Google Play Indie Games Festival は、昨年に引き続き 2 回目の開催となりました。昨年どのようなゲームが トップ 20 に選出されたのか、改めてその作品と、ファイナルイベントで トップ 10 に選出されたデベロッパーの皆さまがゲームを紹介する模様を、資料と動画で振り返ります。

どの作品も力作ぞろい。今年のトップ 20 作品と合わせて、ぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。

Google Play Indie Games Festival 2018 トップ 20 選出作品:

※ゲーム作品名・開発者名は発表時のものです

旅かえる / 株式会社ヒットポイント
ぼくとネコ / IGNITION M
Craft Warriors / 株式会社トランスリミット
Enblox-置いて囲んで陣取りパズル / 株式会社CFlat
StrangeTelephone / HZ3 Software
in:dark - インダーク / ozumikan
Million Onion Hotel / Onion Games
Peko Peko Sushi / Hanaji Games 合同会社
クリスタル・クラッシュ【超攻撃的パズル合戦!】 / 株式会社コールド・フュージョン
ネコの絵描きさん / Nukenin
BQM ブロッククエスト・メーカー / Wonderland Kazakiri inc.
ねぇAI、本当の事がしりたい / コトリヤマ株式会社
怪異掲示板と7つのウワサ / 株式会社エンタブリッジ
思い出の食堂物語 ~心にしみる昭和シリーズ~ / 株式会社GAGEX
リバーシクエスト2 / Yokogosystems
Ninja Flicker / デジタル創作同好会traP
PARADE! / 個人
キメラリコレクト / 個人
ねこかわいいぼくゆうれい / 株式会社ハラペコーポレーション
From_. / Serina Nakajima

Google Play Indie Games Festival 2018 トップ 10 選出ゲーム紹介:



今年のトップ 20 選出作品へのオンライン投票は、6月 24 日 17 時まで:



6 月 29 日開催のファイナルイベントで授与される「オンライン投票最優秀賞」を決めるオンライン投票を来週  6 月 24 日 17 時まで受け付けています。オンライン投票で選出された 1 タイトルは「オンライン投票最優秀賞」としてファイナルイベントにて賞が授与されます。あなたの1票が最優秀賞作品を決めるかもしれません。投票をお待ちしています。


Posted by Tomoko Tanaka - Developer Product Marketing Manager, Google Play




Google Play が主催する、日本のインディーゲーム開発者のためのコンテスト「  Google Play Indie Games Festival 2019 」は、引き続きコンテストへの応募を 5 月 6 日 23 時まで受け付け、5月下旬にトップ 20 作品の選出が行われます。その作品へ投票できる  オンライン投票の実施が決定しました。

オンライン投票の実施および「オンライン投票最優秀賞」の追加が決定:

オンライン投票は、5 月下旬に発表されるトップ 20 選出ゲームタイトルから、気になる作品へ一人一票投票できます。オンライン投票で選出された1タイトルは「オンライン投票最優秀賞」としてファイナルイベントにて賞が授与されます。投票期間及び授与される賞の詳細は、後日改めてご案内します。今年の注目タイトルはあなたの一票で決まるかもしれません。ご案内までもうしばらくお待ちください。

なお、コンテストへの応募は引き続き こちらのウェブサイトで受け付けています。コンテストへは、オープンベータでも応募可能です。ご興味をお持ちの方は、ぜひ応募をご検討ください。今年もたくさんのインディーゲームに出会えることを楽しみにしております。

コンテスト応募における重要なお知らせ :

オープンテスト (オープンベータ)版を Google Play Console で公開する際には、以下2点の設定をお願いします。

  1. テストユーザー数の上限を指定しないでください。
  2. 事前登録してください。参考 : Play Console ヘルプページ

コンテスト応募登録情報がオンラインで更新できない場合の対応についてご案内いたします。
応募締切(5月6日 23 時)直前に、コンテスト応募ウェブサイトへアクセスが集中した場合、登録内容の更新ができない可能性があります。ウェブサイトで登録内容の更新ができない場合は、Google Play Indie Games Festival 事務局へ 5 月 6 日 23 時 より前に E メールで更新内容をご連絡ください。(事務局のメールアドレスはコンテスト応募フォームやゲーム登録後に送られた E メールに記載しています)

今年注目のインディーゲームが集合。ファイナルイベント開催 :

6 月 29 日、神田明神ホールでファイナルイベントを開催します。
応募作品の中から選出されたトップ 20 タイトルのゲームが展示され、審査員による審査、来場者による投票でトップ 10 を決定します。その後、トップ 10 タイトルのデベロッパーによるゲームの紹介と審査、トップ 3 選出と発表などが予定されています。

現在、ファイナルイベントの一般参加者の事前登録を受け付けています。イベントの詳細と登録についてはこちらのウェブサイトをご覧ください。



Google Play が主催する、日本のインディーゲーム開発者のためのコンテスト「Google Play  Indie Games Festival 2019 」に新たな審査員と賞が加わり、すべての賞が揃いました。



同コンテストをさらに盛り上げるため、トップ 3 を選出するほか、これまで発表した「ジャンプ賞」と「 avex 賞」に、新たに東宝株式会社さまが審査員として加わり、特別賞「ゴジラ賞」を選出することとなりました。6 月 29 日 ( 土 ) 開催のファイナルイベントで、 トップ 20 作品の中から 1 作品が東宝株式会社の審査員により、「ゴジラ賞」として選出されます。同賞の受賞者へは、ゴジラキャラクターのゲーム化ライセンスとそれに伴う制作費(最大 1000 万円まで)が提供される予定です。



審査員のプロフィールなどは、順次 Indie Games Festival 2019 公式ウェブサイトにアップしますので、もうしばらくお待ち下さい。



Google Play Indie Games Festival 2019 のコンテストへのゲーム登録受付締切は 5 月 6 日 23:00 です。コンテストへは、オープンベータでも応募可能です。詳細は公式ウェブサイトをご確認ください。インディーゲーム開発者の皆様からのご応募お待ちしています!


