投稿日:2007-08-27 Mon
8月27日(月)昨日は埼玉県知事選の投票日でした。他の候補の人には失礼ですが、何だか最初から決まっているような腑抜けた選挙です。そのせいでしょうか、投票率は27.67%となり、過去最低を記録しました。
低投票率の選挙のたびに複雑な思いにとらわれます。こんなわずかの支持を受けて当選する候補者というのはどんな思いを抱いているのでしょうか。27.67%の支持を得たのではないのです。それだけの数字が投票した人の割合で、支持の割合はまたそのうちの70%に過ぎないのです。つまり、有権者を100人とすれば、約28人が投票し、そのうち約19~20人が当選者を支持しているに過ぎません。
それが埼玉県の知事です。
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投稿日:2007-08-24 Fri
もう6年くらい前になるだろうか。NHKで「地球に乾杯」という番組があり、パリのメトロ・ミュージシャンの生活の一端が紹介された。50分ぐらいの良質な番組だった。登場する何組かのミュージシャンの最初を飾ったのは、ルセック夫妻という、リストラにあってやむなくメトロ・ミュージシャンとして食べて行かざるを得ない50歳代のミュージシャンだった。夫がアコーディオンで伴奏し、妻が歌を歌っていた。
その時、メトロの通路で妻のジョアンナが通行人たちに語りかけるように歌っていた曲が「サン=ジャンの恋人」だった。曲名はまだ知らなかったが、この歌は圧倒的な迫力で、僕の記憶に焼き付けられた。
《次のURLをクリックすると聴くことができますが、映像はひどいミスマッチです》
http://www.youtube.com/watch?v=3O4BxW206OU
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投稿日:2007-08-22 Wed
僕がルノルマンを知ったのは、『ミシェル』という曲を偶然耳にした時です。この歌を聴いた時、とても懐かしい気持ちになり、どうしても歌手を知りたくなって、八方手を尽くしたことを覚えています。現在のようにパソコンで検索、というようなものがなかった時代でした。だから、パリで彼のアルバム『ジェラール・ルノルマンの世界』を見つけたときの喜びは今でも忘れられません。
《次のURLをクリックすると『ミシェル』を聴くことができます》
http://www.youtube.com/watch?v=XhUHdjtgB7c
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投稿日:2007-08-20 Mon
お盆が過ぎても、猛暑は終わらず。テレビをつければ、那覇空港での飛行機炎上事故の模様がえんえんと流れる。あまり気持ちのよい映像ではないが、犠牲者が出なかったのはさいわい、これでまた各飛行機会社が引き締まってくれればと、願わずにはいられない。
また、コリュシュの笑い話をふたつ紹介しよう。
【ガレー船】
ガレー船上での話。櫂を漕ぎながら、漕手のひとりがもうひとりに言う。
「おいおい、耳に入れたいニュースが二つあるんだが・・・一つはいいニュース、もう一つは悪いニュース」
「じゃあ、いいニュースからにしてくれ」
「これからラム酒の配給が二倍になるぜ!」
「やったぜー! そして悪いニュースは?」
「船長が水上スキーをやりたがっているんだ!」(p.47)
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投稿日:2007-08-19 Sun
喜劇役者コリュッシュの真骨頂は歯に衣着せぬ毒舌と冗談にある。すましたご婦人や、ブルジョワたちが主なターゲットだ。この春、彼の『ホラーはヒューマン L'horreur est humaine』という本を古本市で見つけた。電車の中でずっと読んでいたのだが、実は「おち」がわからず笑えない小話がたくさんあるのと、あまりに際どいので訳せないことば(あるいは表現)がひんぱんに登場するので、ここでの紹介を躊躇していた。
が、やはり彼のことを知っていただきたいので、差し障りのない小話をいくつか紹介してみよう。おもしろいかどうかは読んでのお楽しみ。
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投稿日:2007-08-16 Thu
