Android が機械学習、5G、折りたたみ式端末といった数々の技術的・端末固有の限界に挑み、可能性を広げる中、デベロッパーの皆さんもまた、このような新しい技術への対応を常に行い、研鑽されています。このようなデベロッパーの取り組みを称えるため、2019 年に Android Developer Challenge を再開し、特にオンデバイス機械学習を利用した「Helpful Innovation(役立つイノベーション)」に焦点を当てて募集を開始。寄せられた何百ものクリエイティブなプロジェクトの中から、素晴らしいアイデアとそれを実現する意欲にあふれた 10 の入賞作を選出しました。

その後、入賞された皆さんと連携してそのアイデアを実現するためにサポートしてきました。本日、その 10 の入賞作を発表します。まだ最初の一歩を踏み出したばかりの作品もありますが、ぜひ気になるアプリをインストールしてみてください!

  • AgroDoc は、農家が植物の病気を診断して治療計画を立てる手助けをします。[Navneet Krishna、インド、コチ]
  • AgriFarm は、農家が植物の病気を検知し、トマト、トウモロコシ、ジャガイモなどの果物や野菜への大きな被害を防ぐ手助けをします。[パキスタン、バルチスタン]
  • Eskke は、SMS で送金、支払い、サブスクリプションや通信時間の購入を行えるようにして、コンゴの人々がモバイルで効率的にお金を管理できるようにします。[David Mumbere Kathoh、コンゴ民主共和国、ゴマ]
  • Leepi は、アメリカ手話のジェスチャーやシンボルの学習をサポートします。[Prince Patel、インド、バンガロール]
  • MixPose は、ヨガ教師やフィットネスのプロがリアルタイムで教えたり、姿勢を確認したり、フィードバックを提供したりする機会を提供するライブ ストリーミング プラットフォームです。[Peter Ma、アメリカ、カリフォルニア州サンフランシスコ]
  • Pathfinder は、道を移動するものを識別してその軌跡を計算することにより、目の不自由な方が複雑な状況下で移動する手助けをします。[Colin Shelton、アメリカ、テキサス州アディスン]
  • Snore & Cough は、いびきや咳を識別して分析することで、医師の助言を求めるユーザーに情報を提供します。[Ethan Fan、アメリカ、カリフォルニア州マウンテンビュー]
  • Stila は、Fitbit リストバンドや Wear OS by Google を実行している端末などのウェアラブル端末とペア設定し、体のストレスレベルを監視、追跡します。ストレスレベルの経時変化をモニタリングすることで、生活のストレスについて理解を深め、管理できるようにします。[Yingdin Wing、ドイツ、ミュンヘン]
  • Trashly は、リサイクルを促進します。オンデバイス カメラを対象物に向けると、アプリが物体検知を使ってプラスチックや紙のコップ、袋、ボトルなどを識別して分類します。[Elvin Rakhmankulov、アメリカ、イリノイ州シカゴ]
  • UnoDogs は、カスタマイズした情報とフィットネス プログラムを提供し、ペットの健康をサポートします。[Chinmany Mishra、インド、ニューデリー]

ML Kit と TensorFlow Lite でオンデバイス機械学習を身近なものに


機械学習は、技術的なバックグラウンドの不足という制約があるデベロッパーにとって、ますます身近なツールになりつつあります。実際に、Android Developer Challenge で入賞したデベロッパーにとっても、機械学習への挑戦は今回が初めてでした。それでもアイデアを実現できたのは、Google が提供している 2 つの重要なプロダクトもその一助になっています。

その 1 つが ML Kit です。ML Kit によって、モバイルアプリのデベロッパーは Google のオンデバイス機械学習テクノロジーを利用し、カスタマイズしたインタラクティブなエクスペリエンスをアプリに組み込めるようになりました。ML Kit には、言語翻訳、テキスト認識、物体検知などのツールが含まれています。たとえば、Eskke は ML Kit のオフライン テキスト認識バーコード スキャンを使い、ユーザーがモバイルマネーの端末で QR コードをスキャンしてすばやく現金を引き出せます。また、MixPose は ML Kit の新機能である姿勢検知 API を使って、ユーザーのヨガのポーズや動きを検知し、教師がフィードバックできます。




