Reviewed by Thanet Knack Praneenararat - Ads Developer Relations Team




Google では昨年 12 月、Google Cloud Platform(GCP)を使ってみたい方に向け、オンライン学習プラットフォーム QWIKLABS を使って GCP を学ぶトライアルイベント「Japan Cloud Study Jams シリーズ 第 1 回:GCP の基礎」を開催しました。

そこで得られたフィードバックをもとに、2 月 1 日より、Cloud Study Jams オンライン自主学習コースの受付を開始します。

前回の終わりに実施したアンケートでは、「もっと長い期間やってほしい。色々調べながら自分のペースで学びたい」、「自分が学びたい内容が受けられるようにしてほしい」という声を多数いただきました。そこで今回は、GCP に関するコース(下記一覧参照)であればどのコースでも受講可能にし、受講期間を 3 か月(クーポンの有効期限)にしました。

今後、オンラインで質問ができる「オフィスアワー」や、Google 東京オフィスでの勉強会も企画しています(随時本ブログおよびサイトにてお知らせします) 。



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※上記のコースは、英語を中心としています。クエストが一通り日本語になっているものは、タイトルを日本語で表示しています。


2 月 1 日よりこちらのサイトにて受付を開始(*申し込み受領後 3 営業日以内にQwiklabsのクーポンをメールにてお届け)します。


皆さまのご応募をお待ちしています。



Posted by Serene Yu Okawa - Developer Relations Team


サミュエル フリック氏は The Elements of User Onboarding の著者であり、自身が主宰するウェブサイト User Onboard でさまざまな人気アプリのオンボーディング プロセスの teardowns (分解)分析を公開している UX デザイナーです。

同氏はユーザー オンボーディングを、ユーザーが日々の生活にプロダクトをうまく採り入れる可能性を高める機会のことだと定義しており、同氏のモットーは、ユーザーが使い始めるところからデザインを始める、というシンプルなものと定義しています。

定着率を高め、解約を減らし、人々にアプリの利用と長期間にわたる定期購入を促すために、ユーザー オンボーディングでどのような施策がとれるかについて、サミュエル氏の見解を伺いました。

数々のアプリをレビューする際に気付いた、ユーザー オンボーディングに最もありがちな間違いとは何ですか?


私が外部からプロダクトを評価するときは、どの人も単純に「間違い」を犯しているとは言わないようにしています。これはワークフローのコンバージョン数にアクセスできない状態では、何がどのような結果をもたらしているのかを把握することが難しい(もしくは不可能)なためです。

しかしながら、チームと直接仕事をする場合によく目にする間違いの 1 つに、すぐにオンボーディングの「インターフェース」に過剰に投資しようとする傾向があるということがあります。たとえば、それ自体に独自の価値がないツールチップ を紹介するフローやアプリを紹介する動画を、プロダクトに貼り付けることが挙げられます。

ユーザー オンボーディングの重要性に気付き、自身のプロダクトのオンボーディングを改善しようとするデベロッパーが増えているのは喜ばしいことですが、元から壊れているインターフェースに「さらに多くのインターフェース」を追加しようとするのは、すでに辛すぎるチリソースに香辛料をさらに足すようなものです。

インタラクション キューの追加は、より多くのユーザーにより多くの作業を求めることになりますが、本当に重要なのはユーザーに最初にしてもらうべき作業を見つけ出すことです。

ユーザーに最初は写真をアップロードしてもらうべきでしょうか、最初はチーム メンバーを招待してもらうべきでしょうか、それともまったく別のことをしてもらうべきでしょうか。それを調べる方法は数多くあり、その上時間もかかります。でも一度調べてしまえば、極めてしっかりした根拠に基づいて自信をもって構築を進めることができます。

優れたオンボーディング体験のデザインにおいて必要な最初の手順は何ですか?


上記と同様、最初の手順には、長期間の定着率に直接関係するユーザー アクションを把握することが含まれている必要があります。これにはさまざまな方法でアプローチできます。たとえば、すでにプロダクトを利用しているユーザーの行動の定量分析や、最初にプロダクトがユーザーの生活にどのように適合するかを把握するために用いられる定性調査のセッションなどがあります。

いずれにせよ、ユーザーがプロダクトから何を得ようとしているか(そして、そのようなユーザーのエネルギーに対してプロダクトをどう位置づければ利益を最大化できるか)を把握することが最も重要です。

いずれの種類の調査でも私が最初によく行う方法の 1 つは、ライフサイクル メールを利用することです。多くの場合、ライフサイクル メールは企業のリソースの縄張り意識が最も低い領域のひとつなので、実験的なマインドセットを持ってアプローチすれば、有用なデータを極めて簡単に得ることができます。

ライフサイクル メールとオンボーディング 体験は、それぞれどのような場合に適していますか?


