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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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Author:文谷数重
 軍事ライターの文谷です
 コミケでは隅田金属ででています。評論情報です。

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2021.05
26
CM:4
TB:0
20:37
Category : 未分類
 安全保障屋は「日本人の生命が第一」とか言っている。北朝鮮拉致被害者の命が大事で夜も眠れないとか言っている。

 これは官民を問わない。自民党の防衛族はみんなそういってる。民間の安全保障セクターも青バッチつけているやつはまあそんなスタンスなんだろうよ。実際にそうとも言っている。

 でも現状には何も言わない。政府のコロナ対策での不作為で人が死んでいる状況に緘黙している。そしてヨリ危険な状況をもたらすオリンピックにも何も言わない。誰も反対もしなければ諫言もしていない。


■ 差し迫った危険はどっちかね

 まあ、それが本性だよね。不断言っていることはホントじゃないうことだ。

 想像上の脅威は過剰に扱う。中国の軍事力で日本人はまだ誰も死んていない。北朝鮮の核でも死んでない。李承晩以降の韓国も日本人を殺してもいない。それにもかかわらず日本の危機であると言い立てる。

 しかし、今そこにあるオリンピックの脅威は全く触らない。接触機会の増加や海外からの新株流入、日本からの新株流出とそれによる悲劇、国内病床への圧迫とヤバいことだらけだ。それにも関わらず何も言わない。

 どっちが安全保障上で危険であるか、差し迫った脅威であるのかは明白なものだ。


■ 体制ヨイショが第一なんだろうよ

 でも、自分たちは自公の内閣や政府を翼賛ヨイショして生きている。そこに歯向かってはイケナイ。

 だから反対しない。不断言っている「日本人の生命は第一」と相反していても何も言わない。

 逆に言えば、官民とも安全保障セクターにとって「日本人の生命が第一」なんていうのは体制ヨイショよりも優先順位は低いということだね。

 

 
2021.05
22
CM:1
TB:0
20:08
Category : 未分類
 紙屋のミューズが6月末で店じまいするとのこと。

 あそこのクロッキー帳は至極便利で30年ほどずっと使っている。測量野帳(レベル測量)をメモにするようになったのはその後で今でも図版とかアイデアとか計算書といった手元だけのメモに使っている。

 そのミューズの神保町店に東京市内の用事が早く済んで久しぶりに寄ったら店じまいとのこと。クロッキーは文房堂とか世界堂で買っていたのだがたまに買う洋紙はミューズだったので困るものだ。

 当座は気になっていた54kgの晒?の白クラフト紙なんだがねえ。今月中に注文出しておくかとは考えている。書皮の付替えに使う分で背表紙部に乾性油をうっすら塗ると透けて窓になるのではないかと思っている。
2021.05
21
CM:2
TB:0
00:42
Category : 未分類
 イーゴリ公とボリスゴドノフはあんまりいいDVDが出てこない。前者だと大学生のときに買ったLD、1990年のロイヤル・オペラ・ハウスを超えるのが出てこない。

 で、たまに探す。やっぱり出てこない。

 ただ、今日はその動画公開版が出ていて4時間カッチリ見てしまった。どうも権利関係はアレっぽいけれども。

 字幕はドイツ語なんだが、LDが擦り切れるくらいみていたので当時の日本語字幕は全部出てくる。あと30年前に習ったドイツ語の記憶でそれなりに読めるものだよ。

 当時はLDを回しっぱなし。イーゴリ公・万能文化猫娘・マイスタージンガー・天地無用・ポチョムキン(76年赤旗人着判)みたいな順番で見ていた。そのうちDVD初期になってアレクサンドル・ネフスキーとかはいるのだけれども。

 ただLDはもう見られない。プレイヤーもディスクもあるけどNTSCで見られないし画像も今となってはアレ。

 万能文化猫娘なんかはDVDで差し支えない。

 けれども歌劇の類はあまりDVD化しない。してもあまり気に入らない。1990年版とかの出来が良すぎて結構しょぼい。単に見慣れたせいかもしれないけれども、それ以外はどうも駄目。