Android Dev Challenge の入賞者の多くが使っていたもう 1 つの Google の技術が TensorFlow Lite です。この強力な機械学習フレームワークを使うと、通常ではサポートできない Android や iOS、IoT 端末で機械学習モデルを実行できます。TensorFlow Lite の一連のツールは、イメージ検知から音声認識まで、あらゆる種類の強力なニューラル ネットワーク関連アプリに利用できるので、私たちが肌身離さず持ち運んでいる端末で最新テクノロジーを利用できます。たとえば、Trashly は、カスタム TensorFlow Lite モデルを使って対象物がリサイクル可能かどうか、どのようにリサイクルすればよいかを分析します。

今回入賞した 10 個のアプリのようなイノベーションは、私たちが情報にアクセスして、その情報を使用したり解釈したりする方法を変え、その情報が一番必要なとき、必要な場所で利用できるようにする可能性を秘めています。デベロッパーの皆さんと力を合わせることで、新たなテクノロジーを使って次の波をもたらすデベロッパーがまだ見ぬ可能性を切り開いていくことを期待しています。



#11WeeksOfAndroid 第 2 週「機械学習」次のトピック


#11WeeksOfAndroid 第 2 週は機械学習がテーマです。引き続き、Android デベロッパーの皆さんが利用できる新しいツールや情報をお知らせします。今後の予定は次のとおりです。


  • 火曜日 - ML Kit: ML SDK が大幅に改良され、新しいオンデバイス機能が導入されました。デベロッパーのユーザビリティの大幅な改善、CameraX のサポート、そして今後のプラットフォームの方向性をご確認ください。

  • 水曜日 - カスタムモデル: パッケージ化された SDK ではニーズを満たせない場合、Android Studio のツールや TensorFlow Lite、ML Kit にその答えがあるかもしれません。個々のプロダクトだけでなく、それらを組み合わせて使う方法もご説明します。

  • 木曜日 - ML デザイン: People + AI Guidebook で、ML プロダクトに関する意思決定を行う際のベスト プラクティスを学習しましょう。オンデバイス ML を使って読み方を教えるアプリ、Read Along の内側に迫ります。UX 担当、エンジニア、プロダクト マネージャーなど、チーム全員が必見です!


火曜日と水曜日には 「今日のコードラボ」 も紹介します。早速 Android Studio 4.1 ベータ版をダウンロードして一緒に ML を学習しましょう!

*ここでご紹介したアプリは個々のデベロッパーのプロジェクトであり、Google のプロジェクトではありません。


日本でも 7 月 7 日 に 機械学習のオンラインイベントを行います




Android 11 Meetups は、6 月 23 日  から 9 月 29 日にかけて、計 8 回に渡って開催される、アプリ開発企業のエンジニアやプロダクト担当の皆さまを主な対象としたオンラインセミナーシリーズです。次回 7 月 7 日のセミナーでは、TensorFlowやML Kit 等、端末上で実行可能な機械学習についてのセッションを行いますので、興味のある方はぜひこちらのウェブサイトで登録・参加(視聴)ください。


Reviewed by Nori Fujii - Google Play Developer Marketing APAC


新機能に加えて、既存のプラットフォームへの改善も行っています。ここ数年間で、アカウントの一時停止とアカウントの復元などの多くの機能をリリースしてきました。これらの機能は、意図的な離脱や意図的でない離脱の削減に大きな効果を発揮しています。そのため、誰もがこれらの機能のメリットを活用できるように、2020 年 11 月 1 日から、デフォルトの設定を省略可能ではなく必須またはデフォルトでオンに変更することを計画しています。機能の詳細と実装要件は、この投稿の最後に記載しています。