私はライフサイクル メールをオンボーディング 体験全体の重要な一部分と考えているので、初めから自分の中でこの両者を分けることは困難です。

どちらの場合も、デベロッパーは、現実世界の進歩に向けての過程でユーザーが行う一連の重要な活動を特定し、その過程の各段階で体系的にユーザーをサポートする必要があります。最初のセッションだけでユーザーがサポートされることはまずありません。そのため、この長いゲームの随所にアプリ内のオンボーディング UX とライフサイクル メールでの取り組みを計画することが、すべての人にとっての最善の策となります。

理想はあなたのプロダクトがひとつひとつのサインアップを価値あるものにするためにカスタムの経路を作り、両者がうまく機能することです。

アプリ内のオンボーディングで必ず表示すべき主な情報や手順は何ですか?


オンボーディング 体験において「必ず」表示すべきものがあるとは言えません。特に、これはサインアップ手順に関して当てはまります。プロダクトがサインアップ手順や説明を一切必要としない形で位置づけられていることが理想です。

付け加えるとしたら、コンテキストは有用です。デベロッパーの求めるアクティビティに労力を注ぐことでユーザーにどのような利点があるか、ということにフォーカスすることをおすすめします。

たとえば、ユーザーに電話番号の入力を求める場合、単に「電話番号を入力してください」と伝える以外にユーザーのやる気を起こさせる方法は数多くあります。「友だちがあなたを見つけられるよう」とか「あなたのアカウントを保護するために」といった簡単な理由を付け加えるだけで、ユーザーが進んで同意してくれるようになります。

デベロッパーはオンボーディング 体験において購入を促すべきですか?


デベロッパーが購入を促すべき状況とは、該当する購入がユーザーと明らかに関連性がある場合です。そうした状況は使用開始から数分以内に生じることもあれば、1 か月以上にわたって生じない可能性もあります。

この考え方は、訪れたユーザーがどのような状態でも登録に進み、喜んで購入する(または、より多くの時間を調査にに使う)ユーザーになるまでの過程において、必要な各段階でユーザーをサポートするシステムの構築に多く活用されています。

ユーザーが喜んで購入する状態というのは、支払うお金と比較して受け取るものの価値のほうが高い、とユーザーが確信したときのことを指します。そのような状態で訪れるユーザーはほとんどいないと思われるため、ユーザーをそのような状態に変えることがプロダクトのクリエイターの仕事です。

著名な投資家であるクリス サッカの言葉を借りれば、「価値を求める前に価値を創出しろ」ということです。

解約を減らすための一番のおすすめの方法は何ですか?


上記と同じような回答になりますが、ユーザーが絶え間なく価値を得られるようにすることです。

顧客ビジネスで成功を収めている世界中のチームは、自分たちの顧客を観察し、活動が低調になっている顧客を特定し、そうした顧客が解約に至る前に介入して対処できるようにしています。デベロッパーは自身のプロダクトを、同じ取り組みを「大規模に」行うものとみなすことができます。

実際に私は、デザイン プロセス全体を開始する際に、まず全員(プロダクト チームとユーザー)の関心をユーザーの受け取る価値に向けさせ、プロダクト体験のあらゆる面でユーザーの受け取る価値を明確にすることがよくあります。これにより、プロダクトに触れるすべての人の主な関心を「ユーザーの受け取る価値」に引き寄せることができます。

注意深く進めれば、解約するユーザーによって失う利益の額よりも、既存ユーザーが(アップグレードや紹介などを通じて)もたらす利益の額のほうが多い「net negative churn (ネット ネガティブ チャーン)」の状態を目指すことさえ可能です。実現すれば素晴らしいことであり、高品質なユーザー オンボーディングはその重要な第一歩となります。

厳格なペイウォールを持つ定期購入アプリにおいて、まだ喜んでお金を出す状態になっていないオンボーディング中のユーザーがいるとしたら、どのように考えるべきですか?


教育することです。

ユーザーは、自身の生活で何らかの有意義な進歩を成し遂げるためにあなたのアプリを訪れていますが、「あなたのプロダクトを利用する」ことは、その目的を達成するための数ある方法のひとつに過ぎません。

たとえば、あなたのプロダクトが「チームの共同作業アプリ」であれば、人々との間でブランドへの親近感(「顧客関係」など)を生み出せるあらゆる方法を検討するとよいでしょう。具体的には、適切なプロジェクト管理の方法についての学習コース、効果的なリソースのスケジューリングに関するブログ投稿、時間を記録するための公開ツールなどを提供することが考えられます。

ユーザーが今すぐ利用し始めなくても、その方向に少しずつ向かっている可能性があります。その間は、そのようなユーザーにとって役に立つ別の方法を探してみましょう。そうすれば、ユーザーの顧客マインドセットは確立されているも同然です。

成功すれば、マーケティング、オンボーディング、プロダクト デザインを隔てる境界線ははっきりしないものになります。 極めて望ましい状態と言えるでしょう。


定着率と解約率の改善について詳しく知りたいデベロッパーの方は、「定期購入ビジネスの未来を確かなものに (英語)」および「定期購入を解約したユーザーを引き止めるには(英語)」をご覧ください。また、UX を重視したゲームデザインにおけるインサイトを紹介した「ユーザーのことを考えてゲームを開発するには(英語)」も併せてご覧ください。