 そこで10年以上ぶりに昔の動画を見つけたわけだ。怪しいけれども、アップされた動画を一気見してしまったよ。

 あとはボリスゴドノフのモスクワ銃兵隊云々をみたいものだ。

 アレも最近には全然見ていないからなかなか思い出せない。今でも『イワン雷帝』とか、時代ぜんぜん違うけどアンドレイ・ルブリョフと重なるのがあれだけれども。

 まあ見つかるかどうかわからないから昔のLDのNTSCをMP4かなんかに変換するしかないかなと。 
2021.05
12
CM:13
TB:0
20:03
Category : 未分類
 防衛副大臣だが「アメリカが支持するイスラエルをヨイショするのが正解」と考えたんじゃないかね。

中山泰秀 Yasuhide NAKAYAMA やっちゃん@iloveyatchan
あなたならどうしますか?ある日突然24時間で300発以上のロケット弾がテロリストによって撃ち込まれ、愛する家族の命や、家を奪われたら。イスラエルにはテロリストから自国を守る権利があります。最初にロケット弾を一般市民に向け撃ったのは一体誰だったのか?私達の心はイスラエルと共にあります。
https://twitter.com/iloveyatchan/status/1392160326116732928


 戦後のアレ右派は愛国とは米国への奉仕と心得ている。米国に赤誠を示す。米国や米軍を助ける。そうすれば米国は日本に恵みを与えてくれる。それを追求するのが正しい保守と考えている。

 だからそのままイスラエル擁護となる。イスラエルは米国が援助している。それを助けることは当然である。

 なによりも日本アレ右派にとっては米国に忠誠心を示すよい機会となる。心正しい[日本アレ]保守主義者でございと自己顯示できるからだ。まずは戦前、戦争中に「畏れ多くも」を濫発した連中と同じである。

 勝手に「私達」を自称し「私達の心はイスラエルと共にあります。」(中山)とはそういうことである。


■ トルコの政治家は空襲下のパレスチナに行ったよね

 まずは倒錯している。戦前の鮫島伝次郎たちが不敬にも濫用した「
天皇陛下」を米国に置き換えただけの中身だからだ

 しかもまあ言っているだけである。「私達の心はイスラエルと共にあります。」(中山)といった安っぽい発言からはそれが伺える。しかも元電通社員と聞くとさらに薄っぺらに聞こえる。

 傍目に見てりゃイスラエルは自業自得の国なのやらだが、ホントに「イスラエルと共に」何かをする気があるものかね。

 そのあたりで立派な本気ホンモノの政治家との差はあるよね。

 例えばトルコの政治家とは違うね。彼らはイスラエルのパレスチナ空襲に際しては現地を訪問しとどまり続けたことがある。首相と外相が入り自ら人間の盾となっている。

 そのような実践をやったことがあるのか。経歴(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B1%B1%E6%B3%B0%E7%A7%80)をみてもまあないだろうなと。
2021.05
10
CM:1
TB:0
11:46
Category : 未分類
 メカミリのうちのアレな連中や自称軍クラは常々小馬鹿にしたくなるものである。

 それは全体として間違えている違和感ではないか。その違和感がある。だが本人は自信満々な部分である。


■ ハリボテ

 まずその組立は権威に寄ったハリボテである。防衛省の発表やら戦史叢書で骨格を作る。あとはその骨格に合致した素材を拾ってくる。企業発表なり戦友会記事を拾ってきてスキン素材として貼り付けてつくる。

 よくいえばコラージュである。実際はもっと手軽で下卑た手抜きである。志の低さをいれてまずはアイコラだ。

 そこにモデルの検証はない。スキンとなる企業やら戦友会の素材と防衛省系の公式発表は本当に合致しているかの検討がない。多数の素材群同士を比較して共通点や矛盾点を探す。それと主張の骨格はあっているかを見ない。

 抽象と具体の間の往復といってもよい。個別の資料群のディティールを捨象してみる。また骨格から想像される理想のディティールと比較する。そのような努力は行っていいない。

