すべてのオープンソース プロジェクトと同じように、技術と成果がどれほどのものになるかはコミュニティ次第です。社内では、モビリティ レポートや Google マップの混雑状況機能を支えるインフラストラクチャなど、差分プライバシー ソリューションを開発するチームのトレーニングを行っています。私たちは目標を実現する一環として、差分プライバシー技術の導入方法を学びたい方を助けるために、OpenMined が Google 外部のエキスパート チームを編成することもサポートしました。
バブルを使って会話を表示したままにできるので、端末でマルチタスク作業を行っていても会話にアクセスできます。Android 11 のメッセージ アプリやチャットアプリでこの機能を有効化するには、通知で Bubbles API を使う必要があります。
統合キーボード サジェスチョンを利用すると、自動入力アプリやインプット メソッド エディタ(IME)から、状況に特有なエンティティや文字列を IME のサジェスチョン ストリップ(このような内容を表示するには最も便利な場所です)に直接かつ安全に表示できます。
バブルと会話通知
管理
Android 11 では、ユーザーが端末につながっているすべてのスマート デバイスにすばやくアクセスして、1 か所からコントロールできます。デベロッパーは新しい API を使い、ユーザーによるスマート デバイスの表示やメディアの制御を実現できます。
デバイス コントロールを使うと、ネットワークに接続されたスマート端末に今までになく迅速かつ簡単にアクセスして制御できます。電源ボタンを長押しするだけで、すべてのデバイスが即座にデバイス コントロールに表示されるようになりました。新しい API を使うと、アプリを「コントロール」に表示できます。詳しくはこちらをご覧ください。
Google Play システム アップデート - 昨年リリースされた Google Play システム アップデートは、Android エコシステムの端末に対するコア OS コンポーネントのアップデートを促進する仕組みです。Android 11 では、アップデート可能なモジュールの数が倍以上になっています。この 12 の新しいモジュールは、ユーザーやデベロッパーのプライバシーやセキュリティ、整合性の改善に役立ちます。
BiometricPrompt API - BiometricPrompt API を使うと、アプリがロック解除や機密部分へのアクセスを行う際に必要とするバイオメトリック認証強度を指定できます。下位互換性を確保するため、この機能は Jetpack Biometric ライブラリにも追加されています。この件については、作業の進捗に応じて最新情報をお知らせします。
Identity Credential API - これにより、モバイル運転免許証、国民識別番号、デジタル ID などの新しいユースケースが実現します。Android 11 でデジタルファーストな身分証明を提供できるように、さまざまな政府機関や業界パートナーと連携して作業を進めています。
OS の耐障害性 - Android 11 では、RSS HWM しきい値に基づいてユーザーが気づかないようにプロセスの再起動を強制するなど、メモリ再利用プロセスを微調整することで、OS 全体のダイナミックさと耐障害性を向上させています。 さらに、パフォーマンスとメモリを改善するために、Android 11 に Binder のキャッシュを追加しています。これにより、静的に近いデータを取得する際にキャッシュが活用されるようになり、利用頻度の高いシステム サービス IPC コールが最適化されます。Binder のキャッシュは、電池寿命の向上や CPU 時間の削減にも効果があります。
同期的な IME の切り替え - 新しい API を使うと、アプリのコンテンツと、アニメーションしながら画面に出入りする IME(インプット メソッド エディタ、すなわち画面キーボード)やシステムバーを同期させることができます。これにより、自然で直感的でスムーズな IME の切り替えを簡単に実現できるようになります。新しいWindowInsetsAnimation.Callback API を使うと、フレーム単位の完璧な切り替えが行えます。この API を使うとシステムバーや IME がアニメーションしている間、アプリはインセットに対するフレーム単位の変化について通知を受けることができます。さらに、新しい WindowInsetsAnimationController API を使うと、システムバー、IME、没入モードなどのシステム UI タイプを制御することもできます。詳しくはこちらをご覧ください。
All things privacy in Android 11 の動画でもお話しているように、ユーザーが機密性の高いアクセス許可を制御できる範囲を増やしています。今回のリリースの開発期間を通して、デベロッパー コミュニティと何度も深い議論を行いました。それぞれの機能は、ユーザーのプライバシーを強化しつつデベロッパーへの影響を最小限に抑えられるように、バランスを考慮して設計しています。では、いくつかの機能を見ていきましょう。
データアクセス監査 API: Android では、機密データへのアクセスを制限することをデベロッパーに推奨しています。この点は、アクセス許可が与えられていたとしても変わりません。Android 11 のデベロッパーは、保護された個人データをアプリがどのように利用しているかを透過的に把握できる新しい API にアクセスできます。この API を使うと、アプリによるプライベートなユーザーデータへのアクセス記録をアプリからトラッキングできます。
Google Play システム アップデート: Google Play システム アップデートは、Project Mainline の一環として Android 10 で導入されました。主なメリットとして、Android 内のプラットフォーム サブシステムのモジュール性と粒度の向上があげられます。そのため、スマートフォン メーカーの完全な OTA アップデートを行わなくても、コア OS コンポーネントをアップデートできます。
BiometricPrompt API:BiometricPrompt API を使うと、アプリがロック解除や機密部分へのアクセスを行う際に必要とするバイオメトリック認証強度を指定できます。下位互換性を持たせるために、これを Jetpack Biometric ライブラリに追加する予定です。この件については、作業の進捗に応じて最新情報をお知らせします。
Identity Credential API: この API によって、モバイル運転免許証、国民識別番号、デジタル ID などの新しいユースケースが実現できます。この機能は Google のセキュリティ チームが開発しており、セキュリティ ハードウェアを使ってデータへのアクセスを保護および制御し、情報を安全に格納します。この方法では、従来の物理的な文書よりもユーザーのプライバシーが強化されます。Android 11 でデジタルファーストな身分証明を提供できるように、さまざまな政府機関や業界パートナーと連携して作業を進めています。
Platform Stability リリーススケジュール - 既にお知らせしたように、これはリリース プロセスに追加した新しいマイルストーンで、最終的な変更の日程をデベロッパーの皆さんに明示することが目的です。SDK/NDK API が最終版になるだけでなく、アプリに影響する可能性がある内部 API とシステム動作も最終版となります。
5 月の I/O でも触れましたが、私たちはフィンガープリントを防止する対策を積極的に行っており、プライバシー予算と呼ぶものを実現することを提案しています。プライバシー予算の考え方によると、ウェブサイトはユーザー情報を得る API を呼び出すことができますが、ユーザーが匿名を維持できる十分な大きさのグループに絞り込まれた情報までに限られます。その後、さらに詳しい情報を得ようとして API を呼び出そうとすると、ブラウザが介入して呼び出しをブロックします。