今週月曜日の
Google for India (原文公開時) で、Android 8.1 Oreo の最終リリースについてお知らせしました。Android 8.1 Oreo は、誰でもどこでも使える AI ファーストのモバイル プラットフォームという私たちのビジョンの実現に向かう、すばらしい一歩です。
Android 8.1 では、エントリレベル端末向けの新しい
Android Oreo(Go エディション) ソフトウェアのサポートが追加されています。Android Oreo(Go エディション)は、急速に拡大する世界中の低メモリ端末市場に、Android の最高の魅力をもたらすものです。それには、皆さんのアプリやゲームも含まれています。
さらに、Android 8.1 には、
Neural Networks API も導入されています。これは、アプリの ML 機能をサポートするハードウェア アクセラレーションを活用した機械学習ランタイムです。サポートされている端末上で高速かつ効率的な推論を行うことができ、視覚ベースの物体分類をはじめとするさまざまなユースケースで利用できます。
Android 8.1 Oreo(API レベル 27)は、本日 (原文公開時) よりご利用いただけます。現在、
Android Open Source Project にソースをプッシュする作業を行っており、来週にはサポート対象の Pixel および Nexus 端末にアップデートが配信されます。また、今後数か月間で Android Oreo(Go エディション)端末を含むさらに多くの端末に Android 8.1 を行き渡らせるため、パートナーの端末メーカーとも協力しています。
Android Oreo(Go エディション)
Google I/O 2017 でも
お知らせしました が、「Android Go」プロジェクトは、世界中からオンラインに接続している何十億という人々の Android 体験を最適化する取り組みです。Android 8.1 以降の Android は、次のような
Android Oreo(Go エディション) 構成によって、エントリレベル端末向けのすばらしいプラットフォームになります。
メモリの最適化 : プラットフォーム全体でのメモリ使用量が改善され、1GB 以下の RAM を搭載した端末でアプリが効率的に実行されるようになります。
柔軟な対象指定オプション : 新しいハードウェアを表す定数 が追加されているので、Google Play を通して通常または低 RAM 端末に対してアプリを配布できます。
Google アプリの最適化 : メモリ、ストレージ領域、モバイルデータの使用量が少なくなるように再構築、最適化されたバージョンの Google アプリが導入されています。
Google Play : Android Oreo(Go エディション)端末では、すべてのアプリが利用できます。ただし、Google Play では、デベロッパーが何十億人ものユーザーに受け入れられるアプリを構築するためのガイドライン に沿って特別に最適化し、多くのユーザーに最適な体験を提供しているアプリがわかるようになります。
何十億人ものユーザーに受け入れられるアプリを構築するためのガイドライン も改訂しており、
Android Oreo(Go エディション)端末向けにアプリを最適化する方法 についての説明が追加されています。ほとんどの場合は、既存の APK を最適化するか、Google Play の
複数 APK 機能 を使って、APK の特定のバージョンを低 RAM 端末対象にして Android Oreo(Go エディション)端末に対応するとよいでしょう。
アプリを軽量化 、効率化することは、端末によらずすべてのユーザーのメリットになることを覚えておきましょう。
Neural Networks API
Neural Networks API は、
TensorFlow Lite や Caffe2 などの端末内機械学習フレームワーク計算や推論を高速化します。TensorFlow Lite は、Google のモバイル用クロスプラットフォーム ML ライブラリで、
現在、デベロッパー向けに公開されています 。ダウンロードやドキュメントは、
TensorFlow Lite オープンソース レポジトリ をご覧ください。TensorFlow Lite は、Neural Networks API を使ってモバイル端末上で
MobileNets 、
Inception v3 、
Smart Reply などのモデルを効率的に実行します。
自動入力の強化など
Android 8.1 には、厳選された
新機能とデベロッパー API (API レベル 27)、最新の最適化、バグの修正、セキュリティ パッチが含まれています。強化された
自動入力 、
SharedMemory API などでアプリを拡張しましょう。既製の Android Oreo の機能をアプリに追加することもできます。詳しくは、
Android Oreo のサイト をご覧ください。
Android 8.1 でアプリをテストする
まだ準備ができていないという方は、早速少し時間を割いてアプリをテストし、Android 8.1 Oreo にアップグレードしたユーザーに対して期待どおりのアプリを提供できるようにしましょう。
それには、Android Oreo が動作する端末か
エミュレータ に、Google Play にある現在のアプリをインストールして、ユーザーフローのテストを行います。アプリが適切な見栄えで動作し、Android Oreo の
動作の変更点 に問題なく対応できるようにしてください。特に、
バックグラウンドの位置情報の制限 、
通知チャンネル 、そして
ネットワーク や
セキュリティ 、
識別子 に関する変更点に注意してください。