Reviewed by Kei Kawabata - Application Solution Consultant, Google Play





昨年開催した Google Play 主催の Indie Games Festival 2018 では、数多くのゲームタイトルを応募いただき、トップ 20、トップ 10、トップ 3 を選出し、こちらのブログにて発表いたしました。

今年もこのイベントを 「Indie Games Festival 2019」 として開催いたします。 そのキックオフイベントを「Indie Games Festival 2019 キックオフ イベント」として 3 月に開催します。(ファイナルイベントは今年 6 月後半を予定しています)
そこでは、「募集開始時期」や「フェスティバルの詳細なスケジュールやルール」などをお伝えするほか、以下をご案内します。

  • インディーゲーム開発者に知っておいていただきたい Google Play の機能 
  • Android におけるゲーム開発についてなどをお伝えするセッション
  • 識者を交えてのパネル ディスカッションなど


インディーゲーム開発者向けの充実した内容で実施いたします。(内容は予告なく変更される場合もありますのでご了承ください)

開催日時 : 2019 年 3 月 2 日土曜
場所 : グーグル合同会社 東京オフィス
ウェブサイト : https://events.withgoogle.com/indie-developer-day-2019-japan/

申込方法
本イベントへの申し込み、詳細につきましてはウェブサイトをご覧ください。
※ 参加可能な方には後日参加証を送付いたします。

Posted by Tomoko Tanaka - Developer Product Marketing Manager



小島:私たちの生活に欠かせないエネルギー源として石油があります。その昔、石油は結構厄介もの(食べられるわけでなし、匂いもきつい、環境にも悪いなど)だと言われています。しかし、その後、石油を使うための方法が発明されるとその価値も認められ、多数の関連産業が生まれました。

今、同じことが「データ」の領域でも起きているのではないかと感じています。記憶装置の容量が制限されていた時代は、使い道のないデータは残しておいてもしょうがないという風潮でしたが、いまはその制限を気にする必要もないほど安価にデータを保存できます。そして、現在、データに価値があることが見出され、データの活用が進んでいる感じがあるのですが、どう思いますか?

玉川:本当にそうですよね。GAFA をはじめとするネット企業は、これを地で行っています。広告ビジネスの世界ですと、オンライン上でのユーザーの行動を分析して、SNS 上でこれいいねってしたら、別な E コマースからリコメンドを受けることが当たり前になってきていますよね。

小島:近くに美味しいラーメン屋がありますよって、頻繁に通知が来るんですよね。こちらが提供しているデータが良い形でフィードバックされてるなと感じます。

玉川:コテクティッドな世界では、オンライン上のデータだけでなく、自分がラーメン屋にいますよという位置情報のようなオフラインのデータも取れるわけです。オンライン上でどう行動して商品を購入したのかというオンラインのデータに、オフラインのデータを組み合わせた広告ビジネスもありますね。ハードウェア売りからサービス売りに変わる業態では、どれぐらいの粒度でお客さんにサービスを提供できるかは、結局そのオンライン上のデータをどこまで細かく取れるかによると思います。

小島:情報の粒度でそのあとのアクションが変わるということですね。

玉川:たとえば、飛行機のエンジンの場合、これをモノとして買う会社は現在ではほとんど無く、エンジンを使った分に対してお金を払っています。つまり、エンジンの使用量が測れる会社は、そういうサービス売りができるわけです。シェアリングエコノミーはこの考えに近いですね。Uber のようなタクシーから自転車、最近ではスクーターも、誰がいつどこでどのぐらい使ったかというデータをきちんと取れていているのでビジネスとして成立しているわけです。今後、さらに細かいレベルでオンライン上のデータを取ることができて、クラウドにつながったら、いろいろなビジネスチャンスがあると思います。

データをマネタイズする



小島:石油の話に戻りますが、石油を採掘する人とそれを使う人は分かれていますよね。石油を掘れば売れる仕組みができあがっています。データもそうなるんでしょうか? データの使い道を特に考えなくても、データを取ることそのものがビジネスになるんですかね?

玉川:石油の採掘は寡占市場ですよね。データの取得も寡占化するのか?ということですね。確かに、データは一定量集積されることで、その価値が上がる気がします。

小島:でも、その一定量を集積できるプレイヤーは絞られるんじゃないか、石油の話に非常に似ているところはあると思います。そうすると日本だけでは難しくて、世界に向けていろいろなことができた方が集積できるデータ量は多くなります。

玉川:オンライン上のデータは、オンライン上でサービスを提供するプラットフォーマーに集積してしまうので、今からとなると、まだ取れてないオフラインのデータだったり、自分しか取れないデータだったり、現時点では価値を見出せていないデータをどれだけ集められるかという競争になるんでしょう。

小島:データ量が小さい、石油の例でいうと採掘量が少ない場合は、取得したデータの価値を見いだすことは難しくなりますよね。

玉川:そういう場合は、ブロックチェーンのように、データの生み出したことから途中の使われている状況をトラックすることで、また別な価値が得られると思います。すでにそういう方向の取り組みもあるようです。