 だから凄くヘンテコな内容が時折生まれる。もともと正しくない骨格にそこらへんで拾ったスキン素材を貼り付けましたみたいなゲテモノがでてくる。

 全体のプロポーションが狂っているようなものだ。拾い物素材単体は間違えていない。企業発表や戦友会記事そのものは狂いはない。でも全体を見ると珍妙となっている。

 あるいゴマカシが見える。隣接するスキン素材同士はなんとなく馴染んでいるが一つ二つ離れたものと比較すると違和感しかない。テクスチャーはなんとなくあっているが色彩はテンでばらばら。それを明度のグラデーションでごまかしているようなものだ。


■ 全体を見ない素材コレクターだからね

 まずは全体を見ない結果だとしかいいようはないものだ。骨格となるモデルが正しいかを疑わない。あるいはそのモデルがこのスケールで成り立つかを考えない。そのあたりの手抜きの結果だ。

 最近ならASM-3擁護がそれ。日本以外のアプローチをみない。あるいは艦隊側の迎撃モデルを考えない。与えられた骨格を鵜呑みにする。日本の開発は正しい。高速化は有効だ。その郭から出ないでディティールを貼っつけた主張ばっかとなる。

 それをやると地位協定と慣習法による主権免除の繰り返しとなる。

 外務省は在日米軍の主権免除は国際慣習法である。そう主張していた。

 軍クラ連はそれをオウム返しにしていた。外国軍隊の主権免除は国際慣習法である。なぜなら外務省もそう言っているからだ。そういって現状の主権免除を擁護していた。

 だが、その後に外務省は「国際慣習法」の部分をコッソリ抜いた。それでハシゴをひかれる形となった。

 戦史の類もそうだ。戦史叢書にはバイアスがある。組織や生存者を擁護する要素がある。ウソはあまり書いていないが本当のことを書いているとは限らない。戦争犯罪関係はとくにそうなっている。

 でもそれを疑わずないとやはり狂いが出る。そこにディティールを貼っても珍奇なものしかできない。拾い集めた戦友会誌の記述を貼っつけても元の狂いは修正できない。

 しかも実際に貼るのは「生存者名簿の名前をくっつけてみました」といった1セント硬貨の陰影をCGで作りましたみたいな無意味なディティールばかりである。

 ロクなものともならないということだ。


■ 一種のキメラ

 なんというかね。連中の同人に多い擬人化やら女性化の表紙に酷似している。武器を鉄砲構えてメカにのった水着姿の女の子にする。旧日本軍隊の兵隊を胸やら尻やらを強調した10代の女性にするアレだ。

 萌え絵としては大抵二流以下。本人が描いていることもあろうし誰かに頼んで描いてもらっていることもある。でも兵器やら戦史やらのメカミリ系統は一流や一流半はなく二流三流だ。

 よく見ると矛盾したモンタージュになっている。手癖になるまで書きなれた顔部分を書く。手癖になるまで書きなれた乳房を書く。手癖になるまで書きなれた尻を書く。手癖になるまで書きなれた太ももを書く。そしてそれをまとめた形となっている。自分でかいているのだろうが、あくまでもそれぞれの部品のモンタージュでありひどくなるとコングロマリットである。

 だから全体として奇妙である。骨格がどうなっているのかを意識するとナンジャモンジャのコンテンツになるのだ。*




* 確かに萌え絵はキュビズムとなる部分はある。一流の上手い人でも骨格は矛盾することもある。
 でも上手な人はその違和感が表出しない。表出させない。まずはその範囲でしかキュビズムは追求していない。
 下手くそは自分がキュビズムであることを理解していない。萌え絵を引き写して萌え絵を描いているからそこまで頭が回らない。
 これは左右の腕の長さが違うとか脊椎腰椎はそんな形とならないだけではない。
 よくあるのは観察者の視線の高さがテンでバラバラとなっていることだ。購入者・読者がキャラを見る。その眼の高さが矛盾する。一つの絵の中で眼の高さが3つある。一つはキャラの顔に高さにあり、一つは胸の高さにあり、一つは股間部の高さにある。**