次の表に、定期購入プラットフォームに関するすべての変更点をまとめました。




対象を絞ったプロモーション



プロモーションと取引は、ビジネスを拡大して新しい顧客を獲得する重要な方法です。昨年を通して定期購入向けの新しいプロモーション コード機能を準備してきたのはそのためです。この機能を使うと、対象を絞った一部のユーザーだけにプロモーションをすることができます。

昨年の Googl I/O 2019 では、定期購入のワンタイム プロモーション コードをリリースしました。一意な英数字のコードを個々のユーザーに配布して、精算に使ってもらうことができます。今回は、スムーズな精算フローを新しくリリースします。これにより、ユーザーは簡単にコードを使って定期購入を行い、わずか数ステップで Google Play ストアのアプリをインストールできるようになります。ユーザーがコードを使う際の手間が削減されるので、ユーザー エクスペリエンスが大幅に簡素化されます。定期購入フローがアプリの外部で開始するので、この機能は Billing Library 2.0 以降を使っているデベロッパーのみが利用できます。




ワンタイムのコードに加えて、カスタムコード(バニティコード)も正式にリリースしました。複数のユーザーが利用できるカスタムコードは、定期購入ユーザー獲得を促進するマーケティング キャンペーンに活用できます。たとえば、覚えやすいカスタムコードを広告やソーシャル プロモーションに掲載し、積極的に潜在顧客にアピールすることができます。ユーザーがアプリでカスタムコードを使うには、定期購入を行う際に支払い方法にコードを入力します。


ユーザーに定期購入の価値を伝える



定期購入の維持は、長期にわたって定期購入ビジネスの健全性を保つために欠かせません。ユーザーが定期購入を続けるのは、その定期購入サービスに継続的な価値を感じているからです。この価値を伝わりやすくするため、先日、ユーザーが定期購入をキャンセルしようとする際に、定期購入の利点を思い出してもらうためのモジュールをリリースしました。このモジュールを活用するには、定期購入のメリットを最大 4 項目に短くまとめ、そのリストを Google Play Console に追加します。




離脱した定期購入者を取り戻す



私たちは、ユーザーが定期購入から離脱した場合でも、希望すればいつでも簡単に再開できるようにしたいと考えています。これを実現するため、最近期限が切れた定期購入を Google Play の定期購入センターから直接再開できるようにする機能をリリースしました。定期購入再開の SKU は、Google Play Console から有効化できます。この定期購入はアプリの外部で開始されるので、この機能は Billing Library バージョン 2 以降を使っているデベロッパーのみが利用できます。




価格値下げ時のオプトインを省略



ユーザーが定期購入の値下げ価格をオプトインしなければならないのは煩雑すぎるというフィードバックが寄せられています。今後は、定期購入の価格を下げる場合、定期購入を継続するためにユーザーがオプトインする操作は必要なくなります。ユーザーは、価格の値下げ予定についての通知を受け取り、変更予定を Google Play の定期購入センターで確認できるようになります。


プラットフォームの維持設定の更新


ここ数年間にわたり、このプラットフォームは、自発的な離脱と自発的でない離脱(支払いの失敗による離脱)の両方を減らすための機能を通して、定期購入者の維持に大きく貢献しています。たとえば、アカウントの一時停止は、一時停止を行わない場合と比べて、自発的でない離脱を 8% 減少させ、支払いの失敗からの復帰率を 35% 上昇させて、デベロッパーの皆さんに貢献しています。こういった機能は効果的ですが、最初から実装しておくべきものだったのかもしれません。

そのため、今まで省略可能だったいくつかの定期購入機能のデフォルトを更新します。これは、2020 年 11 月 1 日から有効になります。



  • 定期購入を有効化しているすべてのデベロッパーで、定期購入の一時停止と定期購入の再開がデフォルトでオンになります。11 月までに変更を実装できない場合は、どちらの機能も任意のタイミングで Google Play Console からオプトアウトできます。