Android Studio で開発をスピードアップ
Android 8.1 でビルドする場合、
安定版チャンネルで入手できる Android Studio 3.0 にアップデートすることをおすすめします。Android Studio 3.0 では、新しいアプリの
パフォーマンス プロファイリング ツール に加えて、
Kotlin プログラミング言語 のサポート、Gradle ビルドの最適化が行われているので、
Instant Apps 、
XML フォント や
ダウンロード可能フォント 、
アダプティブ アイコン などの Android Oreo の機能の開発も簡単になります。
最終プラットフォームでは、SDK や Android Studio の ビルドツール、API レベル 27 エミュレータ システム イメージがアップデートされています。
Android サポート ライブラリ 27.0.2 へのアップデートもおすすめします。これは、
Google の Maven レポジトリ で公開されています。新機能の詳細については、
バージョン情報 をご覧ください。
いつものように、Pixel および Nexus 端末で最終テストを行っていただけるよう、
Nexus Images ページでダウンロード可能なファクトリー イメージと OTA イメージを提供します。
アップデートを Google Play に公開する
準備ができ次第、API レベル 27 を対象にした APK のアップデートをアルファ版、ベータ版、または本番チャンネルで公開しましょう。Android Oreo だけでなく、古いバージョンでもアップデートしたアプリが問題なく動作することを確認しておきましょう。まずは、
ベータ版テスト を使って、少人数のユーザーから初期段階でのフィードバックを入手し、
リリース前レポート で問題を特定してから、
段階的にロールアウト することをおすすめします。
リリース時のベスト プラクティス についてのその他の情報は、Android Developers サイトをご覧ください。皆さんのアプリのアップデートを楽しみにしています。
Android Oreo の今後
Developer Preview の Issue Tracker は近日中にクローズされますが、フィードバックは今後も大歓迎です。Preview の Issue Tracker に記録した問題がまだ解消されていないという方は、AOSP Issue Tracker で Android 8.1 に対して
新しく問題を送信 してください。引き続き、
デベロッパー コミュニティ からフィードバックや質問をお寄せいただくことも可能です。
Reviewed by
Takeshi Hagikura - Developer Relations Team
この記事はエンジニアリング担当 VP、Dave Burke による Android Developers Blog の記事 "Welcoming Android 8.1 Oreo and Android Oreo (Go edition) " を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
今週月曜日の Google for India (原文公開時) で、Android 8.1 Oreo の最終リリースについてお知らせしました。Android 8.1 Oreo は、誰でもどこでも使える AI ファーストのモバイル プラットフォームという私たちのビジョンの実現に向かう、すばらしい一歩です。
Android 8.1 では、エントリレベル端末向けの新しい Android Oreo(Go エディション) ソフトウェアのサポートが追加されています。Android Oreo(Go エディション)は、急速に拡大する世界中の低メモリ端末市場に、Android の最高の魅力をもたらすものです。それには、皆さんのアプリやゲームも含まれています。
さらに、Android 8.1 には、Neural Networks API も導入されています。これは、アプリの ML 機能をサポートするハードウェア アクセラレーションを活用した機械学習ランタイムです。サポートされている端末上で高速かつ効率的な推論を行うことができ、視覚ベースの物体分類をはじめとするさまざまなユースケースで利用できます。
Android 8.1 Oreo(API レベル 27)は、本日 (原文公開時) よりご利用いただけます。現在、Android Open Source Project にソースをプッシュする作業を行っており、来週にはサポート対象の Pixel および Nexus 端末にアップデートが配信されます。また、今後数か月間で Android Oreo(Go エディション)端末を含むさらに多くの端末に Android 8.1 を行き渡らせるため、パートナーの端末メーカーとも協力しています。
Android Oreo(Go エディション)
Google I/O 2017 でもお知らせしました が、「Android Go」プロジェクトは、世界中からオンラインに接続している何十億という人々の Android 体験を最適化する取り組みです。Android 8.1 以降の Android は、次のような Android Oreo(Go エディション) 構成によって、エントリレベル端末向けのすばらしいプラットフォームになります。
メモリの最適化 : プラットフォーム全体でのメモリ使用量が改善され、1GB 以下の RAM を搭載した端末でアプリが効率的に実行されるようになります。
柔軟な対象指定オプション : 新しいハードウェアを表す定数 が追加されているので、Google Play を通して通常または低 RAM 端末に対してアプリを配布できます。