小島:今、その使い道がわからなくても、やがては価値をもたらすデータになるかもしれませんね。ただ、そうなると、なんでもかんでもデータを取ろうという流れになりそうですね。一方で、最近、ヨーロッパでの個人情報の保護の規制強化も始まっています。



玉川:正しい方向に進んでいくための良い意味での、歯止めというか、それはやっては駄目じゃないのという警告なんじゃないでしょうか。個人情報を漏洩した企業の株価が一気に落ちたというニュースを聞くと、まさにマーケットが、そんなことをしては駄目だよと言っているのだと思います。

小島:こういうニュースが出ると、データを取ることそのものが駄目だとなりがちなのですが、データの取り方や作法をどうするかが重要であって、データを取得することを止めてしまっては、先に触れたようにデータ集積の競争に負けることになってしまいます。

玉川:データの正しい取り方、データの利用規約、お客様への説明責任など、データの取り扱いについて企業がノウハウを貯めていますね。

テック系企業が変わる



小島:コネクティッドな社会では、テック系企業にどんな変化が起きると思われますか?

玉川:個別の企業について細かく言及はできませんが、ざっくり言えば、ネット系企業がリアル側にも来ているという印象があります。一方、リアルなものを扱う、例えば製造業がハードウェア売りからサービス売りにシフトしていかなければならないということで、ネットの技術やビジネスを理解している人材を求めていますね。

小島:ネット系企業と同じスピードとアジリティーを持たないと今後の生き残りが難しいということなのでしょうね。

玉川:少し話は逸れるのですが、アメリカのMBA(経営学修士)プログラムに入った日本人同期生 4 名の方が書いた記事(東大・京大・早慶→一流企業のエリートが「日本ヤバイ」と言う理由)の中で面白いことが書かれていました。

小島:面白いとは?

玉川:著者の一人が、留学先でアメリカ人の同期生から、MBAプログラムを終えて日本の会社に戻ったら、何をしたいのかと聞かれたそうです。その問に対して「社費派遣で来ていて、会社には戻るけれど、復帰後の仕事は決まっていない・・・」といった回答をしてしまい、具体的にこれをしたい、将来こうなりたいという自分の志を示せなかったそうです。

一方、その問いかけをしたアメリカ人の学生は、MBAプログラムで何を習得したいのか、将来何をしたいのかという自分の目標を明確に持っていたそうです。

小島:何かをするために MBA を取りに行ったはずなのに、会社が言うから来たみたいになってるんですね。勉強して帰ったら、どっかに配属されるんじゃないかなみたいな。



玉川:(前編で紹介した)このボタンも、ブログや SNS で多くの方が評価してくださっていて、とても嬉しいのですが、たまに、寂しくなる意見を見ることがあります。何かというと、「ボタンすげー!面白い! でも正直俺何に使っていいかわかんない」という意見です。先の MBA 留学生の記事のように、何のために、何を目標として、わざわざアメリカまで来たのかということに似ていると思うんですよね。今の日本の閉塞感を言い表しているなあと。

小島:ここにジャンプできる装置があるのに、どこにジャンプしていいのか分からない感じですね。

玉川:技術が好き、スキルもある、成績も優秀、でも自分が何をやりたいのかをわかっていないし、どのような課題を解決したいのかというのかがわかっていない。今までそういう経験が無いから、急にやれって言われても何もできないというか、そういう感じでしょうか。

現実と夢の間で



小島:こちらの「現実を受け入れながら夢を見る 「矛盾」がある人が実は強い理由」という記事。タイトルに矛盾というキーワードがありますね?

玉川:高橋祥子さんというスタートアップ企業の代表の方が書かれた記事です。スタートアップ企業の経営は凄く矛盾があるという話です。キャッシュを回すという現実と常に向き合わなければならない、しかし、夢がないと、人材が集まらないし、ビジネスも進まない。今を戦うことと、先を見て夢を追いかけることは完全に矛盾していて、るのですが、これらを両立させないと生きていけないっていう話なんです。記事の中では「同時矛盾的行動」と言っています。

小島:これも、先の出口問題ですね。将来の夢と今の苦しい状況を並べて語ることは矛盾しているように見えるけれど、夢の実現のための第 1 歩くらいに考えていると、受け入れられるみたいな。

玉川:ただし、現実に重きを置くか、将来に重きを置くかでものの見方が全然変わってしまうということも、この記事は語っています。

自分の今居る場所、会社、日本という環境はすべて現実です。一方で、ちょっと先の未来も見えていて、この現実とちょっと先の未来のギャップが大きいと、すぐに諦めてしまい、未来のことを考えなくなってしまっている風潮がある気がしています。

小島:現実から未来への変化は避けられないことで、自分を変えることのできる人はまだまだ少ないということですね。しかし、だからそこを変えていかないと、コネクティッドな不可避な流れには乗れない、すごいチャンスのはずなんですけどね。