    • 定期購入の一時停止を行うと、ユーザーは最大 3 か月間定期購入を一時停止できます。一時停止期間が終了すると、定期購入は自動的に再開されます。定期購入の一時停止を行うには、アカウントの一時停止を有効化する必要があります。本機能は 11 月 1 日以前に無効にできます。その場合は、Google Play Console の [定期購入の設定] で [無効] をオフにします。定期購入の一時停止を組み込む方法はこちらをご覧ください
    • 定期購入の再開機能を有効にすると、定期購入期間の終了から 12 か月以内に離脱したユーザーが、再度定期購入することが可能になります。この機能は、Billing Library バージョン 2.0 以降をサポートするアプリでのみ利用できます。
    • 本機能は 11 月 1 日以前に無効にできます。その場合は、Google Play Console の各定期購入商品で、[再度定期購入] の設定を [無効] に変更します。定期購入の再開を組み込む方法はこちらをご覧ください

これらの新機能に対応するために、アプリやサーバーの変更が必要になる場合もあります。具体的には、アプリで以下の対応を行う必要があります。

  • ユーザーが定期購入へのアクセスを失ったタイミングと、後ほどユーザーが復帰したタイミングを認識する

    • アプリで Billing Library を使っており、Google Play Developer API の Purchases.subscriptions を使って定期購入者の最新ステータスを管理していない場合は、アプリが自動的にこれを処理できる必要があります。
    • ただし、Google Play Developer API を使っている場合(ウェブなどの複数のプラットフォームからアクセスできる定期購入のデベロッパーは、これを使うのが一般的です)は、サーバーで常に定期購入者の最新ステータスを保持していることが重要です。
    • 常に定期購入者の最新ステータスを保持できるように、リアルタイム デベロッパー通知を実装することを強くおすすめします。詳細はこちらをご覧ください

  • アプリ外購入にうまく対処する(Billing Library 2.0 以降のみ)
    • ユーザーが定期購入の再開後にアプリを開いたときに、購入を承諾し、新規購入を認識したことを伝えるアプリ内メッセージを表示するようにします。アプリ外購入を扱うベスト プラクティスをご覧ください。

すべての機能で変更が必要になるわけではありませんが、11 月 1 日までに各機能をテストしておくことを強くおすすめします。簡単に移行できるように、Google はすべてのライセンス テスト アカウントでアカウントの一時停止、アカウントの復元、定期購入の一時停止、定期購入の再開を有効化しています。詳しくは、定期購入固有の機能をテストするをご覧ください。



Reviewed by Hidenori Fujii - Google Play Developer Marketing APAC

コンテンツの保護とユーザー エクスペリエンスの間で板挟みになってはいませんか?その論争はもう終わりです!私たちが新しいタイプのプレミアム エクスペリエンスを導入します!クライアント側でのコンテンツ暗号化は、高速かつユーザー フレンドリーなソリューションで、貴重なコンテンツを保護しつつ提供することができます。そのうえ、サーバー側での認証と同じレベルのセキュリティを保つことができます!

問題は何か

サーバー側で有料コンテンツを提供する場合、次のようなプロセスになります。

ユーザーは、購読者専用のページにアクセスします。 

ユーザーはログイン認証情報を入力し、その情報がサーバーに送信されます。

ユーザーは応答を待ち…

サーバーは購読者にプレミアム コンテンツを返します。 

購読者以外の場合は、現在のページを更新して支払い画面を表示します。 

AMP が目指すのは、スピード、移植性、そしてユーザーの幸せです。しかし、サーバーサイドの認証は回り道のようなものです。ユーザーが最新ニュースを見たくてうずうずしているにもかかわらず、この往復によって同じ量のコンテンツを得るために倍のデータが必要になる可能性があります。言うまでもなく、長時間待たされたり、あまりに面倒な処理だったりすると、ユーザーは離脱します。

多くの場合、サイト運営者は CSS でコンテンツを隠すことでそれよりもユーザー フレンドリーな体験を実現しようとします。しかし、その代償も発生します。賢い非購読者は、それを突破して無料でコンテンツにアクセスすることもできます。 

