうゆうワイド土曜日版』2017年8月12日(TBSラジオ、2017.8)
2002年8月朗読・録音
戦争中に起きた動物の出征。お国のために水族館から出征したシャチのおはなしは、昭和時代に小学校教育を受けた人ならみんな知っている内容です。毎年、あの暑い夏の一日の記念日に、秋山ちえ子は戦争を語り継ぐため、相模湾、江ノ島での悲劇を朗読をします。
敵の潜水艦を沈めるために調教されたにシャチ。秘匿名称はオルカ金物。生物爆雷として潜行中の潜水艦に体当たりするように条件付けをされたシャチ、ジョーイのお話です。
体当たり用の爆雷を取り付けられたジョーイですが、戦局が悪化し外地での運用が不可能になります。御役御免で除隊したはずのジョーイは、江ノ島にある水族館に戻り、毎日近くの海で遊んでは帰ってくるといったように、ノンビリ過ごしていました。
ですが戦争は内地まで近づいてしまいました。すでに特攻隊は何遍も飛び立っていました。そして内地でも、水中でも、体当たりで敵を沈めようとする体当たりの潜水艇が準備されていたのです。
ジョーイは、特攻隊の人の潜水艦を襲ってしまうかもしれません。だから、軍隊からシャチを殺しなさいという命令が出てしまったのです。
水族館では、ジョーイに毒薬を注射しようとしますが針は海獣の厚い皮を通さずポキリと折れてしまいます。大好きな魚に毒の入れて与えようとしても、知能の高いジョーイはそれを見抜いてしまいます。
飼育員のおじさんたちは、命令違反を承知でジョーイを外海に逃がそうとしますが、水族館で育ったジョーイは外海で生きていけず帰ってきてしまうのです。
それでもジョーイは褒めてもらいたくて芸をします。飛び上がって回転したり、上半身を水上に突き出してみたり、逆立ちをして尻尾を立ててみたり。飼育員さんを鼻先に乗せようとしたりして、ほめてもらおうとするのです。それを見ていたみんなは、銃殺や干上げて殺すことはとてもできない。餓死させるしかないだろうと決めました。
しかし、そんなことを知るジョーイではありません。よい芸を見せれば今まで育ててくれた人間が餌をくれるものと信じています。芸をすれば体力が奪われてしまうというのに。そして、ジョーイはどんどん弱っていってしまいました。流線型の体は脂肪が減って痩せ馬がでてしまいました。ほとんど衰弱して、ただ浮かぶだけになってしまいますが、飼育員の長谷川さんを見つけるとあの小さな眼の澄んだ瞳で見つめて、餌を貰おうと芸をみせようとするのです。
ジョーイを子供のように思う飼育員の長谷川さんは辛くなって、辛くなって、ついに食料のサバやイワシを、ジョーイに分けてしまいました。限られた燃料を使って、汚穢船を転用した支援船で網を引いて手に入れた皆の食べ物です。「ジョーイ、腹が減ったろう、おいしいか、おいしいか」と食べさせる長谷川さんに他の飼育員のおじさんたちは何もいえませんでした。所長も、大学の人も、配属された海軍の将校さんも何も言わずに、見守っていました。中には涙を流している人もいました。
みんなその晩に話し合いをしました。「ジョーイを殺すことなんかできない」「心を鬼にしてプールからジョーイを追い出そう。銛でついてもいい、音でいじめてもいい、普通のシャチとは違う体になってしまったけれども、外に出れば、お腹が空けば魚を食べるだろう。」
でも、海軍の人は申し訳なさそうに口を開きました。「ジョーイが三浦半島まで出てしまったら、特攻隊の若い人を殺してしまうかもしれません」
戦争は過酷でした。特攻隊は東京のすぐそば、相模湾の近くにある三浦半島でまで用意されていたのです。そして、毎日、敵の軍艦に体当りする訓練をしていたのです。
そして、特攻隊の人の乗る、体当たりで敵を沈める潜水艇は、あまりにも小さすぎて、爆雷をつけていないジョーイであってもぶつかれば沈んでしまうかもしれないのというのです。
飼育員のみんなも黙ってしまいました。実は戦争がどうなっているか、軍隊の方針がどうであるのかということは誰の頭にもありませんでした。でも、みんなは特攻隊の兵隊さんが、自分の子供のような年齢の兵隊さんの身の上を思うとなんともいえませんでした。特攻隊の兵隊さんたちは水族館の側に寄宿しており、上陸日にはジョーイの芸を楽しみに見に来ていたくらいですからなおさらです。
学徒出陣してきた分隊士さんの中には、学生時代に研究で水族館に通っていた人もいました。若い下士官を連れた将校さんは、彼らをジョーイの鼻先に乗せてやれるように懇願しました。若い下士官も軍服を着ながらジョーイの鼻や背に乗って無邪気に喜んで、ジョーイに貴重品になった特別配給の飴を食べさせようとしたりしているのも見ていました。
そして、その兵隊さんたちの潜水艇は安全なものではなく、ちょっとした不具合で沈んだままになってしまう。そのまま殉職してしまうことも知っていました。みんなは、もう若い人が、訓練で死ぬのはやりきれないです。
長谷川さんが口を開きました。「もう、ジョーイには何の餌もやらない」みんなは、下をうつむいて何も離しませんでした。ただただ、長谷川さんを囲んで味のしない合成の理研酒をまわし飲むだけでした。
それから3週間たった夏の暑い日、長崎に原爆が落ちた4日後、ジョーイはプールで沈み、窒息してしまいました。せめて綺麗な体で埋めてあげようと、一端引き上げて爆雷取付具や安全尖外しを取り除き、ガスが堪って膨れたお腹を開いたとき、本当は風呂桶のように大きなジョーイの胃袋は湯たんぽの大きさまでしぼんでいたそうです。
いまでもジョーイが死んだ8月15日には、鎌倉建長寺で慰霊祭が行われるそうです。
『かわいそうなしゃち』でした。
それではみなさん、ごきげんよう。
2009年夏『瀛報』(ようほう)29号のまえがきから、一部修正。
参考
谷甲州「ジョーイ・オルカ」『星の墓標』(1987.7 早川書房)
秋山ちえ子 朗読 土家由岐雄「かわいそうなぞう」『大沢悠里のゆうゆうワイド土曜日版』2017年8月12日(TBSラジオ、2017.8)
2002年8月朗読・録音
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「みちびき」完成がニュースになっている。これは準天頂衛星4号機だ。その打ち上げに成功すれば日本上空には常に1機が直上にある状態が維持できることになる。
それについてNHKは次のように報道している。
だが、「みちびき」は実用されるのだろうか?