Posted by Tomoko Tanaka - Developer Product Marketing Manager, Google Play


Google Play が主催する、インディーゲームのコンテスト「Google Play Indie Games Festival 2019 Japan 」の受賞ゲーム作品が決まる、ファイナルイベントを 6 月 29 日に東京 神田明神ホールで開催します。そのファイナルイベントへの一般参加登録の受け付けがスタートしました。

今年の受賞インディーゲーム作品は、あなたの一票で決まるかもしれません。ぜひ、ご家族やご友人などお誘い合わせの上、ご来場ください。

ファイナルイベント一般参加登録はこちらから

ファイナルイベント詳細 :

開催日時 : 6 月 29 日(土)10:00-17:30 / 開場 10:00 / 開演 12:30(予定)*
会場 : 神田明神ホール
〒101-0021 東京都千代田区外神田 2-16-2 神田明神文化交流館 2F

スケジュール:

10:00 開場、 トップ 20ゲームの試遊と投票
12:30 午後の部開演、コンテスト概要の説明
13:00 トップ 10 投票締め切り
13:20 トップ 10 発表と各ゲームの開発者によるゲームの紹介、審査
17:05 トップ 3 発表と授賞式
17:30 閉演

  • スケジュールは予告なく変更になる場合がございます。
  • 参加には事前のお申し込みが必要です。参加が決定した場合、他に 1 名の方の同行が可能です。
  • ファイナル イベント当日に 18 歳未満の方は、保護者の同伴が必要です。 
  • 参加の可否はご記入いただいたメールアドレス宛に、6 月 20 日頃にお知らせいたします。応募者多数の場合は、抽選となりますので、あらかじめご了承ください。 
  • 会場内では Google や来場者による写真、動画の撮影が行われます。このことにより、ウェブを含むすべての媒体に参加者の写真、動画を使用されることについての同意が必要です。詳細は、参加登録ページをご参照ください。
  • イベントへの参加費は無料です。 


また、引き続き Google Play Indie Games Festival 2019 へ参加するインディーゲーム作品を募集しています。コンテスト応募締め切りは 5 月 6 日です。情熱あふれる作品に出会えることを楽しみにしております。

Google Play Indie Games Festival 2019 コンテスト応募はこちらから

コンテストスケジュール :
2019 å¹´ 5 月 6 日 23:00 (日本標準時)コンテスト応募終了
2019 年 5 月下旬 トップ 20 発表
2019 年 6 月 29 日 ファイナルイベント

コンテスト応募における重要なお知らせ:
オープンテスト (オープンベータ)版を Google Play Console で公開する際には、テストユーザー数の上限を指定しないでください。

お役立ち情報:
  • 事前登録機能を、すべての開発者の方にご利用いただけるようになりました。ヘルプセンターから申し込まなくても使用いただけます。
  • キックオフイベントの模様 Playlist
  • Unity セミナー:上記の Playlist にも掲載されていますが、ユニティ・テクノロジー・ジャパン様にご講演いただきました

最新のお知らせを E メールで受け取りたい方はこちらからニュースレター購読を登録してください。その他、詳しくは Indie Games Festival 2019 のウェブサイトをご確認ください。


Posted by Tomoko Tanaka - Developer Product Marketing Manager, Google Play



これで、単体テストを行えるようになります。


以上の内容は、変更される可能性があることに注意してください。同時実行の構造化で、TestCoroutineContext を使えるようにすることも検討されています。詳しくは、こちらの Issue をご覧ください。


アーキテクチャ コンポーネントで ViewModel とコルーチンを使っている方は、viewModelScope を使ってフレームワークにライフサイクルを管理させるといいでしょう。とても簡単です!


コルーチンのコードラボも、既にこの方式を使うようにアップデートされています。ぜひお試しください。コルーチンや Android ã‚¢ãƒ—リでの使い方について、詳細を確認できます。


Reviewed by Yuichi Araki - Developer Relations Team


ダイナミック デプス イメージを使うと、アプリで特殊なぼかしやぼけのオプションを提供できる。

新しいオーディオと動画のコーデック

Android Q には、オープンソース動画コーデック AV1 のサポートが追加されています。これを使うと、メディア プロバイダは高品質動画コンテンツを少ない帯域幅で Android 端末にストリーミングできます。また、Android Q は Opus を使ったオーディオ エンコードもサポートしています。このコーデックは、会話や音楽のストリーミングや、サポートされている端末ではハイ ダイナミック レンジ動画用の HDR10+ に最適です。

MediaCodecInfo API を使うと、Android 端末の動画レンダリング能力を簡単に判断できます。VideoCodecCapabilities.getSupportedPerformancePoints() に任意のコーデックを指定すると、サポートされているサイズとフレームレートの一覧を取得できます。これにより、どんな端末でも、最高の品質で動画コンテンツを選んでレンダリングできるようになります。

ネイティブ MIDI API

C++ でオーディオ処理を行うアプリのために、Android Q は NDK 経由で MIDI 端末と通信できるネイティブ MIDI API を導入しています。この API を使うと、非ブロック読み取りを使ってオーディオ コールバック内から MIDI データを取得し、MIDI メッセージを低遅延で処理することができます。サンプルアプリとこちらのソースコードで試してみてください。

