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石田明生

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『戦争と平和』途中経過
 結局、「薄ひげ」と訳す中村白葉の訳をあきらめて、というのも、薄ひげ訳のショックがまだ冷めやらぬうち、先を読んでいると今度は「彼は皮膚を左のこめかみの上に寄せた」(p.185)という訳が出てきたので、ついに工藤誠一郎訳(「こめかみに皺」と訳す)の文庫本で読むことにした。
 老後の楽しみにと、せっかく買ったトルストイ全集が泣いている。
 『戦争と平和』(一)を読み終えたあと、さっそく図書館へ(二)を借りに行った。海外文学の文庫本の書架に並ぶ新潮文庫の『戦争と平和』の(二)を手に取り、ペラペラとページをめくる。すると驚いたことに、印字のポイントが違う。要するにここに並んだ『戦争と平和』は古い版なのだ(訳者は同じ)。はて、読んだばかりの新版の(二)はどこにあるのか、と書架を丹念に見る。が見つからない。
 実を言うと『戦争と平和』(一)は僕が図書館で借りたものではない。図書館に用のあった妻に借りてきてもらったものだ。その時、妻は『戦争と平和』(一)を探す面倒を省いて図書館員に頼んで探してきてもらったらしい。つまり、妻は、文庫本の『戦争と平和』(一)から(四)が並んだ状態を見ていなかったことになる。


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日常スケッチ | 17:21:48 | Trackback(0) | Comments(0)
トルストイ『戦争と平和』読み始め
 トルストイの長編『戦争と平和』を先日来読んでいる。
 高校受験をそっちのけに有名な『風と共に去りぬ』を読んだ時、あとがきだと思うがそこで、作者ミッチェルが、この本を書くきっかけとなったのはトルストイの『戦争と平和』を読んだことだった、というようなことを言っていたので、高校入学後さっそく、その『戦争と平和』を図書館で手に取った。ペラペラページをめくると、当時の愛読書『赤と黒』(なんという小説だったろう! これも勉強しているふりをして密かに読んでいた)の主人公ジュリアン・ソレルが敬愛するナポレオンの戦争がテーマであることを知った。それならどんなに長い小説でも読めるだろうと思ってがむしゃらに読んだ。ロシア宮廷や西洋史をよく知らないままの読書は勤行のように大変だったが、なんとか読了した。が、やはり単にストーリーを辿っただけの読書にしかならなかった。大学に入ると、ドストエフスキーにいかれてしまい(「いかれる=夢中になる」は今や死語か)、トルストイは後回しとなった。そのうちに専門のフランス文学ばかり読んだし、読まねばならなくなった。結局再びトルストイに手をつけたのは大学院を出てからだった。が、『戦争と平和』は読んだことがあったので、『復活』『アンナ・カレーニナ』を優先した。結局この長編小説は未消化のまま今に至ったのだ。幸いドストエフスキーとトルストイの全集はいずれ再読することがあるだろうと、奨学金をはたいて買っておいた。

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文学雑感 | 14:24:43 | Trackback(0) | Comments(0)
赤木ファイル
 今朝の毎日新聞第一面の見出しを見て、やっとここまできたかと、ほっと胸をなでおろした。「なでおろした」と言っても解決したのではない。ひとつの真実が見えるかもしれないということだ(それだけでもなんと長い道のりだったか !)。
 新コロナの流行で、日本国がすっかり忘れそうになっていた「森友改ざん事件」のことだ。この事件は、まさにテレビドラマに出てくるような、国家権力側が無理強いをしてひとりの官吏に理不尽な作業を強い、自殺にまで追い込んだ、とうてい許せない事件だ。
 権力者側は書き換えを認めるも、大阪地検は中心人物(佐川宣寿)以下38人を不起訴にして罰を与えなかった。財務省は一応改ざんを認めて、佐川以下20名の処分(空気のように軽い処分)でお茶を濁した。冗談ではない、殺人事件とも思えるような赤木さんの死になんら刑事罰が与えられないとは。

赤木ファイル


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雑感 | 17:59:56 | Trackback(0) | Comments(0)