それはない。なぜなら、サービスエリアは日本列島周辺に限定される。そのような機能を商品に組み込むGPSメーカーはないこと。さらにはそもそもセンチメートル単位の測地の必要性そのものがないことだ。
■ アメリカ市場に「みちびき」対応はいらない
GPS機器を作る側になれば理解は容易いだろう。
このグローバル経済の下では世界市場を相手にしなければならない。特に工業製品はそれが求められる。市場規模が確保できなければスケールメルっとを甘受できないからだ。
これはチップからソフト、完成品に至るまで同じである。GPSの周りを集約したICや、それを動かすソフト、それらを搭載した各種機械は世界市場対応を狙う。
そこに「みちびき」対応を入れる余裕があるだろうか?
チップは入れられない可能性が大きい。もちろん受波部分は従来品と共用できるだろう。だが、その後処理を担当するハードが必要となると、まずは入れない。日本限りのサービスだからだ。
ソフトもどうなるか怪しい。もちろん、受波できれば後工程はソフトでできる。だが、日本限りのサービスであり、万人が実用する水準の性能ではない。携帯電話にRTKを入れるようなもので無駄でしかないからだ。
製品も同じだ。ソキアがトータルステーションのGPS機能に「みちびき」対応をいれるだろうか? そんなものをつければ、その分値段は高くなる。「みちびき」が対応しないエリアでの競争力を失う。オプションでつけるにしても、世界市場・世界標準ではないので高くなるので日本人でも買わない。
■ 誰も使わない「みちびき」
つまり、誰も使わないということだ。国の事業でお付き合いさせると言った程度だ。
必要な分野そのものがない。
農業や土木での情報施工でも光学認識を選ぶ。田んぼに苗を植えるにしても、カメラからの光学情報でやったほうが間違いはない。事故等で「みちびき」が不調となっても影響を請けないからだ。
そして、実際に農業では光学認識型が商品化されている。前の農機具の後を追っかけてくるタイプだ。これは世界市場でも使えるものなのでメーカーもそちらを推す。当然ながら「みちびき」なんぞ使わない。
ドローンも同じだ。大概の運航なら従来のデシメートル誤差で十分である。それがセンチメートルとなるメリットはないからだ。物資輸送でセンチ単位誤差が必要か、航空写真でセンチ単位誤差が必要かということだ。
■ これも一種の宇宙開発詐欺
結局はこれも詐欺の一種だ。使いもしない「みちびき」事業に金を突っ込んで宇宙屋が儲ける錬金術でしかない。
それを今頃打ち上げるのもマヌケだ。センチ程度の誤差は已にRTKで実現している。移動体に適用するにしても、それならデファレンシャルで十分だからだ。
まずはサッサとやめたほうがよい。日本は已に貧乏国に陥ろうとしている。金がないのに無駄金を使う余裕はない。
一番いいのは打ち上げ失敗だ。それで4号機が人の迷惑にならないところに落ちれば、管理する手間も省けるので一番よろしい。已に打ち上げた衛星も放置に限るだろう。
それについてNHKは次のように報道している。
スマートフォンなどの位置情報システムの性能を飛躍的に高める日本版GPS衛星「みちびき」の4号機が完成し、8日報道陣に公開されました。
[中略]
みちびきは今月11日、3号機が種子島宇宙センターから打ち上げられる予定で、今回の4号機も含めた4機体制が整うと、現在10メートルほどあるGPSの位置情報の誤差を数センチにまで縮めることができるということです。
これが実現できれば、ショベルカーやトラクターといった建設業や農業に使われる機械を自動で運転したり、ドローンを使って自動で物資を輸送したりするなど社会のさまざまな分野で新たなサービスが展開できるようになると期待されています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170808/k10011092981000.html
だが、「みちびき」は実用されるのだろうか?
それはない。なぜなら、サービスエリアは日本列島周辺に限定される。そのような機能を商品に組み込むGPSメーカーはないこと。さらにはそもそもセンチメートル単位の測地の必要性そのものがないことだ。
■ アメリカ市場に「みちびき」対応はいらない
GPS機器を作る側になれば理解は容易いだろう。
このグローバル経済の下では世界市場を相手にしなければならない。特に工業製品はそれが求められる。市場規模が確保できなければスケールメルっとを甘受できないからだ。
これはチップからソフト、完成品に至るまで同じである。GPSの周りを集約したICや、それを動かすソフト、それらを搭載した各種機械は世界市場対応を狙う。
そこに「みちびき」対応を入れる余裕があるだろうか?
チップは入れられない可能性が大きい。もちろん受波部分は従来品と共用できるだろう。だが、その後処理を担当するハードが必要となると、まずは入れない。日本限りのサービスだからだ。
ソフトもどうなるか怪しい。もちろん、受波できれば後工程はソフトでできる。だが、日本限りのサービスであり、万人が実用する水準の性能ではない。携帯電話にRTKを入れるようなもので無駄でしかないからだ。
製品も同じだ。ソキアがトータルステーションのGPS機能に「みちびき」対応をいれるだろうか? そんなものをつければ、その分値段は高くなる。「みちびき」が対応しないエリアでの競争力を失う。オプションでつけるにしても、世界市場・世界標準ではないので高くなるので日本人でも買わない。
■ 誰も使わない「みちびき」
つまり、誰も使わないということだ。国の事業でお付き合いさせると言った程度だ。
必要な分野そのものがない。
農業や土木での情報施工でも光学認識を選ぶ。田んぼに苗を植えるにしても、カメラからの光学情報でやったほうが間違いはない。事故等で「みちびき」が不調となっても影響を請けないからだ。
そして、実際に農業では光学認識型が商品化されている。前の農機具の後を追っかけてくるタイプだ。これは世界市場でも使えるものなのでメーカーもそちらを推す。当然ながら「みちびき」なんぞ使わない。
ドローンも同じだ。大概の運航なら従来のデシメートル誤差で十分である。それがセンチメートルとなるメリットはないからだ。物資輸送でセンチ単位誤差が必要か、航空写真でセンチ単位誤差が必要かということだ。
■ これも一種の宇宙開発詐欺
結局はこれも詐欺の一種だ。使いもしない「みちびき」事業に金を突っ込んで宇宙屋が儲ける錬金術でしかない。
それを今頃打ち上げるのもマヌケだ。センチ程度の誤差は已にRTKで実現している。移動体に適用するにしても、それならデファレンシャルで十分だからだ。
まずはサッサとやめたほうがよい。日本は已に貧乏国に陥ろうとしている。金がないのに無駄金を使う余裕はない。
一番いいのは打ち上げ失敗だ。それで4号機が人の迷惑にならないところに落ちれば、管理する手間も省けるので一番よろしい。已に打ち上げた衛星も放置に限るだろう。
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違和感というものは不思議なものだ。表面づらはとりあえず整っているが、どこかが間違っていると分かるからだ。騙し絵的な狂いがある。あるいは本来あるべきものがない。そういった、明瞭な間違いではない間違いがそこに存在することを警告する感覚である。
須賀原洋行さんの主張がそれだ。
筆者はこの発言に違和感を感じた。
それは何故か? 詰めて考えれば現実社会の電気自動車の普及と矛盾するからだ。
■ では、なぜ「世界を席巻」できるのか
その違和感を分解して示せば次のようなものだ。
まずは須賀原さんの予想の捻れである。EVは不利と言いながら、同時にEVが世界を席巻するという見通しを立てている。