** 己がいつも小馬鹿にしている戦史モノ同人の表紙はそれ。表紙を頼んでいる人は顔と胸と尻は描きなれているが全体がおかしい。おニャニャの子を見る想定読者の眼高と焦点が顔と巨乳と股間部のマルチ視点マルチフォーカスだったりする。絵全体でも統一されていない。ドイツ軍の軍服着てる女の子は斜め上の視点から俯角15度くらいで見下ろしているのに脇にあるテーブルは俯角6度くらい、その上に載せている制帽なり食器なりはそれが置かれている高さ、床上五〇センチくらいの位置におかれた視線から水平に見ている。
 期せずして同人の中身を示しているものだ。骨格がおかしいしディティール間も全体として狂いがある。それを示唆しているのである。


■ (オマケ)

 この手のアイデアって一瞬の啓示なんだよね。アレ気な内容って結局は「公式発表の骨格 + 都合のよい拾い物スキン素材」だよねと気づいて、そっから30秒で大体の構造ができて、今20分で書き上げたところ。

 なんつーかなあ「女の子騎士の武具がヘンテコ」よりも「この絵は頭部の位置とサイズと甲冑のそれとの整合が取れていない。よく見りゃ甲冑の中で首のない巨乳女が中腰になってその上に肩車したキャラの二人羽織になっているよね」のほうが本質的な誤りだねえと。

 「全体として正しくて細部が間違えている」と「細部は正しいけど全体として間違えている」のどちらが重篤であるかだ。

 だいたい自称軍クラの類は総じて後者の誤りが多い。特に航空模型や航空写真マニアはそうだなあと。まあ模型はねえ。ネトウヨ転落した連中をみても、そのネトウヨ主張でも航空模型マニアは3倍段だからねえ。罪作りだねと。

 
2021.05
05
CM:2
TB:0
14:29
Category : 未分類
 千代鶴は不世出の名人といわれている。その鉋は職人のあこがれとなった。腕に自身をもつものは争って手に入れようとした。

 これは昭和の半ばには素人にも知られた話だ。建築工芸に限らない雑誌でも名人千代鶴は話題となっていた。職人はそれを砥減りしてなくなるまで愛用した。それゆえに刀剣とは異なり現品は少ないとも言われていた。また偽物も出た。

 その鉋が出てくる話でボクも持っていますと数打物を出すのはナンだ。名前は秘すが自称そば打ち名人がSNSで千代鶴の話が出たときに「刃物、いいですよね」とか「ボクもいいのを持っています」と言い出して数打物の写真を提示した。鍛造品の包丁だがまずは空気ハンマーとベルトグラインダーで作った量産品だ。

 なんというかね。盲蛇に怖じずといった強心臓だなと。そして、なによりも見ていてこちらが恥ずかしくなる感覚がある。まずは見られたものではないといったものだ。

 しかも自称軍クラでね。不断も刊本出して「貴重な資料」とかさしたる中身でもないものを提示して「沼」とかいう。古本屋に言わせれば3000も刷ってりゃ流通するから貴重じゃないものだ。調べりゃわかることを沼というのも大げさなものだ。それを「自分たちが価値がわかる人間である」と思い込めるようにいいたてている連中がそれをしている。

 そして「ボクはそばにも造形が深い」ともいっている。でもその造形とやらもねえ。ここ30年で出てきた本の内容を紹介するあたりでそうだし。そこにはその御仁の発見があるでもない。そして、その程度の中身を出してフフンとしている。

 まずは瀬川深さんのいう大騒ぎごっこ* をしているわけだ。「くだらないことを針小棒大に言い立てて、それに連なる自分たちもまた偉大なのだという幻想を共有したがる手合い」といった類型にピッタリ当てはまるものだよ。

 でもその内実はとんだ目利きだといったものだ。その御仁自慢の包丁を作った鍛冶屋さんも名人千代鶴と並べられると困惑すると思うよ。

 くりかえすけど第三者の己がみていても恥ずかしくなるくらいだもの。映画やアニメで登場人物が恥ずかしいふるまいをしているのをみていられなくなるあの気分がでてくるものだよ。