投稿日:2018-10-15 Mon
ところでこの中禅寺湖は、この度初めて知ったが、江戸時代までは、魚が一匹もいなかったということだ。現在マス釣り等盛んに行われているが、明治時代になって放流されたらしい。満々と水をたたえたこの豊かな湖に魚が一匹もいなかったとは・・・なんと不思議な湖だろう。何千年も何万年も、水を豊かに湛えながら、名もないままに、いや名前を付けられたかもしれない千年以上も、水中を泳ぎ回る魚がいなかったとは・・・。つまり、江戸時代の終わりまで、湖近くで人の営みは皆無だったということだろうか。それとも時たま湖に来る漁師たちは、水を飲んでも魚に関心がなかったのだろうか。澄んだ水に目を凝らしても、あるいは釣りの真似事をしても、魚がいないという現実を受け止めて、死んだような湖を無意識のうちにも受け入れていたのだろうか。考えてみれば、中禅寺湖の水は、男体山を代表とする戦場ヶ原の周りの山から降り、戦場ヶ原の湿地帯を通って湖に至るのだから、魚がいないのは至極当然だ。途中魚が入る余地がないではないか。勝道上人が開山した中禅寺の僧たちは、もし常駐していたとして、魚を食べたいとは思わなかったのだろうか。何匹かの魚を湖に放そうとは考えなかったのだろうか。
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投稿日:2018-10-05 Fri
当日の朝、幸い天候に恵まれて、弁当のお握りとお稲荷を持って出かけた。この東武線は、不便そうに見えたが、南栗橋まで行くと、そこから東武日光駅までボックス席で、小さなテーブル付き、ちょっとした旅行気分が味わえた。駅で戦場ヶ原の先、湯滝までのバス切符を買う。その路線を二日間使い放題で、3千円だった。一瞬高いと思ったが、思えばいろは坂を登ったり降りたりするから、それほどでもないだろう。ホテルで旅装を解くと、早速バスに乗り、湯の湖の麓の湯滝まで一挙に登った。湯滝から約2・3時間、戦場ヶ原をゆっくり、ゆったり散歩した。湿地帯のために板敷きの散歩コースを歩いたが、男体山を目の前に雄大な景色を独り占めしているような、なんとも心地よいトレッキングとなった。
天高く 夫(つま)の背越しに 男体山
戦場ヶ原から男体山
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