では、両方の長所を活かすにはどうすればよいでしょうか。

ソリューション

AMP や Google の担当者は、ユーザー エクスペリエンスを効率化し、さらにサイト運営者のコンテンツを保護する新しいプロトコルを作成しました。 

クライアント側でコンテンツ暗号化を行う場合、ユーザー認証を行う前のプレミアム コンテンツは保護されます。このプロトコルは、非対称鍵暗号と対称鍵暗号を組み合わせ、暗号化したコンテンツを提供します。ユーザーが認証されると、クライアント側だけで復号化されます。さらに、暗号化と復号化という負荷の高い作業は、すべて AMP が行ってくれます。すべてのコンテンツは簡単に Google のインデックス登録を行うことができ、AMP キャッシュから提供できる状態になります。しかも、同じセキュリティ レベルが維持されます。  

これは最高にユーザー フレンドリーなプレミアム コンテンツ保護で、セキュリティにもスピードにも妥協しません。このソリューションの詳しい実装方法については、クライアント側暗号化で定期購読コンテンツを保護するをお読みください。

投稿者: Crystal Lambert、Elijah Soria
イメージ作成: Chen Shay


Reviewed by Chiko Shimizu - Developer Relations Team




このブログ投稿は、これから毎週更新される #11WeeksOfAndroid シリーズの記事です。 Android の重要な内容を取り上げていきますので、お見逃しなく。今週は、人と ID に注目します。ぜひ知っておいていただきたいことを以下にまとめています。



「人」と「ID」



Android 11 は、皆さんの生活に最も重要な「人」を認識して優先できる OS にするよう務めました。愛する人とつながることが、なによりも大切だからです。人間には、そのようなつながりに対する根源的な欲求があります。現在の状況のように人と物理的な距離を取らなくてはならず、直接会えないといった制約が生じている中ではなおさら、つながりを重視したいというニーズがあります。Android 11 は、スマートフォンで会話する方法を新たな発想で見直し、複数の端末間で ID を維持できる新機能が追加されています。

Android 11 の新機能を活用すると、大切な人や友人、会社の同僚と簡単につながることができます。今回のリリースの中心となるのは、Android Conversation Shortcut API と Identity Services Library です。このような新しいツールを使うと、すぐに親友とつながって犬の面白い写真を共有したり、見つけたおいしいシーフードのレシピをおばさんに伝えたり、会社の同僚の昇進を祝うこともできます。また、ユーザーが簡単にサインアップおよびログインできるようになる新しいレベルのパスワード管理も提供されます。

まず初めにご紹介するのは、最も重要な人との会話をスマートフォンのロック画面に表示する機能です。アバターで簡単に判別できるので、家族や友人、同僚にすぐに返信できます。この機能は便利だろうと思っていましたが、ベータ版テスターの反応によってさらに確信してリリースしました。Conversation Shortcut API を使い、ユーザーの生活の改善を実現します。


着信した通知からバブルを作成し、バブルから会話にアクセスできます



ショートカットを使う新しい機能の 1 つが、通知エリアの上にある新しい会話スペースです。この機能は、皆さんにとって一番重要なこと、つまり会話にフォーカスしています。ユーザーは、この通知から Android 11 のもう 1 つの新機能であるバブルを呼び出すことができます。バブルは会話をコンパクトに表現したもので、画面横で他のコンテンツの上に表示されます。これを広げることで、端末で作業中の内容を維持したまま、すばやく会話にアクセスできます。端末で別のタスクを処理しながら会話を続けたい場合にとても便利です。


新しい会話スペースで会話を優先とマークすると、ロック画面に表示されます



会話の通知を長押しすると優先マークをつけることができ、一番重要な人を目立たせることができます。優先される会話は、アバターと一緒にロック画面に表示され、通知の上部に移動します。「サイレント モード(Do-Not-Disturb)」の時でも通知されるように設定することも可能です。また、会話ショートカットのもう 1 つの使用法として、Android 10 でリリースしたシステム共有シートの共有ターゲットとして使うこともできます。