須賀原さんはEVはHVどころか在来エンジンよりも不利としている。まず「本当の世界貢献」(須賀原)としてEVはHVや水素燃料によりも不利であると述べている。同時にEVは在来のレシプロ車よりも不利であるとも示唆している。「結果的には地球環境に悪影響を及ぼしますよね。火力発電や原子力発電で作る電力を使うのですから。」(須賀原)はそれだ。
だが、これは「電気自動車が世界を席巻してしまう」(須賀原)と衝突する。EVが本当に不利なら普及しないからだ。
■ 勝者はEV
実際には「EVは将来見通しで優位に立っている、そのために普及する」と予想されている。
だいたい20年代に日米欧中で10~20%のシェアを達成すると見込まれている。
EVは在来車に優位に立つからだ。在来車のレシプロエンジンは熱効率の向上はほぼ見込めない。それに対し、化石燃料発電でも高い熱効率が実現され、燃料も安価な天然ガスでよいEVは優位に立つ。電池技術も進歩している。このため発電ロス、送電ロス、充電ロスを勘案してもカロリーベースではEVが勝つと見られているからだ。
そこでHV、水素燃料電池は特書されない。EV有利の日陰となるからだ。
HVはEVに敵しない。EVよりも優れていると主張するなら、なぜPHVが登場するのかを考えればよい。HVが優れていればPHVは出現しない。電力供給が不安定な地域や長距離運転用の需要はあるだろう。だが、ディーゼルに勝てるかもやや怪しい。負けもしないが引き分け程度となるだろう。
水素燃料はロクなものではない。天然ガスのリフォーミングは化学エネルギーの半分を切り捨てるようなものだ。そして、EVを水素燃料電池で置き換えるために「燃料電池車の水素のエコな製造方法」(須賀原)を追求するはない。自然エネルギーで電気分解するくらいならその電力で電池を充電する。あるいは水素を作っても電池対応できない航空燃料生産等に回す。
■ 将来に見えてきた「自動車敗戦」の否認
須賀原さんは、なぜそのような矛盾した主張をしたのだろうか?
おそらくは敗戦の否認だ。
日本自動車産業はEV不利が見込まれている。ハッキリいえばこのままでは負けが見えている。しかも欧州に負けるだけではない。中国の長城や吉利にも負けようとしている。
だが、須賀原さんはそれを認めたくない。政治でのアクロバティック体制擁護のように、既存体制が最善解であり、それを擁護するのが現実的だと思いこんでいる。
EV有利を石油メジャーの陰謀としてするのもその否認である。「アメリカを裏で操る石油メジャーが[中略]自動車業界がエコに転身したかのように見せかける為の道具」(須賀原)と述べているが、石油メジャーと自動車業界は別セクターである。そもそも「アメリカを裏で操る石油メジャー」(須賀原)が、なぜ石油を使わないEVをエコであるかと宣伝しなければならないか不思議なものだ。認知のゆがみといったものだ。
そして日本自動車産業、トヨタ-マツダ合弁の擁護をする。これはアレ宰相擁護と同じだ。自分がヨイショしてきた体制が負けることを認めたくない。棺桶に片足突っ込んで、そろそろお腹が痛くなるヤツなのに、政治的に生き残れると自分を騙そうとする。
そして今では手垢がついたEV批判を引っ張り出す。「電気自動車は環境負荷は実は大きい」といったものだ。20年近く前に太陽光批判ででてきたものと同じだ。当時の段階ではそうだが、今では成り立たない批判である。
「電気自動車は地球環境に悪い、だからHVや水素燃料電池を作らなければならない」と主張はこのようなものだ。これは須賀原さんのライト・イズ・ライト的な価値判断にも都合がよい。サヨク的な環境保護指向を否定する、あるいは冷水を浴びせられると信じられるからだ。
----------------------- オマケ (当日16時追記)------------------------------
もちろん、ERを含むHVやディーゼル車は記事中で述べた通り長距離運航の有利があるわけで
内燃エンジン車はEVに対してこのような利点がある。それは事実でしょう。
でも、ISOかなにかで自動車用補助電力バッテリーかなにか規格化して、コンビニ等で店で貸す形で電力売ると相当どうにかなっちゃう気がする。その場合、ER用のエンジン傾倒は不要になる。
もちろん、今はない。でもEVが普及したらそういったギミックや商売がうまれるんじゃないかな。統一形状統一極性で、電池劣化や充電率の差もあるので個別電力計をつけて保証金取って返すところで精算みたいな。
まー、特許とか実用新案とればいい商機かもしれない。キャンプやらの農業用動力の需要もあるだろうし。
けど、規格化の際には特許や実用新案は全部スキップできる形にされるのではないかとも思う。海上輸送コンテナは規格化の際、コネクタ形状は既存特許を全部回避する形にしたから。
須賀原洋行さんの主張がそれだ。
須賀原洋行 @tebasakitoriri
電気自動車が世界を席巻してしまうと、結果的には地球環境に悪影響を及ぼしますよね。火力発電や原子力発電で作る電力を使うのですから。
日本はハイブリッド車のさらなる進化や、燃料電池車の水素のエコな製造方法など追求することで本当の世界貢献をすべきなのでは。
https://twitter.com/tebasakitoriri/status/893506054037700608
須賀原洋行 @tebasakitoriri
EV車って、アメリカを裏で操る石油メジャーが自分達の利権はそのままに、いかにも自動車業界がエコに転身したかのように見せかける為の道具なのでは。
https://twitter.com/tebasakitoriri/status/893518308271468544
筆者はこの発言に違和感を感じた。
それは何故か? 詰めて考えれば現実社会の電気自動車の普及と矛盾するからだ。
■ では、なぜ「世界を席巻」できるのか
その違和感を分解して示せば次のようなものだ。
まずは須賀原さんの予想の捻れである。EVは不利と言いながら、同時にEVが世界を席巻するという見通しを立てている。
須賀原さんはEVはHVどころか在来エンジンよりも不利としている。まず「本当の世界貢献」(須賀原)としてEVはHVや水素燃料によりも不利であると述べている。同時にEVは在来のレシプロ車よりも不利であるとも示唆している。「結果的には地球環境に悪影響を及ぼしますよね。火力発電や原子力発電で作る電力を使うのですから。」(須賀原)はそれだ。
だが、これは「電気自動車が世界を席巻してしまう」(須賀原)と衝突する。EVが本当に不利なら普及しないからだ。
■ 勝者はEV
実際には「EVは将来見通しで優位に立っている、そのために普及する」と予想されている。
だいたい20年代に日米欧中で10~20%のシェアを達成すると見込まれている。
EVは在来車に優位に立つからだ。在来車のレシプロエンジンは熱効率の向上はほぼ見込めない。それに対し、化石燃料発電でも高い熱効率が実現され、燃料も安価な天然ガスでよいEVは優位に立つ。電池技術も進歩している。このため発電ロス、送電ロス、充電ロスを勘案してもカロリーベースではEVが勝つと見られているからだ。
そこでHV、水素燃料電池は特書されない。EV有利の日陰となるからだ。
HVはEVに敵しない。EVよりも優れていると主張するなら、なぜPHVが登場するのかを考えればよい。HVが優れていればPHVは出現しない。電力供給が不安定な地域や長距離運転用の需要はあるだろう。だが、ディーゼルに勝てるかもやや怪しい。負けもしないが引き分け程度となるだろう。
水素燃料はロクなものではない。天然ガスのリフォーミングは化学エネルギーの半分を切り捨てるようなものだ。そして、EVを水素燃料電池で置き換えるために「燃料電池車の水素のエコな製造方法」(須賀原)を追求するはない。自然エネルギーで電気分解するくらいならその電力で電池を充電する。あるいは水素を作っても電池対応できない航空燃料生産等に回す。
■ 将来に見えてきた「自動車敗戦」の否認
須賀原さんは、なぜそのような矛盾した主張をしたのだろうか?