玉川:そういう意味でも教育は重要です。高橋さんの記事では、現実の視点と未来の視点という 2 つの視点も、ちょっと距離を置くことで両方の視点が共存できると述べています。しかも、現実と未来のギャップが見えていれば、そのギャップはパワーになるという前向きなことも書かれています。我々もスタートアップですが、理想は当然ありますし、現実はこうだようねと認識しています。現実と理想のギャップはまだまだ深いのは事実ですが、そこをどうにかして埋めたいというパッションがエネルギーになります。

小島:なるほど。ものの見方を少し変えることで、物事を前向きに考えられるということですね。

さて、少し時間もあるので会場から質問を受けたいと思います。

質問者A:5G について伺います。

5G でネットワークスライシングという技術があります。用途に応じてデータを送る単位を変えることができるのですが、これをキャリア側ではなくて、ユーザー自身が変更できるようになると、もっといろいろなことができる気がしています。どう思われますか?

玉川:ネットワークスライシングは 5G の中で技術的に革新が起きるエリアだと思います。ただ、あくまでテクノロジーの話なので、それをどういうアプリケーションで活かすのかはユースケース次第だと思っています。具体的に、医療なのか、ロボットなのか、エンターテインメントなのか、どこにどのように応用できるのかはわからないですが、課題意識があって、そこにテクノロジーの進化っていうヒントがあったときに、偶然の発見があると思います。

質問者B:あのボタンについて伺います。デパ地下とか電波が入りにくい場所で使いたい、しかも大量に利用するケースでは、まだ厳しいのかなと思っているのですがいかがでしょうか?

玉川:この問題はテクノロジーの制約がどの程度ありますかという話なので、やりたいことととこの技術上の制約を照らし合わせたときに、その制約で解決できるのか、乗り越えられるのかという話ですね。

クラウドが出てきた時も、クラウドって落ちることあるよね、でも落ちたらどうなるんだろうといった同様の話がありました。

つまり、ビジネス的なトレードオフなんです。SLA100% という発想のもとでは、イノベーションは起きないと思っていて、そこはやっぱりトレードオフを見極められる人が必要です。もちろん、そのテクノロジーが足りないという状況もあると思いますが、技術上の問題は、半年後には解決しているかもしれません。

質問者C:ボタンが 1 つから 2 つになることはありますか?さらに、それだけでは足りなくて画面もついてしまうと、それってもうスマホでは?ということになると思うのですが。このボタンを玉川さんはどのように育てようと思っていらっしゃいますか?

玉川:このボタンの本質は電源が要らないと言うことなんです。スマホのバッテリーはせいぜい 1 週間しかもちませんが、このボタンは 1 年間は大丈夫です。バッテリーが 1 週間とか数日しか持たない物ですと充電は必須ですから、そこに電源が必要になるのか、電源を入れ替えるか、充電する仕組みが必要です。

この Low Power という点が肝なので、たとえば、これにボタンが 2 つあり、小さなディスプレイがあったとしても、省電力で電池を持たせることはできると思うので、十分レパートリーとしては考えられると思います。どう進化させていくかはお客様の要望を聞いて、考えたいと思います。

小島:今日は皆さん、忘年会の時期にもかかわらずこうしてイベントに参加いただいたいるので、玉川さんの話を聞いて勉強になったと思って帰るんじゃなくて、次のアクションを起こすとか、周りを巻き込んで何かを始めるといったことに結びつけていただきたいと思います。

今回は玉川さんにいろいろなお話を伺いました。ありがとうございました。

関連資料;
「Inevitable ja night Vol.7 SORACOM 玉川さんとの対談進行スライド」(小島英揮氏)
INEVITABLE TV - 「IoT 活用最前線、ソラコムに聞く事例 7 選
玉川さんをゲストにお迎えし、イベントでは取り上げることができなかったこと、語り尽くせなかったことを中心に、お話いただきました。

内容:


Posted by Takuo Suzuki - Developer Relations Team
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小島:あらゆる産業や社会でモノ、ヒト、データ、プロセスがつながりはじめています。これらがすべて繋がったいわゆるコネクティッド社会に向けた不可避な流れについて、ソラコムの玉川さんとともに、皆さんとお話をしていきたいと思います。では、ここにあげた 3 つのテーマで議論を進めましょう。
  1. IoT を越えたコネクティッド社会を実現する技術トレンドを理解する
  2. コネクティッド社会がもたらす社会で、どんなゲームチェンジャーが起きるのかを考える
  3. コネクティッド社会をどう捉えるべきかを自分ごとで考える
玉川:2015 年にソラコムを創業し、3 年が経過しました。当初から、シリコンバレーのテック系のスタートアップを目指しており、まずは、7 億円を調達して、ステルスで開発して、IoT 向けの通信サービス「SORACOM Air」を提供しました。これは、IoT 向けの通信を API やウェブコンソールでコントロールすることができて、安全にデータを送ることができるプラットフォームです。

小島:最初からグローバルなプラットフォームを目指していらっしゃいましたよね。ローンチ後にすぐに海外に行かれたことを覚えています。

玉川:はい、最初からグローバル展開を念頭に置いていました。日本国内だけをターゲットにしてしまうと、その居心地の良さに甘えてしまい、なかなか外に出ていけないと思ってました。現時点で、グローバル SIM の出荷量は、国内を上回っています。

小島:2017年に、KDDI グループに入られましたね。
玉川:とはいえ、今でもソラコムとして独立して経営です。アメリカ、シンガポール、ヨーロッパに拠点を構え、SORACOM Air から始まったサービスも 13 種類に増え、ユーザー数は 10,000 を越えました(2018 年 12 月現在)。IoT も通信だけでなく、デバイス管理や、安全にデータを送受信すること、データの可視化など、お客様の多様な要望に合わせることが求められています。

小島:起業のきっかけは何だったのでしょうか?