Vulkan の ANGLE

ゲームやグラフィックスのデベロッパーにさらなる一貫性を提供するため、Vulkan をベースにしたすべての端末を対象として、更新可能な標準 OpenGL ドライバを導入する作業を進めています。Android Q には、Android 端末の Vulkan 上に構築した ANGLE の試験運用版サポートを追加します。ANGLE は、実装によらない高パフォーマンスな OpenGL として設計されたグラフィックス抽象化レイヤーです。OpenGL ES を使う多くのアプリやゲームは、ANGLE を通して Vulkan のパフォーマンスと安定性を活用でき、Android 端末で、ベンダーに依存しない一貫性のある ES 実装を利用できます。Android Q では OpenGL ES 2.0 をサポートする予定です。ロードマップの次の予定では ES 3.0 がサポートされる予定です。
この実装は、OpenGL 機能の追加、バグの修正、パフォーマンスの最適化によって拡張する予定です。Android の現在の ANGLE サポート状況、使用方法、今後の計画などについては、ドキュメントをご覧ください。設定のデベロッパー オプションからオプトインすると、初期サポートのテストを始めることができます。ぜひお試しください。

すべての場所に Vulkan を

Android で Vulkan のインパクトを拡大する取り組みとして、高パフォーマンス 3D グラフィックス向けの低オーバーヘッド、クロスプラットフォーム API を実装する作業が続いています。その目的は、Android の Vulkan を広くサポートされた一貫性のあるグラフィックス用デベロッパー API にすることです。現在、端末メーカーのパートナーと協力し、Vulkan 1.1 が Android Q 以降を実行するすべての 64 ビット端末で必須、すべての 32 ビット端末で推奨となるように作業を進めています。これにより、今後、統一された高パフォーマンス グラフィックス API が提供され、アプリやゲームで利用できるようになるでしょう。


Neural Networks API 1.2

2017 年に Neural Networks API(NNAPI)が導入されてからも、サポートされる操作の数の拡大と、既存機能の改善を続けています。Android Q では、さまざまなパフォーマンス最適化と合わせて、ARGMAX、ARGMIN、量子化 LSTM など、60 個の新命令を追加しています。これは、物体検知やイメージ セグメンテーションなど、数多くのモデルを高速化する土台となります。現在、NNAPI 1.2 のサポートを最適化してリリースするために、ハードウェア ベンダーや TensorFlow などの人気のある機械学習フレームワークと協力して作業を進めています。

Android の土台の強化

ART のパフォーマンス

Android Q には、ART ランタイムに対する複数の新たな改善が含まれています。これにより、デベロッパーが何もしなくても、アプリの起動は速く、メモリ消費量は少なくなります。

Android Nougat 以来、ART はプロファイルに基づく最適化(PGO)を提供してきました。時間とともに、コードの頻繁に実行される部分が特定され、事前にコンパイルされるようになるので、アプリの起動も速くなります。最初のアプリの起動に役立てるため、Google Play が APK と合わせてクラウドベースのプロファイルを提供するようになります。これは、匿名化された集計済み ART プロファイルです。アプリが実行されなくても ART がアプリの一部を事前コンパイルできるようになるので、最適化プロセス全体をいきなり高速に始めることができます。クラウドベースのプロファイルは、すべてのアプリに役立ちます。この機能は、Android P 以降を実行している端末で既に利用できるようになっています。


ART 自体の改善も続いています。たとえば Android Q では、アプリのプロセスをあらかじめ開始し、それをセキュリティ コンテナに移動することで Zygote プロセスを最適化しています。これによって、いつでもアプリを即座に起動できるようになります。アプリのヒープイメージに、クラスなど、さらに多くの情報を格納するようにして、そのイメージをスレッドを使って高速に読み込みます。また、ART の並列コピー(CC)ガベージ コレクタに、世代別ガベージ コレクションを追加しています。世代別 CC を使うと、若い世代のオブジェクトを個別に回収するため、効率が上昇します。コストは完全ヒープ GC と比較してかなり低くなりますが、それでも十分な領域を再利用できます。時間や CPU に注目した全体的なガベージ コレクションの効率は上がり、ジャンクは減ってローエンド端末でもアプリの動作が快適になります。

アプリのセキュリティ

BiometricPrompt は、システムレベルでバイオメトリックをサポートするための統合認証フレームワークです。Android Q では、顔認証などのパッシブ認証手法のサポートを拡大するとともに、暗黙的および明示的な認証フローを追加しています。明示的フローでは、認証を行う際に、ユーザーが明示的に TEE のトランザクションを確認する必要があります。暗黙的フローは、パッシブ認証を利用してトランザクションの代わりに軽量な代替手法を使うように設計されています。また、必要な場合は、端末の認証情報にフォールバックできるように改善しました。

Android Q には、TLS 1.3 のサポートも追加しています。これは TLS 標準の大きな改訂で、パフォーマンスの向上とセキュリティの強化が含まれています。私たちのベンチマークによれば、TLS 1.3 による安全な接続の確立は、TLS 1.2 よりも 40% ほど高速になっています。デフォルトでは、すべてのTLS 接続に対して TLS 1.3 が有効になっています。詳しくはドキュメントをご覧ください。

一般公開 API による互換性維持

私たち全員が気にしているもう 1 つの点は、OS の変化や進化が起こっても、アプリがスムーズに動作し続けるようにすることです。非 SDK API を使っているアプリは、ユーザーにはクラッシュのリスクが、デベロッパーには緊急リリースのリスクがあります。Android Q では、アプリが一般公開 API のみを使うようにするための Android P から始まった長期的取り組みを継続しています。アプリで非 SDK API の使用をやめるには時間がかかることは承知しています。そのため、事前にお知らせもしています。

Android Q では、アクセスを禁止する非 SDK インターフェースが増加しています。代わりに一般公開されているインターフェースを利用するようにしてください。アプリを壊さずに移行できるように、アプリが Android Q をターゲットにしている場合のみ、この制限が有効になるようにしています。代替用の一般公開 API は、今後も皆さんのリクエストに応じて追加する予定です。ユースケースを満たす一般公開 API がないという方は、お知らせください

非 SDK インターフェースの使用については、アプリをテストすることが重要です。アプリがリフレクションや JNI 経由で非 SDK API にアクセスした場合に警告されるように、StrictMode のメソッドである detectNonSdkApiUsage() を使うことをおすすめします。現時点で API が制限の対象になっていなくても(グレーリスト)、今後のために計画を立ててその API の使用をやめて、互換性の問題を減らすようにしてください。Android Q の制限の詳細については、デベロッパー ガイドをご覧ください。

