は、2008 年にリリースされてからめまぐるしい成長を続けてきました。現在では毎月 10 万人を超える開発者の方が、ハードウェアやソフトウェアの管理をすることなしに、スケーラブルなアプリケーションを運用するために App Engine を使用しています。また App Engine 上で毎日 20 万を超えるアプリケーションが動作しており、毎日 15 億 page view のアクセスがあります。
今日お伝えするのは、今年中をめどに App Engine が Preview を脱して正式版になるというとても嬉しいニュースです。私も App Engine に関わって 3 年になりますが、いよいよ App Engine が Preview から正式版になるということで感慨もひとしおです。まるで成人式を迎える自分の子どもの姿を見ているようです。
覚えていらっしゃるかもしれませんが、
去年の Google I/O では Google App Engine for Business (GAE4B) をアナウンスしました 。去年 1 年間で様々な面についてテストをし、たくさんのフィードバックを得られました。頂いたご意見を大きくまとめると下記のようになります:
ユーザーのみなさまは GAE4B が提供する機能や特徴の多く(SLA や 独自ドメイン SSL です)をたいへん喜んでいました。
すべてのお客様が、組織内で使用するアプリケーションのみを開発するわけではないので、利用ユーザー毎の課金体系は、必ずしも多くのビジネスにとって適した課金体系ではないことがわかりました。
Google App Engine がプレビュー版であることで、多くのお客様が導入をためらっていることがわかりました。
これらのフィードバックを元に下記のような大きな変更を行うことを決めました。
App Engine は今年後半にも、プレビューを卒業して正式な Google のサービスになります。このことは、現在の App Engine チームにおいては最も優先順位が高くなっています。しかし正式なサービスになるからと言って、実装が望まれている新しい機能の追加を止めるわけではありません。実際に、本日 Backends という大きな機能をリリースして います。
GAE4B が予定していた機能の殆どは App Engine に組み込まれ、お支払い頂いているお客様であればそれらの機能が使用できます。SLA、独自ドメインでの SSL、サポート、新しいビジネスに適した利用規約、オフラインでの支払いなどがこれにあたります。Domain Console は現在 Trusted Tester を実施しており、しばらくはそのままの状態が続きます。今後も GAE4B は単独のサービスとして提供されることはありません。
App Engine が Google の正式な製品になり、投資を続けていくために、課金体系を一新する必要があります。頂いたフィードバックに基づき、使用料に応じた課金体系のみを提供する予定です。ユーザー数に応じた課金方法については、いったん提供を保留します。状況に変化があれば改めてお知らせします。
App Engine にとって、Preview を卒業するということは、
99.95% の可用性を謳った Service Level Agreement や運用サポート、開発サポート、
ビジネスに適した新しい利用規約 を提供することを意味します。また、請求書でのお支払いが可能になったり、App Engine が提供する価値に見合った、新しくわかりやすい利用分に応じた課金体系への変更も同時に行います。加えて、古い API 仕様にもとづいて過去に書いたアプリケーションが動作しつづけるように、最低 3 年は廃止予定のバージョンをサポートするという、我々のサービス廃止ポリシーを改めて、きちんと宣言します。
課金体系は今年の今年の後半に変更する予定であるにもかかわらず、このお知らせを今行っているのは、現在のお客様にお支払い頂いている料金に影響があるからです。ユーザーのみなさまがこの課金体系の変更を理解して、アクションを起こせる時間を十分に取りたいと思っています。詳しくは、
新しい課金体系の詳細 を見ていただきたいと思いますが、概要については下記のようになります:
利用タイプ
Free Apps - 現在の Free App と同様ですが、quota が低くなります
Paid Apps - Billing を有効にした application と同様ですが、99.95% の SLA が付き、また利用量に応じた料金とは別に application 毎に月額 $9 かかります。
Premier Accounts - 利用料に応じた料金とは別に月額 $500 をお支払いいただくと、アプリケーションをいくつでも作れるようになり、また運用サポートが利用できます。
利用料金