かつてとても人気のある喜劇俳優(あるいは落語家)がおりました。ふっくらした体を生かした巧みな演技で、とても滑稽で、毒舌は向かうところなし(お笑いショート・ショートの本を出しています)、いつも人を笑わせていました。ところでこの喜劇俳優は、人がみな朝、昼、晩と三食をとってなに不自由なく、当り前のように暮らしているけど、実はこれはほんのわずかの偶然の上に成り立っていることに気付きます。さまざまな理由でこんな当り前のことができない人たちが大勢いて、その犠牲の上で、僕たちがおいしい食事にありついているのだと。
そう気付いたら、この俳優は居ても立ってもいられません。仲間に語らいます。ショーをしてその収入で、食事に不自由している人たちにせめて冬に暖かいものを食べてもらおう。そして、多くのボランティアと寄付を集めて、レストランを立ち上げ、それをずっと続けよう。
《後半に、歌と映像が楽しめるクリップ(URL)を二つ紹介しています。是非ご覧下さい》
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投稿日:2007-08-14 Tue
我が家のまわりは、お盆のせいか、車の通行も人通りもほとんどなくなり、うだるような暑さの中でいやに静まり返っている。蜂というのはどんなに暑くても大丈夫なのだろうか。それどころかこんな暑さは大歓迎なのだろうか。
我が家の南側の窓の端に、何日か前から巣を作っていたが、今日見るとそれはそれは見事に成長して、蜂の巣の御殿のようになっていた。ガラス越しに・・・というのは巣は窓ガラスのすぐ近くに作られているものだから、刺される心配もなく・・・巣をじっくり観察できた。それどころか写真におさめることもできた。
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投稿日:2007-08-14 Tue
2005年の「ソワレ・デ・ザンフォレ」の歌の中で、もっとも気に入った曲は、カロジェロの持ち曲「根づく Prendre racine」だ。今ロック界で最も活躍しているアーチストといったら、カロジェロかも知れない。アルバムを派手に量産するわけではないが、3年に一度くらいの割合で質のいいのを出している。
名前からしてそうだが、彼の両親はシチリア出身の移民で、彼自身はグルノーブル郊外で1971年に生まれた。楽器はコントラバスが専門だが、ギター(ソワレ・デ・アンフォワレでは「見せて」くれます)もキーボードもこなす。
《次のURLをクリックするとカロジェロの「Prendre racine」を聴くことができます》
http://www.youtube.com/watch?v=qW-vabObiCAhttp://www.youtube.com/watch?v=qW-vabObiCA
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投稿日:2007-08-14 Tue
パリのノートル=ダム大聖堂の前庭でエスメラルダは踊る。《CD『ノートル=ダム・ド・パリ』の表紙》
醜い姿で無骨ながら清純な愛でエスメラルダに恋する大聖堂の鐘突き男カジモド・・・
大聖堂の副司教の地位にありながらエスメラルダへの俗世の愛欲に苦しむフロロ・・・
許嫁フルール・ド・リスがいるも磁石のようにエスメラルダに引き付けられる近衛隊長フェビュス・・・
中世のパリを舞台にした庶民と信仰と大恋愛の壮絶なドラマ、『ノートル=ダム・ド・パリ』は発表から180年近く経っても人の心をとらえて放しません。
《次のURLをクリックすると、「ベル(美しき人)」を聴くことができます》
http://www.youtube.com/watch?v=aBXeXBpTVOk&mode=related&search=
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投稿日:2007-08-13 Mon
またまた『愚者たちのコンサート(ソワレ・デ・ザンフォワレ)』(2005年)から、すてきな曲を紹介します。『誰に権利が? Qui a le droit?』という歌です。チャリティーコンサートにもかかわらず、あるいはだからかも知れませんが、概してどの歌も緻密な計算により演出されている感がしますが、特にこの歌は心憎いばかりの演出がなされているように思われます。
舞台上に一台のグランドピアノ。
三方に礼をしてピアノに向かい、素早く前奏を弾き始めるパトリック・ブリュエル。
《「Qui a le droit」を歌うパトリック・ブリュエルのライブ映像が次のURLをクリックすると見られます》
http://www.youtube.com/watch?v=xxLYg2ClPsM
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投稿日:2007-08-13 Mon