玉川:2014 年春にシアトルに出張した時、同僚との会話がきっかけです。当時はクラウドも世の中にだいぶ浸透していて、企業利用も増えていたのですが、金融系や通信系のシステムでは、まだまだ早いという風潮が少なからずありました。

小島:ミッションクリティカルなシステムはクラウドでは動かんみたいな、そういう考えですね。

玉川:2010 年からクラウドの世界を見ている自分としては、クラウドがこれほど大きく成長して、強くなっているのに、そう思っていない風潮に対して、理不尽な怒りのようなものが湧いてきたんです。むしろミッションクリティカルのシステムの方が、クラウドにすべきなんじゃないかと。そこで、思いついたのが通信のシステムです。当時、IoT は新しい分野であり、クラウドと連携することで解決できる課題があるんじゃないかと思ったわけです。

小島:起業された当初、格安 SIM の会社とも言われたことがありましたよね?

玉川:はい。確かに、1 日 10 円から使える SIM ということもあり、格安 SIM の会社と思われたこともありましたね。本当は、クラウド連携や、IoT システムを作る際のリードタイムを短縮できること、フレキシビリティという点を、我々としては重視していたのですが、なかなか理解していただけなかったです。しかし、お客様事例を増やしていくことで、IoT プラットフォームということを徐々に認識していただけました。

”あのボタン”のからくり


小島:最近、「あのボタン」って言われる製品を出されましたよね?

玉川:LTE-M Button というやつですね。ボタンが 1 つだけついたシンプルな IoT デバイスです。乾電池(単 4 電池が 2 本)で数ヶ月動きます。ボタンをクリックする、ダブルクリックする、長押しするの 3 パターンがあって、それぞれのパターンで何をするかをクラウド側で定義します。

小島:サーバーを特別に意識しなくていいわけですね。

玉川:サーバレス&ハードレスというか、何も考えずにここを押すとシグナルが送られて、しかもクラウド側で受け取ったシグナルをどう解釈するかをコードとして書いておけばサーバのことも意識しなくていいんです。今まで IoT は難しいと思っていた人も、これを使うことでいろいろなことを実現できます。例えば、小売店の机の下に置いておき、怪しい人がきた時に、クリックして他の店員を呼ぶみたいなことがあっという間にできるわけです。

小島:もっと危険と感じた時は、長押しするとか、そんなことができる。その信号をどのように解釈するかは、クラウド側のコード次第というわけですね。ここで、どうやってつなぐのかとか、電源をオンにするなどは全く気にしなくて良いということですね。

玉川:その通りです。SIM の起動、通信速度を変更したり、ログを見たりなど、仮想サーバを操作することに似ているわけです。お客様との会話を通じて、同様の気づきがありました。そこで、初心に戻り、IoT を仮想サーバとして捉えた時に、仮想ストレージは何で、仮想ロードバランサーは何で、と考え、プラットフォームに必要なサービスとは何か、もう一度改めて作り直していきたいなと思ったのです。

小島:クラウドってポチってやるといわゆるサーバーが立ち上がる、そういう世界ですね。
ハードウェアを購入して、ラックに積んで、ケーブルを繋いで、いろいろな初期設定を行なってようやく動かすことができたわけで、IoTも最近まで同じような状況だったわけです。打破しようというのが、SORACOM Air ということですね。

コネクティッド社会を実現する技術トレンド


小島:では、本題の技術トレンドの話を進めましょう。通信の話題が出てきたので、LPWA(Low Power Wide Area)と 5Gを取り上げます。無線技術として、これら 2 つの潮流があります。LPWA は、省電力で遠くに飛ぶことを特徴とし、5G は大容量のデータを扱える一方で、消費電力が多いと言われています。これら 2 つの技術をどのように捉えていますか?

玉川:いずれもすごい可能性を秘めていることは確かですね。クラウドでの機械学習の機能を考えると、5G の高速・大容量の通信によって、自動車の自動運転やシミュレーション、また、ロボットがもっと滑らかに動かせることができるようになるでしょう。一方、LPWAの進化によって、電源のことを気にせずに、どこからでもデータをクラウドに送ることができるようになります。あえて速度を絞ることによって、モジュールを安く、小さくしつつ、そして省電力という方向性ですね。

NB-IoTという規格では、さらに通信速度を絞り込んで、より小さく、より安価に、そして超低消費電力を実現しています。



小島:5G の時代になると、何が変わるのかをちょっと考えてみたいと思います。ここでは、エンターテック、ヘルスケア、自動車の世界について考えてみましょう。まずはエンターテック分野はどうなると思われますか?