おそらくは敗戦の否認だ。
日本自動車産業はEV不利が見込まれている。ハッキリいえばこのままでは負けが見えている。しかも欧州に負けるだけではない。中国の長城や吉利にも負けようとしている。
だが、須賀原さんはそれを認めたくない。政治でのアクロバティック体制擁護のように、既存体制が最善解であり、それを擁護するのが現実的だと思いこんでいる。
EV有利を石油メジャーの陰謀としてするのもその否認である。「アメリカを裏で操る石油メジャーが[中略]自動車業界がエコに転身したかのように見せかける為の道具」(須賀原)と述べているが、石油メジャーと自動車業界は別セクターである。そもそも「アメリカを裏で操る石油メジャー」(須賀原)が、なぜ石油を使わないEVをエコであるかと宣伝しなければならないか不思議なものだ。認知のゆがみといったものだ。
そして日本自動車産業、トヨタ-マツダ合弁の擁護をする。これはアレ宰相擁護と同じだ。自分がヨイショしてきた体制が負けることを認めたくない。棺桶に片足突っ込んで、そろそろお腹が痛くなるヤツなのに、政治的に生き残れると自分を騙そうとする。
そして今では手垢がついたEV批判を引っ張り出す。「電気自動車は環境負荷は実は大きい」といったものだ。20年近く前に太陽光批判ででてきたものと同じだ。当時の段階ではそうだが、今では成り立たない批判である。
「電気自動車は地球環境に悪い、だからHVや水素燃料電池を作らなければならない」と主張はこのようなものだ。これは須賀原さんのライト・イズ・ライト的な価値判断にも都合がよい。サヨク的な環境保護指向を否定する、あるいは冷水を浴びせられると信じられるからだ。
----------------------- オマケ (当日16時追記)------------------------------
もちろん、ERを含むHVやディーゼル車は記事中で述べた通り長距離運航の有利があるわけで
LN BB-45 @BB45_Colorado
加えて、燃料切れを起こしても、燃料を10リットルも持ってきてもらえば100~200km動くことができる。
勿論これらは、エアコンなどの電装系をフルに使った場合の数字。僕には、EVがこの性能を獲得することは当分無理としか考えられない。
https://twitter.com/BB45_Colorado/status/894445053753475074
内燃エンジン車はEVに対してこのような利点がある。それは事実でしょう。
でも、ISOかなにかで自動車用補助電力バッテリーかなにか規格化して、コンビニ等で店で貸す形で電力売ると相当どうにかなっちゃう気がする。その場合、ER用のエンジン傾倒は不要になる。
もちろん、今はない。でもEVが普及したらそういったギミックや商売がうまれるんじゃないかな。統一形状統一極性で、電池劣化や充電率の差もあるので個別電力計をつけて保証金取って返すところで精算みたいな。
まー、特許とか実用新案とればいい商機かもしれない。キャンプやらの農業用動力の需要もあるだろうし。
けど、規格化の際には特許や実用新案は全部スキップできる形にされるのではないかとも思う。海上輸送コンテナは規格化の際、コネクタ形状は既存特許を全部回避する形にしたから。
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「電力供給に余裕はない」といった主張がある。これは東北大地震とそれ以降の原発停止への反論としてしばしば見られるものだ。
その立場から、今夏も電力余裕はない、電力余裕3%は余裕ではないと述べる向きもある。これは今夏は電力に余裕があるといった新聞報道への反発である。
例えば諸星さんの主張がそれだ。
だが、3%は相当に余裕がある数字だ。無制限の電力需要に対応する前提であり、しかもそのピーク時でも3%の余裕がある見込みだからだ。
つまり電力供給は破綻しないことを示している。
もし仮に3%の余裕が失われても需要調整で対応できる。電力需要は容易に調整できるからだ。まずは短期長期の節電の呼びかけがあり、以降も産業界への節電要請、大口需要家の需要制限、電力制限令の発動といった縦深がある。
これも一種のバッファである。そのため、突然の停電や輪番停電は置きない。
自由意志での節電呼びかけだけでも強力である。それで突然のピークはしのげるからだ。昔、高校野球の時期にあったようにテレビやラジオで「ホニャララ電力の供給量がピークに近づいたので節電を呼びかけています」だけで極短期的にはすぐに落とせる。そしてその日のピークを超えれば供給は問題はない。
その上、予想以上の酷暑が続いても大口需要を減らせば対応できる。特高受電をするような大口需要家は格安で電力を購入しており、契約上はその代償として供給逼迫時には節電に応じなければならないからだ。
長期的にみても電力供給の逼迫はない。これは節電や省エネの進捗だけではない。人口減少や家庭用太陽光による需要削減の効果は大きい。同時に産業構造の変化により工業用電力の需要減少もそれにくわえてよい。
つまり「『3%は最低限度必要』って書いといて関東と中部が3.5%と3%で『十分』って、端的にバカじゃないの?」(諸星)は成り立たないということだ。特に「電力需要も調整できる」観点なしに「バカじゃないの?」は厳しい言い立てである。
ちなみに、電力不足となっても電力料金を上げれば一発で解決する。そしてそれは家庭向け電力料金をいじらなくても可能である。電力代を一律にすればよいからだ。今まで野放図に割り引いてきた工業用、農業用電力や公的セクター向けの料金を一般家庭と同じにするだけでよい。
それによりより需要は相当縮む。工業や商業は家庭向けの高価格を払うのは馬鹿馬鹿しいので自家発電にシフトする。農業用も電力はほぼタダ半額*のため全力で回していたポンプの吐出量を調整する揚程も見返しをする、あるいはディーゼルへの切り替えも進める。特に地方公共団体はいままでやらなかった節電をする。例えば未だに電球が残る外灯や信号用電力も一掃されるだろう。
* 確認したらだいたい半額だった
その立場から、今夏も電力余裕はない、電力余裕3%は余裕ではないと述べる向きもある。これは今夏は電力に余裕があるといった新聞報道への反発である。
例えば諸星さんの主張がそれだ。
諸星友郎/トモロックス/ゴズマ星丸 @tomorox
ネトウヨモードというかアンチ朝日新聞モードで一言言わせてもらうけどさ、夏の電力「余力は十分ある」って、自分で「3%は最低限度必要」って書いといて関東と中部が3.5%と3%で「十分」って、端的にバカじゃないの?
