「スペースインベーダー ワールドディフェンス」は、スマートフォンでかざして見える建物や屋上から出現するスペースインベーダーを、世界中のプレイヤーと協力して倒す Android , iOS のモバイル  3D ゲームです。そしてこのゲームには、Google の ARCore Geospatial API の AR 技術である Streetscape Geometry API が搭載されています。






Google Streetscape Geometry API は、ユーザーの現在地から半径 100m 以内にある建物の 3D モデルデータを取得することができ、AR オブジェクトが隠れて見えるようにしたり(=オクルージョン表現)、現実空間の建物に反射するような表現、さらには特定の建物に AR オブジェクトを貼り付けるといった表現ができる機能で、現実空間に溶け込んだ没入感の高い AR コンテンツ開発を実現します。

 


スマートフォンを片手に近所を探索し、新しいスペースインベーダーを探しだし、倒してポイントを獲得します。特別なパワーアップ アイテムをみつけたり、最高スコアを目指して(自分の位置から近くにいる)友達と競い合ったり、ゲーム画面のスクリーンショットを撮って SNS でスコアを共有できます。




å·¦: SPACE INVADERS: World Defense の AR ゲームプレイで、都市の建物の周囲に 3D インベーダーが出現する様子

中央: スマートフォンの 3D ゲームプレイで、パワーアップ アイテムを持つ特別なスペースインベーダーを狙うスペースシップ

右: ゲームで達成したランクとスコアと一緒に、世界防衛チームのパイロットとして AR で自撮りする日本人男性


 

本ゲームは、ARCore とGeospatial API により、プレイヤーの周囲だけでなく、近くの建物、橋、その他の建築要素などを使用して、現実世界の AR と画面上の 3D 空間を融合します。これにより、現実世界の場所、時間、天気などに適応した、より没入感のある魅力的なゲームプレイをお楽しみいただけます。


拡張現実(AR)は、現実世界とデジタル世界を融合させ、ゲーム以外にも、ショッピング、学習、遊びやコンテンツなど、ユーザーに新しい体験を提案しています。ブランドやクリエイターは、AR を使って、まったく新しい次元で世界を体験する機会を作りだすことができます。先日発表した Geospatial Creator により、開発者、クリエイター、アニメーターは、コーディングなしで、Unity や Adobe Aero などの使い慣れたツールを使って、没入感のある位置情報ベースの AR エクスペリエンスを簡単に作成し公開できるようになります。


å·¦: 現実世界に 3D スペースインベーダーが AR で表示され、プレイヤーがカメラで捉えて倒す様子

中央: 都市の上空に出現した黒いポータルが周囲の建物を覆い隠し、現実世界の AR 環境から周囲の建物を反映した 3D ゲームプレイへとゲーム画面が切り替わる様子

右: 3D ゲームプレイで雷の中スペースシップが移動する様子。ゲームプレイ環境が現在の天候やプレイヤーの位置条件に適応しています

 



Android や iOS で「スペースインベーダー ワールドディフェンス」をダウンロードし、エリート地球防衛軍に参加して、あなたの地域の最高スコアを目指しましょう。




Reviewed by Mari Sakai - Communications Manager and Mari Kawanishi - Developer Marketing Manager, Google Play



Light Board ゲームボードの主要なアートワーク

このアートワークは、Maya と Cinema 4D で作成しました。また、Substance Painter を使用して、物理学に基づいてモデルのマテリアルを作成しました。エンジニアリングの場合と同じように、アートアセットを作成するときも試行錯誤が非常に重要です。これを念頭に置いて、この比較的シンプルなプロジェクトの場合も、コンテンツ パイプラインを注意深く作成しました。これにより、最終的なデザインを決定する前に、さまざまな外観とボードスタイルをすばやく試すことができました。

エンジニアリングの観点から、Unity ゲームエンジンを開発環境として選択しました。Unity により、いくつかの重要なメリットがもたらされます。第 1 に、すばらしい外観の 3D グラフィックをすばやく作成できます。第 2 に、エンジンのコンポーネントが既に完成しているため、ゲームプレイ コードの試行錯誤をすぐに開始することができました。アートワークの場合と同様に、最終決定を下す前に、ゲームプレイのオプションをテストすることができました。また、Unity では、ほんの少し手間をかければ、Android と iOS の両方がサポートされます。

また、マルチプレーヤー型ゲームの側面を処理するために Firebase Realtime Database を使用しました。このイベントでのネットワーク パフォーマンスについて懸念していましたが、データベースの持続的な特性により、不安定なネットワークへの耐性が向上すると考えました。結果として、ゲームは非常にうまく機能し、ゲームを終了してからも無料でゲームに再参加できる機能を搭載できました。

私たちは Light Board の作成を大いに楽しむことができました。AR アプリのビルドだけでなく、Cloud Anchors などのすばらしい機能を簡単に使用できる例として、Light Board を活用していただきたいと考えています。オープンソース レポジトリにアクセスして、Light Board をお試しください。