玉川:個人的にはまっている「FORTNITE」というゲームがあります。世界で 2 億人のプレイヤーがいて、同時接続数が 1,000 万にもなると言われています。最近、ゲームの中でロケットが打ち上がるシーンがあったんです。FORTNITEはバトルロワイヤル系ゲームなので、生き残りをかけたゲームなのですが、このロケットが打ち上がっている間、みんな大人しく戦闘やめて、ずっと見ていているわけです。つまり、数百万のユーザーが同じ体験を共有したわけです。ゲームはバーチャルな世界なのに、体験はリアルなんです。

それが今でもできているわけですから、5G の世界では体験できる内容も高度になるし、接続できる人ももっと増えるでしょう。さらに、今は、小さなスクリーンの中でゲームをしていますが、5G の時代にはデバイスも変わるでしょうし、もっと臨場感あふれる内容になるでしょう。

小島:次に、ヘルスケアの分野はどうでしょうか?

玉川:ヘルスケアの分野はウェアラブルな各種センサーが出ていますが、消費電力を抑えることが以前からの課題です。ただ、最近、全固体電池の研究開発も進展していてテクノロジーブレークスルーも起きつつあります。バッテリーが長持ちすれば、心拍数など体の情報を継続して取得できるので、予防医学にも大きく貢献しそうですね。

小島:常時繋がっているセンサーがあって、異常値をチェックしてくれると良いですね。バッテリーの寿命や通信コストの問題が解決されて、デバイス装着が簡単になれば、いつでもデータがとれて、なんか凄い新しい世界が拓けそうですね。

玉川:ヘルスケアから少し離れますが、50 年ほど前は、亡くなった人の写真を持っている人はあまり居なかったそうですが、カメラが普及したことで、故人の写真を持つことが当たり前になったという記事を目にしました。そこには、動画を撮影することも身近になり、故人がどういう喋り方をしていたとかを残せるようになったということも書かれていました。

小島:よりリアルに残すことができるということですね。

玉川:このまま行くと、将来は、無くなった方の知識、思考も残せる時代がくるかもしれませんね。

小島:普通にチャットで話せるぐらいになるかもしれませんね。

玉川:もし、自分の父親が子供の時に亡くなったとしても、二十歳になった時に「俺、ちょっと就職先悩んでるんだけど?」と語りかけると、記録されたものが「いや、俺はな、こう思うよ」と返してくれるかもしれません。

小島:オカルトチックですが、亡くなった人との触れ合い方さえも、コネクティッド時代で変わりそうですね。

玉川:ちょっと気味悪い感じはありますが、写真や動画が普及し始めた時も同じ状況だったと思います。その写真を見たくない、動画を見たくないと思った人はきっといたはずです。

小島:そして、もう一つ、MaaS についてはいかがでしょうか?

玉川:MaaSのサービスの進化はそれぞれのプレイヤーにお任せするとして、個人的に面白いと思っていることのひとつに、コーデングの変化があります。以前ですと、プログラミング言語を駆使して画像処理のコードを書いていたわけですが、自動運転などを実現する機械学習の分野のコーディングとは、ニューラルネットワークをどのように構成するか、いい教師データをたくさん集めて、いかにすばやく学習させるかという点が本質になります。物の作り方というか、コーディングの仕方が、まるっきり変わるのです。過去にも、非常にプリミティブな機械語を書いていた時代から、コンパイラの登場によって、コーディングの仕方が大きく変わった時代もありましたが、おそらく近い変化が、将来訪れるんじゃないかなと思います。

【後編】へ続く
関連資料;
「Inevitable ja night Vol.7 SORACOM 玉川さんとの対談進行スライド」(小島英揮氏)


Posted by Takuo Suzuki - Developer Relations Team

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1 章:機械学習に必要な数学の基礎

1 章では、深層学習に限らず、機械学習の様々な手法を学んでいく際に必須となる微分の知識、線形代数の基礎、そして確率・統計の基礎について、最低限の知識をおさえるために簡潔にまとめています。

2 章:機械学習ライブラリの基礎

2 章では、機械学習や深層学習の領域では広く用いられているPythonと、その代表的な数値計算ライブラリである NumPy に慣れるために、重回帰分析をNumPyのみを使って実装する方法をコードを実行しながら学んでいけるようになっています。また、様々な機械学習アルゴリズムを実装している Scikit-learn というライブラリの使い方も紹介しています。

3 章:ニューラルネットワークの基礎

3章では、ニューラルネットワークの基礎について、図や動画を用いてできるだけ分かりやすく說明しました。NumPy を用いて誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)を実装し、colab 上で実行してみることで、具体的な数値を見ながらニューラルネットワークの学習の仕組みを理解することができます。