https://twitter.com/tomorox/status/894043749013049346
だが、3%は相当に余裕がある数字だ。無制限の電力需要に対応する前提であり、しかもそのピーク時でも3%の余裕がある見込みだからだ。
つまり電力供給は破綻しないことを示している。
もし仮に3%の余裕が失われても需要調整で対応できる。電力需要は容易に調整できるからだ。まずは短期長期の節電の呼びかけがあり、以降も産業界への節電要請、大口需要家の需要制限、電力制限令の発動といった縦深がある。
これも一種のバッファである。そのため、突然の停電や輪番停電は置きない。
自由意志での節電呼びかけだけでも強力である。それで突然のピークはしのげるからだ。昔、高校野球の時期にあったようにテレビやラジオで「ホニャララ電力の供給量がピークに近づいたので節電を呼びかけています」だけで極短期的にはすぐに落とせる。そしてその日のピークを超えれば供給は問題はない。
その上、予想以上の酷暑が続いても大口需要を減らせば対応できる。特高受電をするような大口需要家は格安で電力を購入しており、契約上はその代償として供給逼迫時には節電に応じなければならないからだ。
長期的にみても電力供給の逼迫はない。これは節電や省エネの進捗だけではない。人口減少や家庭用太陽光による需要削減の効果は大きい。同時に産業構造の変化により工業用電力の需要減少もそれにくわえてよい。
つまり「『3%は最低限度必要』って書いといて関東と中部が3.5%と3%で『十分』って、端的にバカじゃないの?」(諸星)は成り立たないということだ。特に「電力需要も調整できる」観点なしに「バカじゃないの?」は厳しい言い立てである。
ちなみに、電力不足となっても電力料金を上げれば一発で解決する。そしてそれは家庭向け電力料金をいじらなくても可能である。電力代を一律にすればよいからだ。今まで野放図に割り引いてきた工業用、農業用電力や公的セクター向けの料金を一般家庭と同じにするだけでよい。
それによりより需要は相当縮む。工業や商業は家庭向けの高価格を払うのは馬鹿馬鹿しいので自家発電にシフトする。農業用も電力は
* 確認したらだいたい半額だった
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「ボクたち理系は賢いから宇宙開発詐欺に引っかからないのです」は興味深い発言である。
なぜなら今まで「できるできる」詐欺に引っかかり、それどころか片棒を担いできた経緯に反するからだ。
例えば次のような無邪気な発言である。(ここでは名前は秘す)*
これは理系カルトが詐術を見抜けなかったことと反している。今までの宇宙開発、航空開発、原子力政策の詐欺を見抜けず、むしろ詐術に加担してきた経緯と矛盾するものだ。
■ ロケット開発の詐欺性に言及しない
だが、もし本当に航空宇宙クラスタが賢いなら、なぜ日本の宇宙開発にある詐欺性に言及しないかは不思議なものだ。昔から商業的成功の見込みがあると嘘をついて開発するが、商業的に成功した例は皆無である。
例えばH-2や2Aをみればよい。ほとんどが国内官需である。最近になって民生分を2件受註しているがアリバイでしかない。だいたいロケットは補助金をぶち込んで飛ばしている。その点からすれば受注金額ではペイしないダンピングである。そこに商業的成功はない。
だが、それを宇宙屋は批判しなかった。それで食っている連中ならともかくとしよう。メシの食い上げだからだ。だが利害関係もない「宇宙クラスタは理屈っぽいことが好きなので、理論が破綻してるとあっさり詐欺だって見破られる」はずの連中はその詐欺性を指摘していない。
これは準天頂衛星も同じだ。需要があるから飛ばした衛星ではない。これは打ち上げを決めてから使い途を公募した経緯を思い出せばよい。補正信号を出すといった機能にしても地上波でのデファレンシャル等補正データ放送の普及で終わっている。
この無駄遣いも航空宇宙クラスタは何もいわなかった。目的と手段、コストと利益のロジックが破綻しているにもかかわらずヨイショしかしていない。
■ ヒコーキも同じ
これは航空機開発も同じだ。
F-2開発もヨイショしかしなかった。あれはF-16のコピーでしかない。もともと成功が保証されている空力モデルをそのまま流用しただけだからだ。いくら構造再計算しようがサイズを一回り大きくしようが変わらない。その能力もF-16そのものであった。ミサイル4発搭載なぞバッカニアでもトーネートでも実現した性能だ。それをさも強力無比であるように褒め称えた。
そして航空宇宙クラスタ連は「それならF-16買えばよい」とは一言もいわなかった。無駄遣いであることを理解できなかったか、無駄遣いの詐欺的事業でも国産ヒコーキだからと指摘しなかったかだ。
これはP-1/C-2も同じだ。P-1のようなドンガラに金を突っ込むべきではないとは誰もいわない。自主開発でもP-8の内臓を国産にすればよい点は指摘していない。C-2は能力不足ともいわない。本当に必要な機体はC-17なのだが、それを理解できないか、理解しても国産ヒコーキだから躊躇したのだろう。
■ 核燃料リサイクルも同じ
さらにいえば、その種の理系カルトは核燃料リサイクルも詐欺であると声を挙げていない。事業として破綻しているのに何もいわない。
ちなみに航空宇宙クラスタとやらは、かつては、あるいま今でも原子力をヨイショしている連中を含んでいる。
はたして「宇宙クラスタは理屈っぽいことが好きなので、理論が破綻してるとあっさり詐欺だって見破られる」のかは怪訝だ。
そ知識興味とやらもまずはメカミリだけの興味でしかない。歯車とピコピコの理屈は好きなのだろう。だが経済性や実現可能性、需要との合致についての理屈はない。社会の仕組みはまったく好きではないのだろう。**
だいたい理系カルトに詐欺のような欺瞞を見破る力があるかはさらに怪しい。原発事故でも「メルトダウンではないだす」「馬鹿は黙ってろ」といった位だ。
当時でも「フクシマでは何かありえない事態が起きている」ことは普通に理解できた。政府や電力会社はそれを正確には公表していないことも明白だった。
それを察知できずヨイショしていた連中である。文系的知識以前に、社会的感覚、あるいは世間知の欠如を伺わせるものだ。
そして権威主義なのでエラい人がいえば詐欺でも信じる。特に下層の航空宇宙クラスタは権威主義の塊である。自分よりもエラいクラスター構成要素が「宇宙開発に成功すれば巨万の富が」といえばそれを信じるだろう。上がチューリップが儲かるといえばチューリップを買う、万年青とウサギが儲かるといえば万年青とウサギを買う。その程度の連中である。
* もとの発言はこちらとこちらである。
** 大炎上中のMRJはやや異なる。一応はそろばんを弾いているからだ。ただし原油価格100ドルでなければ市場競争力はないだろう。今の原油価格ならブラジル製のほうがLCCは安い。
なぜなら今まで「できるできる」詐欺に引っかかり、それどころか片棒を担いできた経緯に反するからだ。