Instance : CPU 時間に対する課金は廃止され(より高度な柔軟性を求めるフィードバックにより)、代わりに起動中のインスタンス数を「Instance-hours(IH)」(言い換えると、1 時間稼働しているインスタンス 1 つ)という新しい単位としてそれに課金することになります。これらのインスタンスは現在 Admin Console で見ることができる Instance と同様ですが、今後スケジューラーを改良して、各インスタンスが適切なレベルまで確実に利用されるようにしていきます。
IH への課金方法ですが、利用しただけ課金する方法と、一定量の IH を週単位で予約することで多少安く購入する方法とがあります。
APIs : 現在 CPU 時間に対して課金されているすべての API 呼び出しは、API の操作回数による課金に変わります。これはアプリケーションのコストをわかりやすくするためです。
Datastore Storage : High Replication Datastore(HRD) は月額 $0.45/Gbyte から月額 $0.24/Gbyte に値下げになります。Master/Slave Datastore は同様に月額 $0.24/Gbyte ですが、じきに廃止されます(SLA ではカバーされませんが、我々の deprecation policy により、今後 3 年間はサポートされます)。HRD は 1 月にリリースしてから今まで、基本的には 99.999% の稼働率を維持しており、我々は HRD への移行を強くおすすめします。移行手段についてもさらに良いものを準備したいと思っています。
これらすべての(HRD の価格を下げる以外の)変更は今年後半に行われます。課金体系を変更する前に、新しい課金体系ではコストがいくらになるかどうかを確認できるような機能を提供する予定です。
App Engine が Preview を卒業しても、これまで使用していたプログラム、テクニック、ノウハウはすべて、そのままご利用になれます。今まで利用してきたみなさんも、安心して開発を続けてください。
また、App Engine が Preview 状態であることを原因に導入をためらっていたみなさんは、ぜひこれを機会に App Engine での開発を始めてみてください。
それでは、もうすぐ大人になる App Engine を、これからもよろしくお願いします。
Posted by 山崎富美 / Developer Relations Team
[Google App Engine が今年中に preview から正式版に移行します。App Engine Team による The Year Ahead for Google App Engine! という記事を Developer Advocate の松尾貴史に翻訳/再構成してもらいました。-山崎]
は、2008 年にリリースされてからめまぐるしい成長を続けてきました。現在では毎月 10 万人を超える開発者の方が、ハードウェアやソフトウェアの管理をすることなしに、スケーラブルなアプリケーションを運用するために App Engine を使用しています。また App Engine 上で毎日 20 万を超えるアプリケーションが動作しており、毎日 15 億 page view のアクセスがあります。
今日お伝えするのは、今年中をめどに App Engine が Preview を脱して正式版になるというとても嬉しいニュースです。私も App Engine に関わって 3 年になりますが、いよいよ App Engine が Preview から正式版になるということで感慨もひとしおです。まるで成人式を迎える自分の子どもの姿を見ているようです。
覚えていらっしゃるかもしれませんが、去年の Google I/O では Google App Engine for Business (GAE4B) をアナウンスしました 。去年 1 年間で様々な面についてテストをし、たくさんのフィードバックを得られました。頂いたご意見を大きくまとめると下記のようになります:
ユーザーのみなさまは GAE4B が提供する機能や特徴の多く(SLA や 独自ドメイン SSL です)をたいへん喜んでいました。
すべてのお客様が、組織内で使用するアプリケーションのみを開発するわけではないので、利用ユーザー毎の課金体系は、必ずしも多くのビジネスにとって適した課金体系ではないことがわかりました。
Google App Engine がプレビュー版であることで、多くのお客様が導入をためらっていることがわかりました。
これらのフィードバックを元に下記のような大きな変更を行うことを決めました。
App Engine は今年後半にも、プレビューを卒業して正式な Google のサービスになります。このことは、現在の App Engine チームにおいては最も優先順位が高くなっています。しかし正式なサービスになるからと言って、実装が望まれている新しい機能の追加を止めるわけではありません。実際に、本日 Backends という大きな機能をリリースして います。
