まず会場に着くと目に飛び込んでくるのは、可愛らしいスイーツの数々です。以前開催された Google Technical Workshop featuring GLIDE のときもそうでしたが、GLIDE のイベントでは毎回素敵なスイーツが用意されています。女子会のような雰囲気でわいわいお菓子を囲みつつ再会を喜び合い、現状の報告などを話し合います。この時間が意外に重要で、GLIDE 内の先輩の話や友達のインターンの話、はたまた各自が取り組んだり聞いたりしてきた新しい技術の話など、とても良い情報交換の場となっています。

一通りお菓子を堪能し終えると、今回のイベントの目玉である Kelly Studer さんの講演です。彼女は以前 Google で働いており、現在は Career Stylist としてご活躍されています。今回の講演は "Becoming the Next Generation of Female Leaders in Computer Science" と銘打ち、女性が社会でどうリーダーシップを発揮していくべきかや、コンピュータ サイエンスという男性が多い社会でどのように自信をつけていくかなどを話してくださいました。講演の様子は GLIDE の Google+ ページで公開されていますので、話の詳細はご本人にお譲りしたいと思います。

Kelly さんの話で自分の将来に希望を抱きつつ、イベントは簡単な自己紹介へと進みます。GLIDE は 特に女子学部生を対象としたインターンである BOLD インターンや、女性のためのアニタ ボルグ記念奨学金受賞者たちの集まりですので、その数は毎年増えていきます。GLIDE のイベントで楽しいところは、こうした新しい人たちとの交流や、増えていく女性のエンジニアを見ていくところにもあるかと思います。


自己紹介の様子

お互いの簡単な自己紹介が終わると、いくつかのグループにわかれ親睦を深めるための簡単なゲームを行いました。大の大人がゲーム?とお思いかもしれませんが、私たちのような若いコミュニティとしては、コミュニティ内の親睦を深めることも大きな目標の 1 つです。ゲームは「マシュマロ チャレンジ」というもので、どのグループもあれこれと意見を出し合い、お互い(スパゲッティを)支え合って白熱した戦いを繰り広げていました。

マシュマロ チャレンジですっかり仲良くなった後には、今後の GLIDE をどういった方向に持っていくのかディスカッションが開かれました。GLIDE では次の目標を掲げています。
  • Connect: Build a strong network of women in computer science
  • Attract: Inspire the next generation of girls to go into computer science
  • Advance: Become role models and leaders in creating technology
これらの目標に近づけるように年度毎の小さな目標を決めています。例えば Connect の部分では、GLIDE メンバーがより深く交流できるように、ということで Google+ 上にコミュニティを作ってお互いの情報交換の場として活用しています。既に大勢のメンバーが自分の経歴を投稿したり、またメンバーのスキルアップに繋がるような投稿を行ってくれています。Attract の部分では今後各メンバーの出身大学の大学祭でちょっとしたイベントができたら良いよね、といった意見が出たり、Advance の部分では積極的に自分たちの情報発信をしていこう、といった意見が出たりと、今後の GLIDE の行く末が楽しみになるディスカッションでした。

今回の一周年記念イベントに参加することで、今後私も GLIDE と一緒に成長していくぞ!という思いを新たにしました。これはきっと他のメンバーも同様だと思います。今から次のイベントが楽しみです。今回のイベントの写真は、こちらに掲載されています。また、今後のコミュニティの活動についてご興味がある方は、ぜひ Google+ の GLIDE ページをご覧ください。





イベントの感想を参加者に聞いたところ「コンピュータサイエンスを専攻している女子学生がこんなにいたなんてびっくりしました。」「学外のプログラミングを学んでいる女子学生と知り合う機会がなかったので、イベントを通じて、他大学の状況や就職、将来についての話が聞けたのが興味深かったです。」「今後に繋がる素敵な体験ができたと思います。早速 Javascript の本を買いました!」と答えてくださいました。 

当日の写真の一覧は、GLIDE の Google+ ページをご覧ください。また、GLIDE コミュニティに関連したイベントや、コンピュータサイエンスに関連する専攻の女性に有益となる情報も継続的に掲載していきますので、ご興味がありましたらぜひフォローしてください。




まずは自己紹介をお願いします。

加藤: 現在は東京大学の修士 2 年です。現在の研究はヒューマンインタラクションシステムのデザインとしており、特に擬音語擬態語であるオノマトペを、食品検索に応用するシステムを構築しています。
三澤: 4 月からは社会人になりましたが、3 月までは東京大学の大学院に所属し、ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)の研究室で遠隔コミュニケーションを支援するシステムの研究を行っていました。

アニタ ボルグ記念奨学金に応募した理由は何ですか?

加藤: 私は女性技術者の先輩からアニタ ボルグ奨学金について聞き、「自分のさらなる視野拡大につながるのでは?」と思い、すぐに応募しました。
三澤: 私は受賞者が交流会に招待されると知り、いろいろな国や大学から集まった、同じコンピューサイエンス(CS)分野の同世代の女性と交流できるのが大きな魅力で応募しました。また、昨年の開催場所だった中国には前々から行きたいと思っていたので、場所も魅力的でした。

交流会ではどのようなことが行われましたか?

三澤: 授賞式、グループワーク、Google の北京オフィスの社内見学から観光まで目白押しでした。参加するまでは意気込みが必要かと思っていましたが、実際行ってみると和やかな雰囲気でした。
加藤: 初日には簡単なゲームが行われ、英語で話すのをとまどっているとゆっくり話してくれたり、日本語が話せる参加者と日本語で話したりました。おかげで緊張はほどけ、不安は初日でなくなりました。グループワークでは、いくつかの課題の中から「5 年後の SNS はどうなるか?」というものを選びましたが、国による意見の違いが見えてすごく勉強になりました。

交流会を振り返ってみて印象に残っていることは何ですか?

三澤: 私は交流会に参加していた「人」です。例えば、技術講演会やパネルディスカッションに登壇した Google の女性ソフトウェアエンジニアです。正直で率直な発言や、飾らない考え方、仕事に対する情熱的な姿勢に感銘を受けました。また、昨年は Google Excellence Scholarship という別の奨学金の受賞者が中国全土から集まっていましたが、彼らの積極性や並々ならぬ向上心の高さを感じました。
加藤: 私は交流会を通して得られたつながりですね。交流会で連絡先を交換し、今ではアジア各国の参加者とつながっています。交流会は 3 泊 4 日の短期間でしたが、交流会後も SNS を通してお互いの近況や考えがわかります。たまにコメントを残してもらえるのがすごく嬉しいです。

応募を考えている皆様に一言お願いします。

加藤: 交流会を通して得られるものは、今後の人生においてかけがえのないものになりますよ。お会いできる日を楽しみにしています。
三澤: CS の女子学生の方であれば、悩まずにまずは応募してみてください。そこで得られる経験やネットワークは今後の糧になります。皆さんが受賞者仲間になる日を待っています!