例えば次のような無邪気な発言である。(ここでは名前は秘す)*
近いこと思ったんだけど、「宇宙開発詐欺」って、むしろどんなことをすると宇宙クラスタがホイホイされるのか考えを聞いてみたいところなんだけど…実りのない実績のないことをやってると宇宙クラスタはあっさり離れるよ、机上の空論はそもそもお話にならないからね。
あと、宇宙クラスタは理屈っぽいことが好きなので、理論が破綻してるとあっさり詐欺だって見破られると思う、しかもそれなりに知識がないと語れないからね宇宙開発分野って。
これは理系カルトが詐術を見抜けなかったことと反している。今までの宇宙開発、航空開発、原子力政策の詐欺を見抜けず、むしろ詐術に加担してきた経緯と矛盾するものだ。
■ ロケット開発の詐欺性に言及しない
だが、もし本当に航空宇宙クラスタが賢いなら、なぜ日本の宇宙開発にある詐欺性に言及しないかは不思議なものだ。昔から商業的成功の見込みがあると嘘をついて開発するが、商業的に成功した例は皆無である。
例えばH-2や2Aをみればよい。ほとんどが国内官需である。最近になって民生分を2件受註しているがアリバイでしかない。だいたいロケットは補助金をぶち込んで飛ばしている。その点からすれば受注金額ではペイしないダンピングである。そこに商業的成功はない。
だが、それを宇宙屋は批判しなかった。それで食っている連中ならともかくとしよう。メシの食い上げだからだ。だが利害関係もない「宇宙クラスタは理屈っぽいことが好きなので、理論が破綻してるとあっさり詐欺だって見破られる」はずの連中はその詐欺性を指摘していない。
これは準天頂衛星も同じだ。需要があるから飛ばした衛星ではない。これは打ち上げを決めてから使い途を公募した経緯を思い出せばよい。補正信号を出すといった機能にしても地上波でのデファレンシャル等補正データ放送の普及で終わっている。
この無駄遣いも航空宇宙クラスタは何もいわなかった。目的と手段、コストと利益のロジックが破綻しているにもかかわらずヨイショしかしていない。
■ ヒコーキも同じ
これは航空機開発も同じだ。
F-2開発もヨイショしかしなかった。あれはF-16のコピーでしかない。もともと成功が保証されている空力モデルをそのまま流用しただけだからだ。いくら構造再計算しようがサイズを一回り大きくしようが変わらない。その能力もF-16そのものであった。ミサイル4発搭載なぞバッカニアでもトーネートでも実現した性能だ。それをさも強力無比であるように褒め称えた。
そして航空宇宙クラスタ連は「それならF-16買えばよい」とは一言もいわなかった。無駄遣いであることを理解できなかったか、無駄遣いの詐欺的事業でも国産ヒコーキだからと指摘しなかったかだ。
これはP-1/C-2も同じだ。P-1のようなドンガラに金を突っ込むべきではないとは誰もいわない。自主開発でもP-8の内臓を国産にすればよい点は指摘していない。C-2は能力不足ともいわない。本当に必要な機体はC-17なのだが、それを理解できないか、理解しても国産ヒコーキだから躊躇したのだろう。
■ 核燃料リサイクルも同じ
さらにいえば、その種の理系カルトは核燃料リサイクルも詐欺であると声を挙げていない。事業として破綻しているのに何もいわない。
ちなみに航空宇宙クラスタとやらは、かつては、あるいま今でも原子力をヨイショしている連中を含んでいる。
はたして「宇宙クラスタは理屈っぽいことが好きなので、理論が破綻してるとあっさり詐欺だって見破られる」のかは怪訝だ。
そ知識興味とやらもまずはメカミリだけの興味でしかない。歯車とピコピコの理屈は好きなのだろう。だが経済性や実現可能性、需要との合致についての理屈はない。社会の仕組みはまったく好きではないのだろう。**
だいたい理系カルトに詐欺のような欺瞞を見破る力があるかはさらに怪しい。原発事故でも「メルトダウンではないだす」「馬鹿は黙ってろ」といった位だ。
当時でも「フクシマでは何かありえない事態が起きている」ことは普通に理解できた。政府や電力会社はそれを正確には公表していないことも明白だった。
それを察知できずヨイショしていた連中である。文系的知識以前に、社会的感覚、あるいは世間知の欠如を伺わせるものだ。
そして権威主義なのでエラい人がいえば詐欺でも信じる。特に下層の航空宇宙クラスタは権威主義の塊である。自分よりもエラいクラスター構成要素が「宇宙開発に成功すれば巨万の富が」といえばそれを信じるだろう。上がチューリップが儲かるといえばチューリップを買う、万年青とウサギが儲かるといえば万年青とウサギを買う。その程度の連中である。
* もとの発言はこちらとこちらである。
** 大炎上中のMRJはやや異なる。一応はそろばんを弾いているからだ。ただし原油価格100ドルでなければ市場競争力はないだろう。今の原油価格ならブラジル製のほうがLCCは安い。
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宇宙開発ならなんでも肯定する連中がいる。自称航空宇宙クラスターとやらがそれだ。本来、産業におけるクラスターは企業や利害者を集めたアクターである。「北欧の海運クラスター」といった形で使うものだ。ただのマニアやファンは含まないのだが、それはさておく。
それが堀江さんのロケット開発で頼まれてもいないヨイショをしている。失敗した打ち上げを成功を言い張るマヌケがそれだ。何よりも判子を押したように同じことを言い、同じマンガを貼り付けている。主張や表現にオリジナリティの欠片もない。個別の発言者ではなく、一般的な例で示すため発言者にモザイクを掛けたが、次のようなツイートがそれだ*
うちみに、ボクの友達のユダヤ人(仮名:山本さん)は「みんなが同じこと言ってるときはそれを疑え、それユダヤの知恵」と日本語でいっていた。
■ 将来見通しがない
そして何よりも不思議なのは、将来の見通しに現実味がないことだ。念仏のようにロケットは失敗を繰り返して成功すると自己暗示をかけている。だが、今後に堀江さんのロケットが完成するかどうかはわからないし、メカとして成功しても事業の成功につながるかもわからない。
特に事業についての盲目性は滑稽ですらある。いい歳こいたメカミリの連中それに全く言及していないのだ。
もちろん花火の打ち上げに興じているならそれでよい。イベントとして面白いよねといった消費なら頷けるものだ。
だが、それが航空宇宙クラスター(自称)は、日本の科学技術立国やら宇宙商売での日本シェア挽回につながると吹いている。まずは文系的な社会への理解を疑うものだ。理系カルトやお理工さんと、その知性の偏りと不足を指摘されて然るべき言動である。
堀江さんの小型商業ロケット事業は前途安泰ではない。思いつくままでも技術、市場、企業統治に問題を抱えているためだ。
■ 経済性が実現できるか?