4 章:Deep Learning フレームワークの基礎

4 章では、より複雑なニューラルネットワークを扱いやすくするために深層学習フレームワークの一つである Chainer を用いた画像分類の問題に取り組みます。ここからは、colab 上で GPU を使ったより実践に近いプログラムを実行することで深層学習を活用していく際のエッセンスを効率よく学びます。

5 章:実践編: MRI 画像のセグメンテーション

5 章では、心臓 MRI 画像の中から左心室の領域を抽出するセマンティックセグメンテーションのタスクに取り組みます。Chainer を用いて色々なニューラルネットワークを実装し、そのパフォーマンスの違いを見てみます。ChainerCV という画像を取り扱う場合に便利な Chainer の追加パッケージの使い方も簡単に說明しています。

6 章:実践編: 血液の顕微鏡画像からの細胞検出

6 章では、血液の顕微鏡画像の中から赤血球、白血球、血小板の 3 種類の物体を検出する物体検出タスクに取り組みます。物体検出のためにデザインされたニューラルネットワークの中から代表的なものをいくつか概説し、ここでは Single Shot Multibox Detector (SSD) という手法を使って自ら用意したデータセット(ここでは血液の顕微鏡画像)を用いるモデルの訓練方法を解説しています。本章でもニューラルネットワーク自体の実装コードの転用や評価のために ChainerCV を活用しています。

7 章:実践編: ディープラーニングを使った配列解析

7 章では、DNA 塩基配列を入力として受け取り、配列中の長距離相互作用を考慮した上で DNA 塩基配列と特定の転写調節因子の結合可能性を予測するために 1 次元 Dilated Convolution を使ったニューラルネットワークを訓練する方法を說明しています。

8 章:実践編: ディープラーニングを使ったモニタリングデータの時系列解析

8 章では、心電図の信号波形データを入力として、不整脈を検出するという時系列解析の問題に取り組んでいます。この章では 1 次元 Convolution と 1 次元 Dilated Convolution を使った教師あり学習による時系列データの分類方法について解説しています。

本資料を通じて、機械学習や深層学習の分野について学び始める方が増えることを期待しています。

また、本資料のうち 1 章〜 3 章の作成にあたっては株式会社キカガクの吉崎様にご協力をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。そして Google Colaboratory がなければこのような文章を中心としつつも実行可能なコードを埋め込むことで実践的な資料としても成り立たせるということはできませんでした。合わせてお礼申し上げます。

【関連リンク】
日本メディカル AI 学会:https://www.japan-medical-ai.org/
株式会社キカガク:https://www.kikagaku.co.jp/
深層学習フレームワーク Chainer https://chainer.org/
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Reviewed by Thanet Knack Praneenararat - Ads Developer Relations Team
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昨年 2 月アムステルダムにて AMP というオープンソースプロジェクトの最新情報や学びを共有すべく AMP Conf 2018 が開催され、400 名もの方々が集まりました。この AMP というフレームワークはそれ以降も進化のスピードを止めることはなく、新たなガバナンスモデルを導入し、多くのパブリッシャーや E コマースのウェブサイトに採用され続けています。その中でも注目すべきははアジア・パシフィックでの普及です。たとえば最近の事例では、インドのパブリッシャーである Times of India やオーストラリアの自動車保険の Greenslips.co.au そして日本の CMS の EC-CUBE など、この地域での盛り上がりには目を見張るものがあります。
AMP Conf 2019 はついに東京へ!


このような盛り上がりを受けて、2019 年の AMP Conf は 4 月 17 日、18 日に東京で開催することが決定されました。AMP のコアデベロッパーやコントリビューター、AMP を利用してサイト制作をしているエンジニアやデザイナー、そして新たなガバナンスモデルを形成しているコミッティーのメンバーと一緒に、AMP の最新情報や事例を見ていきましょう。コアな AMPHTML のトピックだけでなく、AMP stories、AMP for email、AMPHTML ads などの新しいフォーマットに関するアップデートも予定されています。またすべての方に楽しんでいただけるよう、コンテンツは英語だけでなく日本語でも聞けるように通訳される予定です。

そして今年も多くの方からの声や意見を反映するため、セッションの一般募集が行われています。皆さんが取り組まれた AMP の面白い使い方や、本番環境で利用するにあたっての苦労話、開発プロセスにおける工夫や、ウェブ エコシステムの中での AMP の捉え方など、さまざまな話題をご応募ください。

AMP Conf に参加するにはこちらのフォームからお申込みください。また、数に限りはありますが、一部の支援が必要なコミュニティなどを対象とした旅費の援助も検討されていますので、ご希望の方は登録時にお申込みください。もし東京に来れない場合は、ライブストリーミングやセッション動画の公開も行われますので、AMP YouTube チャンネルに登録してください。

開催日が近づくにつれ、より詳細なトーク コンテンツが更新される予定ですので、ぜひともご確認ください。もうすぐ(あと100日以内で 😲)皆さまとお会いできることを楽しみにしています。

Reviewed by Yusuke Utsunomiya - Mobile Solutions Consultant, gTech
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