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石田明生

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駅構内の荷物搬送
 駅のホーム上にある自動販売機の商品はどう運ばれているのか。あの缶コーヒーやペットボトルなどなどのことだ。当然中身が入っているのだから重たい。我が最寄駅では、ホームが階上にあるのだが、運び人はあの重たい商品を、なんということだ、搬送用の車に載せて階段を一段ずつ引き上げている。傍目にも大変そうだし、変な音がしてうるさい。しかも、すぐ隣にエスカレーターがある。おそらく、「うえ」からエスカレーターの使用を禁止されているのだろう。確かに、あの荷物をエスカレーターで運ばれたら、迷惑と思う人がいるかもしれない。第一、もしも荷崩れでもしたら危険でさえある。
 だからエスカレーターの使用禁止には頷けるのだが、別の場所にあるエレベーターはなぜ使用できないのか。エレベーターは、常時使われているわけではない。なぜ彼らは搬送にエレベーターを使用しないのだろうか。一度聞いてみたい(喉元まで出かかったことがあったが、階段の途中だったのでやめた)。
 もしも、会社が乗客に遠慮しているのなら、そんなことは無用だと言いたい。夏の暑い時期など、乗客側から言えば、運搬している人が大儀そうで見ているだけで辛くなる。あの人たちがかわいそうになってしまうではないか。それとも、JRが使用禁止にしているのだろうか。
 最後に、駅構内の荷物の搬送時に鳴らすあの不快な音もなんとかならないものだろうか。要するに「搬送しています。危ないですよ」という警笛の代わりだろうが、はっきり言って、うるさい。余計な配慮というものだ。そうでなくとも、駅構内は騒音だらけなのに・・・


雑感 | 19:56:36 | Trackback(0) | Comments(0)
恒例になった上野国博
 正月も3日となると人恋しくなり、上野に足を運んだ。
 昼ごろ着いたので、博物館に行く前に、まずは昼食を食べてからと思い、広小路からアメ横あたりの食堂・レストランを物色して歩いたが、どこも人でごった返している。うまそうな店は皆長蛇の列(ちょっとオーバーか)、仕方がないので、駅前の懐かしい店に入った。懐かしいと言っても、ほとんど入った記憶はないのだが、子供の頃からあった上野の名物食堂「じゅらく」という店のことで、東北や上越、群馬や栃木・埼玉など田舎から出て来た人がよく入ったらしい。洋食・中華・和食何でもござれのレストランだ。公園側から移動したとはいえ、まだやっているのが奇跡なくらいだ。流行ってないかと言えばそうでもない。ここでも、10分ぐらい待たされた。
 と言うわけで、二人でカキフライとトンカツを食べて、いざ国博に。
 国博では、特別展はパスして、総合文化展つまり常設展だけにする。去年もそうだったが、やはり館内は人、人、人でごった返している。日本では、休みで人が家から出てくると、どこでも人でいっぱいになるのだな。

酉年の絵
酉年なので、鶏の絵を集めた部屋があった。鶏といったら若冲か。


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日常スケッチ | 08:17:37 | Trackback(0) | Comments(0)
2016年の出会いの書
 いよいよ今年もサン・シルヴェストルの夜(La Saint-Sylvestre) となった。33代ローマ教皇 Saint-Sylvestre の名がこのように大晦日に付いたのは、彼が、335年の12月31日に没したことによるらしい。ローマ皇帝コンスタンティヌスがビザンティンに遷都したために、ローマ皇帝不在のローマで、サン・シルヴェストルはキリスト者として権威を持つことができた。コンスタンティヌス帝はキリスト教を公認するミラノ勅令を発布したからだ。それまで、キリスト教は約3百年間、帝国内では迫害の対象となっていた。その嚆矢ともいうべきネロ皇帝の時代を余すところなく描き尽くした小説に今年は巡り合った。もちろん以前にネロと初期キリスト教の時代を壮大なスケールで描いた『クオ・ヴァディス』を読んだことがあったが、今年読んだ『ネロの都の物語(Neropolis)』(栩木泰訳)はそれよりもはるかにリアリスムに徹した、ローマそのものを描いた物語と言える。作者は、キリスト公認より約3百年前のネロ帝の時代とローマの町を7百ページに及ぶ分厚い文庫本2冊であたかも読者を町に生活させているかのような錯覚を与える。このようなローマについての該博な知識の持ち主はフランス人のユベール・モンテイエ(Hubert Monteilhet)という。彼は著名な推理小説作家でもあり(推理作家としてはすでに何冊か読んだことがあった)、歴史家でもある。これは、文句なく2016年に読んだ本の最高位に推薦する。ちなみに、出版は1995年だったのだから20年以上前になる。僕がよほど図書界に疎かったのか、それとも当時ほとんど話題にならなかったのか、これほどの小説を知らなかったとは! 驚きだ。ちなみにまわりのフランス文学畑の先生方に聞いたが誰も知らなかった。

ネロの都の物語
分厚い中公文庫2冊

 物語は、カリグラ帝の時代、主人公カエソの父親の没落から始まる。

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雑感 | 00:00:10 | Trackback(0) | Comments(0)