まず、技術面での問題である。
これは工学的問題だけではない。純技術的にはロケットが宇宙に到達するか否か、そのペイロードは如何ほどかといった疑問があるが、問題はそれだけではない。
なによりも経済性が実現できるかが問題となる。堀江さんが私企業低コスト国産ロケット製造に成功しても、他国の私企業低コスト小型ロケットより高ければ意味はない。100億円の政府系ロケットに対し1億を実現できても、アメリカや中国、インドが3000万のロケットを製造すれば太刀打ちできないということだ。
そして、この手の話には航空宇宙クラスター(自称)はまず乗ってこない。頭の良い人もいてそれに気づくのだろうが、雰囲気から言い出せないのだろう。そもそもそれで食っている連中の金主はほぼ同じである。国産ヨイショ記事を欲しがるメディアでの商売を考えるとそれを言い出せない。そうみえるものだ。
■ 市場で生き残れるか
そして市場に参入できるか、生き残れるかの問題もある。
これはロケット単体価格だけではない。打ち上げ用地や支援設備も同じだ。これらは日本で作るとどうしても高くなる。
その意味で、国産ロケットを日本で打ち上げる事業そのものは難しくなる。日本での打ち上げには広大な場所の確保や周辺対策、天候不順の問題もある。海沿いでは漁業との関係があるし、北海道では特に最後の天候不順も問題となる。さらにいえば、低緯度でなければ使いにくいといった問題もある。
果たしてアメリカやインドや中国に対抗できるのかということだ。
ちなみに、製造元の産業基盤でもアメリカと中国は強いだろう。どちらも軍事産業そのものの下請けあたりを使えるからだ。他にもSA-2やらSM-1ERやらの在庫ブースタあたりを転用されれば短期的には勝ち目はない。
つまりは、低コスト小型ロケット打ち上げ企業を日本で作っても世界に勝てるかは疑問なのだ。
それからすれば国産と国内打ち上げにこだわる利点は薄い。諸外国のベンチャーが作ったヨリ安価なロケットを海外で打ち上げたほうがよい。銭ゲバ的見地を詰めれば法的規制がザルで環境意識の低く、人口稠密度が低く命の値段も安いフィリピンやパプアニューギニアで打ち上げるほうがよいだろう。
これも航空宇宙クラスター(自称)とやらは言及しない話だ。
■ 企業統治に不安はないか
最後は企業統治の問題である。
堀江さんの経営であることには触れない。ライブドアの企業統治や、投資確保や株価上昇だけを目的とした企業経営や、現実的には他を圧する技術を持たなかった点はここでは触れない。
だが、クラウドファウンディングで金を集めたロケット打ち上げ事業に継続性があるかどうかは疑問だ。
それは本来の健全な投資ではない。小型ロケットの商業打ち上げが本当にベンチャーである、儲かる商売なら株式なり社債なりと言った形で出資を募り、配当あるいは利子を付けるのが常道である。
対して「なつのロケット団」とやらは見世物としての投げ銭頂戴である。3万払えばステッカーをあげます、Tシャツをあげますとするのは、例えば、今考えた比喩の例としては日本軍隊のレプリカ戦闘機(ロシア2000年製製造:2億円)を作って、現存する貴重な隼戦闘機を飛ばしますので愛国人士や戦中派二世は献金しましょうと変わらない。
さらに、広告塔は露骨である。航空宇宙クラスター(自称)とやらの重鎮が座っている。もちろん八千草薫がでてくる健康食品とは言わないが、事業としての目論見を示す数字は見たことがない。それよりも投げ銭頂戴を優先しているようにも見るものだ。
はたしてそのようなやり方でうまくいくのだろうか。そのような疑念が浮かぶ。
だが、そのような批判的見地が航空宇宙クラスター(自称)ない。これもオメデタイものだ。
■ 堀江さんはともかく支持層がアレ
もちろん、堀江さんの事業にケチを付けるつもりはない。ベンチャーとはそういうものだからだ。十に一はモノになるかもしれない。そうなれば堀江さんは真の成功者となるだろう。
だが、ヨイショ連は賢くは見えない。自称クラスター連は、十に一のベンチャーであることを見抜けないのではないかと疑うものだ。
仮に、モノホンの宇宙開発詐欺があればキレイに引っかかるだろう。例えば、仮に旧本軍秘密兵器のロケットを見つけてきて、ロシアの金持ちに転売しようとしたが石油価格暴落で失敗した。だから「日本の空を再び」とでも称して花火大会をしよう程度の香具師がでてきた時には抵抗できるかわからない。
そのときには、無償ボランティアでサクラをするのではないかね。打ち上げの度に種子島に行って、金のなくなった日本の宇宙開発ヨイショをするようなSF作家やらが片棒を担いで安愚楽牧場になるのではないかと踏んでいる。実際にそうなる方にこのカシオミニをかけても良い。
■ オマケ
まあ、北朝鮮と合弁したら大笑いして堀江さんを褒めるけどね。それなら目のつけどころが違う。技術レベルも同コストでは日本の10倍、打ち上げ場所に制限はないし、危険な燃料や製造プロセスでも労働法規や環境法規の制限なく扱える。失敗して人家におちても保障は安い。あるいは最終アッセンブリをロシアにしてロシア製を装い、輸送費はともかく時間対応が難しいけどキューバあたりから打ち上げとかね。
* 個別の発言についてとりあげたものではなく、一般例をしめしたものなのでアドレスは示さない。元ツイートはこれ。
それが堀江さんのロケット開発で頼まれてもいないヨイショをしている。失敗した打ち上げを成功を言い張るマヌケがそれだ。何よりも判子を押したように同じことを言い、同じマンガを貼り付けている。主張や表現にオリジナリティの欠片もない。個別の発言者ではなく、一般的な例で示すため発言者にモザイクを掛けたが、次のようなツイートがそれだ*
うちみに、ボクの友達のユダヤ人(仮名:山本さん)は「みんなが同じこと言ってるときはそれを疑え、それユダヤの知恵」と日本語でいっていた。
■ 将来見通しがない
そして何よりも不思議なのは、将来の見通しに現実味がないことだ。念仏のようにロケットは失敗を繰り返して成功すると自己暗示をかけている。だが、今後に堀江さんのロケットが完成するかどうかはわからないし、メカとして成功しても事業の成功につながるかもわからない。
特に事業についての盲目性は滑稽ですらある。いい歳こいたメカミリの連中それに全く言及していないのだ。
もちろん花火の打ち上げに興じているならそれでよい。イベントとして面白いよねといった消費なら頷けるものだ。
だが、それが航空宇宙クラスター(自称)は、日本の科学技術立国やら宇宙商売での日本シェア挽回につながると吹いている。まずは文系的な社会への理解を疑うものだ。理系カルトやお理工さんと、その知性の偏りと不足を指摘されて然るべき言動である。
堀江さんの小型商業ロケット事業は前途安泰ではない。思いつくままでも技術、市場、企業統治に問題を抱えているためだ。
■ 経済性が実現できるか?