次にご紹介するのが「ID」です。ユーザーやデベロッパーは ID の複雑さに悩まされており、それがデベロッパーにとっての課題になっています。この課題に対応するため、新しい Google Identity Services Library の一部として、One Tap と Block Store に取り組んでいます。One Tap は、ウェブと Android でクロスプラットフォームにログインするための新しい仕組みで、複数の種類の認証情報を効率よく管理します。Block Store は、バックアップと復元の機能を利用して構築されたトークンベースの新しいログインの仕組みです。これを使うと、複数の Android 端末でユーザーのログイン状態を維持できます。

私たちは、今回ご紹介した 2 つの新しい機能をリリースできたことをとても嬉しく思っています。私たち全員がつながってコミュニケーションをとり、大切な人や使っているアプリに対して自分を表現できるようになるからです。このような表現力の向上はさらに重要な要素になっています。


「人」と「ID」に関する機能を動画で解説



人間を認識して優先する機能については「What's new in Android」(日本語字幕あり)をご覧ください。また、Artur が会話ショートカットやバブルの実装方法についてご説明している「会話の通知」に関する新しい動画も公開しました。会話に関する追加機能やその他のシステム UI については、Dan が「What's new in System UI」(日本語字幕あり)で概要をご説明しています。さらに、私たちが人とバブルについてインタビューを受けている Chet のポッドキャストもお聴きください。

ID についてもっと詳しく知りたい方のために、「In Identity on Android: What’s new in sign-in」も公開しました。この動画では、Vishal が Google Identity System の新しいライブラリである One Tap と Block Store についてご説明しています。

このような会話機能に特化した機能について、早い時期から私たちと一緒に作業を続けてきたチームがあります。そのうちの 2 つが、Facebook の Messenger チームと Twitter のダイレクト メッセージング チームです。それぞれの実装についてのストーリーは、こちらこちらからお読みいただけます。


今週の機能をチュートリアルで確認する



今週ご紹介した「人」と「ID」の機能に関して、チュートリアル形式で動画や関連ブログ記事・コードラボをまとめて確認できる人と ID の Pathway をご覧ください。Pathway は、モジュールを順番に完了する形式になっており、最後にはクイズをご用意しています。クイズに合格した方には、もれなくバーチャル バッジが贈られます。人と ID について重要な知識を確認して、限定バッジを獲得しましょう。


今週のまとめ



Android 11 は、ユーザーにとって最も重要な「人」と「会話」に焦点をあわせる起点となります。Android のエコシステムを作り上げている多くのパートナーの皆さんがすばらしいアプリやサービスへ新しくリリースした機能を導入し、人とのつながりや会話を実現しています。私たち Android チームは、引き続きパートナーの皆さんが新機能を使いさらにアプリやゲームの新規開発や機能拡張ができるようにサポートしたいと考えています。そのため、

  • API 30 をターゲットに人とのリアルタイム コミュニケーションを行うアプリを作っているデベロッパーの方は、通知やバブル、共有といった機能が利用できる会話ショートカットベースの API を採用することを強くおすすめします。そうすれば、ユーザーの会話を一番目立つ場所に配置し、皆さんのアプリにユーザーがすばやくアクセスできるようになります。

  • ユーザーのアカウントを扱うアプリでは、ユーザーが厄介なパスワード探しや認証情報を忘れた場合に煩雑な操作をしなくてもいいように、One Tap を組み込んで認証情報の管理を効率化し、Block Store で端末のアップデートを扱えるようにすることをおすすめします。これらの機能は、Android M までの端末と互換性があります。

オンラインイベント Android 11 Meetups で最新情報を入手する




Android 11 Meetups は、6 月 23 日  から 9 月 29 日にかけて、計 8 回に渡って開催される、アプリ開発企業のエンジニアやプロダクト担当の皆さまを主な対象としたオンラインセミナーシリーズです。初回の 6 月 23 日には、「Android 11 の概要」をテーマにスペシャリストがお話しました。アーカイブを公開していますので、参加登録していただき、ウェブサイトよりご覧ください。