最新の Android

私たちは、すべてのアプリが最新版 Android のセキュリティ機能やパフォーマンス機能をすべて利用できるようにする努力を続けています。今年、Google Play では、新規アプリやアップデートで、アプリの targetSdkVersion を 28(Android 9 Pie)に設定することが求められるようになる予定です。この変更と合わせて、Android Q では API レベル 23(Android Marshmallow)より前のプラットフォームをターゲットにしているアプリを初めて実行した際に、ダイアログで警告が表示されるようになります。アプリの移行に役立つリソースのチェックリストはこちらです。

エコシステムも、64 ビット端末対応に向けて動いています。今年中に Google Play では、すべてのアプリで 64 ビットのサポートが必須になります。アプリでネイティブの SDK やライブラリを使っている方は、64 ビット対応版のSDK やライブラリを使う必要があることを覚えておいてください。対応方法の詳細については、デベロッパー ガイドをご覧ください。


Android Q ベータ版を使ってみる

アプリに影響する可能性が高い重要なプライバシー機能があるので、すぐにテストを始めることをおすすめします。特に、Android Q のストレージの変更、位置情報パーミッションの新たなステータス、バックグラウンド アプリ起動の制限、端末識別子の制限を有効にしてテストしてみるといいでしょう。詳細については、プライバシーに関するドキュメントをご覧ください。

まずは、Android Q ベータ版を実行している端末または Android Virtual Device に、Google Play から現在のアプリをインストールして、ユーザーフローを試してみます。すべてのアプリについて、適切な見栄えで動作し、Android Q の動作の変更点に問題なく対応できるようにしてください。問題を見つけた場合は、ターゲット レベルを変更せずに、現在のアプリを修正することをおすすめします。手順や推奨スケジュールについては、移行ガイドをご覧ください。

次に、できるだけ早くアプリの targetSdkVersion を 'Q' にアップデートします。これにより、アプリですべての Android Q のプライバシー機能やセキュリティ機能に加え、その他の Q を対象としたアプリの動作の変更点もテストできるようになります。

新しい機能と API を試してみる

準備ができたら、Android Q に移行し、アプリで使うことができる新しい機能や API について学習してください。まずは、API 差分レポート、Android Q ベータ版 API リファレンス、デベロッパー ガイドを確認するといいでしょう。また、Android Q ベータ版デベロッパー サイトには、リリースノートや問題を報告するためのサポート リソースも掲載されています。

Android Q でビルドを行うには、Android Q ベータ版 SDK およびツールを Android Studio 3.3 以降にダウンロードし、 こちらの手順に従って環境を設定します。Android Q に関連する変更点の最新の修正を手に入れたい場合は、Android Studio 3.5 以降を使うことをおすすめします。

Android Q ベータ版の入手方法

Android Q ベータ版の OTA アップデートを受け取るのは簡単です。Pixel 端末をこちらから登録してください(今年は、Pixel 3、Pixel 2 に加え、オリジナルの Pixel も含めた 3 世代すべての Pixel をサポートします!)。これらの端末用のダウンロード可能なシステム イメージも公開されています。Pixel 端末をお持ちでない方は、Android Emulator を使うことができます。Android Studio の SDK Manager から、最新のエミュレータのシステム イメージをダウンロードしてください。

プレビュー システム イメージと SDK は、プレビュー期間中、定期的にアップデートされる予定です。ベータ版プログラムの進行と合わせて、他の機能についてもお知らせします。
いつものように、皆さんのフィードバックは重要です。お気づきの点はぜひお知らせください。早めにお知らせいただければより多くのフィードバックを反映できます。問題を見つけた場合は、こちらから報告をお願いします。ホットリストは、プラットフォームの問題アプリの互換性の問題サードパーティ SDK の問題のそれぞれを記録できるように分割されています。


Reviewed by Takeshi Hagikura - Developer Relations Team

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Android Pie の Keystore の新機能

Android Keystore にはユーザーのデータを保護するために設計された暗号化ツール群があり、アプリ デベロッパーの皆様にご利用いただけます。Keystore では、ソフトウェア ライブラリで用意されている暗号プリミティブを Android OS から取り出したり、セキュア ハードウェアに移動したりします。アプリの機密情報をさまざまな形式の攻撃から守るため、鍵は保護されており、セキュア ハードウェアの内部でのみ使用されます。Keystore を利用すると、鍵の使用方法や使用時期についての制限をアプリで指定できるようになります。

Android Pie では Keystore に新機能が導入されています。この投稿では、そのうちの 2 つをご紹介します。1 つ目の新機能では、機密情報を保護するために鍵の使用について制限を設けることができます。2 つ目の新機能では、キーマテリアルをアプリやオペレーティング システムから保護しながら、鍵を安全に利用できるようになります。

キーガードがバインドされた鍵

モバイルアプリでデータを受信しても、ユーザーが現在デバイスを使用していない場合はそのデータにすぐにアクセスする必要はない、ということがあります。デバイスの画面がロックされているときにアプリに送信された機密情報は、ユーザーがその情報にアクセスしようとする時点まで安全に保持しておく必要があります。Android Pie では、キーガードがバインドされた暗号鍵を導入することで、この状況に対応しています。

画面がロックされている場合、この鍵は暗号化や検証の処理には使用できますが、復号や署名には使用できません。デバイスが PIN、パターン、パスワードのいずれかでロックされている場合、この鍵を使用しようとすると無効な処理と見なされます。キーガードがバインドされた鍵では、デバイスがロックされている間はユーザーのデータが保護され、ユーザーが必要とした場合にのみデータが利用できるようになります。

