遠い未来の交通状況は大きく変化する可能性があります。そこで、オプションとして、
traffic_model というパラメータが用意されており、
optimistic(楽観的に予測)、
pessimistic(悲観的に予測)、
best_guess(正確に予測)のいずれかの設定を選べるようになっています。
それぞれの例を紹介しましょう。米国で不動産情報サイトを運営する
Redfin 社では、不動産仲介業者が複数の物件の間を車で移動する際の所要時間の推定を Google Maps Distance Matrix API を利用して実現しようとしています。物件間の移動時間は十分余裕があることが望ましいので、ここでは
pessimistic と設定します。一方、遠隔地から自宅のエアコンを制御するアプリケーションでは、帰宅するまでの間に部屋の温度が設定値となるように調整したいと考えるでしょうから、この場合は、
optimistic に設定します。
デフォルトの設定である
best_guess では、リクエストされた時刻や曜日に関連する過去のデータやリアルタイムの交通状況に基づいて、最適な移動時間が算出されます。目的地までの移動時間をドライバーに提示するアプリの中で用いられる設定です。
Google Maps APIs の交通状況の機能をさらに詳しく知りたい場合は、
Directions API(英語)、
Distance Matrix API(英語)、 Google Maps JavaScript API の
Directions サービス(英語)と
Distance Matrix サービス(英語)の各ドキュメントを参照してください。さらに、Google Maps Web Services の Java および Python 用の最新の
クライアント ライブラリをダウンロードできます。
Posted by 丸山 智康 (Tomoyasu Maruyama) - Google Maps Solution Architect, Google Maps API for Work