次回 7 月 7 日のセミナーでは、TensorFlowやML Kit 等、端末上で実行可能な機械学習についてのセッションを行いますので、興味のある方はぜひこちらのウェブサイトで登録・参加(視聴)ください。

最後になりますが、今回ご紹介した新機能で、ユーザーが大切な人と意味のある楽しいつながりが実現し、お気に入りのアプリをシームレスに使えるようになれば大変うれしく思います。この目的を実現するためにお役に立てれば幸いです。


関連情報



#11WeeksOfAndroid の動画の全プレイリストはこちらから、それぞれの週の詳しい内容は 11 Weeks of Android の Web サイトからご覧いただけます。毎週新しい分野を取り上げますのでご期待ください。Twitter YouTube チャンネル のフォローもお忘れなく。


Reviewed by Yuichi Araki - Developer Relations Team and Hidenori Fujii - Google Play Developer Marketing APAC


Google for Startups Campus は、スタートアップ ファウンダーが主に集まりお互いに学び合うことを目的としたコミュニティー スペースです。この度、Tokyo Campus での Campus メンバーシップ(無料)の募集を開始します。


Campus メンバーになることで、Goolgle for Startup 施設内のコミュニティー スペースの利用が可能となり、同じステージや課題を共有するスタートアップ同士や Google のメンターとの交流を深め、ネットワークを築くことできます。


また、メンバー向けに、Google が主催するイベントやワークショップ、経験豊富な起業家、VC を迎えてのイベントなど、さまざまな学びの機会を提供していきます。Campus メンバーシップは無料です。


現在、新型コロナウイルス感染症の状況を注視し、皆様の安全を最優先に考え、Google for Startups の Campus は一時クローズしており、サービスを一時的にオンラインでの提供とさせて頂いております。


オンラインでイベントやワークショップの実施を予定していますので、イベント カレンダーをチェックし、積極的にご参加ください!


メンバーシップの申し込み










Posted by Takuo Suzuki - Developer Relations Team


皆さんは、生活のさまざまな側面で調整に追われていることと思います。そこで、次のような形でサポートします。
  • Google Ads API v1 のサービス終了を延期: Google Ads API v1 のサービス終了を 2020 年 7 月 29 日まで延期します。AdWords API は、今後も本番環境で利用できます。
  • 追加の時間を提供: AdWords API や Google Ads API のコードのアップデートが必要になる新規変更は、追加の時間を提供するか、延期します。
皆さんに新機能をお届けするため、Google Ads API の新バージョンのリリースは継続されます。

どんなカスタマー リソースがありますか
Google 広告は、企業やお客様に以下のリソースを提供しています。
どこでサポートを受けることができますか

Google 広告ヘルプセンターは、API に関連しないサポートに遅れが出ていることを発表しました。これには、デベロッパー トークンの承認や変更も含まれます。

API の質問やサポートが必要なことがありましたら、[email protected] または Google Ads API および AdWords API フォーラムにご連絡ください。

Reviewed by Thanet Knack Praneenararat - Ads Developer Relations Team


Reviewed by Thanet Knack Praneenararat - Ads Developer Relations Team




Reviewed by Thanet Knack Praneenararat - Ads Developer Relations Team


API に関する質問やサポートが必要なことがございましたら、以下からご連絡ください。


Reviewed by Thanet Knack Praneenararat - Ads Developer Relations Team



Android 開発の最新ニュースやトピックをご紹介する Now in Android。今回は Android Studio 4.0 安定版リリース、Kotlin に関するブログ記事と動画、サンプルコード、ポッドキャストシリーズ Android Developers Backstage 最新エピソードについてお知らせします。

Android Studio 4.0








先日、Android Studio の安定版 4.0 をリリースしました。また、 日本時間 6 月 11 日には Android Studio 4.1 ベータ版と 4.2 Canary 版で新機能をリリースしています。