キーガード バインディングと認証バインディングは同じように機能しますが、1 つだけ重要な違いがあります。キーガード バインディングでは鍵の使用可能性と画面ロックの状態を直接関連付けますが、これに対し、認証バインディングでは一定のタイムアウトを使用します。キーガード バインディングの場合、デバイスがロックされるとすぐに鍵は使用できなくなり、ユーザーがデバイスをロック解除すると、再び使用できるようになります。

注目すべきは、キーガード バインディングはセキュア ハードウェアではなく、オペレーティング システムによって実行されるという点です。これは、セキュア ハードウェアには画面がいつロックされているのか認識する方法がないためです。ハードウェアによって実行される Android Keystore の保護機能(認証バインディングなど)とキーガード バインディングを組み合わせることで、より高度なセキュリティを実現できます。さらに、キーガード バインディングはオペレーティング システムの機能であるため、Android Pie を搭載しているどのデバイスでもご利用いただけます。

デバイスで対応しているアルゴリズムであれば、そのアルゴリズムに対する鍵にキーガードをバインドすることができます。キーガードがバインドされた鍵を生成したりインポートしたりするには、鍵の生成時やインポート時に KeyGenParameterSpec または KeyProtection ビルダー オブジェクトの setUnlockedDeviceRequired(true) を呼び出します。

鍵の安全なインポート

鍵の安全なインポートは Android Pie の新機能です。アプリは既存の鍵をより安全な方法で Keystore に供給できるようになります。鍵の提供元(オンプレミスのデータセンターやクラウドに存在するリモート サーバー)は、ユーザーのデバイスで生成された公開ラッピング鍵を使用して、安全な鍵を暗号化します。

SecureKeyWrapper 形式で暗号化された鍵(インポートされた鍵の使用方法に関する説明も含まれている)は、ラッピング鍵を生成した特定のデバイスに属している Keystore ハードウェアでのみ復号できます。鍵は転送時には暗号化され、アプリやオペレーティング システムからは解読できない状態になっています。つまり、インポート先のセキュア ハードウェアの内部でのみ利用可能です。



鍵の安全なインポートは、アプリで Android デバイスと秘密鍵を共有させたいが、鍵が傍受されたりデバイスから発信されたりするのを防ぎたい、という状況で役に立ちます。Google Pay では、鍵の安全なインポートを利用して Pixel 3 スマートフォンで鍵を提供することにより、鍵が傍受されたり、メモリから抽出されたりするのを防いでいます。また、企業でのさまざまな使用事例もあり、たとえば、複数のデバイスで同じ鍵を使ってメールを復号できるように S/MIME 暗号鍵を認証局のエスクローから復元する場合が挙げられます。

この機能を活用するには、こちらのトレーニング記事をご覧ください。鍵の安全なインポートはセキュア ハードウェアの機能であるため、一部の Android Pie デバイスでのみご利用いただけます。デバイスがこの機能に対応しているかどうか確認するため、アプリは PURPOSE_WRAP_KEY を格納した KeyPair を生成することがあります。


Posted by Khanh LeViet - Developer Relations Team

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4 月上旬には、Google Play Console に新しいアイコンをアップロードし、新しい仕様に準拠していることを確認できるようになります。この期間、Google Play ストアは旧仕様のアイコンも受け付けます。

5 月 1 日になると、デベロッパーは新しい仕様を満たさないアイコンを Play Console にアップロードできなくなります。ただし、既に Google Play ストアに登録されている旧仕様のアイコンをまだそのまま使うこともできます。

さらに 6 月 24 日までに、デベロッパーは以下を行う必要があります。
  1. 新しい仕様のアイコンへのアップデート
  2. Play Console へのアイコンのアップロード
  3. アイコンが新しい仕様を満たしていることを Play Console で確認
最高級のユーザー エクスペリエンスを提供できるように、できるだけ早くアイコンをアップデートし、新しい仕様を満たしていることを確認するようにしてください。

具体的な変更内容

タイムライン 変更点
4 月初旬 Play Console から新しいアイコンをアップロードし、新しい仕様を満たすことを確認できるようになります。
  • オリジナルのアイコンは、Google Play でそのまま正常に表示されます。
  • 新しいアイコンは、Google Play で正常に表示されます。
5 月 1 日 Play Console にアップロードする新しいアイコンは、新しい仕様を満たす必要があります。
  • オリジナルのアイコンは、Google Play でそのまま正常に表示されます。
  • 新しいアイコンは、Google Play で正常に表示されます。
6 月 24 日 オリジナルのアイコンは「以前のモード」に変換されます。Play Console にアップロードする新しいアイコンは、新しい仕様を満たす必要があります。
  • オリジナルのアイコンは、自動的に「以前のモード」のアイコンに変換されます。
  • 新しいアイコンは、Google Play ストアで正常にレンダリングされます。

このアップデートにより、Google Play で今まで以上に一貫した見た目を提供できるようになります。皆さんのアプリやゲームをさらに快適に表示できるようになり、ユーザー エクスペリエンスの質も高まります。

この変更に関する最新情報は、来月以降もお届けする予定ですので、アップデートに注目してください。それまでの間に、新しいアイコン デザイン仕様に目を通しておきましょう。
このブログ投稿はどのくらい役に立ちましたか?