Just a line - 友人と一緒に描画




3 月に、スマートフォンを使って空間に描画できる Android アプリである Just a Line を発表しました。このアプリは、ARCore の能力を示す実験として作成されました。Google I/O では、このアプリに Cloud Anchors を追加して、一方のユーザーが Android を、もう一方のユーザーが iOS を使用している場合でも、2 人のユーザーが同じ場所で同時に描画できるようにしました。

両方のアプリはネイティブでビルドされています。Android バージョンは Android Studio で記述され、iOS バージョンは xCode でビルドされています。ARCore の Cloud Anchors を使用すると、Just a Line で 2 つのスマートフォンをペア設定して、ユーザーが共有空間で同時に描画できるようになります。ペア設定は Android 端末および iOS 端末で機能し、描画は、Firebase Realtime Database を介してリアルタイムで同期されます。iOS 向けのオープンソース コードはこちらに、Android 向けのオープンソース コードはこちらにあります。




Illusive Images - 命を吹き込まれた美術展




「Illusive Images」のデモは、3 つのアートワークで構成される拡張画廊です。各アートワークでは、拡張画像に関する別々のユースケースとユーザー エクスペリエンスを紹介しています。鑑賞者が左右に移動したり、オブジェクトの周りを歩いたり、特定の方向から見たときに、2D アートワークが 3D に変容し、物理的な額から飛び出したアートワークの空間に入り込むことができます。

拡張画像の視覚的デザインの特性のため、さまざまなレベルの機能を使ってデータベースを作成する実験を何回も行いました。最適な結果を得るために、アートワークのキャンバスのサイズを変更して、反復処理をすばやく行いました。また、輝度とコントラストのレベルを変更したり、増大したりしました。これらのバリエーションにより、デザインの意図を損なっていない最適化された画像の作成が可能になりました。

このアプリは Unity と ARCore を使ってビルドされおり、その大部分のアセットは Cinema 4D で作成されました。Mograph アニメーションは fbx として Unity にインポートされ、アートワークに相対した鑑賞者の位置によって完全に駆動されます。プロジェクトの例はこちらにあります。







デベロッパーが簡単に開発できるように、チームが作成したすべてのデモをオープンソース化しています。これらのデモが役立つことを願っています。また、こちらのウェブサイトも用意していますので、詳細を確認して、すぐに AR 体験の構築を始めることができます。


Reviewed by Hak Matsuda - Developer Relations Team



Google はこの 3 年間、Tango を用いてモバイル ARの基本となる技術を開発してきました。ARCore はその技術に基づいて構築されています。ARCore は特別なハードウェアなしで動作し、 Android のエコシステム全体にスケールすることができます。ARCoreは数百万台を超えるデバイスで動作する予定です。プレビュー期間中は 7.0 Nougat 以上がインストールされた Pixel および Samsung S8で動作します。高い品質と性能水準を目指し、Samsung、Huawei、LG、ASUS などの端末メーカーと協力しています。



ARCore は Java / OpenGL、Unity、Unreal Engine で動作し、次の 3 つの機能をサポートします。
  • モーショントラッキング: ARCore は、スマートフォンのカメラから検出した特徴点や IMU センサーデータを処理することでスマートフォンの位置や向きや姿勢を計測し、オブジェクトの位置を正確に配置できます
  • 水平面の検出: AR オブジェクトは床やテーブルに置くのが一般的です。 ARCore は、モーショントラッキングに使用するのと同じ特徴点を使用して水平面を検出できます
  • 光源の推測: ARCore が周囲の環境光を推測することで、開発者は周囲の環境に合わせてオブジェクトをライティングし、よりオブジェクトをリアルに見せることができます


ARCore の開発にあわせ、開発者が素晴らしい AR 体験を生み出すことができるよう、Google は開発者をサポートするアプリケーションやサービスにも力を入れています。AR アプリケーションを使って誰もが素晴らしい 3D コンテンツを簡単に作成することができるよう、Blocks や Tilt Brush を開発しました。また、Google I/O で発表したように、 AR体験をテーブルの上だけでなく、より広い世界スケール へと進化させるため、Visual Positioning Service(VPS)にも取り組んでいます。私たちは Web が AR の将来において重要な要素になると考えています。そこで、Web 開発者に向けたプロトタイプのブラウザもリリースします。開発者は、カスタムブラウザを使うことで AR 拡張 Web サイトを作成し、Android / ARCore および iOS / ARKit の両方で実行することができます。

ARCore は AR をあらゆるユーザーへと提供する次なる一歩です。是非、GitHub からご意見をお寄せください。また、新しい AR Experiments ショーケースをご覧いただき、ARCore の可能性を感じてみてください。#ARCore からソーシャルメディア経由で開発した製品を紹介していただければ、みなさんの優れたアイデアを Google からも共有していきます。

Posted by Hak Matsuda - Developer Relations Team