GAE4B が予定していた機能の殆どは App Engine に組み込まれ、お支払い頂いているお客様であればそれらの機能が使用できます。SLA、独自ドメインでの SSL、サポート、新しいビジネスに適した利用規約、オフラインでの支払いなどがこれにあたります。Domain Console は現在 Trusted Tester を実施しており、しばらくはそのままの状態が続きます。今後も GAE4B は単独のサービスとして提供されることはありません。
App Engine が Google の正式な製品になり、投資を続けていくために、課金体系を一新する必要があります。頂いたフィードバックに基づき、使用料に応じた課金体系のみを提供する予定です。ユーザー数に応じた課金方法については、いったん提供を保留します。状況に変化があれば改めてお知らせします。
App Engine にとって、Preview を卒業するということは、99.95% の可用性を謳った Service Level Agreement や運用サポート、開発サポート、ビジネスに適した新しい利用規約 を提供することを意味します。また、請求書でのお支払いが可能になったり、App Engine が提供する価値に見合った、新しくわかりやすい利用分に応じた課金体系への変更も同時に行います。加えて、古い API 仕様にもとづいて過去に書いたアプリケーションが動作しつづけるように、最低 3 年は廃止予定のバージョンをサポートするという、我々のサービス廃止ポリシーを改めて、きちんと宣言します。
課金体系は今年の今年の後半に変更する予定であるにもかかわらず、このお知らせを今行っているのは、現在のお客様にお支払い頂いている料金に影響があるからです。ユーザーのみなさまがこの課金体系の変更を理解して、アクションを起こせる時間を十分に取りたいと思っています。詳しくは、新しい課金体系の詳細 を見ていただきたいと思いますが、概要については下記のようになります:
利用タイプ
Free Apps - 現在の Free App と同様ですが、quota が低くなります
Paid Apps - Billing を有効にした application と同様ですが、99.95% の SLA が付き、また利用量に応じた料金とは別に application 毎に月額 $9 かかります。
Premier Accounts - 利用料に応じた料金とは別に月額 $500 をお支払いいただくと、アプリケーションをいくつでも作れるようになり、また運用サポートが利用できます。
利用料金
Instance : CPU 時間に対する課金は廃止され(より高度な柔軟性を求めるフィードバックにより)、代わりに起動中のインスタンス数を「Instance-hours(IH)」(言い換えると、1 時間稼働しているインスタンス 1 つ)という新しい単位としてそれに課金することになります。これらのインスタンスは現在 Admin Console で見ることができる Instance と同様ですが、今後スケジューラーを改良して、各インスタンスが適切なレベルまで確実に利用されるようにしていきます。
IH への課金方法ですが、利用しただけ課金する方法と、一定量の IH を週単位で予約することで多少安く購入する方法とがあります。
APIs : 現在 CPU 時間に対して課金されているすべての API 呼び出しは、API の操作回数による課金に変わります。これはアプリケーションのコストをわかりやすくするためです。
Datastore Storage : High Replication Datastore(HRD) は月額 $0.45/Gbyte から月額 $0.24/Gbyte に値下げになります。Master/Slave Datastore は同様に月額 $0.24/Gbyte ですが、じきに廃止されます(SLA ではカバーされませんが、我々の deprecation policy により、今後 3 年間はサポートされます)。HRD は 1 月にリリースしてから今まで、基本的には 99.999% の稼働率を維持しており、我々は HRD への移行を強くおすすめします。移行手段についてもさらに良いものを準備したいと思っています。
これらすべての(HRD の価格を下げる以外の)変更は今年後半に行われます。課金体系を変更する前に、新しい課金体系ではコストがいくらになるかどうかを確認できるような機能を提供する予定です。
App Engine が Preview を卒業しても、これまで使用していたプログラム、テクニック、ノウハウはすべて、そのままご利用になれます。今まで利用してきたみなさんも、安心して開発を続けてください。
また、App Engine が Preview 状態であることを原因に導入をためらっていたみなさんは、ぜひこれを機会に App Engine での開発を始めてみてください。
それでは、もうすぐ大人になる App Engine を、これからもよろしくお願いします。