Reviewed by Hak Matsuda - Developer Relations Team
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アプリ内購入(IAP: In-app purchase)は、アプリやゲームを収益化するための一般的な方法の 1 つです。IAP は数年前から広く利用されていますが、期待しているほどの成果が上がらないケースもあるようです。

この投稿では、IAP の収益化戦略をさらに最適化する余地があるときに、アプリ内指標がどのような兆候を示すかについて解説し、どうしたらそれらをビジネスの拡大につなげられるかについて説明します。

まずは、日次売上 (Daily Revenue) の構造をあらためて確認し、収益を構成する指標がお互いにどう関係しているかを見てみましょう。下の図は、Google Play で「収益ツリー」または「売上ファネル」と呼んでいるものです。
収益ツリー

収益ツリーは、日次売上を上から下へとツリー状に分解し、売上がどのような指標で構成されているかを明らかにしたものです。ツリー内の各指標は、その下につながっている 2 つの指標を乗算すると算出できます。ただし、左下の点線で囲まれた指標は例外で、この 2 つは加算することでその上の指標を算出できます。

赤色の四角が中心的な収益化指標で、「1 日の購入者の割合(Buyer %)」と「有料ユーザーごとの平均売上(ARPPU)」の 2 つのグループに分かれています。

個人的には、「1 日の購入者の割合」が最も重要な指標だと思っています。なぜなら、たくさん購入してくれる一部のプレーヤーだけに頼るよりも、購入してくれるプレーヤーの割合を高めるほうが売上の幅が広がって安全だからです。

一方、「有料ユーザーごとの平均売上(ARPPU)」と、それを構成する「平均取引額(ATV)」および「購入者ごとの取引数(TX / Buyer)」は二次的な収益化指標です。 これらも重要な指標なのですが、すでに購入することを決めているユーザーからどれだけの売上を上げられるかを測定したものなので、これらを無理に高めようとすると弊害が生じるおそれがあります。たとえば、有料ユーザーの購入を促進すれば平均売上は簡単に上がるかもしれませんが、その影響で購入者のコンバージョン率が下がるおそれがあります。

ここでは、売上をバランス良く成長させることができるよう、この売上ツリーを使って売上の構造について見ていきます。まず、売上をモニタリングするための方法をいくつか紹介し、ゲームの収益力を把握できるようにします。次に、購入者の構成について検討し、頻繁に購入してくれるリピーターを増やす方法を考えます。最後に、二次的な指標について議論し、ゲームを改善して収益力を高めるためのヒントを紹介します。

売上をどう伸ばすか


売上を成長させるための代表的な方法の1つが LiveOps です。LiveOps は、売上を促進する効果的な方法の 1 つであり、ゲームビジネスを拡大し、需要を喚起するうえで不可欠なものとなっています。しかし、LiveOps は一面的な施策ではありません。供給側のセールと需要側のイベントという 2 つの面を持ち、それらの間のバランスも重要になります。

供給側のセールとは、ゲーム内のアセットを割引価格で提供し、ユーザーが同じ購入額でより多くの価値を手に入れられるようにする方法です。需要側のイベントとは、トーナメントや週末チャレンジといった競争的なイベントを開催し、ユーザーが手持ちのアセットを消費するよう促す方法です。ゲーム内経済を健全に保ちながら収益力を高めるには、この 2 つのバランスをとることが重要です。

このバランスをどうとるべきかを解説するため、以下に LiveOps の 2 つの実施例を示します。
日次売上の変動例(出典:Google Play 内部データ)
左のグラフは、1 か月に 1 回程度のペースで大きなセールを実施するデベロッパーの例です。セールの期間中はかなりの売上を上げることができています。月に 1 回で少なければ毎週 LiveOps を実施することもできますが、次のセールまでの間にどうしても売上が下がってしまいます。右のグラフは、ほぼ毎日 LiveOps を実施しているデベロッパーの例です。

供給側と需要側をバランス良く実施したことで、売上が大きい日がかなり頻繁に発生しています。LiveOps の興味深いところは、デベロッパーが毎日を魅力的にしようとすると、毎日利用しているユーザーがその価値に気付いて財布の紐を緩めてくれる点です。

では、最適な戦略はどれでしょうか。実を言うと、すべての状況に対応できる最適解はありません。最適な戦略は、開発チームとそのスキル、ゲーム、ユーザーなどによって変わってきます。LiveOps をどれくらいの頻度で作成、実施できるでしょうか?セールやイベントによって、ユーザーの購買行動をさらに促進することは可能でしょうか?


「売上心拍」で売上をモニタリングする


LiveOps をモニタリングするツールとして最適なのが、「売上心拍」と呼ばれるグラフです。売上心拍を視覚化するには、各月の日次収益の最大値と最小値を特定し、その月の日次収益の平均値を計算します。これらを月別にプロットすると次のグラフのようになります。
売上心拍(各月の最小売上、最大売上、平均日次売上)のグラフ
(出典: Google Play 内部データ)

理想的なのは、平均売上を表す折れ線の上下に、最大売上と最小売上の帯が安定して描かれている状態です。つまり、平均売上が順調に拡大しつつ、最大売上と最小売上の差(つまり帯の幅)が一定している状態です。そのようなグラフになっていれば、日々の需要を適切に喚起できていて、プレーヤーたちも継続的に夢中になってくれているということです。

上のグラフと違い、下に示す売上心拍のグラフには理想的とは言えないパターンが見られます。
売上心拍のパターンが理想的ではないグラフ


ポイント A と C で大規模なセールを実施したことで最大売上は急上昇していますが、その後の反動により、月ごとの平均売上が下降するほど収益力が落ちてしまっています。セールを実施するときは、その後の反動の期間と大きさを最小限に抑えることが重要です。少なくとも、セール後の売上がセール前より小さくなる事態は避けなければなりません。

一方、ポイント B ではデベロッパーがゲーム内経済を引き締め、セールをあまり実施せずに需要を喚起しました。ユーザーにアセットの消費を促し、手持ちのアセットを減らして購入意欲を高めるというのは非常に効果的な方法です。

売上心拍を使用して収益の推移をモニタリングすることで、ゲームの収益力やセールの効果を把握し、セールの頻度が適切かどうかを判断できます。

その他の売上指標


さらに高度な方法で売上を分析することもできます。特に効果的なのは、1 か月間の日次売上の変動係数を使用する方法です。日次売上の変動係数は 1 か月間の売上のばらつきや変動性を表す指標で、LiveOps のパフォーマンスを定量化するのに便利です。1 か月間の日次売上の標準偏差を計算し、これを平均で除算することで求められます。
Google Play に公開されているゲームについてこの変動係数を計算したところ、売上成長率と強い相関関係にあることがわかりました。つまりこの変動係数を見ることで、ゲームの収益が成長するかどうか、その潜在性を推定できるということです。また、皆さんに追求することをおすすめする最適化や価値のヒントにもなります。
上位のゲームにおける日次売上の変動係数の分布(出典: Google Play 内部データ)