まず、技術面での問題である。
これは工学的問題だけではない。純技術的にはロケットが宇宙に到達するか否か、そのペイロードは如何ほどかといった疑問があるが、問題はそれだけではない。
なによりも経済性が実現できるかが問題となる。堀江さんが私企業低コスト国産ロケット製造に成功しても、他国の私企業低コスト小型ロケットより高ければ意味はない。100億円の政府系ロケットに対し1億を実現できても、アメリカや中国、インドが3000万のロケットを製造すれば太刀打ちできないということだ。
そして、この手の話には航空宇宙クラスター(自称)はまず乗ってこない。頭の良い人もいてそれに気づくのだろうが、雰囲気から言い出せないのだろう。そもそもそれで食っている連中の金主はほぼ同じである。国産ヨイショ記事を欲しがるメディアでの商売を考えるとそれを言い出せない。そうみえるものだ。
■ 市場で生き残れるか
そして市場に参入できるか、生き残れるかの問題もある。
これはロケット単体価格だけではない。打ち上げ用地や支援設備も同じだ。これらは日本で作るとどうしても高くなる。
その意味で、国産ロケットを日本で打ち上げる事業そのものは難しくなる。日本での打ち上げには広大な場所の確保や周辺対策、天候不順の問題もある。海沿いでは漁業との関係があるし、北海道では特に最後の天候不順も問題となる。さらにいえば、低緯度でなければ使いにくいといった問題もある。
果たしてアメリカやインドや中国に対抗できるのかということだ。
ちなみに、製造元の産業基盤でもアメリカと中国は強いだろう。どちらも軍事産業そのものの下請けあたりを使えるからだ。他にもSA-2やらSM-1ERやらの在庫ブースタあたりを転用されれば短期的には勝ち目はない。
つまりは、低コスト小型ロケット打ち上げ企業を日本で作っても世界に勝てるかは疑問なのだ。
それからすれば国産と国内打ち上げにこだわる利点は薄い。諸外国のベンチャーが作ったヨリ安価なロケットを海外で打ち上げたほうがよい。銭ゲバ的見地を詰めれば法的規制がザルで環境意識の低く、人口稠密度が低く命の値段も安いフィリピンやパプアニューギニアで打ち上げるほうがよいだろう。
これも航空宇宙クラスター(自称)とやらは言及しない話だ。
■ 企業統治に不安はないか
最後は企業統治の問題である。
堀江さんの経営であることには触れない。ライブドアの企業統治や、投資確保や株価上昇だけを目的とした企業経営や、現実的には他を圧する技術を持たなかった点はここでは触れない。
だが、クラウドファウンディングで金を集めたロケット打ち上げ事業に継続性があるかどうかは疑問だ。
それは本来の健全な投資ではない。小型ロケットの商業打ち上げが本当にベンチャーである、儲かる商売なら株式なり社債なりと言った形で出資を募り、配当あるいは利子を付けるのが常道である。
対して「なつのロケット団」とやらは見世物としての投げ銭頂戴である。3万払えばステッカーをあげます、Tシャツをあげますとするのは、例えば、今考えた比喩の例としては日本軍隊のレプリカ戦闘機(ロシア2000年製製造:2億円)を作って、現存する貴重な隼戦闘機を飛ばしますので愛国人士や戦中派二世は献金しましょうと変わらない。
さらに、広告塔は露骨である。航空宇宙クラスター(自称)とやらの重鎮が座っている。もちろん八千草薫がでてくる健康食品とは言わないが、事業としての目論見を示す数字は見たことがない。それよりも投げ銭頂戴を優先しているようにも見るものだ。
はたしてそのようなやり方でうまくいくのだろうか。そのような疑念が浮かぶ。
だが、そのような批判的見地が航空宇宙クラスター(自称)ない。これもオメデタイものだ。
■ 堀江さんはともかく支持層がアレ
もちろん、堀江さんの事業にケチを付けるつもりはない。ベンチャーとはそういうものだからだ。十に一はモノになるかもしれない。そうなれば堀江さんは真の成功者となるだろう。
だが、ヨイショ連は賢くは見えない。自称クラスター連は、十に一のベンチャーであることを見抜けないのではないかと疑うものだ。
仮に、モノホンの宇宙開発詐欺があればキレイに引っかかるだろう。例えば、仮に旧本軍秘密兵器のロケットを見つけてきて、ロシアの金持ちに転売しようとしたが石油価格暴落で失敗した。だから「日本の空を再び」とでも称して花火大会をしよう程度の香具師がでてきた時には抵抗できるかわからない。
そのときには、無償ボランティアでサクラをするのではないかね。打ち上げの度に種子島に行って、金のなくなった日本の宇宙開発ヨイショをするようなSF作家やらが片棒を担いで安愚楽牧場になるのではないかと踏んでいる。実際にそうなる方にこのカシオミニをかけても良い。
■ オマケ
まあ、北朝鮮と合弁したら大笑いして堀江さんを褒めるけどね。それなら目のつけどころが違う。技術レベルも同コストでは日本の10倍、打ち上げ場所に制限はないし、危険な燃料や製造プロセスでも労働法規や環境法規の制限なく扱える。失敗して人家におちても保障は安い。あるいは最終アッセンブリをロシアにしてロシア製を装い、輸送費はともかく時間対応が難しいけどキューバあたりから打ち上げとかね。
* 個別の発言についてとりあげたものではなく、一般例をしめしたものなのでアドレスは示さない。元ツイートはこれ。