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産経新聞野口裕之さんの「ハマスはベトコンを見倣え」なのだが、ベトコンが戦時国際法を満たした立派な勢力だと言い出すのは、如何か。
野口さんは
ベトナム戦争(1960~75年)で北ベトナム軍と共闘したベトコン(南ベトナム解放民族戦線)もゲリラ戦術を採ったが、交戦者資格を満たしており、テロリストではなかった。と述べている。しかし、当時は「ベトコンは交戦者資格を満たしている」とする意見はメジャーではなく、特に産経はケチョンケチョンに言っていた。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140811/mds14081111300007-n4.htm
そのベトコンを褒めて、ハマスを貶すのは、何事だろうか。
おそらくは、「ベトナムは中国と対峙する同盟国だからよく言う」程度の話ではないかね。
産経新聞の報道には、同盟国だから眼をつぶる例が多い。今回のベトナム報道がそれだ。当時はドミノ理論云々を本気で支持していたのに、00年ころからベトナム礼賛に変わった。一番アレなのは、90年代後半のころの大ベトナム展の図録で「ベトナム戦争を正義の戦争」と今更言い換えたのには驚いたものだ。
これは、産経の韓国報道でも中国報道でも同じである。日本の同盟国の時には、軍政や人権侵害には何も文句を言わない。それが日本と対立するようになると、なんにでも文句をつけるようになる。
日本との近さで相手を褒めたり罵倒したりするのは、まずはまともな新聞ではない。書く方もアレだし、読む方もアレだ。そのうち、対中対韓の嫌がらせとして北朝鮮に接近した時には、産経は北朝鮮を褒め、読者も北朝鮮を援助せよというのだろう。
※ 野口裕之「ハマスはベトコンを見倣え」『MSN産経ニュース』(産経新聞,2014.8.11)http://sankei.jp.msn.com/world/news/140811/mds14081111300007-n1.htm