2017 å¹´ 1 月~2018 å¹´ 1 月の期間で Google Play のトップ 250 の IAP ゲームを調べたところ、その大部分で変動係数が 39% を下回りました(多少のばらつきはありますが極端なものはありませんでした)。このデータを、前月比で売上が伸びているゲームに絞り込んだところ、興味深い事実が明らかになりました。

上位のゲームにおける月次売上成長率と変動係数(出典: Google Play 内部データ)

上のグラフを見ると、変動係数が 0~39% のゲームの 55% 以上で月次売上が伸びており、変動係数が低いゲームほど売上が成長する可能性が高いことがわかります。一方、変動係数が高いゲームのうち、月次売上が伸びているのは半数未満です。

この分析から、ゲームの売上の変動係数が適正レベルかどうかを検討することが重要であるとわかります。変動係数が適正レベルでない場合は、LiveOps の頻度を最適化して需要と供給のバランスをとり、売上の変動を抑える必要があるということです。

週ごと、月ごとのセールを定期的に実施していると、ユーザーもそのパターンを予測できるようになります。すると、セールのときにアセットを買いだめし、セール以外で買わないようになるかもしれません。アセットが少なくなってきても、次のセールがすぐあるとわかっていたら買い控えるかもしれません。定期的なセールに伴う買いだめや買い控えは、売上機会の損失につながります。

その解決策となるのが、私が「予測可能な予測不能性」と呼んでいるものです。プレーヤーが、「何かいいことがある」ことは予測できても、それが何かまでは予測できないようにするのです。「何かいいこと」が何かまでは予測できないため、それが起きる前にプレーヤーが行動を変えることがない点が重要です。これまでのセールやイベントが予測可能だったかどうか、プレーヤーに予測されていたかどうかを検証してみましょう。もし予測可能だったなら、予測不能にするにはどうしたらよいか検討することをおすすめします。

リピーターを増やす

有名な「80 対 20 の法則」はゲームの売上にも当てはまります。つまり、多くの IAP ゲームは売上の 80% を購入者の上位 20% から得ているということです。ただし、これは IAP ゲームのエコシステム全体を見た場合です。この法則を収益戦略に当てはめるのは危険であり、おそらくそれでは長期的に売上を維持することはできません。さらに興味深いことに、高い売上を上げているゲームの多くはそのような戦略をとっていません。

トップ 25 のゲームが上位 20% の購入者から得た売上の割合 - 2018 年 4 月
(出典: Google Play 内部データ)

Google Play に公開されているトップ 25 の IAP ゲームのデータを見ると、購入者の上位 20% から得ている売上が 80% を超えているゲームはわずかに 6 つです。大部分は 70% 台で、60% 台が 3 つ、50% 台が 2 つとなっています。つまり、上位のゲームのほとんどが、もっと幅広い購入者から売上をあげているのです。

トップ 100 のゲームのうち 80 対 20 の法則を満たすゲームの割合 - 2018 年 4 月
(出典: Google Play 内部データ)

対象をトップ 100 のゲームに広げてみると、順位が低いゲームほど上位 20% の購入者からの売上に頼っていることがわかります。

では、売上の大部分を一部の高額購入者だけに頼ってしまっている場合、どうしたら購入者の幅を広げることができるのでしょうか。

まずは、どこから売上をあげているかをしっかりと把握する必要があります。そこで、月次 ARPPU とユーザーが 1 か月間に購入した日数を調べ、それぞれを十分位数に分割します(上位 10% をグループ 1、次の 10% をグループ 2 のように分けます)。

ここでは例として、典型的なアクション RPG ゲームのデータを示します。このジャンルで高い売上をあげているゲームによく見られるパターンです。

購入者を十分位数に分割した例(出典: Google Play 内部データ)

この例を見ると、第 1 十分位数(最上位のグループ)の購入額が月平均 579 ドルと最も多く、それに続く第 2 十分位数の購入額は月平均 120 ドルとなっています。つまり 80 対 20 の法則に従っています。それ以降は購入額が下がり続け、購入者の下位 50% は 1 人 10 ドル以下しか購入していません。

これを、売上を成長させる機会と見るべきでしょうか。それとも、上位の購入者がたくさん購入してくれていることに満足すべきでしょうか。さらなる成長をするためには、この状況を絶好の機会と捉えるのが良いでしょう。

この機会をどうやって収益化するかを説明する前に、もう 1 つの要因である「購入者が購入した日数」を見てみましょう。

購入者が購入した日数(出典: Google Play 内部データ)

上のグラフを見ると、購入者の半数は 1 か月に 1 日しか購入していません。これは Google Play 全体に見られる傾向で、ほとんどの IAP ゲームでは、購入者の 40~60% が 1 か月に 1 日しか購入しません。これらの人々に、月にあと 1 日購入してもらうのは難しいでしょうか?何か魅力的なセールを実施すれば、もう 1 日くらい財布の紐を緩めてもらうのはそれほど難しくないように思われます。

では質問です。ここに売上成長の機会はあるでしょうか。あるとすれば、何に焦点を絞るべきでしょうか。最も大きな価値を生んでくれそうなユーザー層はどこでしょうか。答えは、1 か月に 1 日しか購入していないユーザー層です。

1 か月に 1 日しか購入していないユーザーの月次 ARPPU(出典: Google Play 内部データ)

上のグラフで 1 か月に 1 日しか購入していないユーザーの ARPPU を見ると、その 80% は購入額が 10 ドル未満であることがわかります。購入者の 50% が 1 か月に 1 日しか購入しておらず、そのうち 80% が 10 ドル未満しか購入していないとしたら、これは売上を上げる大きな機会ではないでしょうか。