大学で心理学を勉強しようとしていた、歌好きの少女の運命を変えたのは、テレビ番組 Nouvelle Star だった。2004年にそこで3位となった19歳のその少女は、幸運にもその年の11月にアルバム『夏のある日 un jour d'ete』をリリースできた。その中に強烈な爆弾のような曲「私の哲学」が収録されていた。アルバムは爆発的に売れ、たちまち50万枚を突破する。
アルバム『夏のある日』の表ジャケット
その少女の名はアメル・ベント Amel Bent、アルジェリアとモロッコ系の両親をもち、パリの北東の町「ラ・クールヌーヴ La Courneuve」で生まれ育った(1985年生)。
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投稿日:2007-08-13 Mon
明るく、甘い声の持ち主、バラードを歌わせたら最高のジェラール・ルノルマンを紹介します。彼の歌はほとんど善意の気持ちを表現していて、本質的に人生や人間を肯定しているように思われます。しかしそれをあからさまに言うのではなく少し苦みを加え、また、うわべだけのリリスムに流されることもない、バランスのとれた詩を歌っています。《次のURLをクリックすると彼の歌を聴くことができます》
http://www.youtube.com/watch?v=jAvt_bgy4Lk&mode=related&search=
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投稿日:2007-08-13 Mon
さて、《ハートのレストラン》の資金を支えているのは、《愚者たちのコンサート(ソワレ・デ・ザンフォワレ)》という、年に一度開催されるチャリティー・コンサートであることは、前回申し上げました。今日は、2005年の《愚者たちのコンサート》から、オープニングを飾った曲を紹介します。《次のURLをクリックすると映像と音楽を楽しめます》
http://www.youtube.com/watch?v=A5AB8UZv6cg
昨年のコンサートは《愚者たちの列車 Le train des Enfoires 》というタイトルがつけられて、コンサート全体が、列車に乗って出発する、というイメージで作られています。ですから、最初の曲が『私の行くところ』というのも(実は二曲目は『さあ、出発だ』でこれも同様に)、うなずけます。
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投稿日:2007-08-13 Mon
今回は、フランスであまりにも有名なロック歌手、ルノーを紹介します。ルノーは1952年パリのインテリ家庭に生まれました。いわゆるベビーブームの後期世代で、日本的に言えば遅れて来た学生紛争世代、とも言えます。事実彼は、68年の五月革命の際、リセの学生のまま参加します。そういう中から彼のいわゆるアナーキィな曲が生まれます。社会の不正、暴力、差別などなど、彼の歌による抗議の対象は多岐に渡ります。結婚し、ロリータという目の中に入れても痛くない娘にめぐまれ、齢を重ねて、最近はさすがに彼の過激性も影をひそめました。そのためにむしろ味わいと深みのある曲が生まれるようになったのも確かです。
ここで紹介する2001年の曲《マンハッタンとカブール》もそんな一つです(2002年のアルバム『地獄のばか騒ぎ Boucan d'enfer』に収録)。あの衝撃的な9・11の事件を彷佛とさせるとはいえ、詩調からあくまで過激性が剥ぎ取られ、詩のテーマは普遍性を目指しています。
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投稿日:2007-08-08 Wed
2007年3月12日パリ市庁舎(オテル・ド・ヴィル)で、ドワノー展が開催されているという噂を聞いて、ちょっとレトロに浸りたい気分だった僕はさっそく市庁舎に直行した。が、どこにもドワノーはない。終わっていたのだ。
すでに次の展示会が開催されていた。
それがこの「フランスで強制連行されたユダヤの子供たち」展だった。レトロは吹き飛び、恥ずべき人間の犯罪が眼前にあった。
フランス人にとっても辛い過去だ。なにしろ被害者であり加害者であったのだから。セルジュ・クラスフェルドの執念は実った。彼は強制連行された一万一千四百人の子供たちの生前の写真を、屈託のない少年少女たちの写真を集めたのだ。
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