Android Studio 4.0 については、Now in Android の以前のエピソードでも触れています。今回はその中からいくつかの機能について改めてご紹介します。

Motion Editor

Motion Editor 高機能で柔軟な UI アニメーションを簡単に作成できます


MotionLayout は、UI で強力なアニメーションを作成するための API(具体的には、ConstraintLayout のサブクラス)です。最初と最後の状態を作成し、その状態間で柔軟なアニメーションを定義できます。ユーザー インタラクションとの統合も可能で、2 つの状態の間をたどる操作を定義できます。MotionLayout は、パワーと柔軟性を兼ね備えた強力な  Transition と言えるでしょう。

ただし、MotionLayout は常に視覚ツールと合わせて使うことが想定されています。このようなアニメーションを XML ファイルで作るのは手間がかかります。ぜひ、Android Studio 4.0 の機能をご確認いただき、MotionLayout と Motion Editor ツールを実際に体験してみてください。

Layout Inspector

Layout Inspector の 3D 包含階層による新たな視覚化


Layout Inspector ツールが大幅に改善され、新しい機能が追加されました。たとえば、プロパティ値をクリックして、割り当て場所や割り当て方法を探すことができます。また、UI を 3D で表示して包含階層を視覚化することもできます。さらに、端末のアプリが変更されると、ツールの UI がライブで更新されるようになりました。

Build Analyzer



Build Analyzer でビルド パフォーマンスのボトルネックを特定できます


Build Analyzer は、ビルドのボトルネックを確認し、修正方法を見つけてビルド時間を短縮する際に役立ちます。

Android Studio 4.0 は、他にも多くの機能が追加されています。機能の詳細については、Adarsh Fernandoブログ記事(英語)や、Yacine Rezgui の動画でご説明しています。




Kotlin に関するブログ記事と動画

Murat Yener が が Kotlin Vocabulary シリーズの記事として、具象化に関する内容をご説明(英語)しています。

ジェネリックを使うと、その他の方法では実現できない API や構造のコンパイル時の型安全性を実現できます。しかし、実行時にその型を取得することはできなくなってしまいます。この状態が起こるのは、 型消去が行われた結果です。型は、コンパイル ステップに情報を提供します(たとえば、文字列型の ArrayList に整数値が入らないことを保証するため)。しかし、この情報はバイトコードには保存されません(型情報を持たない API と互換性を持たせるため)。

Kotlin では、reified キーワードとインライン関数を使うことで、この問題を回避することができます。reified と inline の両方をつけて関数を宣言すると、Kotlin コンパイラは内部的に必要なバイトコードを追加し、実行時に型情報を使えるようにします。

Murat は、Kotlin Vocabulary シリーズとして Object についての動画も投稿しています。この動画は、数週間前に投稿されたブログ記事「The one and only object(英語)」と対になっています。




サンプルコード

バブルのサンプルコードが更新され、Android 11 の Bubbles API による変更と改善が反映されています。


ADB (Android Developers Backstage) ポッドキャスト 新エピソード


前回の Now in Android 以降、Android Developers Backstage に新しいエピソードが投稿されています。以下のリンクまたはお気に入りのポッドキャスト クライアントでご確認ください。

ADB 140: Bubbles!

今回は、Tor NorbyeRomain Guy、そして私が、System UI チームの Mady Melor と Artur Tsurkan を招き、Android 11 のバブルについて話を聞きました。もともと Android 10 でデベロッパー オプションとして導入された機能で、この機能を使ってユーザーは Android UI を通してアプリの会話にアクセスできます。Android 11 向けにアップデートされたバブルのサンプル(前述)もご覧ください。


またお会いしましょう

以上が今回ご紹介する Android についての最新情報です。

Android 11 Beta のスケジュールについてはウェブサイトで最新情報をご確認ください

次回も Android デベロッパー向けの最新情報をお届けします。お楽しみに。



Reviewed by Yuichi Araki - Developer Relations Team and Hidenori Fujii - Google Play Developer Marketing APAC