彼らの半数が、あと 5 ドルずつ購入してくれるようになったとしたらどうでしょう。かなりの収益増ですし、しかもそれは継続的に見込める売上です。どうしたらこの機会をものにすることができるでしょうか。

選択肢はいくつかあります。たとえば、ターゲットを絞って特典を提示したり、セールを実施したり、これらのユーザーにとって特に魅力的な価値提案を行ったりできます。

ゲームの収益力を高めたいなら、どのように価値提案すべきかじっくり考えることが重要です。以下の点を考えてみましょう。


また、セールのセグメント化と特典の提示方法も検討する必要があります。ユーザーの立場で考えてみましょう。たとえば 1 か月に 1 回 5 ドルしか購入しない人が、100 ドルの SKU が 5 ドル割引セールになっているのを見たらどう思うでしょうか。高額購入者限定で、魅力的な価値提案が行われていると知ったらどう感じるでしょう。たった 5 ドル分のアセットでは、一気に 100 ドル購入する人に勝てるはずがないとあきらめてしまうかもしれません。

つまり、ユーザーをどうセグメント化し、特典をどう提示するかを考える必要があるということです。プレーヤーの購入パターンに合った特典を、彼らが魅力的と感じるように提示するようにしましょう。

もう 1 つの効果的な戦術が、Google Play でもよく見かけるようになった日替わりセールです。上位のゲームは、日替わりセールをうまく活用してアセットの価値や希少性を伝え、それを購入することで得られる満足感を高めるようにしています。

最後に、リピート購入ボーナスという戦術についても簡単に触れておきます。たとえば、ユーザーがその月に初めて購入したとき、7 日以内にもう一度購入すれば 10% のボーナスをプレゼントする、といった提案です。これをきっかけに、毎週購入することが習慣になるかもしれません。


二次的な指標を最適化する


収益上位のゲームの二次的な指標 - 2018 å¹´ 1 月~6 月(出典: Google Play 内部データ)

Google Play のトップ 250 の IAP ゲームについてデータを見ると、「購入者ごとの取引数(TX / Buyer)」は1.5~1.9 回、「平均取引額(ATV)」は 8.50~25 ドルとなっています。これらから算出した「有料ユーザーごとの平均売上(ARPPU)」は、ゲームによって幅はありますが、13.70~44.50 ドルの間に収まっています。

数字だけ見ると高収益な感じがしますが、多くの場合ごく一部のユーザーが平均を引き上げています。これらの指標間の関係から、売上改善の機会を見い出せるかどうか検討してみましょう。

「有料ユーザーごとの平均売上」と「平均取引額」の相関
(出典: Google Play 内部データ)

この図を見ると、「有料ユーザーごとの平均売上(ARPPU)」と「平均取引額(ATV)」の間には正の相関があることがわかります。ユーザーごとの購入額を増やすことができれば、効果的に売上を伸ばすことができそうです。しかも、1 日あたりの「購入者ごとの取引数(TX / Buyer)」は1.5~1.9 回しかありません。「有料ユーザーごとの平均売上(ARPPU)」を高めるうえで鍵を握るのは、どうやら「平均取引額(ATV)」のようです。

「有料ユーザーごとの平均売上」と「購入者ごとの取引数」の相関
(出典: Google Play 内部データ)

一方、「有料ユーザーごとの平均売上(ARPPU)」と「購入者ごとの取引数(TX / Buyer)」のプロットはノイズだらけです。クラスタ分析や曲線当てはめなどの相似解析も試しましたが、信頼度の高いパターンは見つかりませんでした。おそらくこの指標はゲームの設計(またはゲーム内経済)と関係しており、それらを考慮に入れることで相関関係を見い出せるかもしれません。

もしあなたのゲームが 25 パーセンタイル以下に入るなら、次の点を検証する必要があります。


一方、あなたのゲームが 75 パーセンタイル以上に入るなら、次の点を検証する必要があります。


最後の質問に対する答えが「はい」なら、売上をあげる機会を逃しているおそれがあります。ユーザーが購入するかどうかを何度も決断する必要がある場合、購入しないという決断をする可能性が生じるからです。これを避けるには、ユーザーがより高価なものを選択する機会を提供することです。X ジェムを 2 ドルで販売するだけでなく、2 ドルと 5 ドルのジェムを提示して、ユーザーがより高いものに興味を示すかどうかを確認するのです。

ここにも最適化や改善の機会はありますが、どの方法が適切かはゲームによって異なります。最適な方法を見つけるには、開発段階で次の点を検証してみてください。


終わりに

売上成長を効果的に加速させるには、最適化の余地があることを示す兆候を見つけることが重要です。

Google Play で上位にランクするゲームは日々の売上変動が少なく、そういうゲームほど売上が成長しやすい傾向にあります。売上の変動性を評価し、LiveOps の供給側と需要側のバランスをとって変動を最小限に抑えるようにしましょう。

Google Play のトップ 25 のゲームの特徴は、下位のゲームに比べ高額購入者への依存度が低いことです。ゲームの収益構造が 80 対 20 の法則に当てはまっていないか、購入者の層を広げて多様化する機会はないか検討してください。1 か月に 1 回しか購入しないユーザーに、もう 1 回余分に購入してもらうにはどうしたらよいかを考えてみましょう。

「平均取引額」と「有料ユーザーごとの平均売上」には強い正の相関がありますが、「購入者ごとの取引数」と「有料ユーザーごとの平均売上」には相関はありません。これを最適化にどう結びつけるかはゲームによって異なり、創造力が試される部分です。


ここに挙げた 3 つの領域に取り組むことで、ゲームの成長戦略を最適化し、目に見える成果を上げることができるはずです。

Reviewed by Toru Shimazaki - Google Play, Partner Development Manager
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