Google アプリの最適化 : メモリ、ストレージ領域、モバイルデータの使用量が少なくなるように再構築、最適化されたバージョンの Google アプリが導入されています。
Google Play : Android Oreo(Go エディション)端末では、すべてのアプリが利用できます。ただし、Google Play では、デベロッパーが何十億人ものユーザーに受け入れられるアプリを構築するためのガイドライン に沿って特別に最適化し、多くのユーザーに最適な体験を提供しているアプリがわかるようになります。
何十億人ものユーザーに受け入れられるアプリを構築するためのガイドライン も改訂しており、Android Oreo(Go エディション)端末向けにアプリを最適化する方法 についての説明が追加されています。ほとんどの場合は、既存の APK を最適化するか、Google Play の複数 APK 機能 を使って、APK の特定のバージョンを低 RAM 端末対象にして Android Oreo(Go エディション)端末に対応するとよいでしょう。アプリを軽量化 、効率化することは、端末によらずすべてのユーザーのメリットになることを覚えておきましょう。
Neural Networks API
Neural Networks API は、TensorFlow Lite や Caffe2 などの端末内機械学習フレームワーク計算や推論を高速化します。TensorFlow Lite は、Google のモバイル用クロスプラットフォーム ML ライブラリで、現在、デベロッパー向けに公開されています 。ダウンロードやドキュメントは、TensorFlow Lite オープンソース レポジトリ をご覧ください。TensorFlow Lite は、Neural Networks API を使ってモバイル端末上で MobileNets 、Inception v3 、Smart Reply などのモデルを効率的に実行します。
自動入力の強化など
Android 8.1 には、厳選された新機能とデベロッパー API (API レベル 27)、最新の最適化、バグの修正、セキュリティ パッチが含まれています。強化された自動入力 、SharedMemory API などでアプリを拡張しましょう。既製の Android Oreo の機能をアプリに追加することもできます。詳しくは、Android Oreo のサイト をご覧ください。
Android 8.1 でアプリをテストする
まだ準備ができていないという方は、早速少し時間を割いてアプリをテストし、Android 8.1 Oreo にアップグレードしたユーザーに対して期待どおりのアプリを提供できるようにしましょう。
それには、Android Oreo が動作する端末かエミュレータ に、Google Play にある現在のアプリをインストールして、ユーザーフローのテストを行います。アプリが適切な見栄えで動作し、Android Oreo の動作の変更点 に問題なく対応できるようにしてください。特に、バックグラウンドの位置情報の制限 、通知チャンネル 、そしてネットワーク やセキュリティ 、識別子 に関する変更点に注意してください。
Android Studio で開発をスピードアップ
Android 8.1 でビルドする場合、安定版チャンネルで入手できる Android Studio 3.0 にアップデートすることをおすすめします。Android Studio 3.0 では、新しいアプリのパフォーマンス プロファイリング ツール に加えて、Kotlin プログラミング言語 のサポート、Gradle ビルドの最適化が行われているので、Instant Apps 、XML フォント やダウンロード可能フォント 、アダプティブ アイコン などの Android Oreo の機能の開発も簡単になります。
最終プラットフォームでは、SDK や Android Studio の ビルドツール、API レベル 27 エミュレータ システム イメージがアップデートされています。Android サポート ライブラリ 27.0.2 へのアップデートもおすすめします。これは、Google の Maven レポジトリ で公開されています。新機能の詳細については、バージョン情報 をご覧ください。
いつものように、Pixel および Nexus 端末で最終テストを行っていただけるよう、Nexus Images ページでダウンロード可能なファクトリー イメージと OTA イメージを提供します。
アップデートを Google Play に公開する
準備ができ次第、API レベル 27 を対象にした APK のアップデートをアルファ版、ベータ版、または本番チャンネルで公開しましょう。Android Oreo だけでなく、古いバージョンでもアップデートしたアプリが問題なく動作することを確認しておきましょう。まずは、ベータ版テスト を使って、少人数のユーザーから初期段階でのフィードバックを入手し、リリース前レポート で問題を特定してから、段階的にロールアウト することをおすすめします。リリース時のベスト プラクティス についてのその他の情報は、Android Developers サイトをご覧ください。皆さんのアプリのアップデートを楽しみにしています。
Android Oreo の今後
Developer Preview の Issue Tracker は近日中にクローズされますが、フィードバックは今後も大歓迎です。Preview の Issue Tracker に記録した問題がまだ解消されていないという方は、AOSP Issue Tracker で Android 8.1 に対して新しく問題を送信 してください。引き続き、デベロッパー コミュニティ からフィードバックや質問をお寄せいただくことも可能です。
Reviewed by Takeshi Hagikura - Developer Relations Team